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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YG3R (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社JVCケンウッド 研究開発活動 (2026年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの研究開発活動は、当社のモビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の各事業分野及びその他分野に含まれる未来創造研究所、イノベーションデザインセンターによって行われています。
当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は17億円、量産設計に係る費用は168億円、総額は185億円です。

*モビリティ&テレマティクスサービス分野
車載及び産業分野における付加価値創出を目的とした技術・製品開発を推進しました。車載インフォテインメント分野では共通プラットフォーム化、高精細ディスプレイ、高音質・映像拡張技術等を開発・製品化しました。これらの研究開発成果として、操作性・視認性・音響性能・安全性が総合的に向上し、市場ニーズへの対応力及び製品競争力の強化に繋がりました。また、研究開発成果を高付加価値製品として継続的に市場へ展開しました。
当連結会計年度の主な研究開発活動及び製品開発の成果は、以下のとおりです。

(1)AVナビゲーションシステム“彩速ナビ”最上位シリーズ「TYPE M」の2025年モデルにおいて、全6機種を通じた共通プラットフォーム開発を推進し、スマートフォン連携「Apple CarPlay」、「Android AutoTM」や音声操作機能の高度化、GUIを最適化しました。新ユーザーインターフェースの開発や高精細HDパネル、独自の高速描画技術・高音質技術の適用により、操作性・視認性・音響性能を総合的に向上させ、車載インフォテインメント分野における商品競争力の強化に寄与しました。
(2)車載器初搭載となるMini LEDバックライト高精細ディスプレイの採用を行いました。業界初(※)となるMini LEDバックライトを採用した独自の高精細ディスプレイ「ダイヤモンドアレイ ディスプレイ」を開発し、AVナビゲーションシステム「MDV‑MX12F」として製品化しました。本技術により、車載ナビゲーションにおける明暗表現、色再現性及び直射日光下での視認性を大幅に向上させることに成功しました。加えて、10V型大画面フローティング構造やワイヤレス「Apple CarPlay」、「Android AutoTM」対応などの先進機能を統合し、研究開発成果を高付加価値製品として市場投入することで、製品競争力及び事業価値の向上につなげました。
(※)2025年10月30日時点
(3)ディスプレイオーディオモデルの高機能化及び高付加価値化を行いました。当社は、ワイヤレス「Apple CarPlay」、「Android AutoTM」の対応を行い、高精細HDパネル搭載のディスプレイオーディオの研究開発を推進し、2025年に製品化を実現しました。独自のフローティング機構及び角度調整技術等の要素技術開発により、視認性・操作性・取付適合性の高度化を達成しました。これらの研究開発成果を通じ、車載インフォテインメント分野における製品付加価値の向上と市場競争力の強化に貢献しました。
(4)前後同時撮影の製品実装による状況把握性能の向上を行いました。当社は、前後同時撮影に対応した2カメラドライブレコーダー「DRV‑R40W」を発売しました。本製品は、前後方の映像を高画質で記録することで、事故やトラブル発生時の状況把握性能を向上させました。加えて、本体サイズを従来から小型化することで、取付性を向上した製品を提供し、安全・安心への市場ニーズに対応した製品ラインアップの拡充を通じカーエレクトロニクス分野における競争力強化を図りました。
(5)純正インフォテイメントシステムの付加価値向上を行いました。トヨタ純正ディスプレイオーディオ向けに、高音質化及び映像拡張を実現するDSPサウンドシステム「KXC-AH100T」を開発しました。本製品では、「彩速ナビ」最上位モデル相当の高音質技術や独自の音響処理技術を適用するとともに、車種別最適チューニングやHD映像入出力対応を実現し、車載エンターテインメント領域における製品価値と競争力の向上に貢献しています。
(6)同一光軸上にRGBセンサーとToFセンサーを配置した独自のセンサーフュージョン技術を確立し、高精度な距離情報及び画像解析データをリアルタイムで取得可能とするカメラの開発を行いました。本技術については、実使用環境での有効性及び適用可能性を検証する段階に至り、実証実験(PoC)プログラムの提供を開始しています。本取り組みは、産業分野における高度な環境認識ニーズに対応する技術基盤の構築を目的としたものであり、今後の製品化に向けた研究開発成果として位置付けています。
当分野に係る研究開発費の金額は、107億円です。


