有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007PVA
山洋電気株式会社 事業等のリスク (2016年3月期)
以下において,当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項およびその他の重要と考えられる事項を記載しています。当社グループの事業,業績および財務状況は,かかるリスク要因のいずれによっても,著しい悪影響を受ける可能性があります。
当社の有価証券の市場価格は,これらの要因のいずれによっても下落する可能性があります。当社グループは,これらのリスク発生の可能性を認識した上で,発生の回避および発生した場合の対応に努める方針です。
なお,文中の将来に関する事項は,当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
1.経営成績の変動について
当社グループの過去5連結会計年度および当連結会計年度における経営成績の推移は,以下のとおりです。
・連結経営指標等
2010年度(2011年3月期)は,円高の進展にともなう輸出の減速,個人消費の落ち込みなどによる足踏み状態ののち,持ち直しの動きを見せていましたが,年度末にかけて東日本大震災により経済活動は急速に落ち込みました。
当社グループの主要な顧客市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要の回復が見られ,増収増益となりました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2011年度(2012年3月期)は,東日本大震災後の落ち込みから夏場にかけて回復する兆しがありました。その後,急激な円高の進行や中国の金融引き締め政策などの影響によって足踏み状態となりましたが,年度末にかけて持ち直す傾向が見られました。
また,SANYO DENKI(THAILAND)CO.,LTD.およびSANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.インド支店(現・連結子会社 SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITED)を設立し,東南アジア市場での販売拡大を図りました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2012年度(2013年3月期)は,東日本大震災後からの復興需要により当初は緩やかな回復傾向にありました。その後,海外経済の減速にともなう輸出の減少により景気後退局面に入りましたが,年度末にかけて持ち直す傾向が見られました。
当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界において需要が低迷した一方,太陽光発電の需要は大きく伸長しました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2013年度(2014年3月期)は,緊急経済対策の効果などにより,順調に回復しました。一方,中国経済は一進一退の動きが見られました。
当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要の回復が見られました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2014年度(2015年3月期)は,円安や原油安の影響で企業収益が改善し,緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要が順調に推移しました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2015年度(2016年3月期)は,業績等の概要にあるとおりです。
上記のとおり当社グループの経営成績は変動しており,当社グループの過年度における経営成績は,必ずしも将来における業績を示唆するものではないことに留意する必要があります。また,当社グループの経営成績は,以下の要因により今後においても変動する可能性があります。なお,当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 技術革新への対応について
② 競合について
③ 取引先との関係等に関するリスクについて
④ 海外市場での事業拡大に伴うリスクについて
⑤ 為替および金利の変動リスクについて
⑥ 年金および退職金にかかる積立不足について
⑦ 株式市場の変動による評価損発生のリスクについて
2.当社グループの事業に関するリスクについて
(1)技術革新への対応について
当社グループが事業を展開する市場は,急速な技術変化と技術革新,顧客ニーズの変化により,既存の製品,サービスは陳腐化しまたは市場性を失う傾向があります。製品,サービスの将来における競争力は,以下のような技術革新への対応能力が当社グループにあるか否かに左右されます。
① 急速な技術革新に対応して,技術面でのリーダーシップを維持する能力
② 既存の製品,サービスを向上させる能力
③ 革新的な製品を適時にかつ適正コストで開発し生産する能力
④ 新たな製品,サービスおよび技術を使用しまたはこれらを展開する能力
⑤ 優秀な技術者や理工学分野の人材を採用し雇用する能力
⑥ 当社グループが開発する新製品,サービスに対する需要を正確に予測する能力
⑦ 新製品の開発または出荷の遅延を回避する能力
