東京ラヂエーター製造株式会社 業績等の概要 (2016年3月期)

(1)業績
当連結会計年度のわが国経済は、政府の経済対策などを背景に、雇用・所得環境の改善が続き緩やかな回復基調に
あるものの、海外においては、中国の景気減速傾向が継続し、タイ、インドネシア市場においても、底打ち感はある
が回復までには至らず不透明な状況で推移しました。
当社グループの主要市場でありますトラック業界では、国内は昨年に続き堅調に推移しました。
海外は北米、中近東向けのトラック需要が堅調に推移しましたが、タイ、インドネシア、中国の市場低迷が継続し
ました。
一方、産業・建設機械業界では、国内は、排ガス規制の駆け込み需要に伴う反動減や、レンタル業界向けの需要も
減少する等、大きく需要が低迷しました。
海外においても北米、中南米、欧州、中国ともに需要の減少が続きました。
このような状況のもと、当社グループ(当社及び連結子会社)の売上高は、産業・建設機械メーカー向けの売上が大
幅に減少しましたが、トラック業界の国内販売増や、中国子会社で生産しているEGRクーラーの販売増と為替影響
もあり、前年同期に比べ全体では微増となりました。
この結果、当社グループの売上高は314億82百万円(前年同期比2.3%増)となりました。
利益面におきましては、生産性・品質改善のための主要設備の改修費用増や、新車立ち上がりに伴う設備投資償却
費増および大型系・小型系製品の構成変動による原価上昇要因はありましたが、原価低減活動を全社を挙げて強力に
推し進めました結果、営業利益は19億70百万円(前年同期比5.2%増)となりました。経常利益は19億67百万円(前年同
期比6.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億88百万円(前年同期比3.2%増)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。
a.日本

・売上高(セグメント間の内部売上高を含む)	259億25百万円	(前年同期比 2.4%減)
・セグメント利益	6億93百万円	(前年同期比 29.0%減)

b.中国

・売上高(セグメント間の内部売上高を含む)	83億96百万円	(前年同期比 19.5%増)
・セグメント利益	11億50百万円	(前年同期比 27.0%増)

C.アジア

・売上高(セグメント間の内部売上高を含む)	20億93百万円	(前年同期比 4.8%減)
・セグメント利益	95百万円	(前年同期 23.4%増)

(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比
べ9億95百万円増加し、83億円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、31億74百万円(前年同期比50.6%増)となりました。これは主に法人税等の支払
5億43百万円による減少に対し、税金等調整前当期純利益19億51百万円、減価償却費12億24百万円の増加、ならびに
売上債権の減少7億円、たな卸資産の減少3億32百万円等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、20億4百万円(前年同期比39.5%増)となりました。これは主に定期預金の預け
入による支出6億86百万円及び有形固定資産の取得による支出12億68百万円等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1億5百万円(前年同期3億19百万円獲得)となりました。これは主に短期借入
金の純増1億60百万円の増加に対し、長期借入金の返済による支出1億86百万円、配当金の支払1億11百万円等によ
るものです。