有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007XT1
トーカロ株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社は、「No.1 & Only 1 技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念とし、表面改質技術を軸足とするOnly 1 コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め独創的なNo.1 商品・サービスの開発を進めております。これにより表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。
当社の成長戦略は「新商品の開発および新市場の創出」にあり、半導体・液晶、新素材、エネルギー・環境、輸送機、医療分野を中心とした先行研究と具体的な顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。
① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、コーティングプロセス開発)
② 半導体部品化技術(溶射技術等による半導体・液晶パネル向け製造装置部品等の開発)
③ 薄膜プロセス(PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティングの応用展開
当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、産学連携推進によるオープンイノベーションと人的交流によるグローバル化を推進することで、研究開発の加速と共に早期の事業化を目指しております。即応性が求められる商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場の生産技術部門と溶射技術開発研究所とが相互に協調することで、顧客ニーズへの迅速な対応を行っています。なお、薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協調して研究開発を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は8億62百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。
(1) 溶射加工
溶射加工技術は当社事業の中核をなすものであり、先端技術のインフラ的要素をもつ素材やエネルギー、輸送機分野における高機能部材に対する溶射による表面改質技術の開発を推し進めております。半導体・液晶製造装置用部品への加工におきましては、プラズマエッチング装置部材や高機能静電チャック部材の開発に注力しております。プラズマエッチング装置部材では、ナノレベルの配線幅に対応するコーティングが求められており、従来のアルミナ(Al2O3)やイットリア(Y2O3)溶射皮膜に代わる新たな材料やプロセスの開発を進めています。また、重要な半導体製造装置部品である静電チャック部材にも様々な機能要求があり、これら次世代静電チャックに対しても開発体制を強化して実用化に取り組んでおります。産業機械用部品への加工におきましては、エネルギー・環境関連設備となる石炭焚きボイラ発電設備の効率向上または設備のメンテナンス期間延長に寄与する新規皮膜の開発や実機評価を行っています。その他、LNG火力発電、水力発電、地熱発電、風力発電、2次電池製造装置部材等につきましても、顧客要求に応じた様々な皮膜開発を行っています。輸送機関連では、鉄道用ベアリングの他、自動車用部材の製造装置または車載部品への要素試験、近年注目されております航空機業界におきましてはジェットエンジンを初めとする様々な部品への溶射適用を目的とした要素開発試験を進めております。また、新素材分野におきましては、非鉄金属部材やCFRP素材に対する皮膜開発なども進めています。鉄鋼用設備部品への加工におきましては、高炉メーカーの高張力鋼板がより一層、高機能化するとともに生産性の向上が同時に求められており、これに対応すべく高機能皮膜の開発を積極的に行っています。その他、常に高品質が求められる自動車用めっき鋼板や電気めっき鋼板など各種ニーズに対応する高機能皮膜の開発を行っています。
(2) PVD処理加工
連結子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVD(物理蒸着)処理被膜の開発を行っております。前期に新たなPVD被膜として実用化した「Lunass(ルーナス)」は表面が非常に平滑であり、機械部品に発生する焼きつきやかじりを防止できることから採用が拡大しています。また、切削工具や金型に対するPVD被膜におきましても、新たな顧客ニーズに応えるべく被膜開発を行っています。当期は、トーカロ明石工場内にDLCコーティング加工を主とした工場の稼働を開始いたしました。ここでは、高精度な製品へ適用されるDLCコーティング「スリック-NANO」、従来のDLC被膜よりも密着性、耐久性に優れる「Neo-スリック」などを開発し、実機への適用を進めております。(3) その他
当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、特に重点研究領域に位置づけている薄膜プロセス、有機コーティングにおきましては様々な研究開発を進めております。有機コーティングでは、撥水性や親水性、すべり性、非粘着性などの機能に特化した適用開発を様々な分野で展開しています。また溶射技術と複合することで、より高機能な皮膜開発にも寄与しています。医療分野におきましては有機コーティングによる生体組織の焦げ付き防止、先に述べた親水性や撥水性を生かした用途開発を含めていくつかの検証試験を進めております。
(4) 特許出願状況等
事業を継続する上で欠かすことのできない産業財産権(主に特許権)の確保につきましては、当社単独または顧客との特許共同出願などを通じて、開発技術および皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願36件、特許登録25件であります。事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01443] S1007XT1)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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