当社グループは,常に技術と顧客ニーズの急速な変化を的確に把握し,それに対応した製品,サービスのマーケティングを行っていますが,かかる製品,サービスを提供することができない可能性があります。当社グループがこれらの技術および顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合,当社グループの事業,業績および財務状況は著しく損なわれる可能性があります。
(2)競合について
当社グループは,事業を展開する多くの市場において激しい競争にさらされており,大小のメーカが各々の得意な業務分野や産業分野を中心に事業展開をしています。かかる競合状態は,当社グループが優位性を構築,維持,発揮し,一定の地位を確保,継続できるという保証はなく,当社グループの製品,サービスが激しい価格競争にさらされるリスクが増大しています。当社グループは競合他社との差別化や競争力の向上に努めていますが,それらが損なわれた場合には,当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)取引先との関係等に関するリスクについて
① 顧客に対する信用リスク
当社グループの顧客の多くは,代金後払いで当社グループから製品,サービスを購入しています。当社グループが多額の売掛金を有する顧客が,財務上の問題に直面した場合,当社グループの事業,業績および財務状況は悪影響を受ける可能性があります。
② 資材等の調達
当社グループの生産活動には,資材,部品のタイムリーな納入が必要です。当社グループの購入する資材等には特殊なものがあるため,その中には,仕入先の切替えが困難なものや,少数特定の仕入先からしか入手できないものもあります。当社グループは,当社グループが使用する資材,部品が現在十分確保されているものと認識していますが,供給の遅延,中断や業界内の需要増加があった場合,必要不可欠な資材の供給不足が生じる場合があります。
これらの原因等により,当社グループがこれらの供給品を機動的に調達できない場合や,供給品の調達のために極めて多額の資金の支払が必要となる場合には,当社グループの業績が悪化する可能性があります。
(4)海外市場での事業拡大に伴うリスクについて
当社グループは海外市場での事業拡大を戦略の一つとしています。しかし,様々な海外市場において,当社グループは種々の障壁に直面しています。当社グループのフィリピンをはじめとする海外における事業および投資は,以下の要因によって悪影響を受ける可能性があります。
① 為替政策
② 外資による投資または収益もしくは投資資本の本国送金に対する諸規制
③ 輸出または輸入規制の変更
④ 当社グループが事業を展開する国における税制および税率の変更
⑤ 当社グループが事業を展開する国,地域におけるその他の経済的,社会的および政治的リスク
さらに,海外の金融市場および経済に問題が生じた場合,当該市場と関係の深い顧客からの需要が大幅に減少するなど,悪影響を受ける可能性があります。
(5)為替および金利の変動リスクについて
当社グループの事業,業績および財務状況は,為替相場の変動によって影響を受けます。為替変動は,当社グループの外貨建取引から発生する資産および負債の日本円換算額に影響を与える可能性があります。
また,為替動向は外貨建てで取引されている製品,サービスの価格および売上高にも影響を与える可能性があります。当社グループは外国為替リスクを軽減し,またこれを回避するために様々な手段を講じていますが,為替相場の変動によって当社グループの事業,業績および財務状況が悪影響を受ける可能性があります。
また,当社グループは,金利変動リスクにもさらされており,かかるリスクは当社グループの営業費用全体ならびに資産価値および負債,特に短期借入金の金利負担に影響を与える可能性があります。当社グループは,このような金利変動リスクを可能な限り回避するために様々な手段を講じていますが,かかる金利変動リスクは,当社グループの事業経費の増加,資産価値の下落または負債に関連する金利負担の増大を招く可能性があります。
(6)年金および退職金にかかる積立不足について
当社グループは,確定給付企業年金法による規約型確定給付企業年金の制度および退職一時金制度を設けています。
2016年3月期末現在,退職給付債務残高は20,835百万円であります。当社グループは,法律に従って年金制度に拠出しており,2016年3月期末現在における年金資産時価残高は15,488百万円です。国内および海外の株式市況が悪化した場合には,年金資産の価値の下落に伴う積立不足額の発生が予想されます。
また,当社グループは,未認識の過去勤務費用の費用処理および数理計算上の差異の費用処理を,年金および退職金制度に基づき受給することが見込まれる発生時の従業員平均残存勤務期間以内の一定の年数(15年)にわたって定額法により均等償却しています。将来の数理計算上の差異は,割引率および年金資産の運用収益など,いくつかの要因の変化によって変動する可能性があります。当社グループは,2016年3月期末現在,現行の市場金利を勘案し,割引率を1.0%としていますが,今後,年金および退職金制度の会計処理における割引率を引き下げる決定をした場合,予測退職給付債務残高は増加することになり,当社グループの財務状況および経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(7)株式市場の変動による評価損発生のリスクについて
当社グループは,投資有価証券を保有していますが,株式市場の著しい変動により評価損が発生した場合には,当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を与える可能性があります。
