有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009ZWK
株式会社すかいらーくホールディングス 事業等のリスク (2016年12月期)
対処すべき課題メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの事業内容、経営成績及び財政状態等に関する事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは、主として以下のものがあります。
なお、下記の文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。下記事項は当社グループが事業を継続する上で、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、これらに限定されるものではありません。
(1)経済状況の変化
当社グループは日本国内におけるレストラン事業を中心としているため、日本国内の景気の変動や、政府の経済政策の影響により、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。特に、日本における消費税の増税等に起因する個人消費の減速、原材料価格・人件費・賃料・水道光熱費の上昇は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)市場環境の変化及び他社との競合
1997年には約29兆702億円であった日本の外食産業の市場規模は、2011年には約22兆8,282億円にまで縮小しましたが、その後増加基調となり2015年には約25兆1,816億円となりました(出典:日本フードサービス協会「外食市場規模推計」)。今後も少子高齢化の影響等により、大幅な成長を見込むことは難しい状況と認識しております。当社グループは、外食市場において、レストラン・居酒屋チェーンを展開する企業やファーストフードチェーンを展開する企業に加え、個人又は家族経営などの飲食店とも競合しており、更に中食・内食市場において惣菜や弁当等を販売するコンビニエンスストアやスーパーマーケットを展開する企業とも競合する可能性があります。これらの当社グループの競合他社は、食品の価格、味や品質、メニューの豊富さ、店舗の立地、施設の魅力、雰囲気や居心地のよさ、スタッフの熟練度、レストランのブランドに対する社会的な評価、ポイントカード等の特典、税務上の取り扱い等において、当社グループより高い競争力を有する可能性があり、当社グループがこれらの競合他社に対して優位に立てない場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、日本では、現在のところ、レストランチェーンを展開する企業のレストラン店舗数が国内のレストラン店舗数全体に占める割合は、ファーストフードやコーヒーショップのチェーンを展開する企業の店舗数が全体の店舗数に占める割合と比較して相対的に低く、当社グループを含むレストランチェーンが更に成長する余地があると認識しておりますが、国内においてレストランチェーンが今後も成長を続けるとの保証はありません。
(3)消費者の嗜好の変化
当社グループが展開するレストラン事業における売上は、飲食に関する消費者の嗜好や社会的な流行の影響を強く受けます。
当社グループが消費者の嗜好等を正確に把握又は予測できない場合、ブランド転換や出店予定地域の調査等の施策が功を奏さない場合等においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社グループのレストラン事業における主力ブランドであるガストは、当社グループにおいて最大の店舗数を有しており、当社グループの売上及び利益でも大きな比率を占めているため、ガストのメニュー・価格帯・サービス等のコンセプトが顧客からの支持を得られない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)食品事故の発生
当社グループの中心事業であるレストラン事業においては、食品の安全性確保が極めて重要です。たとえば、当社グループの店舗及びマーチャンダイジングセンター等、あるいは、当社グループの取引先等において、食品等の安全・衛生・品質管理に問題があり、当社グループのレストランで食中毒等の食品事故が発生した場合には、自主的な又は行政処分に基づく店舗の営業停止又はマーチャンダイジングセンター等の業務停止、レストラン営業に係る許可の取消し、当社グループのブランドイメージや社会的信用の低下、売上の減少、対応費用の発生、当社グループに対する民事訴訟の提起等が発生する可能性があります。過去においては、当社グループのレストランにおいて、2011年8月及び2012年12月に、細菌性赤痢及びノロウイルスによる食中毒事故がそれぞれ発生し、当社グループの店舗及びマーチャンダイジングセンター等がそれぞれ数日間の営業停止の行政処分を受けるとともに、店舗及びマーチャンダイジングセンター等の自主的な営業又は業務停止を実施いたしました。
また、仮に、競合他社において食品事故等が発生した場合であっても、レストラン業界全体に対する評判・信用の低下や消費者の外食意欲の低下、事故の原因となった食材の在庫廃棄、入手困難に伴う価格の高騰等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(5)食材・間接材の調達困難・価格高騰
当社グループにおいては、国内外のインフレーションの進行、疫病(鳥インフルエンザ等)の発生、天候不順・異常気象・自然災害の発生、エネルギーの不足、物流上の障害、政府による輸入制限処置の発動、国際的な漁獲制限、取引先の倒産又は事故・災害による供給停止、食品衛生上の問題又は放射能汚染等による出荷制限・風評被害、為替の変動、増税等により、原材料等の調達不安や価格高騰が発生した場合には、原価率の上昇等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)労務関連
