有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100W1GI (EDINETへの外部リンク)
ハウス食品グループ本社株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)
1.香辛・調味加工食品事業、健康食品事業、海外食品事業
当社グループ(当社および当社の関係会社)は、“「食で健康」クオリティ企業への変革”というテーマを掲げております。国内市場で長年にわたりご愛顧をいただいている各製品ブランド力の維持・強化に努めると共に、成熟した市場の中で「食で健康」という領域にフォーカスし、お客さまの立場に立った新しい価値をご提供し続けることができるよう、研究開発活動を行っております。
当社グループにおきましては、研究開発本部、ハウス食品㈱の開発研究所(千葉県四街道市)、ハウスウェルネスフーズ㈱の開発研究所(千葉県四街道市、兵庫県伊丹市)、ハウスギャバン㈱開発部(東京都中央区、千葉県四街道市)の4部門が、研究開発活動を担っており、「新たな需要の創造」と「確かな設計」の両立を目指し、変化する社会にあって安心してご使用いただけ、ご満足をいただける食品を創出するために、広範な研究開発を実施しております。
(1)研究開発取組概要
① 製品開発・技術開発分野
製品開発・技術開発分野では、日本の成熟市場では潜在化しやすいお客さまニーズを掘り起こし、「新しい価値」を有した製品づくりに努めるとともに、お客さまの食生活と健康に貢献するべく、「よりおいしく、より簡便に、より健康に」にこだわりを持ち、品質の一層の向上に努め、独自性のある技術に裏打ちされた製品の開発に取り組んでおります。
香辛・調味加工食品事業におきましては、ハウス食品レトルトカレー史上最大量 (「最大の肉量」は牛肉・豚肉における充填量) のお肉が入った「カレーでニクる。」を開発いたしました。肉の旨みや香りを閉じ込め、噛めば噛むほど肉のおいしさが染み出す新技術「お肉パラダイス製法」(特許出願中)で、お肉のおいしさを徹底追求した、肉好きには堪らない一品となっております。また、色味付けの効果があるターメリックや唐辛子などのスパイスを極限まで減らし、白さを引き立たせた「ホワイトカレー」と、長時間煮込んだような深みのある黒さを目指し、カレーソースを煮込む製造工程で焦げる直前ギリギリまで加熱して黒さを引き出した「ブラックカレー」を開発しました。家庭用カレーに“彩り”と“華やかさ”をコンセプトに、見栄えの価値を付与した一品に仕上げています。
健康食品事業におきましては、発売35年のロングセラーブランド「C1000」シリーズを大幅にリニューアルしました。「C1000ビタミンレモン」は、従来よりも日常的にビタミンCを補給できる飲みやすさを求め、果汁・皮など果物が持つ複雑な味わいを表現し、甘さを抑えつつ、程よい酸味とのバランスを追求しました。「C1000ビタミンゼリーレモン」は、常温でもおいしく飲める味の開発に挑戦しました。常温でも酸味を抑えさっぱり飲める新技術(特許出願中)を採用することで、いつでもおいしく飲むことができる製品に仕上げました。また、シリーズからの新提案として糖類が気になる方に嬉しい「C1000ビタミンレモンゼロシュガー」と、シリーズ最大量のクエン酸配合で強い酸味が味わえる「C1000ビタミンゼリークエン酸5000」を開発いたしました。
② 基礎研究分野