3.法的事項について
(1)法的手続に関するリスク
当社グループは,特許権その他の知的財産権に関してまれに訴訟提起をされたり,権利侵害の主張を申し立てられることがあります。当社グループが事業展開している分野には多くの特許権その他の知的財産権が存在し,また新しい特許権その他の知的財産権が次々と認められているため,ある製品が第三者の特許権その他の知的財産権を侵害する可能性があるか否かをすべての権利に対して事前に見極めるのは困難となっています。特許権その他の知的財産権侵害の主張が正当であるか否かにかかわらず,かかる主張に対して当社グループを防御するためには,多額の費用および経営資源が必要となる可能性があります。特許権その他の知的財産権侵害の申立てが認められ,当社グループが当該技術についてライセンスを取得できず,それに代わる技術が存在しない場合には,当社グループの事業は悪影響を受ける可能性があります。
(2)当社グループの知的財産権等の保護について
当社グループの事業は,当社グループが独自に開発した技術,ならびに当社グループの製品,サービス,事業モデルおよび設計,製造過程に必要な特許権その他の知的財産権を取得できるか否かに依存しています。
一般的に,特許権,その他の知的財産権による保護を求めるための手続には時間と多額の費用がかかります。当社グループは当連結会計年度末現在,約1,170件の知的財産権を保有していますが,この権利は,無効とされる可能性があり,さらには,このように知的財産権を保有していたとしても,第三者が当社グループの権利を侵害して対象となる技術等を不当に使用する可能性もあります。また,当社グループが特許権その他の知的財産権を所有していたとしても,これらの権利により当社グループの競争上の優位性が保証されているわけではありません。たとえば,当社グループの知的財産権は,当社グループの属する業界における技術の急速な変化によって,その価値を失う可能性があります。同様に,当社グループが将来取得する特許権その他の知的財産権が当社グループの技術を保護するために十分であるという保証はありません。さらに,有効な特許権,著作権の行使,および企業秘密の保護は,一部の国では困難な場合や制限される場合があり,当社グループの企業秘密は,不正に開示されたり,不正流用される可能性があります。当社グループが特許権その他の知的財産権を主張するために訴訟提起を必要とする場合があり,かかる場合には,多額の費用および経営資源が費やされる可能性があります。
(3)第三者の知的財産権の利用について
当社グループの製品の中には,第三者からライセンスを取得してソフトウエアその他の知的財産権を使用せざるを得ない場合があります。当社グループが必要なライセンスを第三者から受けられない可能性や,ライセンスを受けられたとしても当社グループにとって不利な条件でのライセンスしか認められない可能性があります。将来,当社グループの製品に関連して第三者に対してライセンスを求め,またはこれを更新する必要が生じる可能性がありますが,当社グループは,過去の経験および一般的な業界慣行を踏まえて,これらのライセンスを合理的な条件で取得することができると考えています。しかしながら,将来,当社グループが必要とするライセンスを第三者から合理的な条件で取得できる保証はなく,また,全く取得できない可能性もあります。
(4)製造物責任について
当社グループが提供する製品,サービスには欠陥が生じるリスクがあります。当社グループの製品,サービスの中には,顧客の基幹業務の遂行等,高い信頼性が求められているものがあることから,故障が顧客に深刻な損失をもたらす危険性があり,当社グループは,間接損害を含め,欠陥が原因で生じた損失に対する責任を問われる可能性があります。さらに,これらの問題による社会的評価の低下は,当社グループの製品,サービスに対する顧客の購買意欲を低減させる可能性があります。
このため,上記のいずれによっても当社グループの事業,業績および財務状況が悪影響を受ける可能性があります。
(5)法的規制等について
当社グループが事業を展開する多くの国および地域において,当社グループは,予想外の規制の変更,法令の適用および行政の運用における不透明性ならびに法的責任にかかる不透明性に関連する多様なリスクにさらされています。当社グループが事業を展開する国および地域における規制または法令の重要な変更は,当社グループの事業,業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。
また,当社グループの事業は,環境汚染を規制する様々な環境法令の適用を受けています。将来,環境に関する規制がより厳しくなり,有害物質等を除去する義務がさらに追加された場合には,これらにかかる費用が当社グループの事業,業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。
当社の有価証券の市場価格は,これらの要因のいずれによっても下落する可能性があります。当社グループは,これらのリスク発生の可能性を認識した上で,発生の回避および発生した場合の対応に努める方針です。
なお,文中の将来に関する事項は,当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
1.経営成績の変動について
当社グループの過去5連結会計年度および当連結会計年度における経営成績の推移は,以下のとおりです。
・連結経営指標等
