有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YFJK (EDINETへの外部リンク)
大東建託株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社は、土地所有者の皆様に建物賃貸経営を総合的にお任せいただき、その資産価値を高めていくために、事業効率に優れた賃貸建物をご提案しています。そして、多様化する入居者様ニーズに対応するため、商品開発部・技術開発部を主幹担当部門として、新工法・資材の開発を含め、商品ラインナップの充実に積極的に取り組んでいます。
当連結会計年度の研究開発活動に係る投資総額は1,413百万円(主に建設事業セグメントで発生)であり、その主なものは以下のとおりです。
商品開発部においては、「環境」「防災」「少子高齢・子育て」といった社会的課題を軸にした「新しい価値」を創造する賃貸住宅のラインナップを充実させるため、上半期7タイプ(5新商品)、下半期7タイプ(5新商品)の計14タイプ(10商品)を新たに開発しました。
「環境」においては、都市部にも環境に優しい木造2×4工法でのラインナップ拡充を図るべく、3階建新商品となる『コンテモノウⅢ』『コンテフィットⅢ』『コンテカルムⅢ』『ファビオミーナ』をはじめ、東京23区向けの2階建新商品『ラファン』、や多雪地域向け仕様の『ファビオピコ』など、省エネ基準(ZEHオリエンテッド)に対応した新商品をリリースしました。これら商品も既存商品同様に、構造体と合わせ脱炭素社会の実現に大きく貢献できる商品となっています。さらに、鉄筋コンクリート造においても省エネ基準(ZEHオリエンテッド)に対応した4階建商品『リグノZEH』にシングル向けやファミリー向けタイプを開発し、拡充を図りました。
「防災」においては、大東建託グループの防災ビジョンの取り組みとして、防災配慮型賃貸住宅「ぼくラボ賃貸シリーズ」の第4弾となる新商品『フィール』を開発し、リリースしました。本商品は避難所生活の課題に着目し「在宅避難」をテーマに開発しました。日常時と非常時の双方で利便性を高める「フェーズフリー」の理念を取り入れゆとりの収納を擁しています。フェーズフリーアワード2025においては「オーディエンス賞」を受賞しました。
「少子高齢・子育て」においては、共働き・子育て世代のライフスタイルニーズを反映しコンパクトなマルチルームを採用した2階建新商品『ファビオネスト』を2タイプ開発・リリースし、北海道地域にも展開しました。また子育て世帯や高齢者世帯向に床段差のない日常生活や災害時の避難のしやすさを考慮し1階に2LDK、2階は単身者・カップル向けの1LDKとした商品『シエルクラス』が、新たな住戸構成として特許を取得しました。
デジタル技術を活用したDX戦略の一環として、建物の設計・施工・管理に関する情報を3Dモデルで一元管理する仕組みであるBIM(Building Information Modeling)の研究開発を継続的に推進しています。今後は、BIMによる商品開発を中核に据え、施工支援への展開を進めるとともに、将来的には営業や建物管理分野を含め、グループ全体での活用を拡大していきます。これにより、不動産賃貸事業のさらなる強化を図ってまいります。
技術開発部門においては、持続可能な社会、脱炭素社会の実現に向けた取り組みとして、継続した賃貸集合住宅の省エネルギー化を推進しており、地域特性に合わせたZEH賃貸住宅の開発に取り組みました。北海道エリアにおいては、一般的な暖房機器であるガスFFストーブを設置したZEH賃貸住宅の運用を開始しました。
現在運用している2×4工法、鉄骨造のZEH賃貸住宅に加え、鉄筋コンクリート造と2×4戸建のZEH賃貸住宅の運用を開始し、主な構造タイプにおいて、ZEH標準仕様での賃貸住宅商品の提供が可能となっています。
LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)基準を満たす賃貸集合住宅(以下LCCM賃貸住宅)においても、2022年度から2024年度の3年間、連続して当社のみ国土交通省所管の補助金事業(サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)LCCM低層共同住宅部門)の採択を受けました。また2025年にはLCCM賃貸住宅の研究開発及び販売促進への取り組み、温室効果ガス排出削減への寄与が高く評価され、第33回地球環境大賞において国土交通大臣賞を受賞しました。
また、2025年度補正予算案にて閣議決定された「みらいエコ住宅2026事業」においても、GX志向型住宅の基準を満たす賃貸集合住宅の運用を開始しました。
今後もZEH賃貸住宅やLCCM賃貸住宅、さらにはGX ZEH賃貸住宅の普及促進を目指し、新仕様の開発に取り組んでまいります。
さらに、脱炭素社会への実現に向け国産木材の使用拡大を推進しています。スギ材以外の国産他樹種における強度試験及び変色材の強度・成分試験を実施し、資源の有効活用を図りました。またBCP対策として群馬県及び鹿児島県での国産スギ材の活用を継続しています。そして、木造中層化に対応する90分耐火性能と省施工化を目的とする開発を行い、耐火予備試験を実施しました。今後も仕様の最適化を目指し、開発に取り組んでまいります。
2015年から技術開発を進めてきたCLT賃貸住宅シリーズの第3弾『フォルターブⅢ』の第1号棟「調布CLT集合住宅」で2025年度「グッドデザイン賞」及び「ウッドデザイン賞」を受賞しました。グッドデザイン賞ではデザイン性と社会的意義の両面が高く評価され、ウッドデザイン賞では森林・林業の振興や地域社会の持続性向上に寄与する点が高く評価されました。
資材開発分野の取り組みにおいては、販売促進及びオーナー様、入居者様の満足度向上を目的に、ウェルビーイング資材の開発を継続しています。入居者様の快適性が向上する機能性資材の開発に加え、現場施工の省力化を図る資材開発を推進し、職人不足への対応を進めています。また健全な賃貸事業運営に資する耐久性を備えた資材の開発を継続し、賃貸経営の安定化に寄与してまいります。
構造開発分野の取り組みにおいては、2×4工法における現場作業の省力化と工期短縮を継続して推進しています。その一環として、工場組立を主流とする新たな手法への転換を図り、2×4工法の工業化に向けた技術開発を進めてまいります。