当社グループでは、多くのパートタイム・アルバイトの有期契約社員が、店舗及びマーチャンダイジングセンター等の業務に従事しております。2013年の労働契約法改正により、一定の有期契約社員に無期雇用社員への変更を請求できる権利が付与され、有期契約社員と無期契約社員の労働条件の不合理な差別的取り扱いが禁止されるほか、2016年10月からは短時間労働者に対する厚生年金及び健康保険の適用が拡大されるなど、有期契約社員を取り巻く法規制や労働環境には重大な変化が起こりつつあります。こうした労働関連法規制への対応や労働環境の変化により、当社グループが優秀なクルーを雇用できなくなる可能性や当社グループの人件費が高騰する可能性があります。また、当社グループにおいて労働関連法規制の違反が発生した場合は、規制当局から当社グループの業務改善が命じられること又は従業員からの請求を受けること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(7)人材確保等
当社グループでは、多くのパートタイム及びアルバイトの従業員が、店舗及びマーチャンダイジングセンター等での業務に従事しております。昨今、一部の外食業者においてパートタイム等の従業員を確保することができず、一部の店舗を閉鎖又は休業した事例が報道されました。当社グループではそのような事例は発生しておりませんが、賃金の上昇、求人費の増加、国内の労働力需要の増加に伴う従業員の確保困難等により採用環境が悪化した場合、当社グループが必要とする数の従業員を適切なコストで確保することができなくなり、必要な数の従業員を確保するための人件費の増加、出店計画等の見直し、一部店舗の一時営業停止等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)不動産の賃借
当社グループの本社及び多くのレストラン店舗は、土地及び建物を第三者から賃借しており、敷金や保証金を賃貸人に対して差入れている物件が大半を占めております。当社グループは、賃貸人に係る与信調査及び与信管理は行っておりますが、予期せぬ賃貸人の破産等が発生した場合は、当該敷金や保証金が回収不能となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが新規の店舗を出店したり、賃借する建物の老朽化等に伴い店舗を移転せざるを得なくなったり、既存店舗の賃貸借の更新を行う場合において、景気の変動等により賃料相場が上昇したり、賃貸借期間の更新等に係る交渉が不調となったりした場合には、出店先又は移転先の店舗等を確保するまでに一定の時間及び費用を要する可能性や、当社グループが当初策定したとおりのレストラン店舗の出店又は移転が困難となる可能性があるとともに、店舗等に係る賃貸借契約の内容によっては不動産の賃借に係る費用が増加する可能性があり、これらの場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)天候不順等
外食市場における需要は、天候不順、異常気象、災害・紛争等の発生、新型インフルエンザ等の感染症の発生等により、消費者の外食機会及び外食意欲の減少等に伴って変動する場合があります。当社グループの業績は、天候不順等による需要の変動の影響を受ける可能性があります。
(10)中期事業計画
当社グループは、「2017~2019年中期事業計画」を策定しております。当該中期事業計画では、店舗内外装の刷新、顧客の利用動機の把握とコミュニケーションツールの駆使による利用機会の増加、デリバリー事業やテイクアウトなど新規分野への積極的な取り組みによる既存店の売上げの成長、ロードサイド・駅前立地やショッピングセンター内出店など人口動態の変化に対応した新規出店の実施とブランド転換による店舗ポートフォリオの最適化により、安定かつ継続した売上成長の実現を目指すとともに、購買・加工・物流における最適化の継続的な実施と店舗オペレーションシステムの推進、コスト削減策の実行により、事業運営を最適化し利益率の向上を目指すこととしております。
しかしながら、これらの施策の実施については、当社グループが顧客のニーズを正確に把握できないリスク、マーチャンダイジングセンター等及び物流の最適化などのコスト削減策を効率的に実行できないリスク、複数のブランドを効率的に維持又は管理できないリスク、適切な立地を発見又は確保できないリスク、優秀な従業員を確保できないリスクなどが内在しています。
また、当社グループのこれらの経営計画は多くの想定に基づいて作成されておりますが、かかる想定通りとならない場合等には、当該計画における目標を達成できない可能性があります。また、当社グループが正確に認識又は分析していない要因又は効果により、当該計画の施策がかえって当社グループの競争力を阻害し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
(11)経営陣への依存
当社グループの経営は、取締役会長及び代表取締役社長の能力と貢献に相当程度依存しております。当該役員らのキャリアプラン、健康状態、家庭事情その他の何らかの理由により当該役員らが辞任しその代替を確保できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)IT(情報システム)への依存
当社グループは、食材の仕入れ、配送システム、食品加工等のレストランの運営及び業務を、情報システムに依存しております。プログラムの不具合等やコンピュータ・ウイルス、外部からのサイバー攻撃等により、当社グループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、レストランの効率的な運営や消費者に対する食品の適時の提供が阻害され、重要なデータを喪失し、又は対応費用が発生すること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(13)財務報告に係る内部統制