*セーフティ&セキュリティ分野
無線システム事業では、独自の業務用デジタル無線規格「NXDN™」に対応した「NEXEDGE®」無線システム・端末や業界標準の業務用デジタル無線規格「DMR」に対応した無線システム・端末、米国の公共安全市場向けに開発されたデジタル無線規格である「P25」に対応した無線システム・端末を開発、商品化しています。
当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。

(1)米国ボルチモアで開催された米国最大規模の公共安全通信展示会「APCO 2025」に出展し、北米の警察・消防・救急などの公共安全機関を対象として、相互運用性を重視した総合的な業務用デジタル無線エコシステムを提案しました。会場では、P25対応レピーターシステム「ATLAS」、DMRサイマルキャスト対応レピーターシステム「KAIROS」及びトライバンド(700/800MHz帯、VHF帯、UHF帯)、マルチプロトコル(P25、DMR、NEXEDGE©、アナログ)に対応したデジタル無線機「Viking」シリーズの展示訴求を行いました。さらに、パートナーベンダーとの協業により、AIを活用したシチュエーショナル・アウェアネス(状況認識)、サイバーセキュリティサービス、ログ記録・音声録音ソリューションなど、緊急対応現場の運用全体を支援する各種ソリューションについても紹介し認知度を高めました。
(2)有明GYM-EXで開催された「アマチュア無線フェスティバル ハムフェア2025」に出展しました。当社ブースでは「カートランシーバーで+αなアマチュアライフ」をテーマに、開発中のAPRS/D-STAR®対応した144/430MHzデジタルデュアルバンダー「TM-D750S」、「TM-D750」を参考出品しました。併せて、KENWOODブランドの各種アマチュア無線機ラインアップを展示し「TH-D75」、「TS-990」などの実機体験も提供しました。JAIA会員4社による共同開発中の卓上型マイクロホンの参考展示や、特定小電力トランシーバー・デジタル簡易無線機の最新機種の紹介を行い当社製品に対する認知向上を図りました。
(3)北米最大の警察関係者向け展示会「IACP 2025」に出展し、ブロードバンド通信を活用した相互通話ソリューション「Viking Broadband Voice」を先行展示しました。本ソリューションは、完全子会社化を予定している米SLA社のIP無線サービス「ESChat」と、当社の業務用デジタル無線機「Viking」シリーズを連携させたものです。業務用無線網とブロードバンド網をシームレスに接続し、通信圏外でも安定した通話を可能とします。P25対応レピーター「ATLAS」などを展示し、北米市場におけるIP無線領域を含むハイブリッドシステムを加え、公共安全市場への提案力強化を訴求しました。
(4)全国森林組合連合会(全森連)と「林業労働安全対策の強化」に関する連携協定を締結しました。本協定は、携帯電話の電波が届きにくい森林環境において、業務用無線機を活用し安定した通信手段を提供することで、林業における労働災害の防止と「安心・安全」な労働環境の実現を目的としています。両者は、林業従事者の死亡災害ゼロを最優先課題と位置付け、災害発生時の迅速な認知と救急対応力の向上を目指します。今後は、業務用無線機の普及・活用支援、現場での実証実験、安全教育・研修での活用を進め、製品改善にも反映していきます。当社は本取り組みを通じ、持続可能な林業と森林資源の保全に貢献してまいります。
(5)特定小電力トランシーバー“DEMITOSS”シリーズの新ラインアップとして、「UBZ‑LU20」、「UBZ‑LU27」、「UBZ‑LU27BT」の3モデルを発売しました。本シリーズは30年以上にわたるロングセラーとして、国内外累計600万台を販売しています。新モデルでは、DEMITOSS初となるBluetooth®ヘッドセット対応モデル「UBZ‑LU27BT」を追加し、ワイヤレスでスマートな通話を可能としました。併せて、親しみやすい新デザインの採用や、新色「ブルーグレー」の追加により、多様な利用シーンに対応しています。また、リサイクル樹脂の使用や梱包材の脱プラスチック化など、環境にも配慮しました。免許や申請不要で手軽に使える特長を活かし、レジャーから業務用途まで幅広いコミュニケーションニーズに応えていきます。