項目 | 2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 (当連結会計年度) |
自 2010年 4月 1日 至 2011年 3月31日 | 自 2011年 4月 1日 至 2012年 3月31日 | 自 2012年 4月 1日 至 2013年 3月31日 | 自 2013年 4月 1日 至 2014年 3月31日 | 自 2014年 4月 1日 至 2015年 3月31日 | 自 2015年 4月 1日 至 2016年 3月31日 | |
売上高 (百万円) | 70,295 | 69,972 | 64,050 | 67,670 | 91,745 | 80,282 |
経常利益 (百万円) | 5,440 | 4,917 | 4,503 | 5,369 | 8,409 | 5,387 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 (百万円) | 4,518 | 4,367 | 2,957 | 3,727 | 5,720 | 3,685 |
純資産額 (百万円) | 35,609 | 38,910 | 41,495 | 45,819 | 51,618 | 52,099 |
総資産額 (百万円) | 74,395 | 69,863 | 68,979 | 78,232 | 90,176 | 84,945 |
自己資本比率 (%) | 47.2 | 55.0 | 60.2 | 58.6 | 57.2 | 61.3 |
2010年度(2011年3月期)は,円高の進展にともなう輸出の減速,個人消費の落ち込みなどによる足踏み状態ののち,持ち直しの動きを見せていましたが,年度末にかけて東日本大震災により経済活動は急速に落ち込みました。
当社グループの主要な顧客市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要の回復が見られ,増収増益となりました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2011年度(2012年3月期)は,東日本大震災後の落ち込みから夏場にかけて回復する兆しがありました。その後,急激な円高の進行や中国の金融引き締め政策などの影響によって足踏み状態となりましたが,年度末にかけて持ち直す傾向が見られました。
また,SANYO DENKI(THAILAND)CO.,LTD.およびSANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.インド支店(現・連結子会社 SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITED)を設立し,東南アジア市場での販売拡大を図りました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2012年度(2013年3月期)は,東日本大震災後からの復興需要により当初は緩やかな回復傾向にありました。その後,海外経済の減速にともなう輸出の減少により景気後退局面に入りましたが,年度末にかけて持ち直す傾向が見られました。
当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界において需要が低迷した一方,太陽光発電の需要は大きく伸長しました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2013年度(2014年3月期)は,緊急経済対策の効果などにより,順調に回復しました。一方,中国経済は一進一退の動きが見られました。
当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要の回復が見られました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2014年度(2015年3月期)は,円安や原油安の影響で企業収益が改善し,緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要が順調に推移しました。なお,親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となりました。
2015年度(2016年3月期)は,業績等の概要にあるとおりです。
上記のとおり当社グループの経営成績は変動しており,当社グループの過年度における経営成績は,必ずしも将来における業績を示唆するものではないことに留意する必要があります。また,当社グループの経営成績は,以下の要因により今後においても変動する可能性があります。なお,当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 技術革新への対応について
② 競合について
③ 取引先との関係等に関するリスクについて
④ 海外市場での事業拡大に伴うリスクについて
⑤ 為替および金利の変動リスクについて
⑥ 年金および退職金にかかる積立不足について
⑦ 株式市場の変動による評価損発生のリスクについて
2.当社グループの事業に関するリスクについて
(1)技術革新への対応について
当社グループが事業を展開する市場は,急速な技術変化と技術革新,顧客ニーズの変化により,既存の製品,サービスは陳腐化しまたは市場性を失う傾向があります。製品,サービスの将来における競争力は,以下のような技術革新への対応能力が当社グループにあるか否かに左右されます。
① 急速な技術革新に対応して,技術面でのリーダーシップを維持する能力
