有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007ZSN
シチズン時計株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの研究開発活動は、グループ開発戦略に基づき、“市民に愛され市民に貢献する” という企業理念実現のため、将来を見据え、新たな顧客価値を創出を担う、研究開発体制を構築しております。
研究開発体制としては、シチズンホールディングス㈱が中央開発機能を持ち、経営方針にリンクし、グループを俯瞰した研究開発を行うとともに、それぞれの事業に関わる製品開発、生産技術開発等は、各事業会社が担っております。
なお、研究開発費につきましては、各事業に配分できない基礎研究費用1,309百万円が含まれており、当連結会計年度中に投下した研究開発費は、7,500百万円であります。
主な研究開発活動
①シチズンホールディングス㈱における研究開発活動
シチズンホールディングス㈱においては、当社のもつ基盤技術(金属材料・脆性材料とその加工技術、光学設計、コンピューターシミュレーションなど)をより深化させるとともに、グループの成長戦略に沿って将来を見据えた中長期の要素技術開発を行っております。また、グループ各社から材料解析依頼や、各種技術相談に応じることでグループ研究開発活動の支援も行っております。
②時計事業
シチズン時計㈱では、要素部品の小型化、高性能化により、小型化・薄型のムーブメントを実現し、シチズンブランドの主力商品である光発電エコ・ドライブ電波時計、人工衛星から時刻情報を受信する光発電エコ・ドライブ衛星電波時計のラインアップの強化を推し進めています。
2015年8月に、「エコ・ドライブ サテライトウエーブ F100」の後継機種として、受信時間はそのままに、時刻情報に加えて位置情報取得機能を搭載、自動でタイムゾーンを判別し、時刻・カレンダー情報を修正するエコ・ドライブGPS衛星電波時計F150シリーズを発売しました。さらに10月には時刻・カレンダー表示に加えてデュアルタイムやクロノグラフ機能などを搭載した多機能モデルのエコ・ドライブGPS衛星電波時計F900シリーズも発売し、ラインアップの強化を行いました。
また高級品ラインとしては、11月に『CAMPANOLA(カンパノラ)』 ブランド誕生15周年を記念した最高峰モデルとして、文字板に3種類の異なる漆の加飾技法を用い、スイス機械式時計メーカー「ラ・ジュー・ペレ(La Joux-Perret SA)社」の機械式ムーブメントを搭載したモデルを投入し、高い評価を得ております。
今後も、腕時計としての美しさと精度を追求し、グローバル展開を目指した環境に優しい「エコ・ドライブ」、「エコ・ドライブ電波腕時計」と、マニュファクチュール(自社一貫生産)としての実力を発揮した機械式時計の拡販に向け、表面処理・外装技術、精密加工技術、低消費電力技術、高感度受信技術、高密度実装技術、エネルギー源、通信技術の開発を継続し、「技術と美の融合」を実現していきます。
当事業に係わる研究開発費は1,637百万円であります。
③工作機械事業
シチズンマシナリー㈱では、グローバル化による顧客ニーズの多様化に対応する新たなモノづくりの姿「個の量産」を提唱し、事業を推進しています。
メインとなる製品ブランドとして、主軸台移動形自動旋盤の「Cincom」と、主軸台固定形自動旋盤の「Miyano」の2つの工作機械商品群を展開しています。加えて難削材加工や、自動盤の高効率性を素形材領域において実現する「新・自動盤」シリーズも、ラインナップを拡充しています。
また、当社の革新的な技術とソリューションを象徴する「MultiStationMachiningCell」、「LFV technology」、「Ocean technology」の3つの技術ブランドと、ネットワークをベースとしたサービスブランド「alkapplysolution」を設定し、2つの製品ブランドとの組み合わせによって、それぞれの特長をより明確にし、差別化を図りながら、お客様価値の最大化に努めています。
当事業に係わる研究開発費は1,085百万円であります。
④デバイス事業
シチズン電子㈱では、白熱電球の撤廃による省エネ化の推進や、水銀撤廃を目指した水俣条約など照明分野における地球環境保護への取り組みは一段と深化しております。日本市場においても2020年の東京オリンピック開催による社会インフラの再編などを受け、照明用LEDに対する市場ニーズの広がりは今後更に進むと考えられます。当期においては「CLU550」と「COBシリーズVer.5」をリリースしいたしました。「CLU550」では1つのLEDパッケージで世界最高クラスである70,000lmを超える明るさを実現し、主に大光量が必要とされる屋外照明器具等において、器具の小型化や回路設計の簡略化が可能となっております。また「COBシリーズVer.5」では発光効率・光量の向上だけでなく、熱抵抗値を従来品より約35%低減いたしました。
その他小型・薄型化のニーズが高まっているスマートフォンやウエアラブル端末向けに、リフレクター付き側面発光タイプでは世界最薄となるマルチカラーLED「CL-426」を開発いたしました。今後も小型チップLEDやスイッチなど、照明LED以外の分野でも特色のある製品を開発してまいります。
