有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007V7Q
日野自動車株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは「人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する」ことを使命とし、「技術の継承と革新を続け、より高い技術の開発に取組み、世界の人々から信頼される商品やサービスを提供する」ことを基本理念とし、時代の変化を的確に捉え、社会との調和を図り、安全で環境に優しい商品や質の高いサービスを提供するため、積極的な研究開発活動を行っております。
当社の研究開発は、当社を中心に、子会社をはじめとする関係各社との緊密な連携のもとで推進されております。また、基礎研究分野において、技術研究所を中心として環境、安全、材料などの分野における研究開発に取り組んでおります。
当社は、環境や安全に対する取組みに加え、耐久性や燃費などの性能向上、プロダクト・ライフサイクル・コストの低減など、よりよい商品とサービスを世界の人々に提供する為に商品・技術開発を行っております。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(日本)
[最近の新製品]
1) 小型トラック「日野デュトロ」を改良して、2015年5月7日に発売いたしました。
当社は、安全装備を標準装備として普及を促進することが交通事故削減に効果的と考え、従来より標準装備を推進してきましたが、今回の改良では、車両安定制御システム「VSC※1」及び「電動パーキングブレーキ」をディーゼル車及びハイブリッド車に標準装備※2とし、安全装備を充実させました。「日野デュトロ」のVSCは先進安全自動車(ASV)技術としての「車両安定制御装置」の技術的要件を満たしており、装着車はASV減税※3の対象となります。
またハイブリッド車はエコカー減税の新たな区分「2015年度燃費基準+15%達成」の適用対象となり、取得税、重量税がともに免税となります。
VSCは、横転や滑りやすい路面でのドリフトアウトやスピンを抑制するために、警報音やエンジンの出力制御、またブレーキを作動させることでドライバーの危険回避操作を支援します。
電動パーキングブレーキは、電動モーターがパーキングブレーキケーブルを牽引することで制動力を発生させる仕組みで、軽いレバースイッチのON・OFF操作だけでパーキングブレーキの作動・解除が可能です。また、車両の状況に応じて引き代を自動コントロールするため、常に制動力を確保し安全・確実な駐車をサポートします。
今回発売した日野デュトロのディーゼル車及びハイブリッド車は、エコカー減税※4又はASV減税の対象※5となります。
※1 VSC=Vehicle Stability Control。「VSC」はトヨタ自動車㈱の登録商標です。
※2 「VSC」は、ガソリン車・LPG車には設定なし。「電動パーキングブレーキ」はダブルキャブ・ルート
バン・ガソリン車・LPG車には設定なし。
※3 先進安全自動車(ASV)技術を備えるトラック・バスについて自動車取得税、自動車重量税を軽減する
特例措置。
VSCを装備した日野デュトロは、取得税については取得価額から350万円控除、重量税は50%減税と
なります。
※4 ディーゼル車は取得税40%、重量税25%の減税、ハイブリッド車は取得税、重量税ともに免税となり
ます。
※5 エコカー減税又はASV減税のどちらかを選択。排出ガス記号「TDG-」の車型はASV減税のみ対象です。
2) 大型路線バス「日野ブルーリボンⅡ」と「日野ブルーリボンシティ ハイブリッド」をモデルチェンジし、ディーゼル車を「日野ブルーリボン」として2015年9月1日に、ハイブリッド車を「日野ブルーリボン ハイブリッド」として2015年12月1日に発売いたしました。
今回のモデルチェンジでは、エンジンの小排気量化とAMT(機械式自動変速機)の採用、また「日野ブルーリボン ハイブリッド」はEV走行も可能な新ハイブリッドシステムを搭載することにより大幅に燃費を向上させました。「日野ブルーリボン」は燃費基準値に対して+13%※1、「日野ブルーリボン ハイブリッド」は+20%の低燃費を達成、これによりエコカー減税の対象※2となります。
今回「日野ブルーリボン」に搭載した4HK1型エンジン、「日野ブルーリボン ハイブリッド」に搭載したA05C型エンジンは、ともに排気量5.1Lのダウンサイジングエンジンで、小排気量でありながら低回転から高トルクを発揮し、十分な動力性能を確保しながら低燃費を実現しています。また新たに採用した6段AMTは、電子制御による自動変速でエンジンの燃費の良い領域を適切に使用することで燃費を向上させます。
またホイールベースを延長してノンステップエリアを拡大するとともに新型客席シートの採用などにより乗客の利便性、快適性を向上させています。さらに設置の簡単な車いす用スロープや車いす固定装置を採用し、車いすの乗客にも優しいバスとしました。
「日野ブルーリボン ハイブリッド」は、今回新たにエンジンとモーターの間にクラッチを配置することでエネルギー回生効率を向上させるとともに、発進時にはモーターのみによるEV走行※3を可能にしました。また、ハイブリッドシステムの高電圧によって乗客や車外に対して危険を及ぼすことを防止する対策を十分に実施しており、2014年6月以降の新型自動車に適用される「バッテリー式電気自動車に係る協定規則(第100号)」に適合しています。
