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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100W1AE (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社SUBARU 研究開発活動 (2025年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、2023年の新経営体制への移行に伴い、同年8月2日に公表した「新体制の方針」において、2030年に向けた電動化計画をアップデートし、2023年から2028年までの5年間を大変重要な期間と位置づけ、「モノづくり」と「価値づくり」で世界最先端を目指した取り組みを進めています。昨今の自動車産業を取り巻く非連続な環境変化やそのスピード感は従来以上のものと捉えています。このような状況の中、2024年11月にビジネスアップデートとして各種取り組みの進捗を報告しました。市場の変化に対応できる「柔軟性」を身につけ、内燃機関からBEVに変わっていく過渡期において、国内外工場再編による「生産体制」の刷新と、「開発プロセス」や「商品企画」の刷新を合わせることで、この2つの取り組みを早期に実現すべく、研究開発活動を進めています。

当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発支出は1,600億円です。セグメントごとの研究開発活動状況および研究開発支出は次の通りです。このうち、連結損益計算書の「研究開発費」に計上されている金額は1,424億円です。研究開発支出との差額は主に、開発資産等への振替額・償却額等です。

(1) 自動車事業

自動車の研究開発では、当社の「提供価値」である「安心と愉しさ」の提供を通じてお客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指し商品の開発を推進しています。当事業に関わる研究開発支出は1,592億円です。

①開発拠点の刷新
2025年2月に東京都渋谷区のソフトウエア開発拠点「SUBARU Lab」を拡張しました。クルマのハードウエアにおけるポテンシャルを最大限に引き出すとともに、時代ごとに求められる価値提供につながるソフトウエア開発を強化し、ハードおよびソフトの両面にてSUBARUらしさを際立たせることにつなげます。また、IT企業が集積する渋谷にオフィスを増設することにより、AI開発人財に加え、CASE領域における幅広いソフトウエア開発人財に対する採用の拡大と、協業も見据えた他企業とのコミュニケーションの活性化を図り、当社が掲げる「価値づくり」を加速させます。

② 安心・安全への取り組み
SUBARUは「人の命を守る」ことにこだわり、2030年の死亡交通事故ゼロ※1の実現に向けて取り組みを進めています。これらの取り組みの結果、これまでも日本、米国、欧州をはじめとする国内外の第三者機関による安全性能試験・評価において高い評価を受けており、最高ランクの評価を多数獲得しています。また、当社は、2024年8月にスバル研究実験センター美深試験場(北海道中川郡美深町)の周回コース全域に、Sub6帯※2に対応する、スタンドアローン構成(以下、SA構成)のローカル5G※3設備を導入し、協調型自動運転の実証実験を開始しました。主に先行研究などを担う当社技術研究所では、これまで自動運転技術の先行研究として移動通信を用いた自動運転システムの研究を進めてきましたが、この度、SA構成のローカル5G設備による高速かつ信頼性の高い通信環境下において、複数の自動運転車両による自動合流などの管制制御※4や遠隔で車両の走行制御※5を行う自動運転の実証実験を開始しました。周回コースには、全7基のSub6帯に対応する無線基地局を設置し、当該エリア全域における協調型自動運転の遠隔制御を可能としました。なお、テストコースへのローカル5G設備導入は国内自動車メーカーとして初の事例です。
加えて、米国IIHS※6によって行われた2024年安全性評価において、新型フォレスター(2025年モデル)※7※8が最高評価となる「トップセイフティピックプラス(TSP+)」を獲得しました。
SUBARUは、引き続き未来のモビリティ社会においても事故低減に貢献し「安心と愉しさ」をお届けできるよう研究開発に取り組んでいきます。

※1: SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車などの死亡事故ゼロを目指す。
※2:6GHz以下の周波数帯を利用する5Gで、ミリ波に比べ一つの基地局でより広いエリアをカバーすることが可能。
直進性が高く、帯域幅が広いため高速で大容量のデータ伝送が可能。
※3:MNO(Mobile Network Operator/移動体通信事業者)の通信設備を使用せず独自で構築し運用可能な5Gで、制御信号に
4Gの無線を必要とせず5Gのみで構成されるネットワーク。
※4:サーバーにおいて、車両の走行ルートなどを算出し、車両へ走行計画として指示すること。
※5:サーバーにおいて、車両の走行計画および制御に必要なデータを算出し、車両の走行制御指示を行うこと。
※6:Insurance Institute for Highway Safety(道路安全保険協会)
※7:米国仕様車
※8:ウィルダネスグレード(併売する先代モデル)は対象外。

③ 新商品開発状況
当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔をつくるべく、以下の商品を展開しました。
i. 2024年10月にレガシィ アウトバック「Limited EX」をベースとした特別仕様車「30th Anniversary」を発表しました。レガシィ アウトバック特別仕様車「30th Anniversary」は、1994年に「アウトバック」※9が誕生して以来、30年の集大成として、どこまでも走り続けられるような安心感と快適性、荷物を効率的に積める積載性、質感の高い内装といった上質さの中に、SUBARUがこれまで磨き続けてきたスポーティな走行性能を織り込んだ30周年記念モデルです。
※9:北米でデビュー、日本市場では「レガシィ グランドワゴン」として1995年に発売。

