有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YI8J (EDINETへの外部リンク)
株式会社大本組 研究開発活動 (2026年3月期)
当社は、研究開発部門においても益々多様化するニーズに応えるべく、関連する各分野で幅広く研究を行い、技術の確立と新技術の開発に努めております。また、異業種、大学等の研究機関、公共機関との共同研究も積極的に推進しております。なお、当事業年度における研究開発費は189百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(建築事業、土木事業)
a ニューマチックケーソン工法関連技術
・ 地耐力試験機の効率化
現行の平板載荷試験機にて仕様の再検討や改良改善を行い、有人での作業時間を短縮するための機材について研究開発を進めております。設置撤去をより簡素化する機能の検討と併せて、設置撤去時の人員の削減を可能にする機構の検討も行う予定であります。
・ 救護設備開発
大深度化が進む中、完全無人化や掘削の自動化技術等の開発と併せて人命尊重(=リスク回避)の観点から、緊急脱出(救護)設備の必要性・重要性が増大しております。共同開発にて救護設備を開発し、現場での運用を開始しました。これによりニューマチックケーソン工法の安全性が向上しております。さらに救護設備の接続時間の短縮を図り、要救助者の緊急脱出時間の短縮を行ってまいりました。今後も現場試行導入による改良開発等を進め、小面積化についても研究開発を行う予定であります。
・ 総合施工管理システムの開発
施工中の各種計測データを取得し、そのデータからケーソンの挙動予測を可能にするシステムの開発を目的としております。当事業年度も引き続き、掘削形状の3Dデータや各種計測データを複数の工事において取得し、データの蓄積を行いました。今後も継続してデータの取得を進めてまいります。
・ 掘削機の自動(自律)運転システムの開発「Full Auto Pneuma ®(フルオートニューマ)」
現工法は、函内気圧0.18MPa以深の掘削は遠隔操作による無人化施工で行っております。フルオートニューマは、自動(自律)による掘削を可能にするシステムの開発を目指しております。本システムは3D地盤形状データより掘削位置を自動選定し、掘削した土砂を指定した位置に移動して排土を行います。さらに掘削した土砂を地上に搬出するために排土バケットの形状及び位置を自動認識して直接排土バケットへの投入を行います。今後も精度向上のため現場実証を実施し、より多くのデータ収集を行ってまいります。また、自動(自律)運転を目指すにあたり、引き続き自動掘削制御方法を検討し、収集した地盤データ等の分析によるシステムの改良を行う予定であります。
・ 排土設備の自動化・自律化技術の研究開発
排土作業は、排土用バケットを排土クレーンにより揚重し、マテリアルロック(気密扉付きの資材搬出入設備)を通じて高気圧下の作業室内(函内)と大気圧下(函外)の搬入出を繰り返すことで行われております。通常は専従操作員が常駐し操作を行っておりますが、排土クレーンとマテリアルロックを連携制御することで、従事する操作員の安全性向上と省人化を目的とした排土作業一連を自動化する研究開発を行っております。
・ 小型ニューマチックケーソンへの対応設備の研究開発
これまでも橋梁基礎などの小型ケーソンに対応しておりましたが、より小型でより深いケーソンに対応するため、出力を維持したまま小型ケーソンへ対応可能な掘削機械の開発を行っております。まずはこれまでの機材の見直しを行い、ショートリーチ・ショートブームでありながら掘削範囲を確保する多段式を含めたアームの研究開発を進めてまいります。
・ 長距離遠隔操作技術
現場毎に設置される遠隔操作室を統括管理拠点に設置し、長距離遠隔操作にて現場施工を行う事で、複数現場の機械を操作する事が可能になり、人的財産の有効利用に寄与しております。1現場での試行を通して確認された内容を基に、複数現場への運用について研究を進めてまいります。
b 生産性向上技術の開発
国土交通省より「i-Construction2.0」(建設現場のオートメーション化による生産性向上(省人化))が策定され、建設DX推進活用の取り組みを進めております。
・ 各工事現場において、ドローンによる3次元測量、3次元設計データを使用したマシンガイダンスやマシンコントロールによるICT施工、3次元点群データによる出来形管理及びデータ納品といったプロセスで3次元モデルを活用することによって、生産性の向上を図っております。また、携帯端末による3次元データを活用した測量の試行検証を進めております。当事業年度は、造成工事においてICT建機による遠隔操作技術の試行実施検討を行っております。
・ 仮設を含む構造物等工事等において、3次元モデルを活用したBIM(Building Information Modeling)/CIM(Construction Information Modeling / Management)により工事関係者間の情報共有・連携を深め、作業性や安全性の向上について引き続き利用を進めております。
・ 3次元データを基に施工等の状況を投影可視化する技術については、汎用性が高く他工種での利用可能性が認められたため、引き続き別工種に応用した場合の有効性の確認を進めております。
c 地震対策技術
