有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10082PE
株式会社ニコン 研究開発活動 (2016年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループでは、各事業部門の開発担当部門がコアテクノロジー本部と連携しながら研究開発を推進しております。
「光利用技術」と「精密技術」の2つの中核技術を基軸に、デジタル技術や制御技術、情報通信技術など、多彩な技術をクロスオーバーすることで、要素技術開発から商品開発、生産技術開発に至るまで上記体制の下に積極的な研究開発活動に取り組んでおり、当連結会計年度の研究開発費は667億80百万円でありました。
当連結会計年度における主な開発状況は次のとおりであります。
① 精機事業
半導体露光装置事業においては、お客様の安定的量産のニーズに応えるべく、マルチプルパターニングプロセスにおいて最も重要となる重ね合わせ精度を向上させた最新型 ArF液浸スキャナー「NSR-S631E」を開発し、販売を開始しました。NSR-S631Eは、新型投影レンズ、アライメントシステムのマーク検出・計測能力の強化により、装置間重ね合わせ精度(MMO:Mix and Match Overlay) 2.3ナノメートル以下、スループット毎時270枚以上(96 shots)の生産性を実現します。また、ウエハサイズ大型化対応の450mm露光装置「NSR-S650D」を予定通り開発し、出荷・販売しました。
FPD露光装置事業においては、最先端高精細中小型パネルの生産に最適な露光装置「FX-68S」を開発しました。本装置においては、高解像度化のために投影レンズを新規開発すると共に、プレート面の微小傾斜変化に対して焦点面を最適に追従させる画期的な補正システムを開発しました。これらにより、第6世代プレートで1.5マイクロメートルの高解像度での量産を実現します。
なお、当事業に係る研究開発費の金額は176億91百万円であります。
② 映像事業
レンズ交換式デジタルカメラでは、プロフェッショナルの撮影領域を拡大する次世代フラッグシップモデルFXフォーマットデジタル一眼レフカメラ「ニコンD5」を開発しました。新世代の153点AFシステムと、約12コマ/秒(AF・AE追従)の高速連続撮影性能によって、さまざまな状況で被写体をより確実に捉えることができます。また、新開発のニコンFXフォーマットCMOSセンサーと新画像処理エンジン「EXPEED 5」により、ニコン史上最高の常用感度ISO 102400を実現し、静止画撮影時はもちろん、新たに対応した4K UHD(3840×2160)動画撮影時にも優れた高感度性能を発揮します。さらに、タッチパネル採用の高精細画像モニター、前機種「D4S」から通信速度を大幅に向上させた有線LAN(内蔵)・無線LAN通信により、ワークフローの高速化を可能にしています。このほか、180KピクセルRGBセンサーを新採用したアドバンストシーン認識システムがAF、AE、AWBの高性能化に寄与し、低消費電力化、高精度・高耐久性シャッターなどとともに、制御精度と耐久性の両面から信頼性を高めています。
交換レンズでは、ニコンFXフォーマットデジタル一眼レフカメラ対応の標準ズームレンズ「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」を開発しました。「NIKKOR」レンズとして初搭載のED非球面レンズをはじめ、非球面レンズ、EDレンズ、高屈折率レンズ、ナノクリスタルコートなどを採用することで、色収差、球面収差やディストーション(歪曲収差)、コマ収差などの諸収差やゴーストを抑え、画像周辺部までシャープな描写が可能となっています。ED非球面レンズは、EDガラスと非球面レンズの収差補正効果が1枚で得られることで、レンズの小型化と優れた描写性能の両立に寄与しています。
なお、当事業に係る研究開発費は253億54百万円でありました。
③ インストルメンツ事業
マイクロスコープ・ソリューション事業においては、より効率的な顕微鏡観察を追求した培養倒立顕微鏡「ECLIPSE Ts2」と、研究用倒立顕微鏡の新しいスタンダード機として、コンパクトな筐体と多彩な観察方法に対応した「ECLIPSE Ts2R」を開発・発売しました。新たに開発した「エンボスコントラスト観察法」により、iPS細胞(人工多能性幹細胞)やがん細胞、受精卵/未受精卵など厚みのある標本でも、自然なコントラストで立体感のある観察像の取得を可能としています。
産業機器事業においては、優れた性能を持つ製品をお客様により有効的に利用して頂くため、ソリューションの提供・開発を行っています。複雑な形状を高速に高精度で測定できる「HN-C3030」では、様々な種類の歯車評価を行えるアプリケーションソフトを開発しました。従来の評価に加え非接触ならではの三次元形状評価により、お客様へ新たな価値を提供します。コーナーキューブなどのターゲットを使用せずに非接触でダイレクトに三次元座標を測定できる「Laser Radar」では、ロボットとの組合せにより自動車の車体を高速に高精度で測定するアプリケーションソフトを開発しました。従来の三次元測定機による評価に比べて、設備の投入費用を抑え、柔軟性を持った測定機の配置が可能となります。お客様へのソリューション提供・開発は、全ての製品群において進めていきます。
なお、当事業に係る研究開発費の金額は57億53百万円であります。
④ メディカル事業
メディカル事業においては、2015年5月に完全子会社化した英国Optos Plcとの間で、眼底カメラの共同開発体制を整えました。Optos Plc独自のUWF (Ultra Wide Field)の技術とOCT (Optical Coherence Tomography)の融合を含めた将来製品に関しての研究開発を行いました。
なお、当事業に係る研究開発費の金額は36億16百万円であります。
⑤ その他の事業
その他の事業に係る研究開発費の金額は143億64百万円であります。
(注)事業別に記載している研究開発費には、内部消去額を含んでおります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02271] S10082PE)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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