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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YF57 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 塩野義製薬株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当連結会計年度は、重点領域である感染症領域および社会的影響度の高いQOL疾患領域のプロジェクトを中心に、研究開発活動を積極的に推進しました。

(1) 研究

サルベコウイルス亜族全般(SARSコロナウイルス(SARS-CoV-1)および 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を含むウイルス群)に対して、ウイルスの働きを抑える抗体を誘導することで、感染症の発症を予防するワクチンであるS-567123の研究が進展し、第1相臨床試験を開始しました。本ワクチンは、ウイルスの変異が生じにくい領域を標的とした抗体を誘導することから、SARS-CoV-2の新たな変異株への効果も期待される次世代型のワクチンです。
また、アルツハイマー型認知症の症状改善を目的とした治療薬候補であるS-898270についても研究が進展し、第1相臨床試験を開始しました。本剤は、神経・シナプス機能の亢進を介した認知機能改善が期待されます。
これらの研究活動の推進に加え、低分子創薬を中心とした自社創薬力の強化を目的として、JTグループ医薬事業のM&Aを実施しました。本M&Aを通じて、経験豊富なメディシナルケミスト(創薬化学研究者)等の多くの専門人材の拡充に加え、JT医薬事業が保有するAIや量子コンピューター等の先端技術プラットフォームを獲得・統合することで、創薬基盤の強化を実現しました。創薬型製薬企業としての強みをさらに高め、グローバルで競争力のある自社製品の創出を目指します。

(2) 開発

感染症領域においては、COVID-19に対する経口の抗ウイルス薬であるエンシトレルビル(日本での製品名:ゾコーバ)のグローバル第3相曝露後発症予防試験(SCORPIO-PEP試験)の良好な結果に基づき、COVID-19の予防を適応として米国で承認申請を実施し、米国FDAにより申請が受理されました。その後、2026年5月29日付で、COVID-19予防の適応において米国で承認を取得しました。欧州においては、曝露後予防および治療の両方の適応で承認申請を行いました。あわせて、国内では曝露後予防に関する承認を取得するとともに、小児(6~11歳)を対象とした治療での製造販売承認申請を実施しました。さらに、年齢層の拡大(0~5歳)に向けて 第3相臨床試験を開始しました。
また、COVID-19に対する次世代の抗ウイルス薬Secutrelvirについては、経口薬による治療適応取得に向けて、第2相臨床試験において良好な試験結果を取得し、第3相臨床試験の準備を進めました。さらに感染予防を目的とした長時間作用型製剤における曝露前予防の適応取得に向けた開発も進展しました。
SARS-CoV-2の変異株であるJN.1系統に対応したCOVID-19予防ワクチンのS-268024については、第3相臨床試験において主要評価項目を達成し、有効性および良好な安全性が確認されました。この結果をもとに、国内で製造販売承認事項一部変更申請を行いました。
抗インフルエンザウイルス薬バロキサビルマルボキシル(日本での製品名:ゾフルーザ)については、国内で小児患者への投与を想定した顆粒剤の製造販売承認を取得しました。これにより、より幅広い患者層への治療選択肢の提供が可能となりました。
多剤耐性菌を含むグラム陰性菌感染症を対象とした注射用抗菌薬であるセフィデロコルについては、中国において、複雑性尿路感染症を適応として承認を取得しました。
社会的影響度の高いQOL疾患領域においては、希少疾患であるポンペ病を対象とした低分子の経口治療薬候補であるS-606001のグローバル第2相臨床試験を開始しました。本疾患は筋力低下や呼吸機能障害を伴う遺伝性代謝疾患であり、既存治療では十分に満たされていないアンメットニーズが存在しており、本剤は新たな治療選択肢として期待されています。
新規作用機序を有する経口うつ病治療薬であるズラノロン(日本での製品名:ザズベイ)については、国内で製造販売承認を取得しました。本剤は、1日1回14日間の経口投与により効果を発揮する薬剤です。国内第3相臨床試験において、投与開始後2日からプラセボに対して有意なうつ症状改善効果を示したことから、即効性が期待されます。
固形がんを対象にした抗CCR8抗体であるS-531011については、第1/2相臨床試験の第1相パートの結果を取得し、第2相臨床試験を開始しています。
また、JTグループ医薬事業のM&Aの実施に伴い、旧JT医薬事業および鳥居薬品の有する複数の有望な開発品を獲得しました。
こうした活動の結果、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は122,843百万円となりました。

開発品(2026年5月12日現在)
領域一般名・開発No.
[製品名]
作用機序
(剤型)
適応症ステージ起源開発
感染症セフィデロコルトシル酸塩硫酸塩水和物
[米国:Fetroja®]
[欧州:Fetcroja®]
[日本:フェトロージャ®]
細胞壁合成阻害(注射)