基礎研究分野では、食品科学のみならず、生化学、植物育種・栽培学、化学工学、生理学など多方面からの研究を行い、高水準の技術保有に努めております。当連結会計年度では、弘前大学大学院医学研究科の共同研究講座「食と健康 科学講座」において、健康寿命延伸につながる新たな食スタイルを提案することを目指して、青森県の岩木健康増進プロジェクト健診・いきいき健診や沖縄県のやんばる版プロジェクト健診での味覚感受性試験、食生活アンケートを行ない、味覚や食事内容、食生活と様々な健康指標との関連性の解析を進めました。食生活と健康指標との関連については日本栄養・食糧学会大会にて「コロナ禍の調理等の食生活の変化とメンタルヘルスへの影響」を口頭発表しました。また、過去にドライアイ検査への活用を検討していたタマネギ催涙因子発生技術を活用した涙液回収キットについては、日本香辛料研究会学術講演会にて「トレーニング時の涙液中乳酸変動」を口頭発表しました。涙液研究については、これまで採取できる涙液量が少ないことがボトルネックとなって進んでいなかったと考えており、今後はこのキットをテスト販売してのニーズの検証や用途探索を計画しています。また、食物アレルギーに対する取り組みとして、表示義務化が検討されているカシューナッツの検査法開発や、必要最小限のアレルゲン除去に基づく診療現場での食事指導に必要となる情報の提供、離乳期の食べ進めのための乳児用食品を製造・販売する株式会社ビー・ケースへの出資などを行いました。食の安全に対する取り組みでは、「加工食品中の昆虫種の同定技術」の研究成果について、日本缶詰びん詰レトルト食品協会の逸見賞を受賞しました。当社が作出した独自素材であるスマイルボール(涙の出ないタマネギ)に関しては、「涙のでないタマネギ『スマイルボール』とその関連技術の開発」という成果に対して、公益社団法人 日本農芸化学会より農芸化学技術賞を授与頂きました。作出に至るまでに天然物有機化学、酵素化学、分子生物学、育種学といった多岐にわたる分野を網羅した研究を行ったことが評価されました。今後も、より高品質なものを安定的にお客様へお届けするために、継続的な品種改良と並行して生産地に密着した形でより本品種に適した栽培方法の研究を進めております。また日本固有のスパイスである山椒におきまして、当社グループ(ハウス食品グループ本社㈱、㈱ヴォークス・トレーディング)、株式会社杉本商店、南九州大学、山椒生産者と共同で、宮崎県高千穂郷・熊本県奥阿蘇にて2022年より山椒栽培の実証研究を行ってまいりました。更に2025年4月から山椒の生産者拡大を目指した「産地形成プロジェクト」を本格始動しております。
健康関連の分野では、健康維持に必要なビタミンや、さまざまな生理機能があるといわれるスパイスに加え、近年その健康維持への効果が期待されている乳酸菌につきまして、これらの効果を検証するための試験、ならびに、新しい作用を見出すための基礎研究を継続して精力的に取り組んでおります。当連結会計年度では、「乳酸菌による腸管バリア機能改善作用」に関する原著論文が学術誌に掲載されました。また、「ウコンエキスの成分による神経炎症抑制作用とその作用メカニズム」に関する研究成果を国内の学術研究会において発表いたしました。
(2)研究体制・しくみ
当社グループの3つの研究所と開発部は、基礎研究・機能性研究、製品開発、技術開発、容器包装開発、お客様生活研究、グループ技術連携、研究企画、運営の各部門で構成しており、それぞれの部門において専門的な研究開発活動に取り組む一方、リノベーションを行った千葉研究センターを中心に、部門間の垣根を越え、お互いが有機的に連携して相乗効果を高める取組み(One Day a Weekなど)を継続して進めております。また、海外事業における製品開発サポート体制も継続的に強化しております。
さらに、これらの研究活動から生まれた知的財産については、国内、国外において戦略的に権利化を行い、ハウス食品グループの強みとし共創活動を推進しております。
組織をフラットな小グループ制とし、柔軟性ある運用により市場の変化と商品の多様化にフレキシブルに対応するとともに、保有技術を目に見えるサービスにいかに具現化していくかというこだわりを持って運営にあたっております。
(3)研究開発費
当連結会計年度における研究開発費の総額は4,776百万円であります。
なお、当社グループの研究開発費用は、報告セグメント別に区分することが困難であるため総額で記載しております。