当社グループでは、財務報告の信頼性に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでおりますが、当社グループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、また、将来にわたって常に有効な内部統制を構築及び運用できる保証はありません。更に、内部統制に本質的に内在する固有の限界があるため、今後、当社グループの財務報告に係る内部統制が有効に機能しなかった場合や、財務報告に係る内部統制に重要な不備が発生した場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。
(14)多額の借入金及び財務制限条項への抵触
当社グループは、金融機関を貸付人とする融資契約(シンジケートローン)を締結しており、多額の借入れを行っております。
当社グループは、既存の借入れがあることから新たな借入れが制約されたり、景気の下降に脆弱であったり、自己資本比率が当社グループよりも高い競合他社と比較して競争力が劣ったりする可能性があります。
また、当社グループの借入金のうち、融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、財務制限条項が付されております。これに抵触した場合、貸付人の請求があれば本契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社グループの他の借入れについても期限の利益を喪失することが予測され、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15)減損会計の適用
当社グループは、全国の多様な立地に多様なブランドを出店しております。今後、店舗収益性が低下した場合等には、店舗資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、2016年12月31日現在、1,461億71百万円ののれんを連結財政状態計算書に計上しております。主要なブランドの内訳はガスト(761億67百万円)、ジョナサン(181億20百万円)、バーミヤン(156億38百万円)であり、事業収益性が低下した場合等は、のれんの減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なおこれらののれんについては非償却資産であります。
(16)税金費用
会社の税務申告における損金処理については、一般に税務当局の調査の対象となります。最近、当社が税務上損金として処理した支払(当社がベインキャピタル・パートナーズ・LLCに対し支払った報酬等の一部の支払を含みます。)の一部が、税務当局からは損金として認定されなかったことがありました。当社は、当社とベインキャピタル・パートナーズ・LLCの間のマネジメント契約(2014年7月17日に締結したその変更契約を含み、以下「BCPLマネジメント契約」といいます。なお、BCPLマネジメント契約は、当社の上場時に終了しております。)に基づき、当社の上場時に20億円、2015年5月29日に残りの20億円をベインキャピタル・パートナーズ・LLCに対して支払っており、上記の支払金額の全額40億円を2014年12月期に会計上費用として計上するとともに、税務上損金として処理しております。当該処理やその他の当社の税務申告について、税務当局が当社と異なる見解を採用する場合、当社の申告する損金の全部又は一部が、税務当局から損金として認定されず課税所得が増加する結果、所得税費用が増加し、加算税・延滞税の支払を命じられる可能性があり、その場合当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(17)外国為替相場の変動
当社グループは、食材の仕入先が世界各地にわたっており、現時点で外貨建で取引されている食材は全体の一部に留まっておりますが、かかる食材等のコスト及び価格は、直接的又は間接的に、為替の影響を受けます。当社グループは、現時点では為替リスクを軽減するためのヘッジは一切行っていないため、為替相場の変動により当社グループの事業、業績及び財政状態が悪化する可能性があります。
(18)自然災害等
当社グループは、全国に店舗やマーチャンダイジングセンター等を配置しているため、大規模な地震・風水害・津波・大雪・新型インフルエンザ等の感染症の大流行等が発生した場合、当社グループの本社や店舗・マーチャンダイジングセンター等の建物・機械設備等が被災し、又は店舗の営業、マーチャンダイジングセンター等の稼動、原材料の物流又は従業員の出勤に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、そうした自然災害等により、ライフライン(水道、電気、ガス)の供給制限や供給停止、道路損壊による物流網の遮断、ガソリン等の調達難による配送・宅配業務の停止、取引先工場・倉庫等の被害、エネルギーや物資の不足、従業員の大規模な欠員等や公共交通機関の障害が発生した場合も、当社グループのレストランやマーチャンダイジングセンター等の稼動に支障をきたし又は顧客が当社グループの店舗に来店できないことにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社グループのレストラン及びマーチャンダイジングセンター等は、首都圏に集中しているため、首都圏において大規模な地震による被害等が発生した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(19)知的財産権
