シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10082II

有価証券報告書抜粋 森永乳業株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの研究開発部門では、従前は食品総合研究所、栄養科学研究所、食品基盤研究所、装置開発研究所、分析センター、および応用技術センターの4研究所、2センターの体制のもと、研究開発活動を行っておりました。
当連結会計年度における7月1日付で、研究開発部門の一部について以下の組織改正を行いました。
食品総合研究所の乳素材応用開発機能と食品基盤研究所の機能素材応用開発機能および基礎研究機能を再編し、新たに「素材応用研究所」、「基礎研究所」を新設いたしました。これに伴い食品基盤研究所を廃止しました。その他の組織は従前のとおりです。
これにより、当社グループの研究開発部門は、食品総合研究所、栄養科学研究所、素材応用研究所、基礎研究所、装置開発研究所、分析センター、および応用技術センターの5研究所、2センターの体制のもと、「乳の優れた力を基に新しい食文化を創出し、人々の健康と豊かな社会づくりに貢献する」という経営理念のもと「健康に寄与する商品」、「安全で品質の高い商品」、「おいしくて使いやすい商品」、「楽しさや安らぎを提供する商品」をお客さまにお届けするよう研究開発活動を行っております。
組織改正の目的は以下のとおりです。
・食品の付加価値向上に大きく貢献することが期待されている機能性素材を使用した商品提案力を高めるため、素材の応用開発力を更に強化します。新たに「素材応用研究所」を設立し、乳素材等の開発機能と機能性素材開発機能とを統合して研究開発資源を集中することにより、開発ノウハウの共有、技術の相互活用を図るとともに、素材に係る事業部門との有機的な連携を図り、顧客市場からのニーズの反映と提案力の強化に結び付けます。
・新技術・新素材の開発に関するシーズ探索や腸内フローラに関する当社の研究は、分子レベル、遺伝子レベルでの基礎・先進的研究を推進していくことにより、食品の高機能化、製品の差別化とともに、疾病予防等、食と医の健康価値向上における社会的要求に応え、当社の今後の事業発展に大きく貢献できることが期待されています。新たに「基礎研究所」を設立し、同分野に対する研究資源を集中させ、専門研究員を配置することにより、基礎研究レベルの更なる向上を図ります。

食品総合研究所、栄養科学研究所、および素材応用研究所では、関係事業部との連携により、商品開発力の増強と研究開発スピードの向上に努め各種商品の研究開発を行っております。また、これらの研究所は、相互に連携し、それぞれの研究成果をもとに、各種商品の研究開発を行っております。基礎研究所では、前述の通り、腸内フローラ研究や新素材に関する研究を進め、事業部門への情報提供のほか、学界などへの情報発信を行っております。装置開発研究所では、製造プロセスや機器類の開発・改良を担当し、分析センターでは、商品の安全性と品質向上のための分析技術の研究に取り組んでおります。応用技術センターでは、当社製品や乳素材のお客さまにとっての価値を高めることを目的に、レシピの開発と製商品の評価を行っております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は4,965百万円であり、セグメント別には、次のとおりであります。

食品4,948百万円
その他16
4,965

各事業分野別の主な新製品開発、製品改良事項は以下の通りです。
牛乳・乳製品および一般食品を中心とする食品分野では、お客さまニーズの反映と新たな市場開拓を実現できる新技術開発を積極的に進めたほか、従来の技術に新しい製造加工技術を付加し、「おいしさ」、「楽しさ」、「健康」、「栄養」、「環境」に配慮した商品を上市してまいりました。主な新商品、新技術は以下のとおりです。
