有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AH9E
株式会社ビーアールホールディングス 研究開発活動 (2017年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における研究開発費総額は37,772千円であり、全額が建設事業に係るものであります。なお、主な内容は次のとおりであります。
(建設事業)
(1)亜硝酸リチウムを活用したコンクリート構造物の延命化技術
「ASRリチウム工法」は、コンクリートのアルカリシリカ反応を抑制する亜硝酸リチウムという材料を、同反応により劣化したコンクリート構造物に専用の高圧注入機を用いて内部圧入する工法です。本工法は、これまで不可能とされてきたアルカリシリカ反応を根本的に抑制する画期的なものであり、これにより同反応による再劣化を繰り返していたコンクリート構造物の延命化を図ることができるようになりました。
亜硝酸リチウムはアルカリシリカ反応を抑制する効果だけでなく、塩害や中性化による鉄筋腐食を抑制する効果もあるため、この効果に着目し、塩害、中性化対策及びそれらとアルカリシリカ反応が複合して劣化したコンクリート構造物への適用を目指して研究を進め、「リハビリカプセル工法」として実用化しました。これまで塩害補修の決め手は電気防食工法と言われてきましたが、施工費が非常に高いことや、防食電流の通電による陽イオン集積に起因してアルカリシリカ反応を促進することから、適用に制約がありました。しかし、亜硝酸リチウムを使えば、電気防食工法より安価で、複合劣化にも効果のある画期的な塩害補修工法となります。ASRリチウム工法に加え、リハビリカプセル工法の施工実績も増加しておりますが、現在はさらに工法のコスト競争力を高めるべく、安価な圧入装置の新規開発やより簡便な亜硝酸リチウムの内部浸透方法を研究しており、引き続き、新たな浸透工法の実用化に向けた開発を推進します。
(2)産業副産物を活用したPC桁製造時の環境負荷低減技術
電力の安定供給に大きな役割を担っている石炭火力発電所では、微粉砕した石炭をボイラ内で燃焼させ発電させる際、多量の石炭灰(フライアッシュ)が排出されます。産業副産物であるフライアッシュは、セメント原料、コンクリート製品、土工材等に利用されていますが、その利用量は決して多くはなく、環境負荷低減のためにさらなる有効利用が望まれています。一方、フライアッシュを混和したコンクリートは、コンクリートが緻密になり耐久性が向上することはよく知られています。このような環境負荷低減や構造物の高耐久化といった社会的要請に応えるため、極東興和㈱江津工場の近隣にある中国電力三隅発電所から排出されるフライアッシュをセメントの部分代替品として活用したプレストレストコンクリート桁(PC桁)の実用化を進めています。このような活動に加え、今年度より、製鉄所で銑鉄を製造する際に排出される高炉スラグをコンクリートの細骨材(砂)の代替材料として利用する研究にも着手し、産業副産物の有効活用技術のさらなる高度化を目指します。
(3)既設構造物の内部補強技術
わが国の社会インフラは高度経済成長期に大量に建設されたことから、供用年数が一般的な耐用年数の50年を超過し、老朽化した構造物が今後益々増加することが見込まれています。また建設から年数が過ぎ、その間のニーズの変化によって更新の必要に迫られた構造物や、昨今の地震被害を踏まえて見直された新しい耐震規準に適合しない構造物も数多く存在します。それら既存の構造物を新たに構築するには多額の費用を必要とするため、今ある構造物を使いながら補強や改築をすることができる技術に対する需要が高まっています。
そこで当社グループの得意分野であるプレストレストコンクリート技術のノウハウを応用して、既存構造物の部材内部に固定配置したPC鋼材にプレストレスを与えて補強する工法を開発し実用化しました。この工法は一般的なコンクリート補強工法とは異なり補強部材外周に補強材を設置する必要がないことから、施工条件の厳しい既存構造物の補強ニーズに応えることができます。今後は実施工による経験を活かして作業効率を高める検討や管理手法の洗練化に関する研究を行うとともに、適用できるPC鋼材の種類や径などのラインナップ充実による拡販や公的技術認定の取得に向けた取組みを推進します。
(4)建設工事における生産性向上技術
建設業では、他の産業に比べて技能者の高齢化が急速に進行しており、将来的に社会資本を維持するために必要な担い手の確保や生産性の向上が喫緊の課題となっています。このような現状に対応するため、ICT(情報通信技術)や規格の標準化等で建設現場のプロセスの最適化を図る活動「i-Construction」(アイ・コンストラクション)が国土交通省で推進される等、官民をあげた取組みが活発になっており、当社グループにおいても、建設工事の省力化やプレキャスト製品の合理化といった生産性向上に資する技術導入や新規開発を進めています。その一例として、コンピュータ上で作成した橋梁の三次元モデルを施工計画・施工管理に利用するCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)と呼ばれる情報管理技術、コンクリート工事におけるGPS(全地球測位システム)方式の生コン打設管理システムやモバイル方式の自動計測・通信システム等、様々な建設ICTを橋梁工事に導入し、施工管理業務の高度化・省力化を進めるとともに、プレキャスト部材の合理化継手構造や鋼・コンクリート複合床版といった独自技術の開発にも着手し、時流に即した情報化施工の洗練化、独自技術による優位性の確保に向けて、広範な活動を継続しています。