・ 当社で開発したスマート制震システムを用いた大型賃貸マンションの耐震改修工事が、2015年3月に竣工しました。この工事では、外付けフレームと建物を接続する後施工アンカーである「ピン支承対応型ディスクアンカー」と、既存構造体の耐震性能向上に適した高い引張抵抗力とせん断力を発揮できる接合部材である「プレミアムアンカー」を新たに適用し、当工事の施工実績を踏まえて、2018年3月には一般財団法人ベターリビングの一般評定(2度目のバージョンアップ版)を取得しました。
・ 岡山県内の耐震改修工事において、当社で開発したスマート制震システムを事業主指定の設計者に技術提案し、採用されました。事業主による一般財団法人ベターリビングの個別評定取得を経て一般競争入札にて公告となり、当社が受注し2022年2月に竣工しました。この工事においても「ピン支承対応型ディスクアンカー」と「プレミアムアンカー」を適用しております。
・ アクティブ制振装置を設置した青山OHMOTOビルが2016年2月に竣工しました。国立大学法人東京農工大学、株式会社構造計画研究所、特許機器株式会社と共同開発した「実時間シミュレーションを用いた建物の振動制御(RTCS制御)」を新たに採用し、特許権の設定登録が行われました。
・ パッシブ制振装置(TMD)を設置した岡山本店ビルの新棟新築工事が2018年12月に完了しました。従来のガイドレール式の装置に加速度センサーによるトリガー機構を有した空気浮上式の機構を併用し、特許権の設定登録が行われました。
d 建築技術の共同研究
・ ゼネコン36社で技術開発・調査研究を行う共研フォーラムに参加し、そのうち23社が参加する「コンクリート品質向上検討会」のテーマについて調査と検討を行っております。また、共同研究開発した「建築物のLCサポートシステム」を運用し、システムの改修と保守を共同で行っております。
・ 2024年度に学校法人芝浦工業大学とゼネコン17社による共同研究である「表面含浸材研究会」を立ち上げました。コンクリートの耐久性向上などを目的として、コンクリート表面に塗布する表面含浸材について、10年間屋外に暴露した試験体を用いて、その経時変化のデータの取得や再塗布の可否を判断する試験など共同研究を行っております。2025年度日本建築学会大会(九州)で、得られた結果について発表いたしました。
e 建築設計BIM・施工BIM実用化
当社は2010年からBIMソフトを導入しておりますが、発注者に対する提案力の強化、業務時間短縮及び競争力の強化を目的として、2022年4月より本格的にBIM研究開発に着手いたしました。
・ 2022年4月よりBIMを利用するための環境整備に着手し、BIMソフトライセンス数の増強や個人パソコンからリモートデスクトップによりBIMソフトを利用出来るなどの環境整備を行いました。
・ 2022年6月よりBIMコンサルティング及びBIM操作トレーニングプログラムの受講を開始し、BIMの効果的な利用方法などを学んでおります。
・ 2024年度からは、設計施工一貫利用BIMを目指すとともに、設計プロセスの効率化、ビジュアルプレゼンテーション力の強化、構造計算書と図面・数量の整合確認など、より具体的で実践的な取り組みを開始しております。
・ 施工BIMモデルを活用することで、現況地盤や計画勾配を反映した精度の高い土量算出を行い、無駄のない残土転用計画を実現しました。これにより、躯体数量の把握や工区割りの検討といった施工計画業務も省力化され、生産性向上と作業時間短縮に寄与しております。特に、面積が広く高低差のある敷地では、外構勾配を考慮した土量把握や施工順序の検討が、工程計画及びコストに大きな影響を与えます。このため、見積段階からBIMモデルを構築し、工事計画・積算へ反映させるフロントローディングを推進しております。
・ 施工BIM実用化の取り組みとして、見積時に作成したBIMモデルの躯体施工図化や、配筋納まり検討図の作図、設備ラック・配管・ダクト等の重ね合わせによる干渉チェックを稼働現場にて試験的に運用を進めております。
f 現場作業省力化関連
近年、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」を踏まえ、現場作業の省力化・省人化を目的として、自動作業機械や現場DXとなる技術の試験導入を進めております。導入例としては、清掃ロボット、墨出しの省力化技術、遠隔での現場巡視・検査技術、書類の電子化などがあり、効果が確認された技術については活用範囲の拡大を図っております。また、試験運用で得られた改善点については、機械メーカーやシステム会社へフィードバックを行い、これらの技術をより多くの現場へ展開し、生産性向上を目指してまいります。
g その他
その他の主な研究開発テーマを下記に示します。
・ ニューマチックケーソン掘削機のバケツからの排土機構の研究開発
・ ニューマチックケーソン掘削機に関する防火消火に関する研究開発
・ CO2削減と生物多様性を目的とした藻場造成など海洋環境の改善とブルーカーボン創出への取り組み
h 特許に関する事項
当事業年度の特許登録は2件、特許出願は3件であります。
当事業年度における建築事業及び土木事業の研究開発費の金額は、189百万円であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00255] S100YI8J)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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