有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10077ML
株式会社不二家 業績等の概要 (2015年12月期)
(1) 業績
| 当連結会計年度 (自 2015年1月1日 至 2015年12月31日) | 前連結会計年度 (自 2014年1月1日 至 2014年12月31日) | ||
対前期比 | 増減 | |||
売 上 高 営 業 利 益 経 常 利 益 当 期 純 利 益 | 百万円 104,021 1,480 1,522 146 | 百万円 104,105 887 1,168 △110 | % 99.9 166.8 130.3 ― | 百万円 △83 592 354 256 |
(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、原油価格下落の影響もあり、企業収益に改善がみられ、緩やかな回復基調となりました。しかしながら、中国をはじめとする新興国の経済成長の鈍化もあり、景気の先行きについては、不透明感が払拭できない厳しい状況となっております。
当社グループが属する食品業界におきましては、消費者の節約志向から個人消費が低迷する中、円安と新興国の需要増による輸入原料価格の高止まりもあり、経営環境は厳しいものとなりました。
このような環境の中で当社グループは、すべての製品を安全に、安心して召し上がっていただけるよう事業の基盤となる食品安全衛生管理体制の強化を第一に取り組んでおります。洋菓子事業においては、シュークリーム「金と銀」など原料の産地や品質にこだわった主力製品の改善や値ごろ感のある製品の発売、ギフト製品をはじめとする品揃えの拡充をはかり、既存の洋菓子チェーン店の売上回復につとめるとともに、新業態店舗『カントリーマアムFACTORY』の出店に着手し、事業の活性化をはかりました。製菓事業においては、売上上位の「カントリーマアム」など主力アイテムに集中した販売戦略のもと、的確なマーケティング活動と商品力アップによる売上の拡大につとめ、原料価格高騰へ対応した製品規格の見直しを行うとともに、主力製品の生産ラインの省人化をはかり、収益の改善につとめました。
売上面では、洋菓子事業において量販店やコンビニエンスストアの販売シェアが大幅に伸長し市場が変化する中、洋菓子専門店との厳しい競合と個人消費低迷の影響もあり、既存の不二家洋菓子チェーン店の売上が低調に推移しました。製菓事業においては主力の「カントリーマアム」が好調に推移したことに加え、中国事業の売上の拡大が寄与しました。
損益面では、上半期において、洋菓子事業における既存店と国内菓子事業の売上が減少したことにより収益は悪化しましたが、下半期において、国内市場の売上の大幅な伸長はみられなかったものの、洋菓子事業の物流費の改善や菓子事業の収益改善に加え、好調な中国事業の増益にも支えられ、前年同期の利益を上回ることができました。
この結果、当連結会計年度の業績については、売上高は1,040億21百万円(対前期比99.9%)、営業利益は14億80百万円(対前期比166.8%)、経常利益は15億22百万円(対前期比130.3%)、当期純利益1億46百万円(対前期差2億56百万円の改善)となりました。
②セグメント別売上高の状況
期別 事業別 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 対前期比 | 増減 | |||
2015年1月 1日から 2015年12月31日まで | 2014年1月 1日から 2014年12月31日まで | ||||||
売上高 | 構成比 | 売上高 | 構成比 | ||||
洋 菓 子 事 業 | 百万円 | % | 百万円 | % | % | 百万円 | |
洋菓子 | 30,067 | 28.9 | 30,323 | 29.1 | 99.2 | △255 | |
レストラン | 6,913 | 6.7 | 7,279 | 7.0 | 95.0 | △365 | |
計 | 36,981 | 35.6 | 37,602 | 36.1 | 98.3 | △621 | |
製 菓 事 業 | 菓 子 | 60,230 | 57.8 | 59,666 | 57.3 | 100.9 | 563 |
飲 料 | 5,158 | 5.0 | 5,167 | 5.0 | 99.8 | △8 | |
計 | 65,388 | 62.8 | 64,833 | 62.3 | 100.9 | 554 | |
その他 | 1,651 | 1.6 | 1,668 | 1.6 | 99.0 | △16 | |
合 計 | 104,021 | 100.0 | 104,105 | 100.0 | 99.9 | △83 |
(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。
当社単体の洋菓子においては、原料価格高騰による価格改定と消費増税の影響により、既存店の売上が低迷する中、品質にこだわり北海道産純生クリームを使用したシュークリーム「金と銀」や国産小麦を使用した「ペコちゃんのほっぺ」・「スコッチケーキ」、値ごろ感のあるシフォンケーキ「シフォン主義」を発売するなど品揃えの充実をはかり、お客様のニーズに対応してまいりました。また、各種キャンペーンや「ポイント5倍デー」などお客様の購買意欲を喚起する販売促進策を継続して実施しました。加えて11月には若年層を中心に人気のある携帯端末アプリケーションのLINEでクーポンを配信するなどインターネットを活用した施策を展開し、幅広い年齢層で新規顧客の獲得にも取り組み、既存店の売上回復につとめました。
店舗開発については、ショッピングセンター内を中心とした新規出店やスイートガーデン店舗の不二家店舗への移管を推進する一方、不採算店を閉店した結果、当連結会計年度末店舗数は、986店(前期末差4店増)となりました。また、11月には新業態店舗として、「カントリーマアム」ブランドを活用し、焼きたての「窯だしカントリーマアム」と「焼きチーズタルト」を販売する『カントリーマアムFACTORY』を開店し、好調な売上でスタートしております。