当社グループは、「ガスト」、「バーミヤン」、「夢庵」等、当社グループが展開するレストランに係るロゴや、「ガスト チーズINハンバーグ」等のメニューに関する商標は、当社グループのレストランのブランドイメージやマーケティング上、非常に重要性が高いものと考え、当該商標を保護するため、適切な国や地域での取得に努めていますが、一部の国・地域によっては十分な知的財産権の取得がされていない可能性があります。
また、当社グループは、自らの知的財産権を保全するため、当社グループの商標を不正に使用する第三者等に対し訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性がありますが、当社グループの商標を不正に使用する第三者等を適時に発見できない可能性や、当社が提起した訴訟等において当社の主張が十分に認められない可能性があり、これらの場合には、当社グループの事業、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を与える可能性があります。
(20)インターネット等による風評被害
2013年に外食産業及びコンビニエンスストアなどにおいて、パートタイム・アルバイト従業員が、勤務に関連し不適切な画像をインターネットにおいて公表した結果、店舗の閉鎖・休業を実施した会社が存在しました。当社グループではかかる事例は発見されなかったものの、将来同様の事案が発生する場合や、当社グループが保有する商標等の不正利用、商品への異物混入や苦情など、インターネット上での様々な書き込みにより風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの競合他社等に対する風評被害であっても、外食市場全体の社会的評価や評判が下落することにより、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用にも影響を及ぼす可能性があります。
(21)個人情報の漏洩
当社グループでは、携帯電話サイトの運営、顧客アンケートの実施、宅配事業、ポイントカードの利用、代金の決済等において、多くの顧客の個人情報を保持しております。これらの個人情報が外部へ流出した場合、当社グループのブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性や、対応費用の発生等により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(22)法規制
当社グループの事業は、食品衛生法や労働基準法をはじめとする様々な法規制による制約を受けております。食品表示法などレストラン事業に関連する法規制が新たに制定され、又は司法・行政解釈や適用の変更等が行われた場合、これらの対応に要する費用の発生等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおいてこれらの法規制の違反が発生した場合は、規制当局から当社グループのレストランの営業停止等が命じられること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
更に、外食産業では、2013年に産地偽装が社会的問題となったことから、2014年12月に食品の不当表示に係る法改正が行われ、規制が強化されました。当社グループに将来同様の事案が発生し、又は当社グループが新たな法規制に違反する場合には、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(23)訴訟その他の法的手続
当社グループは、その事業の性質上、製造物責任や各種契約違反、労働問題等に関し、消費者、取引先、従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。当社グループが訴訟その他の法的手続の当事者となり、当社グループに対する敗訴判決が言い渡され又は当社グループにとって不利な内容の和解がなされた場合、当社グループの事業、業績、財政状態、評判及び社会的信用に悪影響を及ぼす可能性があります。
(24)ベインキャピタルグループとの関係
当社はグローバルなプライベート・エクイティファームであるベインキャピタルグループが投資助言を行うファンドから、純投資を目的とした出資を受けており、当連結会計年度末現在では当社の大株主となっております。また、当連結会計年度末現在、当社の取締役である杉本勇次及び社外取締役であるデイビッド・グロスロー及び横山淳の3名がベインキャピタルグループから派遣されております。
ベインキャピタルグループは当社の上場時及び2015年6月に、所有する当社株式の一部を売却しております。また、BCPLマネジメント契約は当社の上場時に終了いたしましたが、現時点においても相当数の当社株式を保有しており、その保有・処分方針によっては、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、ベインキャピタルグループが相当数の当社株式を保有することにより、当社の役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款の変更等の当社の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(25)持株会社体制
当社は、グループ経営を高度化させ当社グループの競争力を高めるため、2016年1月1日付で持株会社体制に移行しました。これにより、当社は、グループ会社の経営管理等、当社グループ全体の統括管理機能に係る事業を中心に行うこととなり、また、当社の収益の大部分は当社のグループ会社からの経営管理料等及び受取配当となります。そのため、当社によるグループ会社の経営管理等の効果が十分に発揮されなかった場合には、当社グループの円滑かつ効率的な経営に支障が生じる可能性があり、また、グループ会社の収益動向や、会社法等の規制等によりグループ会社が当社に対して支払うことができる配当金額が制限されること等によって、当社に対して経営管理料等や配当を支払えない状況が生じた場合等には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
