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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007UEI

有価証券報告書抜粋 アルプスアルパイン株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループ(当社及び連結子会社)は、独創技術の開発を基本理念として、新材料の開発から製品の開発、更には生産技術の開発に至るまで、積極的な研究開発活動を電子部品事業、車載情報機器事業及びその他で推進しています。
当社グループの研究開発費の総額は33,336百万円です。
(1)電子部品事業
「アルプスは人と地球に喜ばれる新たな価値を創造します。」を企業理念とし、「美しい電子部品を究めます。」を事業領域として、人とメディアのより快適なコミュニケーションを目指し、独自の材料、小型化技術などの当社固有技術を融合化することにより、ユニークな新製品への展開を進めています。
現在、電子部品分野において、東北大学をはじめ国内外の大学や研究機関等とのコラボレーションを図るとともに、国内外の研究開発拠点の技術力を技術本部に結集し、積極的な研究開発を進めています。
電子部品事業に係わる研究開発費は13,668百万円です。

①車載市場
車の安全・安心・快適、そして環境性能などの向上に貢献すべく、エンジンやシャシーに使用されるセンサをドメインとして、部品からシステム製品迄の幅広い分野で研究開発を、また、車室内で人が操作するインプットデバイスの研究開発を行っています。


当連結会計年度の主な成果として、車のドアやトランク、エンジンフードなどの開閉状態を正確に検出するとともに、周辺回路の断線やショート等の異常をいち早く検出する抵抗器内蔵型の防水型検出スイッチを開発し、量産を開始しました。検出部には、当社固有の精密加工技術を応用することにより、塵、ほこり、振動や衝撃に強く、高い接触信頼性を実現しています。
また、自動車部品の組み立て工程でのリフロー方式に対応した、業界初の中空エンコーダを開発し、量産を開始しました。軸材料の見直しを行い、耐熱性を向上させリフロー方式に対応しました。更に、独自の機構設計技術と精密加工技術を駆使し、高級感のあるフィーリングを実現しています。


通信モジュールでは、車室内におけるインフォテイメント領域でのコネクティビティ向けに開発を手掛けており、Bluetooth®モジュールが業界シェアNo.1を誇っています。
当連結会計年度の主な成果として、インフォテイメント領域に加え、ITS(高度道路交通システム)社会の広がりを視野に、自動運転を支援するADAS(交通安全支援システム)や、事故を未然に防ぐDSSS(交通安全支援システム)に対応すべく、車車間・路車間の通信を可能とするV2X(Vehicle to X)モジュールを開発し、量産を開始しました。
研究開発としては、車載用エアコンやオーディオの操作性を向上したタッチパネルモジュールの開発を進めています。更に、LTE(Long Term Evolution)のネットワーク網を車内で活用可能とするニーズに対応した、各国通信周波数に対応の車載用LTE通信モジュールの開発を進めています。

②民生その他市場
スマートフォンやウェアラブル端末をはじめとする民生市場やヘルスケア・エネルギー市場において、機器の操作性・快適性・環境性・高速大容量化等に貢献すべく、新素材からセンサデバイス、モジュール製品等の幅広い分野で研究開発を行っています。


当連結会計年度の主な成果として、スマートフォン等に搭載されるカメラの高性能化・高画質化と低消費電力化のニーズにより、大口径レンズへの対応と低消費電力を同時に実現するバイダイレクションタイプのカメラ用アクチュエータを開発し、量産を開始しました。φ7.05mm(16メガピクセル向け)とφ8.0mm(20メガピクセル向け)の大口径レンズに対応する2種をラインナップし、いずれも10mm×10mm×4.3mmと同一の外形サイズ・仕様であるため、容易に大口径タイプへの変更が可能となり、顧客の設計負荷の低減にも寄与します。また、このカメラ用アクチュエータは、レンズの原点位置をあらかじめ使用頻度の高い焦点距離(位置)に設定し、その地点からプラス電流及びマイナス電流に応じて両方向(バイダイレクション)へ移動させ、ピント調整を行なう方式を採用しました。これにより、レンズの移動距離が短くなるため、移動に伴う消費電力の低減を実現しています。一方、13メガピクセル向けでは、従来タイプと比較して約1/3程度の低消費電力化と高速フォーカスを実現した業界初のバイダイレクションタイプのアクチュエータを開発し、量産を開始しました。外形サイズ8.5mm×8.5mm×2.8mmと業界最低背クラスを実現し、筐体の設計自由度とデザイン性に貢献します。
また、スマートフォン向けとして、F2センサ方式を採用した曲面タッチパネルを開発し、量産を開始しました。
更に、ウェアラブル端末やヘルスケア機器などは、軽薄短小化とともに高度な防水防塵化のニーズにより、IP68(注1)相当まで防塵を向上させた業界初のタクトスイッチ®を開発し、量産を開始しました。


