有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007XV5
株式会社タダノ 研究開発活動 (2016年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の殆どは、当社の開発部門で行われております。開発部門では、日本及び海外の市場ニーズに即したクレーン車、高所作業車及びそれらの応用製品の開発、新技術・先端技術の応用研究活動を行っております。なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動に要した金額は、研究材料費、人件費等、総額56億1千1百万円であります。
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
(1)日本
・日本市場向けの新型ラフテレーンクレーンとして、当社製品ラインナップである25t吊と70t吊の間をカバーするという機種コンセプトの下、顧客要望の強い50t吊ラフテレーンクレーンを他社に先駆けて開発しました。全長9,530mmのコンパクトな新開発3軸キャリヤは、車両総重量35,795kgの軽量な車体を実現し、50t吊クラスながら優れた走行性と機動性を発揮します。更に、17.7mの3段フルオートジブは最大地上揚程55.7mを実現し、高揚程での作業領域を拡大しています。その他、ディーゼル特殊自動車2011年排出ガス規制への対応、燃費低減意識を促進する燃費モニタやクレーン作業時の燃費を低減するエコ・モード等の環境配慮型機能の搭載、キャビンへのアクセスを安全に行う格納式昇降ステップの初採用等により、ライフサイクルコスト低減・環境性能・作業性能・安全性能を望む顧客要望に応えながら、市場での拡販を図っています。
・日本市場で展開中のオールテレーンクレーンATF130G-5については、都市部での使い勝手に優れたフルオートラフィングジブ装着の新仕様を追加し、発売を開始しました。横方向へ張出す従来型のジブが、建物が密集している都市部で敬遠されていることを受け、張出しに要するスペースが小さいフルオートラフィングジブを採用することで、狭隘地の多い都市部での使い勝手を大幅に向上させています。更に、ジブの軽量化や自力着脱式の装着方式を採用することにより、現場での組立の容易化を実現して安全性を一層高め、日本市場での拡販を図っています。
・100t吊能力でありながら、ブーム・旋回体付きでの道路走行が可能であるために、分解搬送コストの低減や現場組立時間の短縮を実現するオールテレーンクレーンとして、日本市場で高い評価を受けているATF100G-4の排ガス規制対応機を開発し、販売を開始しました。欧州排出ガス規制に対応した環境配慮型エンジンの搭載や、ATF130G-5と同様のフルオートラフィングジブ装着による都市部での使い勝手向上、吊上性能に優れる従来型ジブも装着可能である等、多様な顧客要望に応えながら品質と安全性を一層高め、日本市場での拡販を図っています。
・海外市場で展開中である世界最大級のラフテレーンクレーンGR-1600XLの北米排出ガス規制対応機(GR-1600XL-3)を開発し、販売を開始しました。クラス最長の61m 6段ブームや、コンパクトな3軸キャリヤ採用による1クラス下の全高・全幅と狭所進入性の確保、着脱に別クレーンが不要なアウトリガ・カウンタウエイトの採用等、ユーザーから高い評価を受けているGR-1600XL-2の基本性能・仕様を踏襲しながら、現行の北米排出ガス規制をクリアしています。また、顧客要望の強いインサートジブ・ショートジブの追加設定によって商品力を更に高め、北米市場での拡販を図っています。
・海外市場で展開中のGR-500EXL-3のロングブーム機を必要としない顧客や、吊上性能よりも価格を重視する顧客に主眼を置き、今後の更なる成長が見込まれるアジア・中南米・アフリカ等を狙った戦略機種であるGR-500EXS-3を開発し、海外への販売を開始しました。現場で優位性を発揮するコンパクトなキャリヤや、エコ・モード、燃費モニタ等環境配慮型の機能はGR-500EXL-3と同様ながら、ブーム長さの短縮化(42mから33m)等で価格差別化した製品とし、成長市場での拡販を図っています。
・AT-100SDW(高所軌陸車)に続く日本市場向けの軌道陸上兼用車製品として、カーゴクレーン軌陸車のTM-ZE295DW(S)-6を開発しました。当社製カーゴクレーンのTM-ZE295ブームをショート化して架装することで、競合機よりも優れた荷台積載作業性と高い荷台積載能力を確保しています。また本機を軌陸車ラインナップに追加することにより、高所軌陸車とのパッケージ商談が可能となり、ユーザー訴求効果を向上させています。更に軌道走行装置のラジコン操作化等への対応によって、競合機と差別化しながら作業性・操作性向上を望む顧客要望に応え、鉄道関連市場での拡販を図っています。
