有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007SQH
株式会社岩手銀行 業績等の概要 (2016年3月期)
・業績
経済金融情勢
2015年度の国内経済につきましては、年度前半は消費増税に伴う反動減が一巡し、雇用・所得環境や企業収益が改善傾向で推移しましたが、年度後半は新興国経済の減速や円高による外需不振、天候要因等による国内消費低迷により、総じて景気回復に足踏み感が見られました。日銀が公表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)によれば、大企業製造業の業況判断指数が前回調査から大幅に下落するなど、年明け以降の円高株安の影響による景況感の悪化が明らかになりました。
当行が主たる営業基盤とする岩手県内経済につきましては、個人消費は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動が一巡し、持ち直しに向けた動きがみられたものの、物価上昇による実質所得低下の影響もあり、全体として弱い動きで推移しました。公共投資は、2015年度が国の集中復興期間の最終年度であったことから、被災地市町村の震災復興関連工事を中心に高水準の発注となりました。住宅投資は、沿岸部の住宅再建や貸家などの復興需要により高水準の住宅着工が続きましたが、災害公営住宅の着工が一段落し、マンション着工も大幅に落ち込んだことにより、着工戸数は前年を下回りました。生産活動は、海外需要の落ち込みから電子部品・デバイスの生産が減少したほか、輸送機械も国内自動車販売の低迷から減産に転じるなど、総じて弱含みの動きとなりました。
金融市場におきましては、中国などの新興国経済の失速と原油安の影響等により、世界的にリスク回避の動きが強まりました。東京株式市場においても、年度前半には日経平均株価が2万円を超える局面もありましたが、年明けから連日の急落に見舞われるなど値動きの激しい展開が続き、当年度末の日経平均株価は1万6,758円と年度ベースでは5年ぶりの下落となりました。また、1月29日に日銀が追加緩和策としてマイナス金利政策の導入を公表したのを機に、債券市場、短期金融市場では金利が急落し、当年度末における短期金利(無担保コール翌日物)は△0.002%、長期金利(新発10年国債)は△0.050%となりました。
当行(グループ)の業況
当連結会計年度は、2013年度から27年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画「いわぎんフロンティアプラン~復興と創造、豊かな未来へ~」の最終年度として、地域の復興を強力に支援するとともに、次世代を支える新たな産業の育成・振興に注力することにより、地域経済の復興・発展に取組んでまいりました。
○東日本大震災からの復興に向けた取組み
震災により被災されたお取引先に対しましては、他の金融機関と連携しながら東日本大震災事業者再生支援機構などの債権買取機構への債権売却スキームを活用した事業再生支援を行う一方、その後のお取引先の業況について、各地の産業復興相談センター等と協調しながら定期的なモニタリングを行いました。また、震災後に債権買取機構等への債権売却スキームを通じて事業再建を果たした事業者に対するエグジットファイナンス(事業を再建したお取引先等が債権買取機構等に有する債務を返済するための融資)への対応に着手しました。
金融面の取組みとしましては、当行、日本政策投資銀行および地域経済活性化支援機構が共同出資する「いわて復興・成長支援投資事業有限責任組合」が、被災地エリアをカバーする交通事業者に対しての設備資金や、既存お取引先の新規事業に係る事業資金の融資を実施するなど、各種ファンドによる投融資を通じ、被災地域の復興・成長を支援しました。
○地方創生・地域産業育成支援
地域産業の育成支援を通じた地方創生への取組みとしましては、2015年4月、当行関連会社として、いわぎん事業創造キャピタル株式会社(以下「IJVC」といいます)を設立しました。当行およびIJVCの当事業年度における主な活動としましては、同年6月に学校法人龍澤学館、辻・本郷税理士法人等の共同出資による「岩手新事業創造ファンド1号投資事業有限責任組合」を設立し、岩手県の経済活性化に寄与することが期待される企業4先に対して投融資を行ったほか、岩手県の主要産業である農業分野の成長を促す取組みとして、2016年2月、日本政策金融公庫との共同出資による「いわぎん農業法人投資事業有限責任組合」を設立し、農業法人に対する出資により経営規模の拡大や多角化を支援することとしました。
また、岩手県内11市町村と地方創生に関する連携協定を締結したほか、東京海上日動火災保険と「地方創生に関する包括協定」を締結し、官民連携による地域の活性化、産業振興に向けた態勢整備を進めました。
○海外進出支援
お取引先企業の海外進出やビジネス展開を支援するための取組みとしましては、アジア諸国の金融機関や民間企業との業務提携や、貿易保険に関する専門機関との業務提携を行ったほか、海外販路の開拓や外国人の雇用・人事労務管理をテーマにしたセミナー等を開催するなどサポート態勢を強化しました。また、昨年に続き、頭取を団長として海外視察団を結成し、岩手県内企業関係者28名とともにベトナムと台湾を訪れ、現地の金融機関、工業団地、商業施設等を視察しました。
