有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10082PE
 株式会社ニコン 事業等のリスク (2016年3月期)
株式会社ニコン 事業等のリスク (2016年3月期)
当社グループの業績は、今後起こり得るさまざまな要因による大きな影響を受ける可能性があります。以下には、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は、本資料作成日現在において当社グループが判断したものであります。
① 事業の特殊な環境・事情
精機事業が扱う半導体露光装置の対象市場としている半導体産業は、近年最終製品の多様化によってその傾向は弱まってきているものの、ビジネスサイクルの変動が大きい産業として特徴付けられています。この為、市場において、半導体デバイスが供給過剰となった際には、半導体メーカーの設備投資抑制による露光装置需要の減少とそれに伴うたな卸資産の増加という事態が生じるリスクがありますが、その時期、期間、変動幅の正確な予測は困難であります。これに加え、当業界の顧客行動の特徴として、発注後も繰延べやキャンセルを行うといったことがあり、需要の減退期にはたな卸資産増となりやすい構造を抱えております。特に先端装置については、評価機導入の後に量産採用が決定されるケースが多いことから、新規顧客の獲得が計画どおりに達成出来なかった場合、その後の中長期の販売に悪影響が出る可能性があります。また、FPD露光装置の需要は、液晶パネル市場の動向に依存していますが、液晶パネルが供給過剰となった場合には価格下落が発生し、急激に露光装置の需要も落ち込む可能性があります。
映像事業の主要製品であるデジタルカメラの市場は、地域毎の景気変動の状況や新しいデジタル機器をはじめ強力な競合製品の登場等によりデジタルカメラの需要が落ち込むなど、市場に変動が生じる可能性があります。
インストルメンツ事業においては、顕微鏡市場が飽和状態となりつつあり、業界再編等により競争構造が変化する可能性があります。また、産業機器事業は半導体・電気・電子部品・自動車・工作機械等さまざまな産業の景気、設備動向に影響を受けやすい構造となっております。
こうした事業環境の変化は、結果として当社グループの収益と財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
② 特定仕入先への依存
当社グループは、それぞれの事業において、原材料、基幹部品、生産委託した製品完成品等を特定の仕入先に依存している場合があります。当社グループではこうした特定仕入先と密接な関係を保ちながら、安定的な調達に努めておりますが、大地震等の天災地変、品質問題、特定仕入先の政策変更や倒産・経営破綻等により調達に重大な支障をきたした場合や仕入価格が高騰した場合には、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 特定顧客への依存
精機事業の顧客である半導体業界では、拡大する設備投資規模と多彩化する技術開発に対応するため、合併・提携等の動きが進んでおります。さらに、保有する技術力や製造するデバイスの特性によって、各社における競争状況の優劣が明確になり、淘汰が進みつつあります。また、液晶パネル業界でも同様に各社の競争が激しさを増しており、業界再編の動きも現れています。このような状況により、当社グループの主要顧客の設備投資計画は変動しやすく、例えば急激に発注量を減少、あるいは競合他社へ転注させた場合、若しくは何らかの事情により顧客の債務支払いに支障が生じた場合には、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 新製品開発力及び開発投資負担
当社グループの主力事業は厳しい競争下にあり、高度な研究開発の継続による新製品の開発が常に求められております。そのため、当社グループの収益の変動にかかわらず、製品開発のための投資を常に継続する必要があります。
精機事業においては、新製品、次世代技術の開発がタイムリーに行えない場合や当社グループが開発した技術が市場に受け入れられなかった場合、収益が減少する可能性があります。また、競合他社に新技術の特許を取得されることにより、生産・販売の停止や、ロイヤリティー支払いによる利益率低下の危険性があり、あるいは競合他社装置の新技術採用が、当社装置価格の低下を招くといった可能性もあります。FPD露光装置において新たな企業参入や新技術の導入があった場合、さらなる競争激化が予想され、収益に影響が生じる可能性があります。
映像事業においては、デジタルカメラを取り巻く技術的環境の進歩は速く、高度化・多様化も進み、新技術・新製品の開発には継続した投資が必要となります。しかし、投資の成果が十分に上がらない場合や、より高機能なデジタル機器への急激な需要シフト等の変化がある場合、開発した技術・製品が収益の向上に結びつかない可能性も考えられます。精機事業同様、競合他社に新技術の特許を取得されることにより、生産・販売の停止や、ロイヤリティー支払いによる利益率低下の危険性があり、収益に影響が生じる可能性があります。
また、メディカル事業においては、新規分野への先行投資を継続的に行う必要がありますが、成果が十分に上がらない場合や、開発した技術・製品が収益の向上に結びつかない可能性があります。
⑤ 価格競争の激化
半導体露光装置及びFPD露光装置においては、先端技術開発が進む一方で競合他社が低価格攻勢に出てくる可能性があります。
映像事業の主要製品であるデジタルカメラは、市場の成熟化に伴い、競合他社が低価格攻勢に出てくる可能性があります。
インストルメンツ事業においては、顕微鏡市場の成熟化に伴い、商品の差別化競争が一層進むとともに、特に中低級機市場では価格競争が厳しくなる傾向にあり、急激な価格下落が起こった場合は、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 海外での事業展開
当社グループの生産及び販売活動は、その多くを日本国外に依存しております。そのため、事業展開する国内外において、輸出入や地球環境保全等に関するさまざまな法律・税制及び規制の変更による影響を受けます。さらに海外での事業展開においては、政治体制・経済環境の変動、暴動・テロ・戦争・感染症等による社会の混乱、災害等による水・電力・通信網等のインフラストラクチャーや物流機能の障害、人材の採用困難及び流出等のリスクにより、事業活動に大きな障害や損失が生じる可能性があります。これらが生産や販売の制約となり、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 為替相場の変動によるリスク