② 既存の製品,サービスを向上させる能力
③ 革新的な製品を適時にかつ適正コストで開発し生産する能力
④ 新たな製品,サービスおよび技術を使用しまたはこれらを展開する能力
⑤ 優秀な技術者や理工学分野の人材を採用し雇用する能力
⑥ 当社グループが開発する新製品,サービスに対する需要を正確に予測する能力
⑦ 新製品の開発または出荷の遅延を回避する能力
当社グループは,常に技術と顧客ニーズの急速な変化を的確に把握し,それに対応した製品,サービスのマーケティングを行っていますが,かかる製品,サービスを提供することができない可能性があります。当社グループがこれらの技術および顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合,当社グループの事業,業績および財務状況は著しく損なわれる可能性があります。
(2)競合について
当社グループは,事業を展開する多くの市場において激しい競争にさらされており,大小のメーカが各々の得意な業務分野や産業分野を中心に事業展開をしています。かかる競合状態は,当社グループが優位性を構築,維持,発揮し,一定の地位を確保,継続できるという保証はなく,当社グループの製品,サービスが激しい価格競争にさらされるリスクが増大しています。当社グループは競合他社との差別化や競争力の向上に努めていますが,それらが損なわれた場合には,当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)取引先との関係等に関するリスクについて
① 顧客に対する信用リスク
当社グループの顧客の多くは,代金後払いで当社グループから製品,サービスを購入しています。当社グループが多額の売掛金を有する顧客が,財務上の問題に直面した場合,当社グループの事業,業績および財務状況は悪影響を受ける可能性があります。
② 資材等の調達
当社グループの生産活動には,資材,部品のタイムリーな納入が必要です。当社グループの購入する資材等には特殊なものがあるため,その中には,仕入先の切替えが困難なものや,少数特定の仕入先からしか入手できないものもあります。当社グループは,当社グループが使用する資材,部品が現在十分確保されているものと認識していますが,供給の遅延,中断や業界内の需要増加があった場合,必要不可欠な資材の供給不足が生じる場合があります。
これらの原因等により,当社グループがこれらの供給品を機動的に調達できない場合や,供給品の調達のために極めて多額の資金の支払が必要となる場合には,当社グループの業績が悪化する可能性があります。
(4)海外市場での事業拡大に伴うリスクについて
当社グループは海外市場での事業拡大を戦略の一つとしています。しかし,様々な海外市場において,当社グループは種々の障壁に直面しています。当社グループのフィリピンをはじめとする海外における事業および投資は,以下の要因によって悪影響を受ける可能性があります。
① 為替政策
② 外資による投資または収益もしくは投資資本の本国送金に対する諸規制
③ 輸出または輸入規制の変更
④ 当社グループが事業を展開する国における税制および税率の変更
⑤ 当社グループが事業を展開する国,地域におけるその他の経済的,社会的および政治的リスク
さらに,海外の金融市場および経済に問題が生じた場合,当該市場と関係の深い顧客からの需要が大幅に減少するなど,悪影響を受ける可能性があります。
(5)為替および金利の変動リスクについて
当社グループの事業,業績および財務状況は,為替相場の変動によって影響を受けます。為替変動は,当社グループの外貨建取引から発生する資産および負債の日本円換算額に影響を与える可能性があります。
また,為替動向は外貨建てで取引されている製品,サービスの価格および売上高にも影響を与える可能性があります。当社グループは外国為替リスクを軽減し,またこれを回避するために様々な手段を講じていますが,為替相場の変動によって当社グループの事業,業績および財務状況が悪影響を受ける可能性があります。
また,当社グループは,金利変動リスクにもさらされており,かかるリスクは当社グループの営業費用全体ならびに資産価値および負債,特に短期借入金の金利負担に影響を与える可能性があります。当社グループは,このような金利変動リスクを可能な限り回避するために様々な手段を講じていますが,かかる金利変動リスクは,当社グループの事業経費の増加,資産価値の下落または負債に関連する金利負担の増大を招く可能性があります。
(6)年金および退職金にかかる積立不足について
当社グループは,確定給付企業年金法による規約型確定給付企業年金の制度および退職一時金制度を設けています。
2016年3月期末現在,退職給付債務残高は20,835百万円であります。当社グループは,法律に従って年金制度に拠出しており,2016年3月期末現在における年金資産時価残高は15,488百万円です。国内および海外の株式市況が悪化した場合には,年金資産の価値の下落に伴う積立不足額の発生が予想されます。
また,当社グループは,未認識の過去勤務費用の費用処理および数理計算上の差異の費用処理を,年金および退職金制度に基づき受給することが見込まれる発生時の従業員平均残存勤務期間以内の一定の年数(15年)にわたって定額法により均等償却しています。将来の数理計算上の差異は,割引率および年金資産の運用収益など,いくつかの要因の変化によって変動する可能性があります。当社グループは,2016年3月期末現在,現行の市場金利を勘案し,割引率を1.0%としていますが,今後,年金および退職金制度の会計処理における割引率を引き下げる決定をした場合,予測退職給付債務残高は増加することになり,当社グループの財務状況および経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(7)株式市場の変動による評価損発生のリスクについて
