有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007RI8
株式会社リコー 研究開発活動 (2016年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
近年の急速な技術革新、ビジネスのグローバル化等、私たちの働く環境は 急激な変貌を遂げています。こうした社会の変化を踏まえ、当社グループ(当社及び連結子会社)は、人と情報のかかわりを重視し、革新的な価値を生みだす商品・サービスの提供をとおして世の中に貢献することを基本理念としております。この理念に基づき、より良いコミュニケーションを生み出す新技術を開発するために研究開発部門をグローバルで各地に配し、技術リサーチから、要素技術研究、製品応用化のための基盤技術開発、そして環境技術、生産技術開発まで、グループ全体で積極的な研究開発活動を進めております。また、大学・研究機関・企業の力を活用するオープンイノベーションを推進することで、最先端技術の開発を加速しています。
当社グループは、今後も、長年の製品開発で培ってきた画像処理、光学、材料・デバイス、環境、ネットワーク、ソフトウェア等のコア技術を新たなアイデアと融合させ、イノベイティブな技術開発に積極的に取り組み、お客様に感動していただけるような革新的な商品・サービスの実現を目指していきます。
IFRSの適用に伴い、当社グループでは開発投資の一部について資産化を行い、無形資産に計上しております。無形資産に計上された開発費(16,537百万円)を含む当連結会計年度の研究開発投資は118,583百万円です。
(1) 画像&ソリューション分野
一般のオフィスからプロダクションプリンティング分野にわたる複合機やプリンターの電子写真技術、サプライ技術、光学設計技術、画像処理技術、インクジェット技術、次世代作像エンジン要素技術、最先端ソフトウェア技術、オフィスソリューションを支えるアプリケーション技術の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
■MFP(マルチファンクションプリンター)関連
コンパクト設計のA4デジタルフルカラー/モノクロ複合機、及び広幅のデジタル複合機を商品化しました。
・デジタルフルカラー複合機 「RICOH MP C306シリーズ」 | … | 高性能A4カラー機「RICOH MP C305 SP」の後継機として、コンパクトボディながら、コピー/プリント速度は片面両面同速でフルカラー・モノクロともに30枚/分(A4タテ)と、高い生産性を達成しています。操作パネルの液晶画面は10.1インチに大型化し、かつ直感的な操作性を実現しています。 |
・デジタルモノクロ複合機 「RICOH MP 305+ SPF」 | … | 本体サイズ幅350mm×奥行487mm×高505mmとコンパクト設計のA4複合機でありながら、A3サイズの給紙/排紙が可能です。さらに当社独自の静音化技術を搭載することで優れた静音性、そして連続複写速度は30枚/分(A4ヨコ)、ファーストコピータイムも4.3秒(A4ヨコ)と高い生産性を実現しています。 |
・A0/A1判対応デジタル複合機 「RICOH MP CW2201/CW1201シリーズ」 「RICOH MP W6700 SP」 | … | 両製品とも前身機と比較して生産性と操作性が向上し、各種ソリューション連携が可能です。フルカラースキャナー機能の標準搭載に加え、高圧縮PDFデータ変換、スキャン変倍機能により、大判図面でもフルカラーによる電子化を促進します。 |
■プロダクションプリンティング関連
「RICOH Proシリーズ」のフラッグシップモデルと商用印刷市場向けプリンターコントローラーを商品化しました。
・カラープロダクションプリンター 「RICOH Pro C9110/C9100」 | … | 当社のカラーPOD(プリントオンデマンド)のフラッグシップモデルとして、ラインアップ最高の品質、用紙対応力、生産性を実現しています。面発光型半導体レーザーVCSEL技術を搭載し、書き込み解像度1,200dpi×4,800dpiによる高画質に加え、130ページ/分(A4ヨコ)*という高生産性を実現しています。 * C9110場合(C9100は110ページ/分(A4ヨコ)) |
・プリンターコントローラー 「TotalFlow プリントサーバー R-60/R-60A」 | … | プロダクションプリンター「RICOH Pro C シリーズ」に、印刷業務をサポートする高速カラーコントローラーのラインナップが加わりました。商用印刷市場でデジタル印刷に求められる高い生産性と品質で、優れたパフォーマンスを実現しています。リコーの先進技術と独自アーキテクチャーによって、複雑なデザインやエフェクトを含んだPDFデータを高品質で高速、正確に出力することが可能です。 |
■VC(ビジュアルコミュニケーション)関連
テレビ会議・Web会議システム、インタラクティブホワイトボード(電子黒板)、プロジェクター、デジタルサイネージといったビジュアルコミュニケーション機器の提供を通して、さまざまな業種での生産性向上、新たなワークスタイルを提案します。
・教育現場のICT活用を支援する大画面の電子黒板「RICOH Interactive Whiteboard D6500」 | … | 従来製品の「リコー インタラクティブ ホワイトボード D5510」に対し、教育現場で必要とされる機能に特化した新製品です。ディスプレイは65インチと大画面で映り込み防止処理がされ、教育用アプリケーションを搭載したパソコンと連動することにより、複数の生徒が指で同時に書き込むことが可能です。また、内蔵スピーカーを搭載し、複数種類の入出力端子にも対応しています。 |
・超短焦点プロジェクター 「RICOH PJ WX4152NI/WX4152N/WX4152」 | … | 「RICOH PJ WX4141シリーズ」の後継機種です。当社独自の曲面ミラーを採用し、超短焦点モデルとしては世界最小*・最軽量*・最至近*の3大特長はそのままに、3,500lmに輝度を向上し、本体を横置きにした机上投影対応、ネットワークユーティリティを用いた4人同時接続等、機能活用の幅を大きく拡げました。 * ミラー式の超短焦点プロジェクターとして(2016年1月時点、当社調べ) |
なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は93,336百万円です。
(2) 産業分野