環境分野の取り組みにおいては、「省エネルギー住宅のCO2排出削減量」をクレジット化する方法論を2021年1月に日本で初めてJクレジット制度に登録し、2023年度は498tを創出しました。2025年度においても昨年同様に「いい部屋ネットレディス2025(ゴルフ大会)」、「大東建託オープン2025(テニス大会)」で発生するCO2排出量を算定し、カーボンオフセットを実施しました。
また、2023年9月に2030年を見据えた次世代型賃貸住宅「ゼロカーボンハウス」が東京都青梅市に完成しました。ゼロカーボンハウスは、LCCM住宅に蓄電池として利用する「電気自動車」や昼間の太陽光電力でお湯を沸かす「おひさまエコキュート(オール電化)」、電力需給を自動管理する「EMS(エネルギーマネジメントシステム)」などを導入し、市場電力の調達をできるだけ避け、太陽光発電による創エネ電力で最大限自給自足する住宅です。自給自足率は約80%となり、それでも不足する電力は、木質バイオマス発電の再エネ電力を調達することで、再エネ100%(ゼロカーボン)を実現しています。
その他の環境分野の取り組みとして、当社グループは2025年度に「エコ・ファーストの約束」を更新し、11月25日、環境省より「エコ・ファースト企業」として再認定されたことが公表されました。「エコ・ファースト制度」は、各業界における環境先進企業の活動を促進することを目的とし、地球温暖化対策や廃棄物・リサイクル対策など、環境保全に関する先進的かつ独自性のある取り組みを行う企業を、環境大臣が認定する制度で、2008年に創設されました。大東建託は2020年10月に初めて「エコ・ファースト企業」として認定されており、今回の再認定は、これまでの取り組みの継続とさらなる発展が評価されたものです。
また、RE100達成に向け兵庫県朝来市にある「大東バイオエナジー株式会社」は2024年4月より朝来バイオマス発電所の営業運転を開始しました。朝来バイオマス発電所で発電した再生可能エネルギーは西日本エリアの自社グループ274拠点に供給することで、国内RE100達成率50%を達成しました。
2025年4月から新たに株式会社一戸フォレストパワー(バイオマス発電所・岩手県一戸町)を傘下に加え、東日本エリアの自社グループに供給を開始しました。これにより、国内RE100は達成、海外のホテル事業には現地のI-REC証書を活用予定とし、2026年度に大東建託グループにおけるRE100達成を見込んでいます。
また、2026年4月に傘下の大東バイオエナジー株式会社と株式会社一戸フォレストパワーを統合し、バイオマス燃料の調達、加工、発電までの全工程を一元管理できる体制を構築しました。運営効率の向上を図り、RE100達成に向けた再生可能エネルギーを安定的に供給する体制を整えます。その他、2020年より、当社品川本社ビルを使いながらZEB(ゼブ:ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化に向けた改修工事を試験的にすすめ、2023年3月、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)のZEB認証を取得しました。
当社も、2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目指しており、今回のZEB化改修計画により同ビルは、事務所用途部分で基準一次エネルギー消費量から40%以上、建物全体では20%以上削減することができます。国内でZEBの認証を取得した物件の内、10万m2超の既存ビル改修のZEB化は国内初の事例となります。改修工事は2025年4月から開始し、当社グループが使用しているフロアから、順次全フロアに拡大し、現時点での工事完了については2028年度末を予定しています。本社ビルの運用を通じてエネルギー収支を引き続き検証するとともに、2050年ネットゼロ目標の着実な達成と脱炭素社会実現に貢献します。
またCO2排出量算定の取り組みにおいても2025年10月よりさらに強化し、「エンボディドカーボン(Embodied Carbon)」計算の精緻化と効率化を本格的に進めてまいります。日本国内では建築物分野がCO2排出量のおよそ40%を占めており、持続可能な建築が求められる中、2028年には建築物のライフサイクル全体におけるCO2排出量の算定・評価が制度化される予定です。当社は2014年より業界に先駆けてLCA(ライフサイクルアセスメント)算定を開始し、2022年からはより精緻な算定を実現するために国際規格に準拠したLCA算定ソフトウェア「One Click LCA」を導入し、10月より本格的に利用を開始、CDP回答にも活用しています。
主要14商品を対象とした16種類の基準モデルでCO2排出量の算定を行い、より多くの建物を効率的かつ精緻にカバーしており、部位ごとや資材ごとのCO2排出量を可視化し、排出量削減のための効果的な領域や木材の炭素固定量の評価も可能となりました。また、サプライチェーンにおけるCO2排出量と削減活動も強化し、EPD(環境製品宣言)認証資材の導入、CO2低減に向けた設計・資材選定を推進しています。建物の資材調達・輸送・施工・解体といったサプライチェーン全体で、引き続き環境負荷低減に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。その他、国際的な環境情報開示団体であるCDPより、2025年度の環境評価において「気候変動」「フォレスト」「水セキュリティ」の全3分野で最高評価の「Aリスト」に認定され、初めて「トリプルAリスト企業」入りが確定しました。
トリプルAリスト企業は、回答社数、世界の主要企業約22,100社中、上位0.1%にあたる26社のみが選定されたもので、日本国内でのトリプルA企業は当社を含めて6社となります。大東建託の環境経営の取り組みを高く評価いただいた結果と捉えています。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00218] S100YFJK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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