2.外食事業、その他食品関連事業
特に記載すべき事項はありません。
当社グループ(当社および当社の関係会社)は、“「食で健康」クオリティ企業への変革”というテーマを掲げております。国内市場で長年にわたりご愛顧をいただいている各製品ブランド力の維持・強化に努めると共に、成熟した市場の中で「食で健康」という領域にフォーカスし、お客さまの立場に立った新しい価値をご提供し続けることができるよう、研究開発活動を行っております。
当社グループにおきましては、研究開発本部、ハウス食品㈱の開発研究所(千葉県四街道市)、ハウスウェルネスフーズ㈱の開発研究所(千葉県四街道市、兵庫県伊丹市)、ハウスギャバン㈱開発部(東京都中央区、千葉県四街道市)の4部門が、研究開発活動を担っており、「新たな需要の創造」と「確かな設計」の両立を目指し、変化する社会にあって安心してご使用いただけ、ご満足をいただける食品を創出するために、広範な研究開発を実施しております。
(1)研究開発取組概要
① 製品開発・技術開発分野
製品開発・技術開発分野では、日本の成熟市場では潜在化しやすいお客さまニーズを掘り起こし、「新しい価値」を有した製品づくりに努めるとともに、お客さまの食生活と健康に貢献するべく、「よりおいしく、より簡便に、より健康に」にこだわりを持ち、品質の一層の向上に努め、独自性のある技術に裏打ちされた製品の開発に取り組んでおります。
香辛・調味加工食品事業におきましては、ハウス食品レトルトカレー史上最大量 (「最大の肉量」は牛肉・豚肉における充填量) のお肉が入った「カレーでニクる。」を開発いたしました。肉の旨みや香りを閉じ込め、噛めば噛むほど肉のおいしさが染み出す新技術「お肉パラダイス製法」(特許出願中)で、お肉のおいしさを徹底追求した、肉好きには堪らない一品となっております。また、色味付けの効果があるターメリックや唐辛子などのスパイスを極限まで減らし、白さを引き立たせた「ホワイトカレー」と、長時間煮込んだような深みのある黒さを目指し、カレーソースを煮込む製造工程で焦げる直前ギリギリまで加熱して黒さを引き出した「ブラックカレー」を開発しました。家庭用カレーに“彩り”と“華やかさ”をコンセプトに、見栄えの価値を付与した一品に仕上げています。
健康食品事業におきましては、発売35年のロングセラーブランド「C1000」シリーズを大幅にリニューアルしました。「C1000ビタミンレモン」は、従来よりも日常的にビタミンCを補給できる飲みやすさを求め、果汁・皮など果物が持つ複雑な味わいを表現し、甘さを抑えつつ、程よい酸味とのバランスを追求しました。「C1000ビタミンゼリーレモン」は、常温でもおいしく飲める味の開発に挑戦しました。常温でも酸味を抑えさっぱり飲める新技術(特許出願中)を採用することで、いつでもおいしく飲むことができる製品に仕上げました。また、シリーズからの新提案として糖類が気になる方に嬉しい「C1000ビタミンレモンゼロシュガー」と、シリーズ最大量のクエン酸配合で強い酸味が味わえる「C1000ビタミンゼリークエン酸5000」を開発いたしました。
② 基礎研究分野
基礎研究分野では、食品科学のみならず、生化学、植物育種・栽培学、化学工学、生理学など多方面からの研究を行い、高水準の技術保有に努めております。当連結会計年度では、弘前大学大学院医学研究科の共同研究講座「食と健康 科学講座」において、健康寿命延伸につながる新たな食スタイルを提案することを目指して、青森県の岩木健康増進プロジェクト健診・いきいき健診や沖縄県のやんばる版プロジェクト健診での味覚感受性試験、食生活アンケートを行ない、味覚や食事内容、食生活と様々な健康指標との関連性の解析を進めました。食生活と健康指標との関連については日本栄養・食糧学会大会にて「コロナ禍の調理等の食生活の変化とメンタルヘルスへの影響」を口頭発表しました。また、過去にドライアイ検査への活用を検討していたタマネギ催涙因子発生技術を活用した涙液回収キットについては、日本香辛料研究会学術講演会にて「トレーニング時の涙液中乳酸変動」を口頭発表しました。