有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YGMG (EDINETへの外部リンク)
テルモ株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当連結会計年度の研究開発費は769億円(売上収益比率6.8%)となりました。
心臓血管カンパニー
インターベンショナルシステムズ事業では、OPUSWAVEデュアルセンサーイメージングシステムおよび、同システムに使用する DualViewイメージングカテーテルが、米国食品医薬品局(FDA)より510(k)クリアランスを取得しました。OPUSWAVEイメージングシステムは、光干渉断層法(OFDI)と血管内超音波(IVUS)という2つの血管内イメージング技術を、1本のカテーテルで同時に取得可能とするデュアルセンサーシステムです。これにより、血管内の微細構造を高解像度で可視化するOFDIと、血管全体構造を把握できるIVUSのそれぞれの特性を活かした包括的な評価が可能になります。
また、末梢血管、ラディアルアクセスの領域では、下肢動脈の血管内治療に用いる薬剤塗布バルーンカテーテル「Kanshas」の薬事承認を本邦で取得しました。Kanshasは、テルモ初の下肢動脈用薬剤塗布バルーンで、再狭窄リスクの低減が期待されます。有効長200cmのロングシャフトによりラディアル手技に対応しており、独自のUnicoat薬剤塗布技術を通じて、下肢治療における薬剤送達の安定性向上を図っています。国内で年間約3万件規模とされる下肢動脈治療市場において、末梢血管分野の製品ポートフォリオ拡充を進めます。
心臓外科・体外循環領域では、カーディオバスキュラー事業が、体外循環用血液学的パラメータモニタ「CDI OneView モニタリングシステム」を開発し、米国FDA 510(k)クリアランス取得に続き、欧州医療機器規則(MDR)認証を取得しました。最大22項目のパラメータをリアルタイムに可視化するデジタルモニタリング技術として、周術期管理の高度化を支える取り組みであり、グローバルで順次発売を開始しています。
当事業に係る研究開発費は539億円となりました。
メディカルケアソリューションズカンパニー
ホスピタルケアソリューション事業では、日本初となる留置針型ミッドラインカテーテル「サーフローMidela」を国内の医療機関で発売しました。本製品は、上腕の末梢静脈から挿入し腋窩付近に留置するミッドラインカテーテルで、末梢静脈留置カテーテル(PIVC)と末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)の中間に位置づけられます。従来、PIVCでは、短期間での交換が必要であり、PICCでは高度な穿刺技術が課題とされてきましたが、ミッドラインカテーテルは、より低侵襲かつ安全に末梢での輸液治療を行う選択肢となります。また、独自の「3D針テクノロジー」による穿刺成功率の向上に加え、止血弁や針刺し防止機構を搭載することで安全性を高め、患者さんおよび医療従事者双方の負担軽減に配慮した設計を特長としています。
ファーマシューティカルソリューション事業では、医薬品開発製造受託(CDMO)事業のグローバル展開に向けた基盤強化を進めました。2025年5月、WuXi Biologics社がドイツ・レバークーゼンに保有する薬剤製品工場の買収に合意し、欧州における初のCDMO生産拠点を獲得しました。本工場は、医薬品の製造所における製造管理と品質管理に関する基準(GMP)に準拠した設備と生産ノウハウを有しており、プレフィルドシリンジ製剤やバイアル製剤の開発・生産を通じて、欧米を中心とするCDMO需要への対応を進めます。本取り組みは、国内拠点で培ってきた製剤・無菌充填技術と海外生産拠点を組み合わせ、ファーマシューティカルソリューション事業における研究開発および生産体制の拡充を図るものです。
また、テルモの凍結乾燥血漿製剤の製造システム開発プロジェクトが、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の2025年度「次世代型医療機器開発等促進事業(医療機器版3Rプロジェクト)」に採択されました。本事業は、供給途絶リスクの高い医療機器の国産化を通じ、日本の医療機器産業の競争力強化を目指すものです。従来の新鮮凍結血漿は融解に時間を要することに加え、冷凍保管が必要なため、災害医療や離島医療、救急現場での使用に制約があります。本プロジェクトでは、常温保管と迅速な再構成が可能なソフトバッグ型凍結乾燥血漿製剤を開発し、防衛医科大学校と連携して国内製造体制の確立と世界初の実用化を目指します。
当事業に係る研究開発費は99億円となりました。
血液・細胞テクノロジーカンパニー
血液製剤化分野では、血液自動製剤システム「Reveos」およびソフトウェア「Lumia」が米国内の複数の血液センターで導入され、全血処理の自動化による供給安定化に向けた取り組みが進められています。
Reveosは、全血から血小板・血漿・赤血球を単一の自動遠心工程で分離するシステムであり、従来の多工程にわたる手作業依存型プロセスの効率化と標準化を可能としています。これにLumiaを組み合わせることで、装置稼働状況や処理データを一元的に管理し、業務フロー全体の可視化および運用最適化を支援します。こうした装置とソフトウェアを一体で活用する取り組みにより、限られた人員体制下でも安定した血液成分製造を行うための基盤整備が進められており、血小板供給の安定化や業務効率の向上に向けた実践的な活用が広がっています。
また、京都大学iPS細胞研究財団(CiRA財団)との共同研究がAMED事業に採択されました。細胞増殖システム「Quantum Flex」を活用して、iPS細胞製造における手作業依存や品質ばらつき、コスト増大といった課題に対応するため、自動化・標準化された拡大培養プロセスの確立に向けた研究開発を進めています。
当事業に係る研究開発費は108億円となりました。
その他
経営戦略と連携した研究開発を推進するため、グループR&Dの全体像を可視化し、最適なポートフォリオと成長パイプラインの構築に取り組んでいます。コーポレートR&Dにおいては、新領域の創出を加速させるとともに、大規模な研究テーマへのリソース配分(アロケーションシフト)を断行し、より効率的なR&D活動を追求しています。米国カリフォルニア州にR&D拠点として設立した「Discovery and TEchnology Center of Terumo(D-TECT)」は、現地医療機関との連携強化やアカデミア・スタートアップの動向把握を通じ、すでに新たな開発プロジェクトを始動させています。今後はさらに活動規模を拡大し、グローバル展開を加速させてまいります。また、CVC部門であるテルモベンチャーズにおいても、米国を中心としたメドテック企業への投資を順調に拡大しています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)については、イノベーションの柱としての位置づけをより鮮明にしました。米国拠点を核としたデジタルヘルス企業の探索や、戦略的製品向けの内製AI開発を推進しています。並行して、デジタル人財の統合や生成AI・クラウド・セキュリティ等の専門能力強化を継続し、全社的なケイパビリティの向上を牽引しています。
なお、当連結会計年度の研究開発費総額には、オーガンテクノロジーズ事業に係る研究開発費18億円、各事業分野に配分できない基礎研究費用5億円が含まれております。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01630] S100YGMG)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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