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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YJ5X (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本製紙株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループでは事業を通じて、循環型社会の構築、GHG排出量削減、食料自給率の向上等の社会課題解決への貢献に取り組みます。そのため、製紙業を起点に蓄積した技術力を基盤として、紙・板紙、液体用紙容器や家庭紙等の既存分野に加え、燃料用途、プラスチック代替用途、エレクトロニクス部材、モビリティ部材、農・水産・畜産、土木分野等、幅広い分野で木質資源の用途拡大を図るための研究開発を進めています。今後、グループ内の研究資源を最大限に活用し、国内外の企業・研究機関やグループ企業との連携を密にすることでオープンイノベーションを推進します。また、マテリアルインフォマティックス(MI)や人工知能(AI)の活用により、研究開発そのものの効率化を進め、研究成果の最大化を図ります。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、5,802百万円(人件費を含む)であり、各事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は以下のとおりです。

(1) 紙・板紙事業

国内市場の成熟化と海外市場の成長、深刻化する地球環境問題等の様々な課題への対峙、国内での炭素賦課金の導入を見据えて、基盤技術研究所、富士革新素材研究所及びパッケージング研究所が中心となり、以下のような取り組みを行っています。当事業に係る研究開発費は3,418百万円です。
① 植林事業に関する技術開発
事業活動の基幹となる原材料確保のため、自社植林木の生産性向上を目指し、技術開発を積極的に進めています。特にブラジルにおいては、ユーカリの育種と植林地の管理技術向上により、単位面積当たりの収穫量は年々増加しています。更なる生産性向上を目指し、DNAマーカー選抜を始めとする最新技術の導入も推進しています。また、2026年2月にはマレーシアの植林・農業事業大手PLS Plantations Berhadと戦略的パートナーシップ契約を締結しました。当社の独自技術を活用し、マレーシアにおけるユーカリ植林事業の開始を目標に、今後3年間を目途に、共同調査および評価を実施します。一方、国内においては、CO₂吸収能力が高く成長に優れ、花粉量が少ない等の特徴を持つエリートツリーの苗木生産事業を全国で展開しています。2016年の熊本県に続き、2022年には静岡県、広島県、鳥取県、大分県、2023年には秋田県において「特定増殖事業者」の認定を受け、エリートツリーの苗生産に必要な種子や穂木を生産するため、採種園・採穂園の造成を進めました。特に2026年1月には、当社秋田工場内に国内最大の閉鎖型採種園を開設しました。また、苗生産事業の推進体制強化を図るため、2023年10月には当社原材料本部内にエリートツリー推進室を設置し、全国各地で苗木の生産、出荷を進めています。さらに、2025年3月には鳥取県等と共同で「新時代の森林資源造成及び循環利用」の取組に関する共同宣言に署名し、地域関係者と連携しながらエリートツリー生産を推進しています。
② 品質とコストの更なる改善
洋紙及び板紙の競争力強化のため、新製品開発や需要家のニーズに応えた品質改善を継続します。また、生産現場とより密接に連携を図りながら製造工程の操業性改善、品質向上とコストダウンの技術開発を迅速に進めています。収益改善に資する技術開発として、安価材料の利用技術の開発、自製填料の高度利用技術の開発等の独自技術開発も推進しています。
③ 将来に資する技術開発等
「総合バイオマス企業」としての新規事業創出については、木材をベースとした新素材、パッケージ等のプラスチック代替新規紙材料の開発やセルロースナノファイバー(以下、「CNF」といいます。)、バイオリファイナリー等に関する研究開発に取り組んでいます。
新素材としては、無機物の特徴・特性を備えた機能性材料ミネラルハイブリッドファイバー「ミネルパ®」の事業化に向けた本格的なサンプル供給を行い、更なる用途開発を推進し、商品化を進めています。「消臭抗菌」、「難燃」、「X線遮蔽(造影)」等の各機能を持つミネルパ®の採用拡大を目指して、事業分野の探索とサンプルワークを進めており、システムトイレ用猫砂と高機能吸湿剤で「消臭抗菌」の機能を持つミネルパ®が採用となりました。直近では、建設会社と共同で工事濁水中の浮遊物質を捕集するフィルターとしての有効性を新たに確認し、ニュースリリースを行いました。今後も、ミネルパ®の幅広い産業用途への開発を進めていきます。
木材を原料とする養牛用飼料「元気森森®」(高消化性セルロース)については、民間の牧場で乳牛の乳量増加効果、繁殖成績の向上に加え、和牛の繁殖用母牛でも健康増進効果が確認され始めました。2021年度からは、パルプを牧草と同様に「ロールベール形態」へ加工する装置を岩沼工場に設置し、牧場側で扱いやすい形態でのサンプル提供体制を整え、有償サンプルワークの展開を加速しています。
パッケージ等のプラスチック代替となる新しい紙素材として、紙製バリア素材「シールドプラス®」と、プラスチックを貼合せずにパッケージ化が可能なヒートシール紙「ラミナ®」の用途開発を推進しています。これらの製品は、環境負荷低減を目指すお客様へ新たな選択肢を提供する環境配慮素材として開発・上市しました。その後も、お客様のニーズや使用状況に合わせた印刷適性や加工適性等の改良、バイオマス材料使用によるバイオマス度の向上、またそれらを反映させたラインナップ拡充を継続し、現在も多くのお客様に幅広い用途で評価・検討が進められています。採用実績も増えており、メインターゲットの食品用途に加え、日用品や産業用途等、多岐にわたる分野での実績を上げています。本技術はカップや紙器等の用途にも展開し、お客様の環境対応への貢献をさらに拡大していきます。また、防水性、防湿性、耐油性を有し、かつ通常の段ボールと同様に古紙回収可能な多機能段ボール原紙「防水ライナ」を開発しました。防水ライナを用いて製造した段ボールケースは防水性等を活かし、箱の形状を工夫することで、発泡スチロールと同様に氷詰めした水産・青果物の輸送や、耐油性を活かした機械部品などの輸送を可能にしました。現在、各段ボールメーカー、代理店と協力し、魚箱用途をはじめとしたユーザーへの展開を図るとともに、ユーザーでの加工効率向上に向けた生産体制拡充を進めています。
長年培ってきたセルロースパウダー技術を活用し、従来の製品よりも強度と成形性に優れたバイオコンポジットを開発しました。加えて、プラスチック使用量を5割以上削減し、GHG排出量の削減にも寄与するバイオコンポジットも開発しています。これらの製品は、他社との連携を通じて、日用品、容器、建材、家電製品、自動車部材等、幅広い分野への展開を目指し、製品開発と早期の市場投入を計画しています。
CNF「セレンピア®」については、2017年度に設置した量産設備(石巻、江津)及び実証生産設備(富士)の稼働により、用途に応じた製造技術と本格的な供給体制を確立し、市場創出を推進しています。化粧品や食品用途分野で採用が大幅に増えており、2023年度は化粧品向けに新規に開発した高透明品の採用が決まり、今後は量産設備(江津)でのフル生産を予定しています。また、金属イオンを担持させた変性セルロースを用いた抗ウイルス・消臭・抗菌性を有する衛生薄葉紙、不織布、印刷用紙等、様々な製品開発を行っています。さらに、銅イオンをプラスした変性セルロース「Cu-TOP(シーユートップ)」を配合した紙糸を開発し、新たな用途展開を行っています。また、CNF派生製品であるミクロフィブリルセルロース(MFC)「セレンピア®ミュー」についてモルタル養生材用途で共同開発先と技術を確立しました。2024年10月に国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録し、本技術による施工の展開を進めています。また、GHG排出削減に有効な蓄電デバイスを、持続可能な資源から製造する取り組みとして、CNFを用いた次世代蓄電デバイスの開発を進め、2025年6月に大阪・関西万博で試作品展示を行いました。
熱可塑性樹脂中にCNFを強化剤として均一分散・配合するCNF強化樹脂「セレンピア®プラス」は、実証生産設備(富士)によるサンプルワークを進め、自動車をはじめとするモビリティ部品や住設機器の部材用への採用を目指し、研究開発を進めています。その研究活動を通じて、2023年8月、共同研究先が発売した水上オートバイのエンジン部材として採用されました。本部材の採用はCNF強化樹脂を用いた輸送機器部品の量産化として世界初の事例となります。本取り組みは現在も継続し、マリン品部材に加え二輪部材への採用を目指し、検討を進めています。
また、2025年7月に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)先導研究プログラム「低コスト・高耐衝撃セルロース構造材料の研究開発」の共同研究をスタートしました。この研究は、木材等から得られる植物由来のCNFを活用した低コスト、高耐衝撃、軽量・高剛性かつカーボンニュートラルな構造材料の実用化を目指すものであり、自動車部品メーカーが主幹となり、CNFの原料であるパルプに対する製造技術を有する当社と、CNFの樹脂複合化における学術的知見を有する大学・公設試験研究機関が連携し、開発を進めています。