飲料では、「マウントレーニア」シリーズの飲料では、「マウントレーニア ダブル クリーミーエスプレッソ」、「マウントレーニア カフェラッテ キャラメルバニラ」、「マウントレーニア カフェラッテ 焦がしキャラメルラテ」、「マウントレーニア カフェラッテ カフェココア」、「マウントレーニア ラテ・ド・ショコラ」などを新発売しました。同シリーズで、コーヒーとミルクの“質”“量”“製法”すべてにこだわりぬいた「マウントレーニア」史上最も贅沢なカフェラテ「マウントレーニア リッチカフェラッテ」、「マウントレーニア リッチカフェラッテ 砂糖不使用」を新容量180mlで新たに発売いたしました。「リプトン」ブランドの飲料では、「リプトン紙パック」シリーズを2年ぶりに大幅リニューアルし「リプトン レモンティー/ミルクティー/ピーチティー/アップルティー」を発売しました。ユニリーバ社が特許を取得した“ティーエッセンス茶葉”を配合し、茶葉本来の清々しく、爽やかな香りを強化しました。また、厳選した“上質な産地指定茶葉”を使用し、その茶葉本来の味わい・香りをお届けする、茶の専門家・リプトンがすべてにこだわったプレミアムシリーズである「サー・トーマス・リプトン」シリーズから、「サー・トーマス・リプトン ダージリンストレートティー」、「サー・トーマス・リプトン アールグレイミルクティー」を新発売しました。たんぱく質摂取不足の解消をサポートするものとして、栄養価が高く消化吸収性が良い“乳たんぱく質”を手軽においしく摂取できる「GO-UP」シリーズで、飲料2品(ヨーグルト風味/バナナミルク味)を発売しました。その他、野菜、果物、ミルクが手軽に摂れてミキサーで作ったような食感を楽しめる「Vegeet スムージー」シリーズなどを新発売しました。
デザートでは、「体脂肪計タニタの社員食堂」がベストセラー書籍となった株式会社タニタと共同し、『美味しさ』と『満足感』を実現した「タニタ食堂®の100kcalデザート」のシリーズ製品として、「パンナコッタ シチリアレモンソース」、「かぼちゃプリン」、「焙煎抹茶ミルクプリン」、「はちみつレモンプリン」を発売しました。スプーンがたつほど濃密な食感と、凝縮された素材の濃い味わいをお楽しみいただける新しいデザート「超濃密」シリーズの、「超濃密レアチーズ」、「超濃密プリン 贅沢カスタード」、「超濃密プリン イタリア産マロン」、「超濃密プリン 芳醇なメープル」を新発売しました。「森永牛乳プリン」発売20周年記念商品として「森永プレミアム牛乳プリン」を発売しました。日本で唯一の“ツインカップ”デザート「toronne(トロンヌ)」シリーズを新発売しました。“ツインカップ”とは、小カップ(ソース)と大カップ(デザート)の2つが一体になった、小カップを折り曲げてソースをかけることができるという特長がある容器形態です。召しあがる直前にソースをかけることで得られる作りたての“おいしさ”、デザートと色鮮やかなソースの“コントラスト”、ソースをかける際に手が汚れにくく捨てやすい“利便性”、カップを折り曲げてソースをかけることの“楽しさ”を、新たな価値としてご提供いたします。その他、“ロカボ”=ゆるやかな糖質制限、に対する関心の高まりを受け、低糖質かつカロリーを抑えたデザート「おいしい低糖質プリン カスタード/抹茶」などを新発売しました。
ヨーグルト分野では、“美しさを内側から”サポートする新たなヨーグルト商品として美容食品成分「アロエステロール®」を含有した「アロエステヨーグルトドリンク」と「アロエステヨーグルト」の2品を新発売しました。 「アロエステロール®」とは、森永乳業が10年以上に亘る長い研究の末に発見した、アロエベラ葉肉に含まれる美容食品成分です。アロエベラの葉7.5tから僅か1gしか取れない非常に希少な成分で、国内で10件以上の用途特許を取得しております。また、定番のアロエシリーズからは、アロエヨーグルトに各種果汁を使用した「森永アロエヨーグルト ベリーミックス」などを新発売しました。日本初の国産ギリシャヨーグルトとして開発した、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ」シリーズから「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ グレープフルーツソース入」、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ ピーチソース入」、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ キウイソース入」、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ Sweets(スイーツ) カシスグラッセソース付」、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ ブラッドオレンジソース付」を発売しました。