・当社タイ工場で生産している6.3t、5t、4tクラスの車両搭載型クレーンTM-ZT630,500,400をモデルチェンジし、インドネシア・タイ・ベトナム・中東等での販売を開始しました。シンプルな構造の従来型仕様に加えて、フックイン・巻過停止・オートアクセル機能の付いた高付加価値仕様を追加設定し、顧客要望に応えた製品としています。更に頑丈・安全なボックスタイプのアウトリガ採用や、クラストップレベルの地上操作アクセス性の実現等により、価格競争力のある製品に仕上げ、今後成長が見込める新興国市場での拡販を図っています。
・17m・22mクラスの高所作業車をモデルチェンジし、新たにAT-170TG-2、AT-220TG-2として日本市場での発売を開始しました。両機ともに3tベースのコンパクトな車体ながら、クラス最大の作業範囲を実現しています。AT-170TG-2は、従来機から作業範囲を飛躍的に拡大し、AT-220TG-2も19m以下の地上高さで27mクラスと同等の作業範囲を実現しています。また、アイドリングストップとアクセル無段階制御の環境配慮型機能、急操作や急停止時に発生するブームの揺れを抑える緩起動・緩停止機能を標準装備し、更に大型クレーンで運用中のメンテナンス情報通信システム「HELLO-NET」を当社製高所作業車で初採用することで、顧客要望の多様化に応えながら市場での拡販を図っています。
当セグメントに係る研究開発費は39億5千8百万円であります。
(2)欧州
・オールテレーンクレーンATF220G-5の欧州排出ガス規制対応機を開発し、欧州及びその他の海外地域での販売を開始しました。排出ガス規制に対応するだけでなく、走行用運転室を従来タイプから一新し、顧客要望を反映した製品としています。更に、油圧回路や制動装置の見直し等により品質と安全性を一層高め、グローバル市場での拡販を図っています。
・欧州・海外地域向けオールテレーンクレーンのATF200G-5を開発し、当該地域での販売を開始しました。ATF220G-5同様、欧州排出ガス規制に対応するとともに、新型の走行用運転室や油圧回路・制動装置を採用することにより、快適性や品質・安全性を一層高め、グローバル市場での拡販を図っています。
当セグメントに係る研究開発費は14億4千7百万円であります。
(3)米州
・開発中の最大吊上げ能力80tクラスの伸縮ブーム式クローラクレーンを、ドイツ・ミュンヘンで開催された世界最大規模の建設機械展示会bauma 2016へ出展し、来場者の好評を博しました。米州のみならず、海外全域での拡販を視野に入れたグローバルモデルとして、16年度中の販売開始を目標に、最終段階での開発取組みが成されています。
当セグメントに係る研究開発費は2億5百万円であります。
(4)その他
該当事項はありません。
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
(1)日本
・日本市場向けの新型ラフテレーンクレーンとして、当社製品ラインナップである25t吊と70t吊の間をカバーするという機種コンセプトの下、顧客要望の強い50t吊ラフテレーンクレーンを他社に先駆けて開発しました。全長9,530mmのコンパクトな新開発3軸キャリヤは、車両総重量35,795kgの軽量な車体を実現し、50t吊クラスながら優れた走行性と機動性を発揮します。更に、17.7mの3段フルオートジブは最大地上揚程55.7mを実現し、高揚程での作業領域を拡大しています。その他、ディーゼル特殊自動車2011年排出ガス規制への対応、燃費低減意識を促進する燃費モニタやクレーン作業時の燃費を低減するエコ・モード等の環境配慮型機能の搭載、キャビンへのアクセスを安全に行う格納式昇降ステップの初採用等により、ライフサイクルコスト低減・環境性能・作業性能・安全性能を望む顧客要望に応えながら、市場での拡販を図っています。
・日本市場で展開中のオールテレーンクレーンATF130G-5については、都市部での使い勝手に優れたフルオートラフィングジブ装着の新仕様を追加し、発売を開始しました。横方向へ張出す従来型のジブが、建物が密集している都市部で敬遠されていることを受け、張出しに要するスペースが小さいフルオートラフィングジブを採用することで、狭隘地の多い都市部での使い勝手を大幅に向上させています。更に、ジブの軽量化や自力着脱式の装着方式を採用することにより、現場での組立の容易化を実現して安全性を一層高め、日本市場での拡販を図っています。
・100t吊能力でありながら、ブーム・旋回体付きでの道路走行が可能であるために、分解搬送コストの低減や現場組立時間の短縮を実現するオールテレーンクレーンとして、日本市場で高い評価を受けているATF100G-4の排ガス規制対応機を開発し、販売を開始しました。欧州排出ガス規制に対応した環境配慮型エンジンの搭載や、ATF130G-5と同様のフルオートラフィングジブ装着による都市部での使い勝手向上、吊上性能に優れる従来型ジブも装着可能である等、多様な顧客要望に応えながら品質と安全性を一層高め、日本市場での拡販を図っています。
