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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10080W8

有価証券報告書抜粋 TDK株式会社 事業等のリスク (2016年3月期)


対処すべき課題メニュー研究開発活動

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2016年6月29日)現在において判断した記載としております。
(1)経済動向変化によるリスク
当社グループが事業展開しているエレクトロニクス業界は、最終製品の主たる消費地である米国、欧州、中国を主とするアジア及び日本の景気動向に大きく左右されます。さらに、それらの国または地域には、国際問題や経済の浮沈といった様々なリスク要因が常に存在しています。当社グループでは世界の経済動向を注視し適時対策を講じておりますが、このような経営環境の変化が予想を超えた場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替変動によるリスク
当社グループはグローバルで事業を展開しており、海外売上高比率は90%を超え、取引通貨の多くはドル・ユーロ等、円以外の通貨であります。これらの通貨に対する急激な円高の進行は売上高の減収や営業利益の減益等、損益に影響を与えますが、当該リスク軽減のため、当社グループでは外貨建原材料購買の増大や海外消費資材の現地調達化を進めております。また、海外における投資資産や負債価値は、財務諸表上で日本円に換算されるため、為替レートの変動は、換算差による影響が生じます。為替レートの変動に対応するため、外貨建資金調達及び為替予約契約の締結等の対策は講じておりますが、予想を超えた急激な外国為替レートの変動は、当社グループの財政状況及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(3)海外展開にともなうリスク
当社グループは、市場性、製品群、物流等の観点から適地を選定し世界各国に事業展開し、連結ベースでの海外売上高比率は90%を超えています。
対象となる多くの市場や、今後経済発展が見込まれる新興国では、戦争やテロといった国際政治に関わるリスク、為替変動や貿易不均衡といった経済に起因するリスク、文化や慣習の違いから生ずる労務問題や疾病といった社会的なリスクが、予想をはるかに超える水準で不意に発生する可能性があります。また、商習慣の違いにより、取引先との関係構築においても未知のリスクが潜んでいる可能性があります。こうしたリスクが顕在化した場合、生産活動の縮小や停止、販売活動の停滞等を余儀なくされ、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
特に当社グループは、経済発展が著しい中国に製造拠点を数多く有し、同国へ進出している得意先及び現地企業への供給体制を確立しております。同国にて政治的要因(法規制の動向等)、経済的要因(高成長の持続性、電力等インフラ整備の状況等)及び社会環境における予測し得ない事態が発生した場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(4)価格競争に関するリスク
当社グループは、競争が激化しているエレクトロニクス業界において、スマートフォンに代表されるICT市場、今後一層の電装化が進展する自動車市場、太陽光発電・風力発電等のエネルギー関連市場等多岐にわたる市場で電子部品の展開を行っています。同業界においては、価格による差別化が競争優位を確保する主たる要因の一つであり、有力な日本企業や韓国、台湾及び中国等のアジア企業を交えた価格競争は熾烈を極めております。
当社グループでは、こうした市場競争に対して継続的なコストダウン施策の推進や収益性向上に努めておりますが、市場からの価格引き下げの圧力はますます強まる傾向にあり、価格下落が当社グループの想定を大きく上まわり、かつ長期にわたった場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(5)技術革新・新製品開発におけるリスク
当社グループでは、価値ある新製品をタイムリーに世に送り出すことが企業収益向上に貢献し、さらに継続的な新製品開発が企業存続の鍵となるものと確信しております。魅力的で、革新的な新製品の開発による売上高の増加が、企業の成長にとって重要な役割を担っていると考えており、この点を経営戦略の主題として新製品の開発に取り組んでおります。しかしながら、変化の激しいエレクトロニクス業界の将来の需要を予測し、常に業界及び市場において技術革新による魅力的な新製品をタイムリーに開発・供給し続けることができるとは限りません。これらのリスクを回避する方策の一つとして、当社グループの開発部門においては市場の動向を分析して継続的に研究開発体制を見直すとともに、開発テーマの選択と集中を進めるための開発マネジメントを実施しておりますが、販売機会喪失により将来市場はもとより既存市場さえも失うリスクもあり、業績及び成長見通しに大きな影響を及ぼす可能性があります。
(6)製品の品質に関するリスク