「ビフィズス菌BB536」を配合した「ビヒダスBB536」シリーズから「ビヒダスヨーグルト Creamy(クリーミー) バニラ 4ポット」、「ビヒダスヨーグルト Creamy(クリーミー) いちご 4ポット」などを新発売しました。
アイスクリームでは、定番の「PARM(パルム)」の「フルーツPARM(パルム)」シリーズから「フルーツPARM(パルム)ストロベリー」を発売しました。「フルーツPARM(パルム)」は、フルーツシャーベットとしっとりなめらかなアイスを果汁&果肉入りコーティングで包んだアイスバーです。使用しているフルーツシャーベットは、配合と製造条件の研究を重ね、一般的な氷菓よりキメが細かく緻密な氷結晶にすることで、なめらかな食感を実現し、コーティング部分は果汁&果肉入りコーティングに浸した後、急速硬化することで、濃厚な果実の味わいを閉じ込めると同時に、噛み出しやわらかな食感に仕上げることにより「PARM(パルム)」の特長である"なめらかさ"に加えて"濃厚でさわやかな果汁感あふれる味わい"をお楽しみいただける製品に仕上げました。定番のチョコレートタイプの「PARM(パルム)」シリーズから「PARM(パルム)アーモンド&チョコレート」、「PARM(パルム) ダークショコラ(1本入り/6本入り)」、「PARM(パルム)ザ・抹茶」、「PARM(パルム)抹茶ラテ(6本入り)」を発売しました。MOWシリーズは、通年品3品を大幅にリニューアルし、「MOW(モウ)バニラ」、「MOW(モウ)抹茶」、「MOW(モウ)生チョコ仕立て」を発売しました。また、「MOW(モウ)ストロベリー&フロマージュ」、「MOW(モウ)ホワイトミント」、「MOW(モウ)あずき」、「MOW(モウ)ラムレーズン」、「MOW(モウ)トリプルベリー」を期間限定発売しました。2016年度に発売40周年を迎えるロングセラーブランド「ピノ」をリニューアル発売しました。いつ食べてもおいしい飽きのこない味を目指し、アイスクリーム部分の濃厚感を高め、後味のキレを良くした風味にリニューアルしました。その他、「ピノ」シリーズからは、「ピノ 薫るアロマ珈琲」、濃厚さとフルーツの爽やかさ、香り立ちを両立させた「ピノ ルージュベリー」、「ピノ ベルベットショコラ」などを期間限定で発売しました。
チーズでは、新たなチーズ活用法の提案、喫食シーン拡大に伴う新規需要を創出することによる市場活性化をテーマに開発を行っています。「クラフト フィラデルフィアクリームチーズ」シリーズからは、「クラフト フィラデルフィアクリームチーズ6P ローストオニオン」を新発売しました。“ご自宅で簡単バル気分”をお届けするおつまみチーズ「クラフト チーズバルスタイル ローストガーリック味/チョリソー味/ローストチキン味」を新発売しました。おいしさを損なわずにコレステロールハーフを実現した「クラフト とろけるスライスハーフ」を新発売しました。チーズ料理が手軽に、おいしく生まれ変わるシュレッドチーズ「クラフト チーズにおまかせ ピッツァを本格派に モッツァレラ100%/グラタンを美味しく 3種のチーズブレンド」を新発売しました。「クラフト小さなチーズケーキ」では、世界のチーズケーキの楽しみ方やその土地をイメージして開発した「クラフト 小さなチーズケーキ ~世界の国から~」シリーズとして、タイのデザート「カオニャオマムアン」をイメージしたチーズケーキ「マンゴー&ココナッツ」、オーストラリアの定番のお菓子「レミントン」をイメージしたチーズケーキ「チョコ&ココナッツ」、ニュージーランドのポピュラーな定番アイス「ホーキーポーキー」をイメージした「キャラメル&バニラ」を期間限定で発売しました。
業務用食品素材では、少量添加でミルクのコクを増強できる“ミルク”の風味を濃縮したペースト状の「森永ミルクファイン」を新発売しました。