なお、下記の文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。下記事項は当社グループが事業を継続する上で、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、これらに限定されるものではありません。
(1)経済状況の変化
当社グループは日本国内におけるレストラン事業を中心としているため、日本国内の景気の変動や、政府の経済政策の影響により、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。特に、日本における消費税の増税等に起因する個人消費の減速、原材料価格・人件費・賃料・水道光熱費の上昇は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)市場環境の変化及び他社との競合
1997年には約29兆702億円であった日本の外食産業の市場規模は、2011年には約22兆8,282億円にまで縮小しましたが、その後増加基調となり2015年には約25兆1,816億円となりました(出典:日本フードサービス協会「外食市場規模推計」)。今後も少子高齢化の影響等により、大幅な成長を見込むことは難しい状況と認識しております。当社グループは、外食市場において、レストラン・居酒屋チェーンを展開する企業やファーストフードチェーンを展開する企業に加え、個人又は家族経営などの飲食店とも競合しており、更に中食・内食市場において惣菜や弁当等を販売するコンビニエンスストアやスーパーマーケットを展開する企業とも競合する可能性があります。これらの当社グループの競合他社は、食品の価格、味や品質、メニューの豊富さ、店舗の立地、施設の魅力、雰囲気や居心地のよさ、スタッフの熟練度、レストランのブランドに対する社会的な評価、ポイントカード等の特典、税務上の取り扱い等において、当社グループより高い競争力を有する可能性があり、当社グループがこれらの競合他社に対して優位に立てない場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、日本では、現在のところ、レストランチェーンを展開する企業のレストラン店舗数が国内のレストラン店舗数全体に占める割合は、ファーストフードやコーヒーショップのチェーンを展開する企業の店舗数が全体の店舗数に占める割合と比較して相対的に低く、当社グループを含むレストランチェーンが更に成長する余地があると認識しておりますが、国内においてレストランチェーンが今後も成長を続けるとの保証はありません。
(3)消費者の嗜好の変化
当社グループが展開するレストラン事業における売上は、飲食に関する消費者の嗜好や社会的な流行の影響を強く受けます。
当社グループが消費者の嗜好等を正確に把握又は予測できない場合、ブランド転換や出店予定地域の調査等の施策が功を奏さない場合等においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社グループのレストラン事業における主力ブランドであるガストは、当社グループにおいて最大の店舗数を有しており、当社グループの売上及び利益でも大きな比率を占めているため、ガストのメニュー・価格帯・サービス等のコンセプトが顧客からの支持を得られない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)食品事故の発生
当社グループの中心事業であるレストラン事業においては、食品の安全性確保が極めて重要です。たとえば、当社グループの店舗及びマーチャンダイジングセンター等、あるいは、当社グループの取引先等において、食品等の安全・衛生・品質管理に問題があり、当社グループのレストランで食中毒等の食品事故が発生した場合には、自主的な又は行政処分に基づく店舗の営業停止又はマーチャンダイジングセンター等の業務停止、レストラン営業に係る許可の取消し、当社グループのブランドイメージや社会的信用の低下、売上の減少、対応費用の発生、当社グループに対する民事訴訟の提起等が発生する可能性があります。過去においては、当社グループのレストランにおいて、2011年8月及び2012年12月に、細菌性赤痢及びノロウイルスによる食中毒事故がそれぞれ発生し、当社グループの店舗及びマーチャンダイジングセンター等がそれぞれ数日間の営業停止の行政処分を受けるとともに、店舗及びマーチャンダイジングセンター等の自主的な営業又は業務停止を実施いたしました。
また、仮に、競合他社において食品事故等が発生した場合であっても、レストラン業界全体に対する評判・信用の低下や消費者の外食意欲の低下、事故の原因となった食材の在庫廃棄、入手困難に伴う価格の高騰等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(5)食材・間接材の調達困難・価格高騰
当社グループにおいては、国内外のインフレーションの進行、疫病(鳥インフルエンザ等)の発生、天候不順・異常気象・自然災害の発生、エネルギーの不足、物流上の障害、政府による輸入制限処置の発動、国際的な漁獲制限、取引先の倒産又は事故・災害による供給停止、食品衛生上の問題又は放射能汚染等による出荷制限・風評被害、為替の変動、増税等により、原材料等の調達不安や価格高騰が発生した場合には、原価率の上昇等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)労務関連