○商品・サービス
法人および事業主のお客さま向けには、セコムとの提携によるマイナンバー対応のソリューションを提供しましたほか、手形に代わる決済システムとして普及が進む「でんさいサービス」を体験していただく機能をホームページに追加しました。融資の分野では、当行をアレンジャーとした東北主要地銀6行によるシンジケートローンの組成や、中小企業の知的財産の価値を評価する「知的ビジネス評価書」を活用した融資提案、私募債の共同引受けなど、お客さまのニーズや実態に即したサービスの提供を行いました。
個人のお客さま向けには、インターネットバンキングの全面リニューアルを行い、当行本支店間の即時振込を24時間365日可能にするなど、使いやすさと利便性の向上を図る一方、不正利用を防止するためのセキュリティを強化しました。また、ご自宅のパソコンやスマートフォンから投資信託の購入・売却等の取引ができる「インターネット投資信託取引サービス」を開始しました。ローンの分野では、空き家対策への取組みを支援するための「いわぎん空き家活用・解体ローン」の取扱いを開始したほか、住宅ローン団信に生活習慣病による長期入院時の保障を付したプランを追加しました。
○他金融機関との連携
他金融機関との連携施策としましては、サイバーセキュリティ対策として、青森銀行、秋田銀行と共同で「北東北三行共同CSIRT(シーサート)」を設置し、情報共有とセキュリティ強化に取組んだほか、地銀共同センター参加13行およびNTTデータとの間で「大規模災害発生時における相互支援協定」を締結し、大規模災害発生時にもお客さまに安定した金融サービスを提供できる協力態勢を整えました。また、北海道新幹線開通による東北・北海道両地区の一層の交流促進が見込まれることから、北海道銀行との間でATM相互無料開放を実施しました。
○グループ体制の見直し
当行グループの経営資源を一層有効かつ効率的に活用することでシナジー効果の最大化を実現し、さらなるグループ経営の迅速化と効率化を図っていくことを目的として、当行の持分法適用関連会社である、いわぎんリース・データ株式会社、株式会社いわぎんディーシーカードおよび株式会社いわぎんクレジットサービスの3社について、2016年度第1四半期中に子会社化(株式会社いわぎんディーシーカードおよび株式会社いわぎんクレジットサービスについては完全子会社化)することとし、グループ3社との間で基本合意書を締結しました。
○人材活用
行内の人材活用策としましては、次世代育成支援対策推進法に基づいた行動計画を実践し、子育てを行う行員の育児休業取得の推進、短時間勤務制度の見直し、所定時間外労働の削減の措置など、仕事と家庭生活の両立を支援する取組みを行いました。これらの取組みが認められ、当行は岩手労働局より、岩手県内の事業所としては初めて、子育て支援に熱心に取組む最高クラスの企業に与えられる「プラチナくるみん」の認定を受けました。
○社会貢献活動・CSR活動
社会貢献活動の取組みとしましては、スポーツを通じた子供たちとの交流イベントや、小中学生を対象とした森林環境に関する学習会、金融教育セミナーなどを開催しました。また、地域住民へのサービス向上と地域経済の活性化に向けた支援策として、サッカーJ3・グルージャ盛岡のホームスタジアムや、釜石シーウェイブスが所属するラグビー トップイースト ディビジョン1の公式戦の会場として利用されている盛岡南公園球技場(盛岡市永井)のネーミングライツを取得し、「いわぎんスタジアム」の愛称のもと、競技場の持続的な運営と維持管理をサポートすることとしました。
文化振興事業としましては、国の重要文化財に指定されている「岩手銀行旧本店本館」の保存修理工事が完了し、2016年7月に予定する一般公開に向け、準備を進めました。
○店舗施策・ATM
店舗施策につきましては、震災後、仮店舗で営業を行っていた野田支店を旧市街地へ移転開店したほか、根城支店を新築開店しました。また、盛岡地区におけるローン相談機能の拡充等を目的として、市内2カ所(イオン盛岡支店及び本宮支店)のローン専門窓口を統合し、本宮支店併設の「盛岡ローンプラザ」としてリニューアルオープンしたほか、イオン盛岡支店を青山町支店に統合しました。
すべてのお客さまが安心してご来店いただける店舗づくりへの取組みとしましては、卓上型対話支援システム「COMUOON(コミューン)」を一部の支店に導入したほか、「サービス・ケア・アテンダント」資格者を全店に1名以上配置し、お客さまへの気づきや配慮および適切なコミュニケーションを通じたサービス品質の向上に努めました。
ATMサービスにつきましては、当行ATMほか提携するATMについて、平日、土・日、祝日(正月三が日、ゴールデンウィークを含む)を問わず、最長8時から21時までの間でご利用いただけるよう、サービス時間を延長いたしました。
○主要勘定及び損益
主要勘定につきましては、預金等(譲渡性預金を含む)は、当連結会計年度中214億円減少し、当連結会計年度末残高は3兆2,483億円となりました。また、貸出金は、当連結会計年度中318億円増加し、当連結会計年度末残高は1兆7,728億円となりました。有価証券は、当連結会計年度中615億円減少し、当連結会計年度末残高は1兆3,212億円となりました。
