有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YA20 (EDINETへの外部リンク)
小野薬品工業株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、これまで克服されていない病気や、いまだ患者さんの治療満足度が低く、医療ニーズの高い疾患領域において、独創的かつ画期的な新薬の創製に向けて挑戦を続けています。
創薬研究においては、医療ニーズの高いがん、免疫・炎症、神経領域を重点領域に定め、それぞれの領域でヒト疾患バイオロジーを掘り下げ、医療ニーズを満たし得る新薬の創製を目指しています。当社が創薬研究において成果を挙げてきたオープンイノベーションを積極的に推進することで独創的な創薬シーズを見出し、最適なモダリティとデジタル技術などの先進テクノロジーを利用することで創薬力を強化しています。
重点領域において、現在、臨床開発段階の新薬候補が28品目あり、うち19品目を自社で創製しています。今後さらに創薬のスピードと成功確率を向上させるために、基礎と臨床の橋渡しを担うトランスレーショナル研究も強化しています。研究早期段階からヒトゲノム情報やヒトiPS細胞などの研究ツールとインフォマティクスを有機的に活用することで、標的分子の疾患との関連性を解析し、新薬候補のヒトにおける有効性をより正確に予測・評価できる生理学的指標(バイオマーカー)を見出せるよう努めています。
現在、開発パイプラインには、自社創製品のほか、複数の導入品が加わっており、がん、自己免疫疾患、神経疾患などのアンメットメディカルニーズが高い疾患を対象とした開発を進めています。特に、後期開発パイプラインの拡充を目指したPOC(Proof Of Concept:研究段階で構想した新薬候補物質の安全性・有効性がヒトへの投与で確認されること)の早期確立に注力しており、より早い段階から研究部門と開発部門が連携して、最適で最良な開発戦略、試験計画を立案するよう努めています。また、これまでに自社で実施した臨床試験のデータや臨床サンプルを利用して様々な解析を行い、臨床試験結果の解像度を上げることに役立てています。昨年は自社創製品であるONO-4578およびONO-2808がPOCを確立しましたが、これらの新薬候補の価値を最大化するために、グローバル(日本、米国、欧州) における承認取得を最速で実現可能な開発計画・試験計画を立案するとともに、デサイフェラ社の米欧における開発機能を最大限活用し、国際共同試験の着実な実施・遂行に努めています。
また、ライセンス活動による有望な新薬候補の導入にも努め、研究開発活動の一層の強化に取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果(2026年5月8日時点まで)は、以下のとおりです。
[開発品の主な進捗状況]
「オプジーボ/ニボルマブ」
肝細胞がん
・昨年6月、「オプジーボ」と「ヤーボイ」との併用療法について、日本で「切除不能な肝細胞がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年7月、「オプジーボ」と「ヤーボイ」との併用療法について、韓国および台湾で「切除不能または遠隔転移を有する肝細胞がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
MSI-H/dMMR結腸・直腸がん
・昨年8月、「オプジーボ」と「ヤーボイ」との併用療法について、日本で「治癒切除不能な 進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
・本年1月に台湾で、本年2月に韓国で、「オプジーボ」と「ヤーボイ」との併用療法について、「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)またはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)を有する結腸・直腸がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
胃がん
・昨年10月、「オプジーボ」、「ヤーボイ」および化学療法との併用療法について、日本、韓国および台湾で胃がん1次治療を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、主要評価項目である全生存期間において化学療法群に対して有意な延長が示されなかったため、開発を中止しました。
膀胱がん
・本年4月、「オプジーボ」と化学療法との併用療法について、「膀胱がん 術前術後補助療法」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、主要評価項目が達成できなかったことにより開発を中止しました。
「ビラフトビ(ONO-7702)/エンコラフェニブ」
・昨年11月に国内で、本年1月に韓国で、BRAF阻害剤「ビラフトビ」について、「セツキシマブ」および化学療法(FOLFOX)との併用療法による「BRAF遺伝子変異を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
「ベレキシブル(ONO-4059)/チラブルチニブ塩酸塩」
・昨年8月、BTK阻害剤「ONO-4059/チラブルチニブ」について、米国で「再発または難治性の中枢神経系原発リンパ腫」を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。
・昨年12月、BTK阻害剤「ONO-4059/チラブルチニブ」について、米国で「再発または難治性の中枢神経系原発リンパ腫」を効能・効果とした承認申請を行いました。
「QINLOCK(DCC-2618)/リプレチニブ」
・本年3月、KIT阻害剤「QINLOCK(DCC-2618)」について、「消化管間質腫瘍(4次治療)」を対象として、海外でのフェーズⅢ試験の結果等に基づく国内承認申請を行いました。なお、並行して、日本人の消化管間質腫瘍患者に対する安全性および薬物動態を確認することを目的としたフェーズⅠ試験を実施しています。