シチズンファインデバイス㈱は、シチズンファインテックミヨタ㈱とシチズンセイミツ㈱とが合併して以来、両者の持つ技術を融合して事業拡大を図るべく、研究開発を行っております。
金属部品加工分野では、自動車部品を中心とした切削加工のほか、塑性加工、表面処理などの加工を行うとともに、難削材の加工技術開発も行い、金属部品加工分野における事業拡大に向けた動きを展開しています。プローブ事業では、微細プローブピンへの取り組みを継続して行っております。
一方、水晶デバイス分野では、業界最小クラスの超小型水晶片の開発を行っております。
表示デバイス分野では、強誘電液晶パネルを使用した高精細電子ビューファインダーの開発および製造技術の開発に取り組んでおり、解像度において業界最高レベルのUXGA(0.5インチ・576万画素相当)、小型高解像度の720p(0.24インチ・276万画素相当)を電子ビューファインダー及び急速な市場拡大が期待されるウェアラブル用途向けに開発し、継続して当分野での大きなシェア確保を目指しております。
また、光学デバイス分野ではDVDや光通信用のLD及び照明用のLEDに使用される薄膜サブマウント、そのほか、セラミックス分野では、各種用途向けの小型軸受用セラミックス部品などの開発を継続して行っております。
燃焼圧センサは、重要な戦略製品と位置付け、開発を継続して行っております。燃焼圧センサは、高温でも圧電性を失わないランガテイト結晶を用いることで、自動車の燃焼効率向上のための要求実現を目指しております。
当事業に係わる研究開発費は2,523百万円であります。
⑤電子機器事業
シチズン・システムズ㈱では、業務用プリンター製品及び健康機器製品を中心に開発を行っております。プリンター関連のうち、POSプリンター、モバイルプリンターなどの小型プリンターは、モバイル端末普及により多様化する使用環境への対応を進めております。ラベルプリンターは、需要が見込まれる新興国での用途に適した開発を進めております。フォトプリンターは、高付加価値製品のシリーズ化と多様化する市場要求に対応した新製品の開発に取り組んでおります。大型ドットプリンターは、使用環境の厳しい中国市場向けに対応した高信頼性機器の開発に取り組んでおります。健康機器関連のうち、主力の体温計、血圧計は基本的機能の向上と操作性改善への取組みに加え、他社にない差別化された製品の実現に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に係わる研究開発費は884百万円であります。
⑥その他の事業
シルバー電研㈱では球機用機器の開発を行っております。
当事業に係わる研究開発費は59百万円であります。
研究開発体制としては、シチズンホールディングス㈱が中央開発機能を持ち、経営方針にリンクし、グループを俯瞰した研究開発を行うとともに、それぞれの事業に関わる製品開発、生産技術開発等は、各事業会社が担っております。
なお、研究開発費につきましては、各事業に配分できない基礎研究費用1,309百万円が含まれており、当連結会計年度中に投下した研究開発費は、7,500百万円であります。
主な研究開発活動
①シチズンホールディングス㈱における研究開発活動
シチズンホールディングス㈱においては、当社のもつ基盤技術(金属材料・脆性材料とその加工技術、光学設計、コンピューターシミュレーションなど)をより深化させるとともに、グループの成長戦略に沿って将来を見据えた中長期の要素技術開発を行っております。また、グループ各社から材料解析依頼や、各種技術相談に応じることでグループ研究開発活動の支援も行っております。
②時計事業
シチズン時計㈱では、要素部品の小型化、高性能化により、小型化・薄型のムーブメントを実現し、シチズンブランドの主力商品である光発電エコ・ドライブ電波時計、人工衛星から時刻情報を受信する光発電エコ・ドライブ衛星電波時計のラインアップの強化を推し進めています。
2015年8月に、「エコ・ドライブ サテライトウエーブ F100」の後継機種として、受信時間はそのままに、時刻情報に加えて位置情報取得機能を搭載、自動でタイムゾーンを判別し、時刻・カレンダー情報を修正するエコ・ドライブGPS衛星電波時計F150シリーズを発売しました。さらに10月には時刻・カレンダー表示に加えてデュアルタイムやクロノグラフ機能などを搭載した多機能モデルのエコ・ドライブGPS衛星電波時計F900シリーズも発売し、ラインアップの強化を行いました。
また高級品ラインとしては、11月に『CAMPANOLA(カンパノラ)』 ブランド誕生15周年を記念した最高峰モデルとして、文字板に3種類の異なる漆の加飾技法を用い、スイス機械式時計メーカー「ラ・ジュー・ペレ(La Joux-Perret SA)社」の機械式ムーブメントを搭載したモデルを投入し、高い評価を得ております。
今後も、腕時計としての美しさと精度を追求し、グローバル展開を目指した環境に優しい「エコ・ドライブ」、「エコ・ドライブ電波腕時計」と、マニュファクチュール(自社一貫生産)としての実力を発揮した機械式時計の拡販に向け、表面処理・外装技術、精密加工技術、低消費電力技術、高感度受信技術、高密度実装技術、エネルギー源、通信技術の開発を継続し、「技術と美の融合」を実現していきます。