容器包装開発では環境や社会に配慮し、ヨーグルト・デザート等の樹脂カップの軽量化、紙カップ、チーズ用フィルム等の薄肉化、軽量化および各種製品の外装ダンボールの原紙坪量軽減等に取り組み、資源の有効活用、廃棄物削減を積極的に推進しました。また、粉乳分野のロングセラー商品、クリーミング・パウダー「クリープ」の容器について、発売55周年を機に、ガラス瓶タイプの容器を“プラスチックボトル”に一新しました。容器重量では従来比で約5分の1に軽量化し、さらに形状にも「くびれ」を付けることで、シニアや女性問わず、誰にでも強い力なしで手軽に使えるユニバーサル・デザインを実現しました。
子供向けの栄養食品分野では、キッズの栄養をサポートするグローイングアップミルクとして「こどもの“足りない” 栄養を応援するミルクシリーズ(通称「こどミル」)」を新発売しました。「こどミル」は、食べむら・偏食の子供に不足しがちな鉄・カルシウム、DHAをはじめとした16種類のビタミン・ミネラルをバランスよく、おいしくサポートします。手軽に飲めるドリンクタイプ2種類(「イチゴ&ミルク」、「バナナ&ミルク」)と、溶かして飲むスティックタイプ2種類(「イチご&ミルク」、「バニラ&ミルク」)です。スティックタイプは2種類のビフィズス菌、ラクトフェリンも配合しました。野菜入りのおやつを食べさせたいママと、自分で食べたいというお子さまの両方のニーズを満たす「フルーツでおいしいやさいジュレ」3種類(「黄色の野菜とくだもの」、「赤い野菜とくだもの」、「緑の野菜とくだもの」)を新発売しました。優しい味わいとともに小さいお子さまにも安心してお使いできるよう誤飲防止のラージキャップを採用しました。好評のベビーフード「大満足ごはん」も8種の新メニューを追加発売しました。この時期のお子さまの食生活をサポートします。
また、満1歳からのフォローアップミルク「森永チルミル」はラクチュロース・ラフィノースに加え母乳中にも含まれるガラクトオリゴ糖を配合し、よりビフィズス菌優位の腸内環境に配慮しました。また、特別なケアが必要な低出生体重児用の「森永GP-P」、ミルクアレルギー用の「森永ニューMA-1」、「森永MA-mi」、「森永低脂肪MA-1」、無乳糖食品 「森永ノンラクト」は、微量成分の含有量を調整しリニューアルしました。
インドネシアでは無乳糖乳「NL-33」リニューアル、中国においては、育児用ミルク3品種に関し、同国ラベル法規の変更等にあわせてパッケージリニューアルを行いました。
医療食分野では、消化吸収に配慮したたんぱく質配合の「E-3」、たんぱく質・ナトリウム含量に配慮した「E-7Ⅱ」・「E-7Ⅱ0.6」「E-7Ⅱ0.8」、食物繊維配合流動食の「ディムス」を、栄養機能食品としてリニューアルしました。たんぱく質調整流動食「レナジーU」はアセプバックタイプを追加発売しました。さらに、手軽に水分補給いただける、大容量の水分補給ゼリー「アクトウォーター」を新発売しました。
栄養補助食品では、リハビリ時の栄養補給にあわせた「リハたいむゼリー」を新発売しました。食が細い方のために、少量の摂取でエネルギーを補える「エンジョイ小さなハイカロリーゼリー」は2品(チーズケーキ味、レモン味)を追加発売し、温めなくても手軽に美味しいやわらかご飯とおかずソースがセットになった「やわらか亭」も中華丼と納豆ごはんを追加発売し8品種としました。豊かな食生活をサポートします。
その他の事業分野では、微酸性電解水製造装置「ピュアスター」において、電気分解技術を集約した電解水製造モジュール「ピュアスター・スマート」をFOOMA JAPAN 2015(国際食品工業展 2015年6月)に出展しました。「ピュアスター・スマート」は電解槽に電源と塩酸を供給するだけで、自動で電気分解する組込用モジュールです。これらの技術開発に関する特許については、2015年に国内で6件、外国で7件が登録されました。ピュアスター μ-Clean (300L/H、飲食店の厨房やスーパーのバックヤード等小規模向け小型普及機)をリニューアルし、約40%小型化して、狭い設置スペースに対応したμ-Clean Ⅱを2016年3月に発売しました。また、麻布大学獣医学部との共同研究でピュアスター生成水がバイオフィルムを形成した菌に対して殺菌効果があるという新たな効果が明らかになりました。本研究は、「微酸性電解水が乳房炎由来菌株産生バイオフィルムに及ぼす影響」の題目で「日本家畜衛生学会第83回大会」(2015年12月、東京)で発表しました。