「ONO-0530/sapablursen」
・本年2月、TMPRSS6遺伝子発現阻害薬「ONO-0530/sapablursen」について、「真性多血症」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験を開始しました。
「DCC-2812」
・昨年8月、GCN2活性化薬「DCC-2812」について、米国で「腎細胞がん、尿路上皮がん、去勢抵抗性前立腺がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7429」
・本年3月、抗L1CAM ADC「ONO-7429」について、日本で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7018」
・昨年4月、MALT1阻害薬「ONO-7018」について、「非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7475/tamnorzatinib」
・昨年7月、Axl/Mer阻害薬「ONO-7475」について、日本で「EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「DCC-3116/inlexisertib」
・昨年9月、ULK阻害薬「DCC-3116」について、米国で「固形がん(sotorasib併用)」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「DCC-3084」
・昨年9月、Pan-RAF阻害薬「DCC-3084」について、米国で「悪性腫瘍」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-4578」
・本年3月、プロスタグランジン受容体(EP4)拮抗薬「ONO-4578」と標準治療との併用療法について、「ホルモン受容体陽性HER2陰性乳がん」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7913/マグロリマブ」
・本年4月、抗CD47抗体「ONO-7913」と「オプジーボ」との併用療法について、「膵がん」および「結腸・直腸がん」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-8531/povetacicept」
・昨年6月、IgA腎症の治療薬としてフェーズⅢ試験を実施中の「ONO-8531/povetacicept」に関するライセンス契約をVertex Pharmaceuticals社と締結し、日本、韓国での開発・商業化に関する権利を取得しました。
・BAFF/APRILデュアル拮抗薬「ONO-8531/povetacicept」について、「膜性腎症」を対象としたフェーズⅡb/Ⅲ試験を開発パイプラインに追加しました。
「Gel-One(ONO-5532)」
・昨年8月、変形性関節症治療剤「Gel-One(ONO-5532)」の共同開発および販売提携に関するライセンス契約を生化学工業株式会社と締結しました。日本で「変形性膝関節症」「変形性股関節症」を対象としたフェーズⅢ試験を実施しています。
「ROMVIMZA(DCC-3014)/vimseltinib」
・昨年9月、CSF-1受容体阻害剤「ROMVIMZA(DCC-3014)」について、欧州で「臨床的に重要な身体機能の低下を伴い、外科的治療による効果が期待できない、または外科的治療により耐え難い病状や障害が生じる可能性のある腱滑膜巨細胞腫」を効能・効果とした承認を取得しました。
「ONO-2017/セノバメート」
・昨年9月、電位依存性ナトリウム電流阻害/GABAAイオンチャネル機能増強作用を有する「ONO-2017」について、日本で「てんかん部分発作(二次性全般化発作を含む)」を効能・効果とした承認申請を行いました。
・本年2月、電位依存性ナトリウム電流阻害/GABAAイオンチャネル機能増強作用を有する「ONO-2017」について、「てんかん部分発作(小児)」を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。
「ONO-2416」
・本年2月、「ONO-2416」について、精神疾患を対象に開発を進めており、日本で健康成人を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-3310」
・本年3月、「ONO-3310」について、腎疾患を対象に開発を進めており、日本でフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-6414」
・本年4月、「ONO-6414」について、自己免疫疾患を対象に開発を進めており、米国でフェーズⅠ試験を開始しました。
[創薬/研究提携活動の状況]
・本年3月、カナダCongruence Therapeutics社と神経および免疫領域における新たな低分子化合物の創製に向けた創薬提携契約を締結しました。
[ライセンス活動の状況]
・昨年6月、米国Vertex Pharmaceuticals社とIgA腎症、原発性膜性腎症を含む複数の重篤なB細胞介在性疾患を対象とした治療薬「Povetacicept」について、日本・韓国を対象に独占的に開発および商業化するライセンス契約を締結しました。
・昨年8月、生化学工業株式会社と変形性関節症を対象とした治療剤「Gel-One」について、日本を対象に共同開発および独占的に販売するライセンス契約を締結しました。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、147,093百万円であります。
なお、当社グループの事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00945] S100YA20)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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