当事業に係わる研究開発費は1,637百万円であります。
③工作機械事業
シチズンマシナリー㈱では、グローバル化による顧客ニーズの多様化に対応する新たなモノづくりの姿「個の量産」を提唱し、事業を推進しています。
メインとなる製品ブランドとして、主軸台移動形自動旋盤の「Cincom」と、主軸台固定形自動旋盤の「Miyano」の2つの工作機械商品群を展開しています。加えて難削材加工や、自動盤の高効率性を素形材領域において実現する「新・自動盤」シリーズも、ラインナップを拡充しています。
また、当社の革新的な技術とソリューションを象徴する「MultiStationMachiningCell」、「LFV technology」、「Ocean technology」の3つの技術ブランドと、ネットワークをベースとしたサービスブランド「alkapplysolution」を設定し、2つの製品ブランドとの組み合わせによって、それぞれの特長をより明確にし、差別化を図りながら、お客様価値の最大化に努めています。
当事業に係わる研究開発費は1,085百万円であります。
④デバイス事業
シチズン電子㈱では、白熱電球の撤廃による省エネ化の推進や、水銀撤廃を目指した水俣条約など照明分野における地球環境保護への取り組みは一段と深化しております。日本市場においても2020年の東京オリンピック開催による社会インフラの再編などを受け、照明用LEDに対する市場ニーズの広がりは今後更に進むと考えられます。当期においては「CLU550」と「COBシリーズVer.5」をリリースしいたしました。「CLU550」では1つのLEDパッケージで世界最高クラスである70,000lmを超える明るさを実現し、主に大光量が必要とされる屋外照明器具等において、器具の小型化や回路設計の簡略化が可能となっております。また「COBシリーズVer.5」では発光効率・光量の向上だけでなく、熱抵抗値を従来品より約35%低減いたしました。
その他小型・薄型化のニーズが高まっているスマートフォンやウエアラブル端末向けに、リフレクター付き側面発光タイプでは世界最薄となるマルチカラーLED「CL-426」を開発いたしました。今後も小型チップLEDやスイッチなど、照明LED以外の分野でも特色のある製品を開発してまいります。
シチズンファインデバイス㈱は、シチズンファインテックミヨタ㈱とシチズンセイミツ㈱とが合併して以来、両者の持つ技術を融合して事業拡大を図るべく、研究開発を行っております。
金属部品加工分野では、自動車部品を中心とした切削加工のほか、塑性加工、表面処理などの加工を行うとともに、難削材の加工技術開発も行い、金属部品加工分野における事業拡大に向けた動きを展開しています。プローブ事業では、微細プローブピンへの取り組みを継続して行っております。
一方、水晶デバイス分野では、業界最小クラスの超小型水晶片の開発を行っております。
表示デバイス分野では、強誘電液晶パネルを使用した高精細電子ビューファインダーの開発および製造技術の開発に取り組んでおり、解像度において業界最高レベルのUXGA(0.5インチ・576万画素相当)、小型高解像度の720p(0.24インチ・276万画素相当)を電子ビューファインダー及び急速な市場拡大が期待されるウェアラブル用途向けに開発し、継続して当分野での大きなシェア確保を目指しております。
また、光学デバイス分野ではDVDや光通信用のLD及び照明用のLEDに使用される薄膜サブマウント、そのほか、セラミックス分野では、各種用途向けの小型軸受用セラミックス部品などの開発を継続して行っております。
燃焼圧センサは、重要な戦略製品と位置付け、開発を継続して行っております。燃焼圧センサは、高温でも圧電性を失わないランガテイト結晶を用いることで、自動車の燃焼効率向上のための要求実現を目指しております。
当事業に係わる研究開発費は2,523百万円であります。
⑤電子機器事業
シチズン・システムズ㈱では、業務用プリンター製品及び健康機器製品を中心に開発を行っております。プリンター関連のうち、POSプリンター、モバイルプリンターなどの小型プリンターは、モバイル端末普及により多様化する使用環境への対応を進めております。ラベルプリンターは、需要が見込まれる新興国での用途に適した開発を進めております。フォトプリンターは、高付加価値製品のシリーズ化と多様化する市場要求に対応した新製品の開発に取り組んでおります。大型ドットプリンターは、使用環境の厳しい中国市場向けに対応した高信頼性機器の開発に取り組んでおります。健康機器関連のうち、主力の体温計、血圧計は基本的機能の向上と操作性改善への取組みに加え、他社にない差別化された製品の実現に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に係わる研究開発費は884百万円であります。
⑥その他の事業
シルバー電研㈱では球機用機器の開発を行っております。
当事業に係わる研究開発費は59百万円であります。
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