当社グループは、国内外生産拠点において、ISO(International Organization for Standardization 国際標準化機構)の品質マネジメントシステム規格(ISO9001)や技術革新著しいエレクトロニクス業界の顧客が求める厳しい基準に従い、多様な製品の品質管理を行っております。また、独自に保有する品質技術や過去から蓄積する品質トラブルデータを活用し、製品の企画、設計、試作、製造の各段階での設計審査、内部品質監査、購入先監査・指導、工程管理等を通じて通常の製品使用に耐えうる信頼性、安全性を確保出来るよう、開発上流段階から品質を作り込む品質保証体制の構築を図っております。
しかしながら、予想し得ない品質上の欠陥(規制物質含有を含む)や、それに起因するリコールが発生し得ないとは限りません。当社製品のリコールや製造物責任の追及がなされた場合、回収コストや賠償費用の発生、また販売量が減少する恐れがあります。さらに当社ブランドを冠した商品の品質上の欠陥によりブランドの信用が失墜し、企業としての存続を危うくする事態を招くことも想定されます。このように、重大な品質問題が発生した場合、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(7)知的財産におけるリスク
当社グループは、事業収益に貢献する戦略的知財活動として当社製品の機能、デザイン等に関する特許、ライセンス及び他の知的財産権(以下、総称で“知的財産権”)の管理・取得による特許ポートフォリオの強化とその活用に努めております。
しかしながら、特定の地域では、固有の事由によって当社グループの知的財産権が完全に保護されない場合があり、第三者が知的財産を無断使用して類似した製品を製造することによって損害を受けることもあります。
一方では、当社グループの製品が第三者の知的財産権を侵害しているとの主張を受ける可能性もあります。当社グループが侵害したとして第三者から訴えられた場合、訴訟活動や和解交渉が必要であり、これらの係争において、主張が認められなかった場合には、損害賠償やロイヤリティの支払、市場を失う等の損失が発生する恐れがあります。
このように、知的財産権について重大な係争問題が発生した場合には、事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(8)人材獲得と人材育成に関するリスク
当社グループは、海外売上高比率や生産に占める海外比率も高く、近年、設計・生産拠点の海外移転が加速するとともにグループ企業も急増しグローバルに従業員数が拡大しています。変化の激しいエレクトロニクス業界において継続的に事業を発展させるためには、多様な専門技術に精通した人材、経営戦略や組織運営といったマネジメント能力に優れた人材の確保、育成を継続的に推進していくことが重要となります。
事業の継続的発展のために新卒採用や経験者の通年採用を積極的に展開し、また、目標管理制度に基づいた公平な評価・処遇制度の充実、自律型人材やグローバル人材を育成するための各種教育制度の拡充、モノづくりのDNAの伝承等、社員のモチベーションを向上する仕組みを構築し社員の定着と育成に努力しております。
しかしながら、必要な人材を継続的に獲得するための競争は厳しく、日本国内においては、少子高齢化や労働人口の減少等、また、中国等の海外拠点においても、雇用環境の変化が急速に進んでおり、人材獲得や育成が計画通りに進まなかった場合、長期的視点から、事業展開、業績及び成長見通しに大きな影響を及ぼす可能性があります。
(9)原材料等の調達におけるリスク
当社グループは、原材料等を複数の外部供給者から購入し、適時、適量の確保を前提とした生産体制をとっております。しかしながら、主要原材料は代替困難な限られた供給者に依存する場合があります。そのため、供給者の被災及び事故等による原材料等の供給中断、品質不良等による供給停止、さらに製品需要の急増による供給不足等が発生する可能性があります。また、海外生産拡大に伴う現地調達においては海外情勢に影響を受ける場合があり、それらが長期にわたった場合、生産体制に影響を及ぼし、顧客への供給責任を果たせなくなる可能性があります。市場における需給バランスが崩れた場合、原材料価格の急激な高騰や原油をはじめとする燃料価格の高騰による製造コストの増大が想定されます。こうしたリスクに対して仕入先の適時見直し等を実施しておりますが、想定を超えた状況が生じた場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(10)政府機関の規制によるリスク
当社グループは、事業展開している国内外において、事業や投資に関する許認可、電気及び電気製品の安全性、国家間の安全保障及び輸出入関連、また、商行為、反トラスト、特許、製造物責任、環境、消費者及び税金に関連する法規制等、様々な規制下に置かれ遵守を求められております。
将来において、さらなる規制強化が進み、当社の事業展開に大きな影響が及ぼされた場合、様々な費用負担増をもたらすとともに、その規制に適応し得ない事態になった場合には当該ビジネスからの部分的撤退等の可能性も想定されます。
