有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100W3BI (EDINETへの外部リンク)
 SCSK株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)
SCSK株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)
当社グループでは、国内はもとより欧米・アジアの各拠点と一体となりグローバルな視点から最新のIT動向を鋭敏に捉え、市場創造に向けて当社グループ全体で最新技術の導入と技術レベルの高度化・充実を図るべく、研究開発活動を推進しております。中期的な技術戦略に基づいた研究開発に取り組んでおり、社会環境やお客様の事業環境の変化・変容にも迅速・弾力的に対応する、より最適なソリューションやサービスを早期に実現いたします。また、中長期的視点での研究開発を推進するために専門組織を設置し、大学・研究機関等とも連携した活動を行っております。
なお、当連結会計年度の研究開発費は、2,395百万円であります。
① 自動車業界のソフトウェア化・サービス化に対応する取組み
自動車業界は、百年に一度と言われる大きな転換点を迎えております。モビリティの価値を決定づける要素が従来のハードウェアから、ソフトウェアへと移行し、自動車という製品そのものから移動に伴うサービスや体感に価値が置かれるようになりつつあります。当社では、この変化を「Software Defined Mobility(SDM)」及び「Service Oriented Mobility (SoM)」の概念で表現しております。SDMに必要な技術は多岐に渡り、グローバル各国、各業界からの先進技術の取り入れが不可欠です。同時に、膨大なモビリティデータを基にした新たなサービス開発が競争の新たな軸となりつつあります。国内自動車産業はSDV関連のアーキテクチャのシフト・水平分業型開発スタイルへの対応・サービス提供型モデルへのシフト等に向けて模索を続けている状況にあります。
当社はこうした産業構造の転換を貴重な機会と捉え、SDM/SoM戦略のもと、グローバルな技術動向を見極めつつ、パートナー企業との共創を通じてソフトウェア起点の製品・サービスの具体化を進めております。特に、自動運転や電動化、車室内空間などSDM関連技術の開発を進めるととともに、モビリティと社会インフラをつなぐデータの融合・利活用にも注力することで、未来のモビリティ社会に向けた新たな価値創出に取り組んでおります。
②業務用建築物向け脱炭素ソリューションに関する取組み
世界的にカーボンニュートラルへの取り組みが加速するなか、国内でもCO2削減が進んでおります。排出量全体の約17%を占める商業・サービス・事業所などの業務部門については、政府は2030年度までにCO2排出量を2013年度比51%削減する目標を掲げており、建築物省エネ法が全面施行される2017年以前に建設された業務ビル、特に棟数の多い延床面積5,000㎡未満の中小規模業務ビルにおいては、環境性能の向上が求められております。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことを「ZEB(Net Zero Energy Building)」といい、近年、業務用建築物を中心にZEB化が強く求められております。当社では中小規模の業務ビルオーナー様向けに、建物の省エネ・CO2排出量削減を支援するサービスとして「ZEBiT」を2024年4月から提供し、主に下記機能の実装を行ってまいりました。
・CO2排出量可視化:エネルギーデータの自動収集機能、Scope3対応、多棟グループ管理など
・法令対応:定期報告書用データ出力、低炭素ベンチマーク評価など
・設備制御:DALI2照明制御、空調制御、センサー連動制御など
今後も、ZEBの社会実装を推進するさまざまなパートナー企業の製品・サービスとの組み合わせにより、創エネのソリューションなど、業務用建築物の脱炭素化に向けてサービス拡充を図ってまいります。
③AI駆動型開発のプラットフォーム化に向けた取組み
当社グループでは技術戦略「技術ビジョン2030」を策定しており、先進デジタル技術の価値をお客様に還元するために「デジタルオファリング集団への変革」への取り組みを進めております。その一環として当社では、生成AIを最大活用する「AI駆動型開発」を組織的に利用できるプラットフォーム化を進め、成果物や開発工程のパイプライン化、システム仕様や業務情報を含む成果物の知財化を行うことにより、組織レベルでの包括的な課題解決に向けた概念実証を行っております。AI駆動型開発プラットフォームは、プロンプト実行機能、生成機能、及び成果物格納機能(データストア)の3つの主要な機能を持ち、開発者向けユーザーインタフェースも含む開発環境として位置付けております。
・プロンプト実行機能:生成機能の使用方法をサポートするプロンプトなどのノウハウを組み込んだ実行制御機能を用意し、生成 AI の効果的な活用を支援します。
・生成機能:プロンプトに従い生成AIが成果物を生成、開発者が確認可能な成果物を提供します。開発工程全体を通して、生成AIが情報の整合性を担保し、一貫性のある品質を確保します。
・成果物格納機能(データストア):生成結果(成果物)を生成 AI が取り扱いやすいデジタルデータとして格納、生成された成果物を一括して管理・再利用可能とするリポジトリ機能を有します。
当社における「AI駆動型開発」への転換を速やかに進めるために、概念実証でのフィードバックをもとに、さらなる有用性の向上を図り全社適用を推進していきます。
④技術戦略「技術ビジョン2030」に基づいた研究開発の取組み
当社グループでは、全役職員・パートナーが業務において、安全・安心に生成AIを体験・利用できる環境「SCSK Generative AI(SCSK-GAI)」を提供しており、日々、作業効率化のアイデアやユースケースの創出に取り組んでおります。また、当社はAIが社会へ与える影響の大きさを理解し、AIシステム・サービスの開発・提供・利用に関する指針をまとめた「SCSKグループAI基本方針」も策定しました。従来の生成AIでは、問い合わせへの回答生成といった特定タスクにおける業務効率化を実現しているものの、ノウハウやナレッジを必要とする業務は人の手に委ねられております。ただ、そのノウハウやナレッジを必要とする業務を担う人材は、少子高齢化の要因もあり不足していることが社会課題となっており、当社では生成AIを利活用してこの課題に取り組んでおります。例えば、顧客からの問い合わせがあれば必要な情報を自ら収集・分析し、最適な解決策を提示するなど能動的な対応を可能とする「自律型AIエージェント」を、関連する業務を担う複数の自律型AIエージェント同士を連携させることで、より広範な業務プロセスを自動化できる「自律型“マルチ”AIエージェント」の実現に向けて研究開発しております。企業内に複数の業務エキスパートとして自律型AIエージェントが存在する、「人とAIが協調するオフィス」という革新的な働き方を実現する可能性を目指しております。
生成AI以外にも技術戦略「技術ビジョン2030」に基づいた複数の研究開発を実施しております。
・XR:当社ブランディング拠点(SCSK LINK SQUARE)での「デジタル・ヒューマン」の展示
・WEB3:コンソーシアムでの「分散型アイデンティティ/デジタル証明書(DID/VC)」の実証実験
・量子コンピューティング:「生成モデル量子機械学習」や「連続量量子鍵配送(CVQKD)」の共同研究
今後も当社グループの技術戦略「技術ビジョン2030」に基づき、社会実装の実現や社会課題の解決につながる研究開発を推進します。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04830] S100W3BI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
	
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