当連結会計年度の主な成果として、IoT(インターネット・オブ・シングス)、M2M(Machine to Machine)市場の拡大が進む中、低消費電力化によりコイン型リチウム電池での駆動を可能とし、アンテナをモジュールの上面に配置することで、顧客の設計負荷低減にも寄与するBluetooth® Smartモジュールを開発し、量産を開始しました。
研究開発としては、ウェアラブル端末、IoTへの注目が高まる中、6軸(地磁気+加速度)、気圧、温湿度、照度の各センサとBluetooth® Smartモジュール、アンテナを1パッケージ化した世界最小のセンサネットワークモジュールを「CEATEC JAPAN 2015」に出展し、グリーン・イノベーション部門で準グランプリを受賞しました。この小型センサネットワークモジュールにより、アクセサリーへの埋め込みや設備の隙間スペースなど、場所を問わず設置が可能で、住環境のモニタリングや健康管理、インフラ整備の監視など、幅広い用途で応用が可能となります。

(注1):IPとは日本工業規格で規定された防水・防塵性能の等級の事。
IP68は、粉塵の侵入を完全に防ぎ、かつ長時間水没しても影響がないレベル。

(2)車載情報機器事業
カーエレクトロニクスの事業領域において、従来型のオーディオ、ビジュアル、ナビゲーションを中核としたシステムから、カメラ、レーダー等のセンサを活用した運転者支援機能やスマートフォン等の個人情報端末・クラウドとの接続による複合システムへ大きく変化しており、更にそこで必要とされる技術の高度化・領域拡大も急速に進んでいます。また、中国や新興国市場の拡大による市場・顧客ニーズの多様化、グローバル化も年々進んでいます。これらの変化に対応するためアルパイン(株)が中心となり、日本、米国、欧州、中国の4極開発体制の強化に加え、昨年11月に中国NEUSOFT CORPORATIONとの合弁会社NEUSOFT REACH AUTOMOTIVE TECHNOLOGY (SHANGHAI)CO., LTD.(以下「NRA」という。)を設立し、また、当社とのグループ連携及び他社とのアライアンスを積極的に進めています。
現在、アルパイン(株)では、自動車メーカーと複数の共同開発プロジェクトを推進しており、市場への展開を行っています。
当連結会計年度の主な成果として、お客様のカーライフを分析した結果から生まれたアルパイン・プレミアムサウンドシステムを北米OEM車種専用向けに導入を行い、特に耐水性に優れたサブウーファーはSUVユーザーからの高評価を得る事ができました。次世代小型軽量・高効率車載オーディオシステムとしてアルパイン(株)が開発した革新的サブウーファーは欧州自動車メーカーを中心に導入が開始され、車両の軽量化に貢献しました。
また、国内自動車メーカー車種専用に先進のサウンドテクノロジー「DDリニア構造」を採用した3WAYスピーカーシステムを開発し、導入を開始しました。当製品は18cm大口径ユニットを搭載し、ライブ感あふれる圧倒的なサウンドの実現が可能です。
国内市場向けカーナビゲーション『Big-Xプレミアム』に車載市場向けとして世界最大となる11型WXGA液晶搭載モデルを開発しました。大画面・高精細画質の実現に加え、新たにリアビジョン(後席モニター)との前後座席コミュニケーション機能やカーアロマ(フレグランスユニット)の制御にも対応しています。また、『Big-Xシリーズ』はJDパワー社による顧客満足度調査で4年連続No.1、オートサウンドウェブによるカーオーディオ評価においても4年連続で最高位にあたるゴールドアワードを受賞しました。海外市販向けにおいては、車種専用トータルカーライフソリューションに対し、欧州EISA(European Imaging and Sound Association)年間最優秀賞と北米CES(Consumer Electronics Show) Innovation Awardsを相次いで受賞しました。新たに開発した車両BUSシステムとの連携、ライトバー・サスペンション・トノーカバー・ウインチ等のトラックアクセサリ操作機能に高い評価を受けました。
中国の大手ソフトウェア開発会社であるNEUSOFT CORPORATIONと、自動車のインテリジェント化、インターネット化や新エネルギー化におけるソフトウェア開発及び関連技術開発を目的とした合弁会社NRAを設立しました。拡大を続ける中国市場において、電気自動車などのバッテリーパッケージ管理とインテリジェントチャージの重要技術、画像認識やセンサーとの融合を中核技術とする高度な運転支援システム、自動運転の重要技術、クラウドプラットフォームベースのテレマティクス、コネクテッドカーなどの分野で研究開発を進め、事業化を図っていきます。
更に、Airbiquity社と『アルパインコネクト』を共同開発しました。アルパイン製ヘッドユニットから海外で人気の高いスマホアプリ(Yelp、Spotify、iHeartRadio、Glymse等)を操作可能な新しいサービスを実現しました。
車載情報機器事業に係わる研究開発費は19,648百万円です。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01793] S1007UEI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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