有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007UXA
株式会社スズケン 研究開発活動 (2016年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、医薬品製造事業において「継続的にパイプラインを維持・投入していける体制を構築し、製品および新規開発パイプラインの充実を図る」、「創薬研究領域を腎疾患領域およびQOL(クオリティオブライフ)改善薬とし、特にCKD(慢性腎臓病)疾患領域を強化する」、「現在・将来の“糖尿病治療のベストパートナー企業”として、開発テーマの着実な推進と市場最大化のための戦略を構築する」を目的に、㈱三和化学研究所にて研究開発活動を推進しております。
当連結会計年度における研究開発スタッフは245人であり、研究開発費の総額は57億5百万円であります。なお、研究の主要課題および成果は次のとおりであります。
(1) 便秘症治療薬SK-1202の開発推進
第Ⅲ相試験を終了しました。
(2) 気道過敏性診断薬SK-1211の開発推進
2015年11月30日に薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で審議された結果、2016年1月22日に承認取得しました。日本における未承認薬の解消を図り、社会貢献を行ってまいります。
(3) ダルべポエチンアルファのバイオ後続品SK-1401の開発推進
韓国の東亞ST㈱とダルべポエチンアルファ(持続型赤血球造血刺激因子製剤)のバイオ後続品について日本国内での開発・商業化に係るライセンス契約を締結いたしました。同時に㈱ジーンテクノサイエンスと共同開発契約を締結し、第Ⅰ相試験を実施しております。
(4) 二次性副甲状腺機能亢進症治療薬SK-1403の開発推進
味の素製薬㈱(現EAファーマ㈱)からSK-1403を二次性副甲状腺機能亢進症治療薬として開発するべく導入し、第Ⅰ/Ⅱ相試験を実施しております。
(5) そう痒症治療薬SK-1405の開発推進
宇部興産㈱との共同研究により見出したSK-1405を難治性のそう痒症治療薬として開発するべく、共同開発契約を締結し、第Ⅰ相試験を実施しております。
(6) 2型糖尿病治療薬SK-1501の開発推進
第Ⅲ相試験を実施しております。
(7) DPP-4阻害剤「スイニー錠」の市場開発およびLCM(製品ライフサイクルマネジメント)
インスリン分泌促進薬であるグリニドとの併用試験を終了し、2型糖尿病の効能を取得する(併用薬の縛りをはずす)ため承認事項の一部変更承認申請を行い、2015年12月21日に承認取得しました。
(8) 糖尿病食後過血糖改善剤「セイブル錠」の小児の用法・用量設定
小児の用法・用量設定及び小児集団における有効性・安全性を把握する目的で、製造販売後臨床試験を実施しております。
(9) 糖尿病食後過血糖改善剤「セイブル錠」の剤型追加
2015年3月11日に「セイブル錠」の剤型追加品として、口腔内崩壊錠「セイブルOD錠50mg・75mg」の製造販売承認を取得し、2015年6月1日に発売いたしました。また、2016年2月8日に口腔内崩壊錠「セイブルOD錠25mg」の製造販売承認を取得いたしました。
(10) 高尿酸血症・痛風治療剤「ウリアデック錠」のLCM(製品ライフサイクルマネジメント)
糖尿病性腎症(早期腎症期)の効能追加を目標に、高尿酸血症または痛風を合併した糖尿病性腎症(早期腎症期)における尿アルブミン低下作用の検討を行うべく概念実証(POC:Proof of Concept)試験を実施しております。
(11) 付加価値製剤研究からの開発パイプラインの創出
後発品市場に向け差別化を図るべく付加価値製剤医薬品の開発を行っております。
(12) OSDrC(新規打錠技術)の事業の着実な推進
国内大手メーカーのLCM(製品ライフサイクルマネジメント)を目的とした製品の製剤化検討を実施し、製造販売承認申請を支援いたしました。
新たに外資大手メーカーから製品開発を受託しました。申請用製剤のバルク錠の製造まで完了し、サービスフィー(手数料収入)およびマイルストーンフィー(目標達成報奨金)を獲得しました。
また、米国キャタレント ファーマ ソリューションズLLCは、欧米における製品の早期上市を目指して、クライアントを獲得し開発を推進してきましたが、上市できる製品の目途が立たなかったため2016年4月15日をもって技術援助契約を終了することとしました。
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