当社グループでは、多くのパートタイム・アルバイトの有期契約社員が、店舗及びマーチャンダイジングセンター等の業務に従事しております。2013年の労働契約法改正により、一定の有期契約社員に無期雇用社員への変更を請求できる権利が付与され、有期契約社員と無期契約社員の労働条件の不合理な差別的取り扱いが禁止されるほか、2016年10月からは短時間労働者に対する厚生年金及び健康保険の適用が拡大されるなど、有期契約社員を取り巻く法規制や労働環境には重大な変化が起こりつつあります。こうした労働関連法規制への対応や労働環境の変化により、当社グループが優秀なクルーを雇用できなくなる可能性や当社グループの人件費が高騰する可能性があります。また、当社グループにおいて労働関連法規制の違反が発生した場合は、規制当局から当社グループの業務改善が命じられること又は従業員からの請求を受けること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(7)人材確保等
当社グループでは、多くのパートタイム及びアルバイトの従業員が、店舗及びマーチャンダイジングセンター等での業務に従事しております。昨今、一部の外食業者においてパートタイム等の従業員を確保することができず、一部の店舗を閉鎖又は休業した事例が報道されました。当社グループではそのような事例は発生しておりませんが、賃金の上昇、求人費の増加、国内の労働力需要の増加に伴う従業員の確保困難等により採用環境が悪化した場合、当社グループが必要とする数の従業員を適切なコストで確保することができなくなり、必要な数の従業員を確保するための人件費の増加、出店計画等の見直し、一部店舗の一時営業停止等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)不動産の賃借
当社グループの本社及び多くのレストラン店舗は、土地及び建物を第三者から賃借しており、敷金や保証金を賃貸人に対して差入れている物件が大半を占めております。当社グループは、賃貸人に係る与信調査及び与信管理は行っておりますが、予期せぬ賃貸人の破産等が発生した場合は、当該敷金や保証金が回収不能となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが新規の店舗を出店したり、賃借する建物の老朽化等に伴い店舗を移転せざるを得なくなったり、既存店舗の賃貸借の更新を行う場合において、景気の変動等により賃料相場が上昇したり、賃貸借期間の更新等に係る交渉が不調となったりした場合には、出店先又は移転先の店舗等を確保するまでに一定の時間及び費用を要する可能性や、当社グループが当初策定したとおりのレストラン店舗の出店又は移転が困難となる可能性があるとともに、店舗等に係る賃貸借契約の内容によっては不動産の賃借に係る費用が増加する可能性があり、これらの場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)天候不順等
外食市場における需要は、天候不順、異常気象、災害・紛争等の発生、新型インフルエンザ等の感染症の発生等により、消費者の外食機会及び外食意欲の減少等に伴って変動する場合があります。当社グループの業績は、天候不順等による需要の変動の影響を受ける可能性があります。
(10)中期事業計画
当社グループは、「2017~2019年中期事業計画」を策定しております。当該中期事業計画では、店舗内外装の刷新、顧客の利用動機の把握とコミュニケーションツールの駆使による利用機会の増加、デリバリー事業やテイクアウトなど新規分野への積極的な取り組みによる既存店の売上げの成長、ロードサイド・駅前立地やショッピングセンター内出店など人口動態の変化に対応した新規出店の実施とブランド転換による店舗ポートフォリオの最適化により、安定かつ継続した売上成長の実現を目指すとともに、購買・加工・物流における最適化の継続的な実施と店舗オペレーションシステムの推進、コスト削減策の実行により、事業運営を最適化し利益率の向上を目指すこととしております。
しかしながら、これらの施策の実施については、当社グループが顧客のニーズを正確に把握できないリスク、マーチャンダイジングセンター等及び物流の最適化などのコスト削減策を効率的に実行できないリスク、複数のブランドを効率的に維持又は管理できないリスク、適切な立地を発見又は確保できないリスク、優秀な従業員を確保できないリスクなどが内在しています。
また、当社グループのこれらの経営計画は多くの想定に基づいて作成されておりますが、かかる想定通りとならない場合等には、当該計画における目標を達成できない可能性があります。また、当社グループが正確に認識又は分析していない要因又は効果により、当該計画の施策がかえって当社グループの競争力を阻害し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
(11)経営陣への依存
当社グループの経営は、取締役会長及び代表取締役社長の能力と貢献に相当程度依存しております。当該役員らのキャリアプラン、健康状態、家庭事情その他の何らかの理由により当該役員らが辞任しその代替を確保できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)IT(情報システム)への依存
当社グループは、食材の仕入れ、配送システム、食品加工等のレストランの運営及び業務を、情報システムに依存しております。プログラムの不具合等やコンピュータ・ウイルス、外部からのサイバー攻撃等により、当社グループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、レストランの効率的な運営や消費者に対する食品の適時の提供が阻害され、重要なデータを喪失し、又は対応費用が発生すること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(13)財務報告に係る内部統制
当社グループでは、財務報告の信頼性に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでおりますが、当社グループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、また、将来にわたって常に有効な内部統制を構築及び運用できる保証はありません。更に、内部統制に本質的に内在する固有の限界があるため、今後、当社グループの財務報告に係る内部統制が有効に機能しなかった場合や、財務報告に係る内部統制に重要な不備が発生した場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。