コンビニエンスストアをはじめとする広域流通企業との取り組みについては、収益性を重視したアイテムに絞り込んだこともあり、売上は前期を下回りました。
この結果、単体の洋菓子の売上は、対前期比96.9%となりました。
2014年4月に子会社化した㈱スイートガーデンについては、同社チェーン店での販売のほか、不二家店舗や山崎製パンルートでの販売、さらにはグループ外への販売にも取り組むなど、経営基盤の確立に向けた事業経営を進めております。
高級フランス菓子を製造、販売しているダロワイヨについては、「丹波栗のマカロン」など産地の素材や季節の素材を使用した新製品を発売し、主力製品であるマカロンの売上の確保につとめました。また、夏季対策としてアイスクリームやソフトクリームの販売を実施し店頭の活性化をはかるとともに、ギフト製品のカタログ販売等へも積極的に取り組みました。さらに売上が好調な新規店舗の寄与もあり、売上は対前期比101.3%と、前期の実績を上回りました。
この結果、ケーキ等の洋菓子類の売上高は300億67百万円(対前期比99.2%)となりました。
家族団欒の場としてご利用いただいているレストランについては、『アンパンマン&ペコズキッチン』や商業施設立地店舗の売上が堅調に推移した一方で、ロードサイド立地の店舗はやや苦戦しました。また、原料価格高騰や人件費増への対策としてメニューの絞り込みを行ったことなどにより、客数が減少していることも課題となっております。その回復を目指し、お客様の声をメニューに取り入れるとともに、高価格帯商品も含め立地や季節に応じた商品を加えるなどメニューの見直しを行い、活性化をはかる一方で、セットデザートのクーポン券を付加したチラシを定期的に配布するなど来店促進策を実施しました。しかしながら、新規店舗の売上が計画に届かず、店舗数減の影響もあり、レストランの売上高は69億13百万円(対前期比95.0%)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における洋菓子事業全体の売上高は369億81百万円(対前期比98.3%)となりました。
当社単体の菓子においては、原料価格高騰に対応してアーモンドチョコレートなど徳用大袋製品を中心に減量等の規格改定を実施したことや、キャンディ類の売上不振も影響し、上半期は売上の確保に苦戦しました。そのような状況を挽回すべく、下半期に入り生産設備の増強や省人化により生産効率が向上した「カントリーマアム」や、品質の改善とともに増量を行った「ホームパイ」の拡売をはかり、売上の確保につとめました。さらに、拡大しているハロウィン市場に向け、両ブランドを活かした期間限定製品を積極的に投入しました。また、広域流通企業との取り組みについては、専用製品を開発し、取引拡大と売上確保を目指しましたが、上半期の売上減が大きく影響し、通期の売上は前期を上回ることができませんでした。
この結果、当社単体の菓子の売上は、対前期比98.3%となりました。
中国において菓子の製造、卸売を行っている不二家(杭州)食品有限公司については、日々積極的に営業活動を行ったことにより、取引先との連携強化がはかられ売上の拡大につなげることができました。さらに主力製品である「ポップキャンディ」がテレビCMにより、認知度がアップしたことが奏功し、売上は対前期比121.7%と大きく伸ばすことができました。また、売上増に伴う生産面での人員不足には、前期に導入した自動化設備により対応することができました。
この結果、菓子の売上高は602億30百万円(対前期比100.9%)となりました。
飲料においては、主力製品である「ネクターピーチ350g缶」が、消費増税に伴い値上げを実施した影響を大きく受けている自販機を主要販売ルートとしていることや販売促進費の抑制のため販売ルートの見直しを実施したこともあり、売上は苦戦しておりましたが、期末に向け暖冬の好影響もあり、徐々に回復してまいりました。また、「プレミアムネクターはちみつ仕立て320mlPET」など素材にこだわった新製品の販売も好調に推移し、売上の回復に貢献いたしました。
この結果、飲料売上高は51億58百万円(対前期比99.8%)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における製菓事業全体の売上高は653億88百万円(対前期比100.9%)となりました。
その他事業のうち、株式会社不二家システムセンターの受注請負、データ入力サービスなどの事務受託業務は増加したものの、通販・キャラクター事業のグッズ、アパレルメーカーからのライセンス収入が伸び悩み、その他事業の売上高は16億51百万円(対前期比99.0%)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて16億78百万円減少し、75億95百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、44億58百万円(前連結会計年度は47億98百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益や減価償却費によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、38億21百万円(前連結会計年度は31億72百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の使用した結果資金は、23億6百万円(前連結会計年度は3億67百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済等よるものであります。- 有価証券報告書 抜粋メニュー
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