当社グループは、売上げに占める海外売上高比率が85.8%と高く、海外市場への依存が大きくなっております。このため、当社グループでは売上規模と販売地域に応じた適切な為替ヘッジを行っておりますが、外国為替相場が急激または大幅に変動した場合は、当社グループの外貨建てで取引されている製品・サービスの売上高と収益並びに海外連結子会社の損益及び資産・負債の日本円換算額に影響を与えます。
⑧ M&A、業務提携、戦略的投資に関するリスク
当社は他社と業務提携、合弁事業、戦略的投資といった形態で関係を構築して事業を行っています。また、他社を買収することもあります。
これらは事業ポートフォリオの最適化、事業基盤の拡大や技術開発のために重要であり、当社はそれらの会社と目標を共有し、その達成に向けて協力するよう努めております。
しかしながら、そうした協力体制が構築できない場合、また、構築したとしても事業環境や競合他社の動向等により所期の成果が十分もたらされない可能性があります。また、協力体制の構築や業務統合に計画以上の時間を要することもあります。その場合、収益と財政状況に悪影響を及ぼしたり、投資価値が毀損されたりする可能性があります。
また、適切な買収や出資の対象会社を見つけたとしても、契約締結に至らない場合も収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 資金調達リスク
当社グループは、資金需要に応じ、長短バランスや直接間接金融のバランスを考慮して資金調達を実施しておりますが、金融市場環境が悪化した場合は、資金調達の際に金利上昇や資金調達手段が限定される等の影響を受ける可能性があります。また、業績の悪化により当社社債等の格付けが下方修正された場合にも、同様に当社グループの資金調達に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 知的財産権の保護及び訴訟に関するリスク
当社グループは、製品開発に伴って多くの知的財産権を取得し、これを保有しております。場合によっては、その知的財産権を他社にライセンス供与しております。これら知的財産権の維持・保護については最善の努力をしておりますが、当社グループの知的財産権を他社が無断使用すること等に起因して提訴に至った場合、大きな訴訟費用が発生する可能性があります。
また、当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な配慮のもとに製品開発を行っておりますが、他社、個人等より、その知的財産権を侵害したとして提訴される可能性もあります。これらの事態が発生した場合には、当社グループの収益と財政状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。
⑪ キーパーソンの確保と人材・ノウハウの流出
当社グループは、高度な技術等専門知識及び能力を有する社員によって支えられており、市場での激しい競争に打ち克つにはこうした人材の確保がますます重要になっております。しかしながら、何らかの要因によりさらなる雇用流動化が生じた場合は、これらの主要な人材が退職し、その知識・ノウハウが社外に流出する可能性があります。こうした知識・ノウハウの流出の影響を最小限にするべく、社内における固有技術・技能の伝承と標準化・共有化を推進しております。また、海外においても、優秀な現地人材の確保が重要でありますが、特に労働流動性が高い地域における人材流出の危険性は高いと考えられます。
当社グループの事業においては技術革新の速度が早く、人材育成のためには長期にわたる教育と訓練が必須であり、主要な人材流出の補充が困難な場合も考えられ、結果として当社グループの将来の成長、収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 情報の流出
当社グループは、技術情報等の重要な情報や取引先の企業情報並びに多くの顧客またはその他関係者の個人情報を保有しております。これらの情報への外部からのアクセス制御の徹底や保管セキュリティレベルの向上を図るとともに、情報取り扱いに関する社内規程の整備、従業員教育等を実施しております。しかしながら、万一、技術情報をはじめとした会社の機密情報が流出した場合、当社グループの企業価値を毀損する可能性があり、また企業情報及び個人情報が流出した場合には、当社グループの信頼を毀損するだけでなく、流出の影響を受けた取引先、顧客、従業員またはその他関係者から損害賠償を請求される可能性があります。そのような場合、信用回復のための諸活動をはじめ、対象企業や個人への補償、再発防止措置の実施等が必要になり、そのために多大なコストを要し、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 製品及びサービスにおける欠陥の発生
当社グループの製品及びサービスについては、国内外のグループ会社及び生産委託先にて高度の品質保証体制を確立し、顧客に対して高精度の機能を高い信頼性をもって提供しております。しかしながら、万一、製品又はサービスに欠陥が発生したことにより顧客に損失をもたらした場合は、修理費用、賠償責任、リコール、製品等の廃棄等による多額のコスト発生や、ブランドに対する信頼感の低下により当社グループ製品及びサービスに対する顧客の購買意欲の低減を招くおそれがあり、収益と財政状況に悪影響を与える可能性があります。
⑭ 自然災害等の発生
大地震・火災・異常気象などによる洪水や渇水等の自然災害や新型インフルエンザ等感染症の拡大への対策には充分に注意を払い、BCP(事業継続計画)を策定しておりますが、当社グループの開発・製造拠点並びに調達先等に壊滅的な損害が生じた場合、操業が中断し、生産や出荷に遅延が生じるおそれがあります。これにより、売上げが減少し、事業の復旧に多大な費用が生じた場合、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑮ ブランド価値の毀損
「ニコンブランド」は、長年に亘る誠実な企業経営とお客様の信頼に応えた製品・サービスの提供により培ってきたものであり、その価値の保護、増大に十分努めております。しかしながら、当社グループの技術や製品・サービスに関する否定的な評判・評価が世間に流布されることによって信用が低下し、ニコンブランドの価値が毀損された場合、収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02271] S10082PE)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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