損益状況につきましては、経常収益は、貸出金利息の減少等により資金運用収益が減少したものの、その他業務収益が増加したことなどから、前連結会計年度比21億2百万円増収の465億22百万円となりました。一方、経常費用は、営業経費が減少したものの、その他業務費用が増加したことなどにより、前連結会計年度比21億21百万円増加の353億34百万円となりました。
これらの結果、経常利益は、前連結会計年度比19百万円減益の111億87百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比2億47百万円減益の71億7百万円となりました。
・キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、コールローン等の減少等により445億65百万円となり、前連結会計年度比792億81百万円増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入等により572億33百万円となり、前連結会計年度比592億90百万円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により△17億72百万円となり、前連結会計年度比1億89百万円減少しました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、当連結会計年度中1,000億46百万円増加し、3,525億14百万円となりました。
役務取引等収支は、預り資産関連手数料が減少したことなどから、前連結会計年度対比99百万円減の45億33百万円となりました。
その他業務収支は、国債等債券償還損の増加を主因として、同3億11百万円減の1億49百万円となりました。
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度3百万円)を控除して表示しております。
3 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
資金調達勘定の平均残高は、譲渡性預金の減少等により前連結会計年度対比85億円減の3兆577億円となりました。また、利回りは、前連結会計年度と同じ0.06%となりました。この結果、資金調達利息は、前連結会計年度対比53百万円増の19億32百万円となりました。
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度61,201百万円、当連結会計年度12,937百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度4,984百万円、当連結会計年度4,985百万円)及び利息(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度3百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度対比189億円減の1,428億円となりました。資金調達利息は、前連結会計年度対比19百万円減の95百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.01ポイント低下し、0.06%となりました。
(注)1 国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。なお、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度25百万円、当連結会計年度25百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
4 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月の外貨建取引に適用する方式)により算出しております。
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度61,227百万円、当連結会計年度12,962百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度4,984百万円、当連結会計年度4,985百万円)及び利息(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度3百万円)を控除して表示しております。
2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
内訳を見ますと、役務取引等収益は国内業務部門が前連結会計年度対比1億円増の75億79百万円、国際業務部門が同2百万円増の30百万円となりました。役務取引等費用は国内業務部門が前連結会計年度対比2億4百万円増の30億65百万円、国際業務部門が同3百万円減の11百万円となりました。
(注) 国際業務部門には、当行の外国為替業務等に関する収益、費用を計上しております。
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