グラム陰性菌感染症(小児)フェーズⅢ自社自社
グラム陰性菌感染症フェーズⅢ
申請:オーストラリア
(2024年12月)
自社自社
S-268019
[日本:コブゴーズ®]
ワクチン(筋注)新型コロナウイルス感染症の予防(青少年)フェーズⅡ/Ⅲ自社自社
新型コロナウイルス感染症の予防(学童)フェーズⅠ/Ⅱ/Ⅲ自社自社
S-268024ワクチン(筋注)新型コロナウイルス感染症の予防申請:日本(2025年11月)自社自社
S-567123ワクチン(筋注)新型コロナウイルス感染症の予防フェーズⅠ自社自社
エンシトレルビル フマル酸
[日本:ゾコーバ®]
3CLプロテアーゼ阻害剤(経口)新型コロナウイルス感染症の治療(12歳以上)フェーズⅢ
申請:欧州 (2025年6月)
自社日本・グローバル・台湾:自社
韓国:
自社/
Ildong
シンガポール:
自社/
Juniper
新型コロナウイルス感染症の治療(小児 6-11歳)申請:日本(2025年6月)自社自社
新型コロナウイルス感染症の曝露後予防申請:日本(2025年3月)
米国
(2025年6月)
欧州
(2025年6月)
台湾
(2025年10月)
自社自社
新型コロナウイルス感染症の治療(小児 0-5歳)フェーズⅢ自社自社
Olorofimジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)阻害(経口)侵襲性アスペルギルス感染症フェーズⅢF2G(英国)自社/F2G
Secutrelvir3CLプロテアーゼ阻害剤(経口)新型コロナウイルス感染症の治療フェーズⅡ自社自社
3CLプロテアーゼ阻害剤
(持続性注射剤)
新型コロナウイルス感染症の曝露前予防フェーズⅠ自社自社
S-337395RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害(経口)RSウイルス感染症フェーズⅡ自社/UBE自社/UBE
S-649228細胞壁合成阻害(注射)グラム陰性菌感染症フェーズⅠ自社/Qpex自社



領域一般名・開発No.
[製品名]
作用機序
(剤型)
適応症ステージ起源開発
QOL疾患ナルデメジントシル酸塩
[日本:スインプロイク®]
[欧州:Rizmoic®]
末梢性オピオイド受容体アンタゴニスト
(経口・散剤)
オピオイド誘発性
便秘症(小児)
フェーズⅠ/Ⅱ自社自社
末梢性オピオイド受容体アンタゴニスト
(経口)
オピオイド誘発性
便秘症
フェーズⅢ
申請:中国(2025年5月)
自社自社
末梢性オピオイド受容体アンタゴニスト
(経口)
パーキンソン病
に伴う便秘症
フェーズⅡ自社自社
ZatolmilastPDE4Dネガティブアロステリックモジュレータ(経口)脆弱X症候群フェーズⅡ/ⅢTetra(米国)自社
Jordan症候群フェーズⅡTetra(米国)自社
アルツハイマー型認知症フェーズⅡTetra(米国)自社
S-588410がんペプチドワクチン(注射)食道がんフェーズⅢオンコセラピー・サイエンス
(日本)
自社
膀胱がんフェーズⅡオンコセラピー・サイエンス
(日本)
自社
S-488210がんペプチドワクチン(注射)頭頸部がんフェーズⅠ/Ⅱオンコセラピー・サイエンス
(日本)
自社
S-588210がんペプチドワクチン(注射)固形がんフェーズⅠオンコセラピー・サイエンス
(日本)
自社
SR-0379肉芽形成促進作用
(外用)
皮膚潰瘍(褥瘡、糖尿病性潰瘍)フェーズⅢファンぺップ
(日本)
自社/ファンペップ
レダセムチドトリフルオロ酢酸塩間葉系幹細胞を末梢血に動員 (注射)脳梗塞フェーズⅡbステムリム
(日本)
自社
表皮水疱症フェーズⅡステムリム
(日本)
自社
S-531011抗CCR8抗体(注射)固形がんフェーズⅠb/Ⅱ自社自社
S-740792新規メカニズム
(経口)
多発性硬化症に伴う歩行障害フェーズⅠ自社自社
S-054501[SASS-001]
(S-600918+併用薬X)
P2X3受容体阻害 (経口)+併用薬の作用機序睡眠時無呼吸症候群(中枢性)フェーズⅡS-600918:
自社
Shionogi-
Apnimed
Sleep
Science,
LLC
(米国)
S-606001グリコーゲン合成酵素(GYS1)の阻害
(経口)
ポンペ病フェーズⅡMaze
(米国)
自社
SDS-881会話型認知機能検査用AIプログラム医療機器認知症の認知機能フェーズⅢFRONTEO
(日本)
自社
S-898270ホスホジエステラーゼ4D (PDE4D)阻害
(経口)
アルツハイマー型
認知症
フェーズⅠ自社自社
S-054502[SASS-002]
(Sulthiame)
炭酸脱水酵素阻害睡眠時無呼吸症候群フェーズⅡDesitinShionogi-
Apnimed
Sleep
Science,
LLC
(米国)



