有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YC9N (EDINETへの外部リンク)
日本冶金工業株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社の研究開発部門の主な業務は、「中期経営計画2023」の基本戦略である
①高度化する市場ニーズを追求し新たな価値を生み出す産業素材の開発・提供
②技術の優位性を高め市場環境の変化に対応する効率的な生産体制の構築
を実現するため、プロセス技術開発、新製品開発、顧客への技術支援、及び環境技術の開発を行っております。グループ全体の研究開発も担っており、各社と協力し開発を進めております。例えば、当社グループ会社のナストーア(株)とは、2024年に導入したインラインBA自動造管装置に関して、共同で技術開発を推進しております。これにより、NAS625、NASWE22といったニッケル合金や二相ステンレス鋼の品質安定化及び生産性向上を実現いたしました。今後、対象となる鋼種・合金種のさらなる拡大を図ってまいります。
新製品開発では、ソリューション・マーケティング部と連携する他、当社グループ会社のナス鋼帯(株)とも連携し、今後一層その重要性を増してくると見られるエネルギー・環境・化学分野に多用される高耐食材、高耐熱材、高強度材、電子材の開発に注力しております。
当連結会計年度における技術開発の主な成果は以下のとおりであります。
1.スラブ型再溶解設備(ESR)導入
高機能材の製品拡充と新領域開拓のため、研究設備としてスラブ型再溶解設備(ESR)の設置を決定しました。ニッケル高合金の課題である小ロット・多品種化や品質高度化に対応し、商品開発の効率化を目指します。
ESR法は、再溶解により組織均一化、介在物・欠陥低減を実現し、鋳片品質を高度化します。これにより、製造可能な製品厚の拡大や高機能材の極薄化、箔用途への展開が期待されます。また、連続鋳造法では困難だった新鋼種・合金の開発も可能となります。導入する特殊溶解試験装置は1基で、ニッケル合金などを対象とし、最大14トン溶解可能です。投資金額は22億円で、2028年度上期に導入、同下期に試験を開始する予定です。
2.カーボンレスニッケル製錬技術への挑戦
大江山製造所では、ニッケル鉱石やリサイクル原料を製錬しフェロニッケルを製造しております。カーボンニュートラルの観点から、還元反応に使う石炭の削減、最終的には石炭を使わない新しいプロセスを目指しています。実験室において石炭代替となるリサイクル原料を見出し、大江山製造所での大規模実験でキルンへ投入、その効果を確認いたしました。これにより、現在使用している石炭の1/4を代替する目途を得ました。引き続きリサイクル原料の探索を継続し、CO2排出量の削減を推進してまいります。
また、リサイクル原料を多量に使用すると、ステンレス鋼にとって忌避すべき元素、特にリンの含有量が高まることが確認されております。対策として、再溶解による低減方法を見出しましたが、現状ではコストが課題です。今後、その削減策を検討してまいります。
研究開発活動には、全体で37名のスタッフが携わっており、これは総従業員の約2%にあたります。また、当連結会計年度における研究開発費は970百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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