産業用レーザー、レーザー加工機の開発やFA用のピッキングシステム、車載機器向けDC/DCコントローラIC等の産業用途システム・デバイスの技術開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
・2D/3D併用型ピッキングシステム 「RICOH RLシリーズ」 | … | 業界で初めて*、部品のピッキングから組み付けまでを自動化しました。アームロボットに産業用ステレオカメラ「RICOH SV-M-S1」を搭載し、当社独自の3D認識技術とロボット制御技術などを組み合わせることで、さまざまなサイズの部品をピッキングから組み付けまで自動化することを実現しました。 * 2016年1月時点、当社調べ |
・超短パルスファイバーレーザー 「RICOH SU-1020」 | … | 情報家電・IT分野のデバイスや光学部品製造等の精密加工を効率化する、産業用レーザー加工装置です。10W以上のファイバーレーザーでは業界初*となる直接変調方式シード光源を採用した、平均出力最大16W、最短パルス幅50ピコ秒のファイバーレーザーで、「熱加工」と「非熱加工」の各々の特徴を活かした複合的な加工が可能です。薄膜太陽電池の電極パターニングやフラットパネルディスプレイガラスの切断、微細光学素子の金型加工等で優れた性能を発揮します。 * 2016年1月時点、当社調べ |
・機能性フィルム用レーザーパターニング装置 「RICOH LA-1100」 | … | スマートフォンやタブレット端末のタッチパネル等で使用される機能性高分子フィルム用のレーザー加工機です。前述の超短パルスファイバーレーザー「RICOH SU-1020」を搭載し、そのピコ秒レーザー技術により、タッチパネルに用いられるITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明電導膜と銀引出電極の同時加工を世界で初めて*実現しています。これにより、生産効率が著しく向上します。 * 2016年1月時点、当社調べ |
・車載機器向け降圧DC/DCコントローラIC 「R1272Sシリーズ」 | … | 高耐圧で動作最大電圧が34Vと高いため、車載バッテリ(+12V)から直接入力することができるICです。大電流出力を可能とし出力電流20A*を駆動することができます。このほか、軽負荷高効率を実現しており、SSCG機能も搭載しています。 * 出力電流値は、条件や外付け部品に依存しますので、目安となります。 |
なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は8,994百万円です。
(3) その他分野(コンシューマ分野)
全天球カメラTHETAやデジタル一眼レフカメラをはじめとするイメージングシステム関連技術の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
■ 全天球カメラ関連
ハイスペック上位モデル 「RICOH THETA S」 | … | 製品コンセプトである小型・軽量ボディはそのままに、新開発のレンズユニットやイメージセンサーの大型化、最新の画像処理等により、高画質な全天球イメージの撮影、高品質な全天球動画撮影(最大25分間)を実現しました。静止画撮影時には、全天球イメージをスマートフォンやタブレット上で確認しながら撮影できる、RICOH THETA初のライブビュー機能を搭載しました。 |
・360度画像編集アプリ 「THETA+ Video」 | … | 全天球カメラ「RICOH THETA(リコー・シータ)」で撮影した動画を編集できる専用アプリで、トリム、ビューの切り替え、色調の変更、BGM挿入等の編集・加工を簡単に行うことができます。 |
■ デジタルカメラ関連(リコーイメージング株式会社)
・35ミリフルサイズデジタル一眼レフカメラ 「PENTAX K-1」 | … | 35ミリ判フィルムと同等サイズの大型CMOSイメージセンサーを搭載した、Kシリーズ最高級機です。超高精細な約3640万画素の有効画素数と独自の画像処理技術等により、階調再現性や高感度性能にも優れた高画質な画像を実現しています。このほか、5軸対応の新手ぶれ補正機構の搭載、人工知能技術を応用した露出制御機能等、最新のテクノロジーを採用しています。 |
ハイエンドコンパクトデジタルカメラ 「GR Ⅱ」 | … | 「GR」の後継機として、当社一眼レフカメラと同等サイズの大型イメージセンサーによる高画質画像と、ストリートスナップに最適な小型ボディで、高画質と携帯性の両立というコンセプトを継承しています。また、「GR」シリーズ初となるWi-FiTM機能とスマートフォン等の端末と簡単にペアリングできるNFC(Near Field Communication)機能を新たに採用し、スマートフォン等と連携して画像伝送やリモート撮影を可能にしました。 * Wi-Fiは、Wi-Fi Allianceの商標です。 |
ハイスペックアクションカメラ 「RICOH WG-M2」 | … | スタンダードクラスの防水アクションカメラ「RICOH WG-M1」の上位機種として開発しました。小型・軽量ボディに、水深20mの防水性能と、高さ2mからの耐落下衝撃性能、マイナス10℃の耐寒性能を備えています。さらに、当社デジタルカメラで初となる4K動画撮影に対応しており、超広角約204°の迫力のある映像を、高ビットレートの高画質で記録することができます。 |
なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は211百万円です。
(4) 基礎研究分野
各事業に分類できない基礎研究分野として、ナノテクノロジー、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)、計測・分析・シミュレーション等の基盤技術の研究開発、新規材料/デバイスの研究開発、次世代画像表示・画像認識・画像処理技術の研究開発、データの収集・解析技術の研究開発、生産技術開発、システムソリューションの開発、高速・高品位画像処理のための光技術を中核としたフォトニクス技術、環境関連技術及びヘルスケア関連技術の研究開発等を行っております。
なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は16,042百万円です。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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