(2) 生活関連事業
液体用紙容器については当社が、各種化成品については当社及び株式会社フローリックが中心となって研究開発を行っています。当事業に係る研究開発費は2,363百万円です。
液体用紙容器の分野については、キャップ付き新形状紙容器「NP-Smart®」を開発し、2026年3月より発売しました。NP-Smart®は消費者ニーズに応えるために設計された900ml及び450ml用の口栓付きチルド容器で、トップの傾斜パネルが大きいため、口栓が握りやすく、緩やかな傾きで内溶液を注ぎ始められるため脈動が少なく、注ぎ易さを追求したユニバーサルデザインになっています。また、2014年に国内で初めてアルミ箔を使用せず、常温で、飲料の長期保存を可能にする無菌充填包装システム「ノンアルミフジパック」を導入し、2025年度の売上高を大きく伸ばしました(前年比約150%)。ノンアルミフジパックは屋根型紙パックと同様に回収でき、「紙パック」マークを表記できる環境に配慮した容器で、更なる拡販に向けて容器バリエーションの拡充を進めていきます。
化成品の分野につきましては、自動車プラスチック部材用プライマー、接着剤等の機能性コーティング樹脂の新製品開発・製品化を進めています。また、リグニン製品の農業分野への拡販支援、新規リグニン誘導体の開発・用途開拓、飼料用酵母の免疫機能向上データ拡充、ステビア甘味料の健康食品向け拡販支援等を行っています。機能性フィルムではスマートフォン、タブレット端末等の中小型ディスプレイ用途や車載ディスプレイ用途向けに環境対応設計(PFASレス)のハードコートフィルムを開発し、製品化しました。さらに、クリーン精密塗工及びハードコート技術を応用した新製品開発に取り組んでいます。

(3) エネルギー事業

エネルギー事業に係る技術開発として、木質バイオマスを半炭化(トレファクション)して得られる新規固形燃料について事業化を検討しています。また、紙の製造工程で発生する廃棄物を使用した燃料の利用及び当事業のGHG削減についても検討しています。当事業に係る研究開発費は8百万円です。

(4) 木材・建材・土木建設関連事業

該当事項はありません。

(5) その他

金額が僅少であるため、記載を省略しています。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E11873] S100YJ5X)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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