(建設事業)
(1)亜硝酸リチウムを活用したコンクリート構造物の延命化技術
「ASRリチウム工法」は、コンクリートのアルカリシリカ反応を抑制する亜硝酸リチウムという材料を、同反応により劣化したコンクリート構造物に専用の高圧注入機を用いて内部圧入する工法です。本工法は、これまで不可能とされてきたアルカリシリカ反応を根本的に抑制する画期的なものであり、これにより同反応による再劣化を繰り返していたコンクリート構造物の延命化を図ることができるようになりました。
亜硝酸リチウムはアルカリシリカ反応を抑制する効果だけでなく、塩害や中性化による鉄筋腐食を抑制する効果もあるため、この効果に着目し、塩害、中性化対策及びそれらとアルカリシリカ反応が複合して劣化したコンクリート構造物への適用を目指して研究を進め、「リハビリカプセル工法」として実用化しました。これまで塩害補修の決め手は電気防食工法と言われてきましたが、施工費が非常に高いことや、防食電流の通電による陽イオン集積に起因してアルカリシリカ反応を促進することから、適用に制約がありました。しかし、亜硝酸リチウムを使えば、電気防食工法より安価で、複合劣化にも効果のある画期的な塩害補修工法となります。ASRリチウム工法に加え、リハビリカプセル工法の施工実績も増加しておりますが、現在はさらに工法のコスト競争力を高めるべく、安価な圧入装置の新規開発やより簡便な亜硝酸リチウムの内部浸透方法を研究しており、引き続き、新たな浸透工法の実用化に向けた開発を推進します。
(2)産業副産物を活用したPC桁製造時の環境負荷低減技術
電力の安定供給に大きな役割を担っている石炭火力発電所では、微粉砕した石炭をボイラ内で燃焼させ発電させる際、多量の石炭灰(フライアッシュ)が排出されます。産業副産物であるフライアッシュは、セメント原料、コンクリート製品、土工材等に利用されていますが、その利用量は決して多くはなく、環境負荷低減のためにさらなる有効利用が望まれています。一方、フライアッシュを混和したコンクリートは、コンクリートが緻密になり耐久性が向上することはよく知られています。このような環境負荷低減や構造物の高耐久化といった社会的要請に応えるため、極東興和㈱江津工場の近隣にある中国電力三隅発電所から排出されるフライアッシュをセメントの部分代替品として活用したプレストレストコンクリート桁(PC桁)の実用化を進めています。このような活動に加え、今年度より、製鉄所で銑鉄を製造する際に排出される高炉スラグをコンクリートの細骨材(砂)の代替材料として利用する研究にも着手し、産業副産物の有効活用技術のさらなる高度化を目指します。
(3)既設構造物の内部補強技術
わが国の社会インフラは高度経済成長期に大量に建設されたことから、供用年数が一般的な耐用年数の50年を超過し、老朽化した構造物が今後益々増加することが見込まれています。また建設から年数が過ぎ、その間のニーズの変化によって更新の必要に迫られた構造物や、昨今の地震被害を踏まえて見直された新しい耐震規準に適合しない構造物も数多く存在します。それら既存の構造物を新たに構築するには多額の費用を必要とするため、今ある構造物を使いながら補強や改築をすることができる技術に対する需要が高まっています。
そこで当社グループの得意分野であるプレストレストコンクリート技術のノウハウを応用して、既存構造物の部材内部に固定配置したPC鋼材にプレストレスを与えて補強する工法を開発し実用化しました。この工法は一般的なコンクリート補強工法とは異なり補強部材外周に補強材を設置する必要がないことから、施工条件の厳しい既存構造物の補強ニーズに応えることができます。今後は実施工による経験を活かして作業効率を高める検討や管理手法の洗練化に関する研究を行うとともに、適用できるPC鋼材の種類や径などのラインナップ充実による拡販や公的技術認定の取得に向けた取組みを推進します。
(4)建設工事における生産性向上技術
建設業では、他の産業に比べて技能者の高齢化が急速に進行しており、将来的に社会資本を維持するために必要な担い手の確保や生産性の向上が喫緊の課題となっています。このような現状に対応するため、ICT(情報通信技術)や規格の標準化等で建設現場のプロセスの最適化を図る活動「i-Construction」(アイ・コンストラクション)が国土交通省で推進される等、官民をあげた取組みが活発になっており、当社グループにおいても、建設工事の省力化やプレキャスト製品の合理化といった生産性向上に資する技術導入や新規開発を進めています。その一例として、コンピュータ上で作成した橋梁の三次元モデルを施工計画・施工管理に利用するCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)と呼ばれる情報管理技術、コンクリート工事におけるGPS(全地球測位システム)方式の生コン打設管理システムやモバイル方式の自動計測・通信システム等、様々な建設ICTを橋梁工事に導入し、施工管理業務の高度化・省力化を進めるとともに、プレキャスト部材の合理化継手構造や鋼・コンクリート複合床版といった独自技術の開発にも着手し、時流に即した情報化施工の洗練化、独自技術による優位性の確保に向けて、広範な活動を継続しています。
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