・海外市場で展開中である世界最大級のラフテレーンクレーンGR-1600XLの北米排出ガス規制対応機(GR-1600XL-3)を開発し、販売を開始しました。クラス最長の61m 6段ブームや、コンパクトな3軸キャリヤ採用による1クラス下の全高・全幅と狭所進入性の確保、着脱に別クレーンが不要なアウトリガ・カウンタウエイトの採用等、ユーザーから高い評価を受けているGR-1600XL-2の基本性能・仕様を踏襲しながら、現行の北米排出ガス規制をクリアしています。また、顧客要望の強いインサートジブ・ショートジブの追加設定によって商品力を更に高め、北米市場での拡販を図っています。
・海外市場で展開中のGR-500EXL-3のロングブーム機を必要としない顧客や、吊上性能よりも価格を重視する顧客に主眼を置き、今後の更なる成長が見込まれるアジア・中南米・アフリカ等を狙った戦略機種であるGR-500EXS-3を開発し、海外への販売を開始しました。現場で優位性を発揮するコンパクトなキャリヤや、エコ・モード、燃費モニタ等環境配慮型の機能はGR-500EXL-3と同様ながら、ブーム長さの短縮化(42mから33m)等で価格差別化した製品とし、成長市場での拡販を図っています。
・AT-100SDW(高所軌陸車)に続く日本市場向けの軌道陸上兼用車製品として、カーゴクレーン軌陸車のTM-ZE295DW(S)-6を開発しました。当社製カーゴクレーンのTM-ZE295ブームをショート化して架装することで、競合機よりも優れた荷台積載作業性と高い荷台積載能力を確保しています。また本機を軌陸車ラインナップに追加することにより、高所軌陸車とのパッケージ商談が可能となり、ユーザー訴求効果を向上させています。更に軌道走行装置のラジコン操作化等への対応によって、競合機と差別化しながら作業性・操作性向上を望む顧客要望に応え、鉄道関連市場での拡販を図っています。
・当社タイ工場で生産している6.3t、5t、4tクラスの車両搭載型クレーンTM-ZT630,500,400をモデルチェンジし、インドネシア・タイ・ベトナム・中東等での販売を開始しました。シンプルな構造の従来型仕様に加えて、フックイン・巻過停止・オートアクセル機能の付いた高付加価値仕様を追加設定し、顧客要望に応えた製品としています。更に頑丈・安全なボックスタイプのアウトリガ採用や、クラストップレベルの地上操作アクセス性の実現等により、価格競争力のある製品に仕上げ、今後成長が見込める新興国市場での拡販を図っています。
・17m・22mクラスの高所作業車をモデルチェンジし、新たにAT-170TG-2、AT-220TG-2として日本市場での発売を開始しました。両機ともに3tベースのコンパクトな車体ながら、クラス最大の作業範囲を実現しています。AT-170TG-2は、従来機から作業範囲を飛躍的に拡大し、AT-220TG-2も19m以下の地上高さで27mクラスと同等の作業範囲を実現しています。また、アイドリングストップとアクセル無段階制御の環境配慮型機能、急操作や急停止時に発生するブームの揺れを抑える緩起動・緩停止機能を標準装備し、更に大型クレーンで運用中のメンテナンス情報通信システム「HELLO-NET」を当社製高所作業車で初採用することで、顧客要望の多様化に応えながら市場での拡販を図っています。
当セグメントに係る研究開発費は39億5千8百万円であります。
(2)欧州
・オールテレーンクレーンATF220G-5の欧州排出ガス規制対応機を開発し、欧州及びその他の海外地域での販売を開始しました。排出ガス規制に対応するだけでなく、走行用運転室を従来タイプから一新し、顧客要望を反映した製品としています。更に、油圧回路や制動装置の見直し等により品質と安全性を一層高め、グローバル市場での拡販を図っています。
・欧州・海外地域向けオールテレーンクレーンのATF200G-5を開発し、当該地域での販売を開始しました。ATF220G-5同様、欧州排出ガス規制に対応するとともに、新型の走行用運転室や油圧回路・制動装置を採用することにより、快適性や品質・安全性を一層高め、グローバル市場での拡販を図っています。
当セグメントに係る研究開発費は14億4千7百万円であります。
(3)米州
・開発中の最大吊上げ能力80tクラスの伸縮ブーム式クローラクレーンを、ドイツ・ミュンヘンで開催された世界最大規模の建設機械展示会bauma 2016へ出展し、来場者の好評を博しました。米州のみならず、海外全域での拡販を視野に入れたグローバルモデルとして、16年度中の販売開始を目標に、最終段階での開発取組みが成されています。
当セグメントに係る研究開発費は2億5百万円であります。
(4)その他
該当事項はありません。
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