(14)多額の借入金及び財務制限条項への抵触
当社グループは、金融機関を貸付人とする融資契約(シンジケートローン)を締結しており、多額の借入れを行っております。
当社グループは、既存の借入れがあることから新たな借入れが制約されたり、景気の下降に脆弱であったり、自己資本比率が当社グループよりも高い競合他社と比較して競争力が劣ったりする可能性があります。
また、当社グループの借入金のうち、融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、財務制限条項が付されております。これに抵触した場合、貸付人の請求があれば本契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社グループの他の借入れについても期限の利益を喪失することが予測され、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15)減損会計の適用
当社グループは、全国の多様な立地に多様なブランドを出店しております。今後、店舗収益性が低下した場合等には、店舗資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、2016年12月31日現在、1,461億71百万円ののれんを連結財政状態計算書に計上しております。主要なブランドの内訳はガスト(761億67百万円)、ジョナサン(181億20百万円)、バーミヤン(156億38百万円)であり、事業収益性が低下した場合等は、のれんの減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なおこれらののれんについては非償却資産であります。
(16)税金費用
会社の税務申告における損金処理については、一般に税務当局の調査の対象となります。最近、当社が税務上損金として処理した支払(当社がベインキャピタル・パートナーズ・LLCに対し支払った報酬等の一部の支払を含みます。)の一部が、税務当局からは損金として認定されなかったことがありました。当社は、当社とベインキャピタル・パートナーズ・LLCの間のマネジメント契約(2014年7月17日に締結したその変更契約を含み、以下「BCPLマネジメント契約」といいます。なお、BCPLマネジメント契約は、当社の上場時に終了しております。)に基づき、当社の上場時に20億円、2015年5月29日に残りの20億円をベインキャピタル・パートナーズ・LLCに対して支払っており、上記の支払金額の全額40億円を2014年12月期に会計上費用として計上するとともに、税務上損金として処理しております。当該処理やその他の当社の税務申告について、税務当局が当社と異なる見解を採用する場合、当社の申告する損金の全部又は一部が、税務当局から損金として認定されず課税所得が増加する結果、所得税費用が増加し、加算税・延滞税の支払を命じられる可能性があり、その場合当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(17)外国為替相場の変動
当社グループは、食材の仕入先が世界各地にわたっており、現時点で外貨建で取引されている食材は全体の一部に留まっておりますが、かかる食材等のコスト及び価格は、直接的又は間接的に、為替の影響を受けます。当社グループは、現時点では為替リスクを軽減するためのヘッジは一切行っていないため、為替相場の変動により当社グループの事業、業績及び財政状態が悪化する可能性があります。
(18)自然災害等
当社グループは、全国に店舗やマーチャンダイジングセンター等を配置しているため、大規模な地震・風水害・津波・大雪・新型インフルエンザ等の感染症の大流行等が発生した場合、当社グループの本社や店舗・マーチャンダイジングセンター等の建物・機械設備等が被災し、又は店舗の営業、マーチャンダイジングセンター等の稼動、原材料の物流又は従業員の出勤に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、そうした自然災害等により、ライフライン(水道、電気、ガス)の供給制限や供給停止、道路損壊による物流網の遮断、ガソリン等の調達難による配送・宅配業務の停止、取引先工場・倉庫等の被害、エネルギーや物資の不足、従業員の大規模な欠員等や公共交通機関の障害が発生した場合も、当社グループのレストランやマーチャンダイジングセンター等の稼動に支障をきたし又は顧客が当社グループの店舗に来店できないことにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社グループのレストラン及びマーチャンダイジングセンター等は、首都圏に集中しているため、首都圏において大規模な地震による被害等が発生した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(19)知的財産権
当社グループは、「ガスト」、「バーミヤン」、「夢庵」等、当社グループが展開するレストランに係るロゴや、「ガスト チーズINハンバーグ」等のメニューに関する商標は、当社グループのレストランのブランドイメージやマーケティング上、非常に重要性が高いものと考え、当該商標を保護するため、適切な国や地域での取得に努めていますが、一部の国・地域によっては十分な知的財産権の取得がされていない可能性があります。