このように、政府機関による様々な規制強化が、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(11)金利変動によるリスク
当社グループは銀行預金や国債等の金融資産及び銀行借入金や社債、リース債務等の負債を保有しております。想定を超えた金利の変動は受取利息及び支払利息の増減、あるいは金融資産及び金融負債の価値に影響を与え、当社グループの財政状況及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(12)B to B(企業間取引)のリスク
当社グループは、主に、エレクトロニクス市場や自動車市場の顧客に電子部品を供給するB to B (企業間取引)をグローバルに展開しております。
多様な顧客と取引を行うと共に、顧客の信用リスク評価を勘案して取引条件を設定する等のリスク低減を図っておりますが、それぞれの顧客の業績及び経営戦略の転換等、当社グループが介入し得ない様々な要因によって大きな影響を受ける可能性があります。また、顧客の業績低迷による購買需要の減少や調達方針の変更による納入価格の引き下げ圧力の増大、契約の予期せぬ終了等による過剰在庫の発生や収益性の悪化に陥る可能性があります。
国内外での異業種や競合企業による顧客企業のM&Aにより企業再編が行われた場合、注文が著しく減少もしくは取引すべてが消滅する等、当社グループの販売に大きな影響を与える可能性もあります。
(13)自然災害、電力供給及び感染症によるリスク
当社グループは、国内外において多数の製造工場や研究開発施設を有しております。各事業所では、不慮の自然災害や感染症発生等に対する防災、防疫対策や電力不足に対して自家発電設備の導入を施しておりますが、BCP(事業継続計画)の想定をはるかに超えた大規模な地震や津波、台風や洪水、火山の噴火等の自然災害やそれに起因する大規模停電、電力不足及び新型インフルエンザ等の未知の感染症によって大きな被害を受ける可能性があります。それらの影響を受け、製造中断、輸送ルート寸断、情報通信インフラの損壊、途絶及び中枢機能の障害もしくは顧客自身に大きな被害が生じた場合にも、受注や供給が長期間にわたって滞り、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(14)環境規制におけるリスク
当社グループは、国内外において製造過程で生じる各種廃棄物や大気中または水中への排出物、製品に含有する特定の有害な化学物質等について、様々な法律による環境規制を受けております。また地球環境保全の見地から、今後ますます環境規制の強化が進むことにより、適応するための費用が増大する可能性もあります。
法律による環境規制を遵守し、様々な環境保全活動を推進しておりますが、環境規制への適応が対応能力を超えた場合の当該ビジネスからの部分撤退や対応の遅れ等により信頼が損なわれた場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(15)M&Aにおけるリスク
当社グループは、競争が激化するエレクトロニクス分野において、企業価値を継続的に向上させるために必要な技術やその他の要素については内部での醸成を基本と考えておりますが、事業の成長を加速させる上で有効な手段となる場合や、市場において短期間で優位性を確立するといった大きな相乗効果が見込める場合は、必要に応じてM&Aを実施しております。
M&A実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の業績、財務状況、技術優位性や市場競争力、当社グループの事業ポートフォリオ等を十分に考慮し進めております。
しかしながら、市場環境や競争環境の著しい変化や買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合、当社グループの業績や成長見通し及び事業展開等に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(16)情報セキュリティにおけるリスク
当社グループは、事業を展開する上で、顧客及び取引先の機密情報や個人情報、また、当社グループの機密情報や個人情報を有しています。これらの情報は、外部流出や改ざん等が無いように、グループ全体で管理体制を構築し、徹底した管理とITセキュリティ、施設セキュリティの強化、従業員教育等の施策を実行しております。しかしながら、外部からの攻撃や過失や盗難等によりこれらの情報が流出もしくは改ざんされる可能性があります。
万一、このような事態が生じた場合には、信用低下や被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用が発生し、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

対処すべき課題研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01780] S10080W8)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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