領域一般名・開発No.
[製品名]
作用機序
(剤型)
適応症ステージ起源開発
QOL疾患カンタリジン
[ワイキャンス®外用液0.71%]
ウイルス性疣贅治療剤(外用)尋常性疣贅フェーズⅢVerrica
(米国)
自社
/Verrica
(米国)
TO-210ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPARγ)調節薬
(外用)
尋常性ざ瘡フェーズⅢNogra
(アイルランド)
自社
TO-203
[ミティキュア®ダニ舌下錠]
アレルゲン免疫療法薬(舌下錠)室内塵ダニアレルギー疾患
(アレルギー性喘息)
フェーズⅡ/ⅢALK
(デンマーク)
自社
TO-209アレルゲン免疫療法薬(舌下錠)イネ科花粉を原因抗原とする花粉症フェーズⅢALK
(デンマーク)
自社
タピナロフ芳香族炭化水素受容体(AhR)調節薬(外用)小児アトピー性皮膚炎申請:日本(2025年10月)Dermavant
(スイス)
自社
乳幼児アトピー性皮膚炎フェーズⅢDermavant
(スイス)
自社
デルゴシチニブヤヌスキナーゼ (JAK) 阻害(ローション剤)アトピー性皮膚炎申請:日本(2026年2月)自社自社
小児アトピー性皮膚炎フェーズⅢ自社自社
S-051051(JTE-051)トロポミオシン受容体キナーゼA (TrkA) /インターロイキン-2誘導性T細胞キナーゼ (ITK)阻害(経口)間質性膀胱炎・膀胱痛症候群
自己免疫・アレルギー疾患
フェーズⅡ自社自社
S-662662(JTT-662)ナトリウム・グルコース共役輸送体1 (SGLT1) 阻害(経口)肥大型心筋症フェーズⅠ自社自社
S-861861(JTT-861)ピルビン酸脱水素酵素キナーゼ(PDHK) 阻害
(経口)
慢性心不全フェーズⅡ自社自社
S-064064(JTC-064)PDHK阻害(経口)神経変性疾患フェーズⅠ自社自社
S-161161(JTV-161)モロニーマウス白血病ウイルス1型プロウイルス挿入部位セリン・スレオニンキナーゼ (Pim-1) 阻害(経口)肺動脈性肺高血圧症フェーズⅠ自社自社
S-162162(JTE-162)NLRファミリー ピリンドメイン含有3 (NLRP3)
阻害(経口)
自己炎症・
自己免疫疾患
フェーズⅠ自社自社
S-261261(JTV-261)ホスホリパーゼD1/2 (PLD1/2) 阻害(経口)血栓症フェーズⅠ自社自社
S-262262(JTC-262)NLRP3阻害(経口)神経変性疾患フェーズⅠ自社自社
S-263263(JTV-263)造血器型プロスタグランジンD合成酵素 (H-PGDS) 阻害(経口)末梢動脈疾患フェーズⅠ自社自社
S-461461(JTE-461)mas関連Gタンパク質共役型受容体X2(MRGPRX2)アンタゴニスト(経口)特発性の慢性蕁麻疹フェーズⅠ自社自社




一般名・開発No.
[製品名]
作用機序
(剤型)
適応症ステージ起源開発
S-723595(TLC-3595)
アセチルCoAカルボキシラーゼ2阻害(経口)2型糖尿病フェーズⅡa自社OrsoBio
(米国)
S-365598インテグラーゼ阻害
(超長時間作用型注射)
HIV感染症フェーズⅡb(経口)自社SHIONOGI-
ViiV
Healthcare
デルゴシチニブヤヌスキナーゼ (JAK)
阻害(軟膏・クリーム)
慢性手湿疹申請:中国(2025年9月)自社LEO Pharma
(デンマーク)
慢性手湿疹(青年)申請:欧州(2025年11月)自社LEO Pharma
(デンマーク)
掌蹠膿疱症フェーズⅡa自社LEO Pharma
(デンマーク)
硬化性苔癬フェーズⅢ自社LEO Pharma
(デンマーク)
JAK阻害(点眼)眼科疾患フェーズⅡ自社ロート
(日本)


事業等のリスク株式の総数等


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