また、当社グループは、自らの知的財産権を保全するため、当社グループの商標を不正に使用する第三者等に対し訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性がありますが、当社グループの商標を不正に使用する第三者等を適時に発見できない可能性や、当社が提起した訴訟等において当社の主張が十分に認められない可能性があり、これらの場合には、当社グループの事業、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を与える可能性があります。
(20)インターネット等による風評被害
2013年に外食産業及びコンビニエンスストアなどにおいて、パートタイム・アルバイト従業員が、勤務に関連し不適切な画像をインターネットにおいて公表した結果、店舗の閉鎖・休業を実施した会社が存在しました。当社グループではかかる事例は発見されなかったものの、将来同様の事案が発生する場合や、当社グループが保有する商標等の不正利用、商品への異物混入や苦情など、インターネット上での様々な書き込みにより風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの競合他社等に対する風評被害であっても、外食市場全体の社会的評価や評判が下落することにより、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用にも影響を及ぼす可能性があります。
(21)個人情報の漏洩
当社グループでは、携帯電話サイトの運営、顧客アンケートの実施、宅配事業、ポイントカードの利用、代金の決済等において、多くの顧客の個人情報を保持しております。これらの個人情報が外部へ流出した場合、当社グループのブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性や、対応費用の発生等により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(22)法規制
当社グループの事業は、食品衛生法や労働基準法をはじめとする様々な法規制による制約を受けております。食品表示法などレストラン事業に関連する法規制が新たに制定され、又は司法・行政解釈や適用の変更等が行われた場合、これらの対応に要する費用の発生等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおいてこれらの法規制の違反が発生した場合は、規制当局から当社グループのレストランの営業停止等が命じられること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
更に、外食産業では、2013年に産地偽装が社会的問題となったことから、2014年12月に食品の不当表示に係る法改正が行われ、規制が強化されました。当社グループに将来同様の事案が発生し、又は当社グループが新たな法規制に違反する場合には、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(23)訴訟その他の法的手続
当社グループは、その事業の性質上、製造物責任や各種契約違反、労働問題等に関し、消費者、取引先、従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。当社グループが訴訟その他の法的手続の当事者となり、当社グループに対する敗訴判決が言い渡され又は当社グループにとって不利な内容の和解がなされた場合、当社グループの事業、業績、財政状態、評判及び社会的信用に悪影響を及ぼす可能性があります。
(24)ベインキャピタルグループとの関係
当社はグローバルなプライベート・エクイティファームであるベインキャピタルグループが投資助言を行うファンドから、純投資を目的とした出資を受けており、当連結会計年度末現在では当社の大株主となっております。また、当連結会計年度末現在、当社の取締役である杉本勇次及び社外取締役であるデイビッド・グロスロー及び横山淳の3名がベインキャピタルグループから派遣されております。
ベインキャピタルグループは当社の上場時及び2015年6月に、所有する当社株式の一部を売却しております。また、BCPLマネジメント契約は当社の上場時に終了いたしましたが、現時点においても相当数の当社株式を保有しており、その保有・処分方針によっては、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、ベインキャピタルグループが相当数の当社株式を保有することにより、当社の役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款の変更等の当社の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(25)持株会社体制
当社は、グループ経営を高度化させ当社グループの競争力を高めるため、2016年1月1日付で持株会社体制に移行しました。これにより、当社は、グループ会社の経営管理等、当社グループ全体の統括管理機能に係る事業を中心に行うこととなり、また、当社の収益の大部分は当社のグループ会社からの経営管理料等及び受取配当となります。そのため、当社によるグループ会社の経営管理等の効果が十分に発揮されなかった場合には、当社グループの円滑かつ効率的な経営に支障が生じる可能性があり、また、グループ会社の収益動向や、会社法等の規制等によりグループ会社が当社に対して支払うことができる配当金額が制限されること等によって、当社に対して経営管理料等や配当を支払えない状況が生じた場合等には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
対処すべき課題財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E03515] S1009ZWK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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