※1 車両総重量14トン超16トン以下のAMT搭載車。車両総重量クラスやトランスミッションによって異なり
ます。
※2 「日野ブルーリボン」は+10%の区分に該当し取得税が80%、重量税が75%の減税、「日野ブルー
リボン ハイブリッド」は+15%の区分に該当し取得税・重量税ともに免税となります。
※3 EV走行時もエンジンはアイドリングで稼働しています。
3) 「日野レンジャー」に低燃費を追求した新型ダウンサイジングエンジンを搭載し、VSC(車両安定制御システム)※1を標準装備とした新車型を追加設定して、2015年10月1日に発売いたしました。
今回追加した新車型は車両総重量14トンクラスの「日野レンジャーFE」で、新型エンジンの搭載と、新型7段トランスミッションの採用により重量車燃費基準+5%の低燃費※2を達成。これによりエコカー減税の対象となり取得税が60%、重量税が50%の減税となります。また「日野レンジャーFE」のVSCは先進安全自動車(ASV)技術としての「車両安定制御装置」の技術的要件を満たしており、装着車はASV減税※3の対象となります。
今回新たに搭載したA05C型エンジンは、排気量5.1Lのダウンサイジングエンジンで、小排気量でありながら低回転から高トルクを発揮し、十分な動力性能を確保しながら低燃費を実現しています。
VSCは、横転や滑りやすい路面でのドリフトアウトやスピンを抑制するために、警報音やエンジンの出力制御、またブレーキを作動させることでドライバーの危険回避操作を支援します。
※1 VSC=Vehicle Stability Control。「VSC」はトヨタ自動車㈱の登録商標です。
※2 重量車モード燃費値6.10km/L(2015年度燃費基準値 5.69km/L:車両総重量12トン超~14トン
以下)
※3 先進安全自動車(ASV)技術を備えるトラック・バスについて自動車取得税、自動車重量税を軽減
する特例措置。
VSCを装備した日野レンジャーは、取得税については取得価額から350万円控除、重量税は50%減税と
なります。
4) 中型トラック「HINO500シリーズ」の新モデル発表会を、2015年9月にタイにおいて行いました。この新型車は、モジュール化による市場適格車の第一弾として開発したモデルで、2015年1月のインドネシアに続く2ヶ国目の導入となります。タイ市場への適格モデルとして、同国のお客様ニーズに応える仕様の車型をラインアップしています。
モジュール化新商品は、基幹部品であるコア部品と、お客様要望に応えてカスタマイズするための周辺部品に分け、コア部品は共通化を進めて日本で集中生産する一方、周辺部品を中心に現地調達を増やすことにより、市場ごとに異なる多種多様な適格モデルをお客様の近くで作り分けます。その結果、タイをはじめ、各市場のお客様ニーズを満たす多様なラインアップを、より短いリードタイムでお届けすることが可能になります。
このモジュール化の考え方に基づく中型トラックは、インドネシア、タイに続き、今後数年間で各地域・市場ごとに適格化して、導入先を広げていきます。
5) 「日野レンジャー」に、燃費を向上させ重量車燃費基準値に対して+5%を達成した新車型を追加設定して、2015年11月2日に発売いたしました。
今回追加した新車型は車両総重量8トンクラスの「日野レンジャーFC」及び「日野レンジャーFD」の177kW(240PS)エンジン搭載車で、エンジンの低回転化とアイドル・ストップ・システム作動条件の変更により重量車燃費基準+5%の低燃費※を達成。これによりエコカー減税の減税率が取得税が60%、重量税が50%となります。
※ 重量車モード燃費値7.70km/L(2015年度燃費基準値 7.24km/L:車両総重量7.5トン超~8トン以下)
[最近の主な成果]
東京都で燃料電池バスの実証実験を実施
トヨタ自動車㈱と、2015年7月24日から30日にかけて、東京都において燃料電池バス(以下、FCバス)の実証実験を実施しました。
具体的には、燃料電池自動車(FCV)「MIRAI(ミライ)」向けに開発したシステム「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)※」を搭載したFCバスで、非常時を想定した外部電源供給システムの公開給電実証と、路線バスなど公共交通としての実用性を確認する走行実証を、東京都の協力を得て実施しました。大都市における非常時の給電機能の実用性や、都内道路環境における走行性能を検証することにより、FCバスの技術開発を着実に推進していきます。
水素を燃料として自ら発電して走るFCバスは、将来の水素社会実現に寄与する輸送手段として期待されており、トヨタと日野は、FCバスの市場導入に向けて技術開発を加速していきます。
※ FCスタック、モーター、高圧水素タンク、FC昇圧コンバーター、駆動用バッテリーなどで構成される。
以上、当連結会計年度の「日本」セグメントの研究開発費の総額は、609億97百万円であります。
(アジア)
該当事項はありません。
(その他)
該当事項はありません。
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