当社グループは,投資有価証券を保有していますが,株式市場の著しい変動により評価損が発生した場合には,当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を与える可能性があります。
3.法的事項について
(1)法的手続に関するリスク
当社グループは,特許権その他の知的財産権に関してまれに訴訟提起をされたり,権利侵害の主張を申し立てられることがあります。当社グループが事業展開している分野には多くの特許権その他の知的財産権が存在し,また新しい特許権その他の知的財産権が次々と認められているため,ある製品が第三者の特許権その他の知的財産権を侵害する可能性があるか否かをすべての権利に対して事前に見極めるのは困難となっています。特許権その他の知的財産権侵害の主張が正当であるか否かにかかわらず,かかる主張に対して当社グループを防御するためには,多額の費用および経営資源が必要となる可能性があります。特許権その他の知的財産権侵害の申立てが認められ,当社グループが当該技術についてライセンスを取得できず,それに代わる技術が存在しない場合には,当社グループの事業は悪影響を受ける可能性があります。
(2)当社グループの知的財産権等の保護について
当社グループの事業は,当社グループが独自に開発した技術,ならびに当社グループの製品,サービス,事業モデルおよび設計,製造過程に必要な特許権その他の知的財産権を取得できるか否かに依存しています。
一般的に,特許権,その他の知的財産権による保護を求めるための手続には時間と多額の費用がかかります。当社グループは当連結会計年度末現在,約1,170件の知的財産権を保有していますが,この権利は,無効とされる可能性があり,さらには,このように知的財産権を保有していたとしても,第三者が当社グループの権利を侵害して対象となる技術等を不当に使用する可能性もあります。また,当社グループが特許権その他の知的財産権を所有していたとしても,これらの権利により当社グループの競争上の優位性が保証されているわけではありません。たとえば,当社グループの知的財産権は,当社グループの属する業界における技術の急速な変化によって,その価値を失う可能性があります。同様に,当社グループが将来取得する特許権その他の知的財産権が当社グループの技術を保護するために十分であるという保証はありません。さらに,有効な特許権,著作権の行使,および企業秘密の保護は,一部の国では困難な場合や制限される場合があり,当社グループの企業秘密は,不正に開示されたり,不正流用される可能性があります。当社グループが特許権その他の知的財産権を主張するために訴訟提起を必要とする場合があり,かかる場合には,多額の費用および経営資源が費やされる可能性があります。
(3)第三者の知的財産権の利用について
当社グループの製品の中には,第三者からライセンスを取得してソフトウエアその他の知的財産権を使用せざるを得ない場合があります。当社グループが必要なライセンスを第三者から受けられない可能性や,ライセンスを受けられたとしても当社グループにとって不利な条件でのライセンスしか認められない可能性があります。将来,当社グループの製品に関連して第三者に対してライセンスを求め,またはこれを更新する必要が生じる可能性がありますが,当社グループは,過去の経験および一般的な業界慣行を踏まえて,これらのライセンスを合理的な条件で取得することができると考えています。しかしながら,将来,当社グループが必要とするライセンスを第三者から合理的な条件で取得できる保証はなく,また,全く取得できない可能性もあります。
(4)製造物責任について
当社グループが提供する製品,サービスには欠陥が生じるリスクがあります。当社グループの製品,サービスの中には,顧客の基幹業務の遂行等,高い信頼性が求められているものがあることから,故障が顧客に深刻な損失をもたらす危険性があり,当社グループは,間接損害を含め,欠陥が原因で生じた損失に対する責任を問われる可能性があります。さらに,これらの問題による社会的評価の低下は,当社グループの製品,サービスに対する顧客の購買意欲を低減させる可能性があります。
このため,上記のいずれによっても当社グループの事業,業績および財務状況が悪影響を受ける可能性があります。
(5)法的規制等について
当社グループが事業を展開する多くの国および地域において,当社グループは,予想外の規制の変更,法令の適用および行政の運用における不透明性ならびに法的責任にかかる不透明性に関連する多様なリスクにさらされています。当社グループが事業を展開する国および地域における規制または法令の重要な変更は,当社グループの事業,業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。
また,当社グループの事業は,環境汚染を規制する様々な環境法令の適用を受けています。将来,環境に関する規制がより厳しくなり,有害物質等を除去する義務がさらに追加された場合には,これらにかかる費用が当社グループの事業,業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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