機能性素材分野では、ビフィズス菌、ラクトフェリン、乳たんぱく質や各種ホエイ素材、乳ペプチド、アロエベラ素材、ラクチュロースなどの製造・品質確保、健康食品などへの応用、機能素材としての販売における学術支援、及びこれらの素材によるさまざまな健康機能性に関する臨床応用研究を研究医療機関と共同で推進しております。
ビフィズス菌については、当社独自の「ビフィズス菌BB536」について、理化学研究所、および慶應義塾大学先端生命科学研究所との共同研究にて、「ビフィズス菌BB536」の生理機能の機序解析に取り組み、腸内細菌叢(そう)に与える影響について評価いたしました。その結果、「ビフィズス菌BB536」は自らが作り出す酢酸や乳酸などの有機酸や葉酸などのビタミンB群といった有用物質に加え、ヒト腸内細菌叢と相互作用することで、ビフィズス菌以外が作る酪酸やビオチンといった有用物質の量を増加させているという研究結果を得ました。「ビフィズス菌BB536」を機能性関与成分とした機能性表示食品として、「PREMiL(プレミル) 毎日のカラダに」、「ビヒダス のむヨーグルト」、「ビヒダス のむヨーグルト 脂肪ゼロ」、小型カプセルタイプのサプリメント「ビヒダス BB536」を発売しました。
ラクトフェリンは、人などの哺乳類の乳汁や唾液などに含まれるたんぱく質で、抗菌・抗ウイルス活性や免疫調節作用などさまざまな生理機能を示すことが知られています。当社では1963年から50年以上にわたり、ラクトフェリンの様々な生理機能の研究を進めています。第12回ラクトフェリン国際会議(2015年11月、名古屋)では、当社からは共同研究を含めて、ラクトフェリンとそのペプチドの抗ノロウイルス作用、腸管上皮細胞への取込やインターフェロン産生増強、小児での感染症臨床試験、30年にわたる育児用ミルクへの利用の紹介など、11題の発表を行いました。また、ラクトフェリンと共に、乳汁や唾液に存在する酵素ラクトパーオキシダーゼを配合した機能性素材「オーラバリア®」を開発し通信販売用タブレットを販売してきましたが、2015年10月にはトローチ型の店舗販売用タブレットを発売しました。大学等との共同研究により、オーラバリアの摂取が短時間で口臭を抑制すること、2ヶ月間の摂取で高齢者口腔内の歯周病菌数を低下させることが示され、いずれも国際学術雑誌への論文掲載を予定しております。
牛乳中のたんぱく質を独自の技術で低分子化(分解)したペプチドに関しては、「トリペプチドMKP」(3種類のアミノ酸、メチオニン、リジン、プロリンがつながった物質)およびそれを含有するCH-3(乳たんぱく質中のカゼインを数種類の酵素により低分子化することで得られるペプチド混合物)に関して、アルツハイマー病モデル動物を用いたアルツハイマー病予防効果の検討を行いました。その結果、乳由来ペプチドの摂取により、空間認識力の改善が確認され、アルツハイマー病の発症リスクを抑える可能性を明らかにしました。この結果を、第34回日本認知症学会学術集会(2015年10月、青森)にて発表しました。「トリペプチドMKP」配合の明日の記憶をサポートする素材を業務用チャネルで「ブレインペプチド」として新発売しました。
アロエベラに関する研究では、「アロエステロール®」含有ヨーグルトの摂取により、皮膚水分蒸散量の低下および、皮膚粘弾性が増加することを予備検討で確認しました。さらに、和歌山県立医科大・皮膚科との共同研究で、二重盲検下での臨床試験を実施し、「アロエステロール®」含有ヨーグルトの摂取により、皮膚水分量、皮膚粘弾性およびコラーゲン密度スコアが増加することを確認しました。この結果を、日本農芸化学会2016年度大会(2016年3月、北海道)にて発表しました。「アロエステロール®」を利用した商品としては、前述のとおり、「アロエステヨーグルトドリンク」と「アロエステヨーグルト」の2品を新発売しました。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00331] S10082II)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。