(6)特定小電力トランシーバー“DEMITOSS PRO”の新モデルとして「UBZ‑BM51」「UBZ‑BM51BT」を発売しました。本製品は、防塵・防水性能IP67及びMIL規格準拠の耐衝撃性能を備えた堅牢なボディにより、過酷な現場環境での使用に対応しています。また、緊急時に警告を発信できるエマージェンシー機能を搭載し、安全性の向上を図っています。Bluetooth®対応モデル「UBZ‑BM51BT」では、ワイヤレスヘッドセットによるスマートな通話が可能です。本体・充電池・充電器を同梱したオールインワンパッケージで、購入後すぐに利用でき、建設現場や警備などの業務用途に適した製品です。
(7)当社製Bluetooth®対応無線機に接続可能な片耳タイプのワイヤレスヘッドセット「KHS-56BT」を発売しました。本製品は、約12時間の長時間使用が可能で、業務用途における連続使用に対応します。独自設計のインイヤー型及びオープン型のイヤーピースとイヤーフックを付属し、長時間でも快適な装着感を実現しています。また、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載し、騒音下でも明瞭な通話を可能としました。防塵・防水性能IP55に対応し、屋外や多様な環境での使用にも配慮しています。ワイヤレス通話により作業効率を高め、幅広い業務シーンをサポートする製品です。
(8)特定小電力中継器“DEMITOSS”シリーズの新モデルとして「UBZ‑R51」を発売しました。本機はLAN接続に対応し、最大6台を接続することで、多層階ビルや大型商業施設における通信範囲の拡張を可能としました。視認性の高いフルドット液晶画面を採用するとともに、PC画面からの一括設定にも対応し、設定作業の効率化を実現しています。また、中継器としてだけでなく、基地局としても運用可能です。免許や申請が不要で、ビジネス用途における快適な通信環境を提供します。
(9)電力、プラント、基地警備等の特定市場向けの屋外・外周監視用カメラ「VN-H679WPR」を開発・商品化しました。先行機種同等以上となる光学40倍ズームや赤外LED照射距離として500mを実現しました。更にエッジAIによる人・車の自動追尾機能を搭載し、屋外・広域のモニタリングの多様なニーズに対応します。
(10) 映像解析と高効率録画で、監視業務をスマートに最適化するネットワークビデオレコーダー「VR-X9100」を開発・商品化しました。高信頼のマイルストーン社製ビデオ運用ソフト「XProtect Express+」、ビューワーソフト「XProtect Smart Client」を標準搭載しました。また、音声双方向対応の携帯端末用アプリ「XProtect Mobile(iOS、Android OS)」にも対応することで動画・静止画のエクスポートが容易となりました。更に、AI機能搭載カメラとの連携により、人や車両の分類検索、異音検知などのスマート監視を実現しました。多様な環境に対応する、柔軟で高機能な監視システムを構築することが可能となります。
(11)アナウンス放送やBGM放送を自在にサポートする、システムアンプ「PA-SA100シリーズ」を開発・商品化しました。3種類の定格出力(30W/60W/120W)をラインアップしシステム規模に応じて選択できるようにしました。更にオプションユニット組込み用スロットを装備(本体前面2スロット)することで、別売のワイヤレスチューナーユニット、FM/AMラジオチューナーユニット、SD/USBレコーダーユニットを組込み可能としました。また、追加出力制御器「PA-D910」を接続することでスピーカー回線の追加ができ、用途や規模に応じたシステムの柔軟な構築を実現します。
(12)工場、物流施設、インフラ施設における車両のスムーズな受付を可能にし、長時間滞留を改善する車番認証ソフトウエアについて「TZ-CN200」をバージョンアップしました。検知連動サービスのパフォーマンス改善により、車両検知から外部連携迄の遅延の低減及び、多数イベント発生時の安定動作を可能にしました。また、案内表示(サイネージ)機能を大幅に拡張し最大100パターン、最大100バース対応及び、物流・バース管理システム 「MOVO Berth」 の新APIに対応することで大規模ヤード/多バース運用と外部システム連携の将来互換性の確保に対応します。
当分野に係る研究開発費の金額は、60億円です。