ⅱ. 2024年12月、新型「クロストレック」e-BOXER(ストロングハイブリッド)を発表しました。今回発表した新型「クロストレック」e-BOXER(ストロングハイブリッド)は、従来のクロストレックのラインナップに最上級モデルとして追加します。SUBARU初のストロングハイブリッドを搭載し、走行性能と環境性能を高い次元で両立。加えて、高度運転支援システムである「アイサイトX(エックス)」を搭載することで、快適なドライブをサポートします。走行性能では、状況に応じて動力源であるエンジンとモーターを効率よく使い分けるシリーズ・パラレル方式のストロングハイブリッドを採用。新開発の2.5L水平対向エンジンとトランスアクスルを搭載し、エンジンのゆとりある動力性能と高出力の駆動用モーターにより高い加速性能を実現しました。また、SUBARU独自のシンメトリカルAWDの基本レイアウトを継承し、前後輪をプロペラシャフトでつなげる機械式AWDを踏襲することで、様々な路面で優れた走行安定性を発揮します。

ⅲ.2025年1月、現行SUBARU BRZ向けアップデートサービス「SUBARU Sport Drive e-Tune」を発表しました。今回発表した「SUBARU Sport Drive e-Tune」は、現行SUBARU BRZ Dタイプに採用されているスロットルセッティング(MT車)やトランスミッション制御(AT車)を、ソフトウエアアップデートでAタイプからCタイプのSUBARU BRZに組み込むことで、動的性能をよりスポーティにし、ドライバーがより意のままに車両を操りやすくすることができるサービスです。SUBARUのソフトウエアアップデートサービスは、お客様にSUBARU車を末永くお乗りいただきたいという想いのもと、第一弾として2023年1月にレヴォーグ向け「SUBARU Active Damper e-Tune」を発表。SUBARU BRZ向け「SUBARU Sport Drive e-Tune」は第二弾として今回商品化しました。今後もSUBARUは、これまでにはない新たな発想で、お客様の「安心と愉しさ」を実現できるサービスを提供していきます。

ⅳ.2025年4月、米国ニューヨーク国際オートショーにおいて、新型「アウトバック」(米国仕様車)を世界初公開しました。1995年の初代発売以来、乗用車とSUVの長所を融合させたクロスオーバーSUVとしてその歴史を積み重ねてきたアウトバックは、今年で30周年を迎え、今回のフルモデルチェンジで7代目となります。歴代モデルを通じ、どこまでも走り続けたくなるような安心感と快適性、荷物を効率的に積める積載性、質感の高い内装といった、クルマとしての本質的価値を磨き続けることで、乗る人の生活をさらに豊かなものにするパートナーとして信頼を築き上げ、SUBARUのフラッグシップクロスオーバーSUVとして、唯一無二のキャラクターを確立してきました。新型「アウトバック」は、お客さまの様々な嗜好やライフスタイルに寄り添いながらも、自然と共生する「アドベンチャー」要素を盛り込み、走行性能を磨き上げるとともに、デザイン、実用性、インフォテインメントを中心に大幅に商品を進化させました。

ⅴ.2025年4月、米国ニューヨーク国際オートショーにおいて、新型「トレイルシーカー」と、「ソルテラ」改良モデル(米国仕様車)を世界初公開しました。SUBARUグローバルバッテリーEVラインナップ第2弾となる新型「トレイルシーカー」は、バッテリーEVならではの走行性能と、クロスオーバーユーティリティビークルとしての実用性を高い次元で両立。日常でも非日常でも使いやすく、アクティブなライフスタイルを後押しするモデルであり、SUBARUのバッテリーEVのバリエーションを拡充しました。新型トレイルシーカーとソルテラは、トヨタとSUBARUが、「もっといいクルマづくり」を目指して、互いに強みとする技術や知見を持ち寄り、両社のエンジニアが切磋琢磨しながら共同開発しました。SUBARUは、カーボンニュートラル社会実現への貢献を目指して、電動化などの取り組みを加速させていきます。

(2) 航空宇宙事業

航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓および生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っています。
ヘリコプター分野では、さらなる安心・安全につながる装備品の開発や原価低減に関する研究を継続し、商品価値の向上に取り組んでいます。
民間機分野では、次世代旅客機への事業対応を見据えて、高レート生産に向けた省人化・自動化技術、軽量化に向けた新材料適用技術の開発に取り組んでいます。
防衛分野では、操縦/整備教育システムや無人機システムの研究開発に取り組んでいます。
その他、サプライチェーンを含めた生産プロセスにおけるDX推進に加え、持続可能な航空燃料(SAF)の活用、航空機部品の製造過程で排出される炭素繊維複合材料の再利用や電動化等のGX推進の取り組み、将来モビリティの実現に向けた技術実証を続けています。
当事業に関わる研究開発支出は7億円です。

(3) その他事業

当連結会計年度におけるその他事業の研究開発支出はありません。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02152] S100W1AE)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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