涙液研究については、これまで採取できる涙液量が少ないことがボトルネックとなって進んでいなかったと考えており、今後はこのキットをテスト販売してのニーズの検証や用途探索を計画しています。また、食物アレルギーに対する取り組みとして、表示義務化が検討されているカシューナッツの検査法開発や、必要最小限のアレルゲン除去に基づく診療現場での食事指導に必要となる情報の提供、離乳期の食べ進めのための乳児用食品を製造・販売する株式会社ビー・ケースへの出資などを行いました。食の安全に対する取り組みでは、「加工食品中の昆虫種の同定技術」の研究成果について、日本缶詰びん詰レトルト食品協会の逸見賞を受賞しました。当社が作出した独自素材であるスマイルボール(涙の出ないタマネギ)に関しては、「涙のでないタマネギ『スマイルボール』とその関連技術の開発」という成果に対して、公益社団法人 日本農芸化学会より農芸化学技術賞を授与頂きました。作出に至るまでに天然物有機化学、酵素化学、分子生物学、育種学といった多岐にわたる分野を網羅した研究を行ったことが評価されました。今後も、より高品質なものを安定的にお客様へお届けするために、継続的な品種改良と並行して生産地に密着した形でより本品種に適した栽培方法の研究を進めております。また日本固有のスパイスである山椒におきまして、当社グループ(ハウス食品グループ本社㈱、㈱ヴォークス・トレーディング)、株式会社杉本商店、南九州大学、山椒生産者と共同で、宮崎県高千穂郷・熊本県奥阿蘇にて2022年より山椒栽培の実証研究を行ってまいりました。更に2025年4月から山椒の生産者拡大を目指した「産地形成プロジェクト」を本格始動しております。
健康関連の分野では、健康維持に必要なビタミンや、さまざまな生理機能があるといわれるスパイスに加え、近年その健康維持への効果が期待されている乳酸菌につきまして、これらの効果を検証するための試験、ならびに、新しい作用を見出すための基礎研究を継続して精力的に取り組んでおります。当連結会計年度では、「乳酸菌による腸管バリア機能改善作用」に関する原著論文が学術誌に掲載されました。また、「ウコンエキスの成分による神経炎症抑制作用とその作用メカニズム」に関する研究成果を国内の学術研究会において発表いたしました。
(2)研究体制・しくみ
当社グループの3つの研究所と開発部は、基礎研究・機能性研究、製品開発、技術開発、容器包装開発、お客様生活研究、グループ技術連携、研究企画、運営の各部門で構成しており、それぞれの部門において専門的な研究開発活動に取り組む一方、リノベーションを行った千葉研究センターを中心に、部門間の垣根を越え、お互いが有機的に連携して相乗効果を高める取組み(One Day a Weekなど)を継続して進めております。また、海外事業における製品開発サポート体制も継続的に強化しております。
さらに、これらの研究活動から生まれた知的財産については、国内、国外において戦略的に権利化を行い、ハウス食品グループの強みとし共創活動を推進しております。
組織をフラットな小グループ制とし、柔軟性ある運用により市場の変化と商品の多様化にフレキシブルに対応するとともに、保有技術を目に見えるサービスにいかに具現化していくかというこだわりを持って運営にあたっております。
(3)研究開発費
当連結会計年度における研究開発費の総額は4,776百万円であります。
なお、当社グループの研究開発費用は、報告セグメント別に区分することが困難であるため総額で記載しております。
2.外食事業、その他食品関連事業
特に記載すべき事項はありません。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00462] S100W1GI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。