*エンタテインメント ソリューションズ分野
エンタテインメント ソリューションズ分野は、原音原画再現を探究しコンテンツ制作者の意図を忠実に再現するための商品開発を行っています。また、隣接市場や新規市場に向けての商品やソリューションの開発を行いました。
当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。

(1)プロジェクター事業では、8K映像表示対応D-ILAプロジェクター「DLA-V900R」、「DLA-V800R」向けにHDR機能を強化する最新ファームウェアの提供を行いました。シーンに応じて明暗のコントラスト感と色彩表現をさらに向上させ立体感のある映像を実現する「Frame Adapt HDR ビビッド」画質モード、高輝度シーンの表現を高める「Highlight Color Control」機能、ゲーム等に最適な低遅延モードに自動切替する「ALLM(Auto Low Latency Mode)」等の機能を追加し、映像表現力と利便性の向上を図りました。また、民間航空機フライトシミュレーター向けに世界最小(※)のネイティブ4K製品「DLA-VS2600」を開発しました。フルフライトシミュレーターとして最高水準の認定規格である「FAA Level D」を取得致しました。
(※)2025年6月時点
(2)イヤホン事業では、デザイン性と携帯性を両立したコンパクトな充電ケースを採用した完全ワイヤレスイヤホン「HA-A22T」を発売しました。また、ワイヤレスイヤホン「HA-NP1T」にプレミアムカラー3色を追加し、イヤホンでありながらよりアクセサリーとしての存在感を高め、多彩なファッションコーディネートも楽しめる”音アクセ”として提案を行いました。さらに、装着性・安定性・防水性能を向上し、ノイズキャンセリング機能も搭載したスポーツイヤホン「HA-EC77T」の発売も行いました。“木”の振動板を採用したWOODシリーズの新フラッグシップモデルとして「ワイヤレスイヤホン“WOOD master”」の開発・商品化、加えてノイズキャンセリング機能や高音質、長時間再生、ワイヤレス充電、デザイン性等、デイリーユースにおける利便性と快適性を追求したワイヤレスイヤホン「HA-A110T」をラインアップに加え、商品力の強化を図りました。
(3)ヘッドホン事業では、「HA-S60W」を開発・商品化し、体温の効果でやわらかくフィットするイヤーパッドを採用することで、快適な装着感の実現を図るとともに、最大50時間の長時間再生に対応するなど、利便性の向上を図ったワイヤレスヘッドホンを市場へ提供しました。
(4)スピーカー事業では、天然木(バスウッド、ウォールナット)を採用し、防水・防塵仕様(IP67相当)としたポータブルワイヤレススピーカー「SP-WS04BT」を発売しました。また、6cmフルレンジ「ウッドコーンスピーカー」とテレビの音声が聞き取りやすいセンター平面スピーカーを搭載したWOOD CONE SOUNDBAR「TH-WD05」を発売し、快適な音響空間を提供しました。さらに、ウッドキャビネットと2ウェイ・スピーカー構成により、Bluetooth®接続でも重厚なステレオサウンドを実現したポータブルワイヤレススピーカー「SP-WS10BT」をラインアップに加え、音質にこだわるユーザ層への訴求を強化しました。
当分野に係る研究開発費の金額は、18億円です。


*その他
未来創造研究所は「人と時空をつないで未来を創造する」という技術開発戦略のもと、常に10年先の未来を見据えた新たな価値の創造を目指し要素技術開発に特化することをミッションとしています。
イノベーションデザインセンターは、新たな価値を社会実装し、企業の持続的成長につながる新規事業を創出することを主目的とした組織です。市場・顧客起点での構想、検証、事業化までを一貫して担い、事業創出を通じて人材の育成や知的財産網の蓄積も進めています。
当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。

(1)LCOS技術の応用である光通信用波長選択スイッチ(WSS)の価値最大化に向け、光電融合技術(シリコンフォトニクス)を軸とした次世代光通信向けデバイス開発を推進しました。偏光無依存のマルチキャストスイッチ(MCS)について試作・評価を進めるとともに、メタサーフェスを用いた新規WSS光学系の設計・評価準備を進め、次世代での社会実装に向けて有効な要素技術の蓄積と知的財産の権利化を継続しています。
(2)京都大学との共同研究として、「心と脳のリズムを科学し、安心と共感をつむぐ」をテーマに、感情の揺らぎの可視化と共感的体験制御に関する研究を開始しました。映像・音響・センシング技術と、生体センシング・心理学・認知科学の知見を融合し、感情や心身のリズムを安全に扱いながら、人に寄り添う体験価値創出につながるUI/UX要素技術の獲得と知的財産創出を推進しています。
(3)究極の半導体材料とされるダイヤモンド半導体に関して、佐賀大学との共同研究を開始し、基礎研究と応用可能性の探索を推進しました。将来の無線事業に繋がる社会実装を見据え、評価法の習得や試作検討を通じた技術基盤の構築を進めるとともに、有効な知的財産の権利化を推進しています。
(4)当社の既存技術を進化させる取り組みとして、音響分野では「人に伝わる音」をより確実に届けることを目的に、振動信号から音声を復元するリアルタイム音声復元処理(ボイスモデリング)の試作を進め、独自技術を加えたプロトタイプを構築しました。また、数理最適化など当社が培ってきたアルゴリズム技術を応用し、生活関連サービス分野における効率化・高度化を目指すプロジェクトを推進し、既存データのAIによる自動生成要素開発とシステム基盤検討を進めています。
(5)製品・サービス開発におけるセキュリティ品質向上及び検証効率化を目的として、量子コンピュータ技術を活用したファジングデータ生成のPoCや、名古屋大学との共同研究による評価理論の構築などを推進し、社内展開を見据えた準備を進めました。併せて、研究開発活動の健全な推進を目的に、AI利活用の指針類の整備・運用を進めています。
(6)顧客起点の事業創出に向けた概念検証活動を行いました。音響・映像技術を活用したウェアラブルデバイスにおいて、顧客の業務や行動に着目し、カメラを搭載したイヤホンの研究開発を進めるとともに、新たな価値提供の可能性検証、要素技術の検討・試作を行いました。また「CEATEC2025」に試作機を出展し、業務支援分野を中心とした活用ニーズや市場の反応を収集しました。これらの知見を活かし、製品化・事業化に向けた技術開発を継続しています。
(7)FIRカメラ技術(※)を活用した新価値創出の研究開発を行いました。FIRカメラは、物体からの輻射熱を可視化することにより、光源の有無に左右されることなく、遠方撮影や画像認識を可能とする特性を有しています。この特性に着目し、当社の映像技術や光学技術の知見を活かした新たな価値創出を目的とした研究開発を行っています。FIRカメラの制御技術及びセンサーとしての応用に関し、実用化に向けた検討を進めるとともに、“事故ゼロ”世界の実現や、その他の社会課題解決への応用可能性を検証しました。これらの取り組みを通じて、FIRカメラ技術を活用した安全性・体験価値向上に関する知見を蓄積し、将来の製品・サービスへの応用に向けた技術基盤の構築を進めました。
(※)FIR : Far Infrared Rays(遠赤外線)
(8)サステナブルな製品コンセプトに基づく試行的事業展開を行いました。天然木を使用した「木の響きが溶け込み、豊かな日常を紡ぐ」スピーカーのトライアル販売を企業向けにも展開しました。受注生産とすることで、個々のライフスタイルや企業イメージに合わせた製品提供を実現し、環境配慮型ものづくりと持続可能な事業モデルの可能性を検証しました。
(9)事業創出活動の過程で得られた技術的知見及びデザインプロセスについて、知的財産としての整理・蓄積を行いました。また、カメラを搭載したイヤホンの研究開発及び試作を通じ、複数の要素技術を横断的に扱う事業構想力、仮説検証力向上を目的とした人材育成に取り組みました。
その他の分野に係る研究開発費の総額は、17億円で全額を各報告事業セグメントに配賦しています。


事業等のリスク株式の総数等


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