3 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行のユーロ円を含む外貨建取引であります。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
経済金融情勢
2015年度の国内経済につきましては、年度前半は消費増税に伴う反動減が一巡し、雇用・所得環境や企業収益が改善傾向で推移しましたが、年度後半は新興国経済の減速や円高による外需不振、天候要因等による国内消費低迷により、総じて景気回復に足踏み感が見られました。日銀が公表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)によれば、大企業製造業の業況判断指数が前回調査から大幅に下落するなど、年明け以降の円高株安の影響による景況感の悪化が明らかになりました。
当行が主たる営業基盤とする岩手県内経済につきましては、個人消費は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動が一巡し、持ち直しに向けた動きがみられたものの、物価上昇による実質所得低下の影響もあり、全体として弱い動きで推移しました。公共投資は、2015年度が国の集中復興期間の最終年度であったことから、被災地市町村の震災復興関連工事を中心に高水準の発注となりました。住宅投資は、沿岸部の住宅再建や貸家などの復興需要により高水準の住宅着工が続きましたが、災害公営住宅の着工が一段落し、マンション着工も大幅に落ち込んだことにより、着工戸数は前年を下回りました。生産活動は、海外需要の落ち込みから電子部品・デバイスの生産が減少したほか、輸送機械も国内自動車販売の低迷から減産に転じるなど、総じて弱含みの動きとなりました。
金融市場におきましては、中国などの新興国経済の失速と原油安の影響等により、世界的にリスク回避の動きが強まりました。東京株式市場においても、年度前半には日経平均株価が2万円を超える局面もありましたが、年明けから連日の急落に見舞われるなど値動きの激しい展開が続き、当年度末の日経平均株価は1万6,758円と年度ベースでは5年ぶりの下落となりました。また、1月29日に日銀が追加緩和策としてマイナス金利政策の導入を公表したのを機に、債券市場、短期金融市場では金利が急落し、当年度末における短期金利(無担保コール翌日物)は△0.002%、長期金利(新発10年国債)は△0.050%となりました。
当行(グループ)の業況
当連結会計年度は、2013年度から27年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画「いわぎんフロンティアプラン~復興と創造、豊かな未来へ~」の最終年度として、地域の復興を強力に支援するとともに、次世代を支える新たな産業の育成・振興に注力することにより、地域経済の復興・発展に取組んでまいりました。
○東日本大震災からの復興に向けた取組み
震災により被災されたお取引先に対しましては、他の金融機関と連携しながら東日本大震災事業者再生支援機構などの債権買取機構への債権売却スキームを活用した事業再生支援を行う一方、その後のお取引先の業況について、各地の産業復興相談センター等と協調しながら定期的なモニタリングを行いました。また、震災後に債権買取機構等への債権売却スキームを通じて事業再建を果たした事業者に対するエグジットファイナンス(事業を再建したお取引先等が債権買取機構等に有する債務を返済するための融資)への対応に着手しました。
金融面の取組みとしましては、当行、日本政策投資銀行および地域経済活性化支援機構が共同出資する「いわて復興・成長支援投資事業有限責任組合」が、被災地エリアをカバーする交通事業者に対しての設備資金や、既存お取引先の新規事業に係る事業資金の融資を実施するなど、各種ファンドによる投融資を通じ、被災地域の復興・成長を支援しました。
○地方創生・地域産業育成支援
地域産業の育成支援を通じた地方創生への取組みとしましては、2015年4月、当行関連会社として、いわぎん事業創造キャピタル株式会社(以下「IJVC」といいます)を設立しました。当行およびIJVCの当事業年度における主な活動としましては、同年6月に学校法人龍澤学館、辻・本郷税理士法人等の共同出資による「岩手新事業創造ファンド1号投資事業有限責任組合」を設立し、岩手県の経済活性化に寄与することが期待される企業4先に対して投融資を行ったほか、岩手県の主要産業である農業分野の成長を促す取組みとして、2016年2月、日本政策金融公庫との共同出資による「いわぎん農業法人投資事業有限責任組合」を設立し、農業法人に対する出資により経営規模の拡大や多角化を支援することとしました。
また、岩手県内11市町村と地方創生に関する連携協定を締結したほか、東京海上日動火災保険と「地方創生に関する包括協定」を締結し、官民連携による地域の活性化、産業振興に向けた態勢整備を進めました。
○海外進出支援
お取引先企業の海外進出やビジネス展開を支援するための取組みとしましては、アジア諸国の金融機関や民間企業との業務提携や、貿易保険に関する専門機関との業務提携を行ったほか、海外販路の開拓や外国人の雇用・人事労務管理をテーマにしたセミナー等を開催するなどサポート態勢を強化しました。また、昨年に続き、頭取を団長として海外視察団を結成し、岩手県内企業関係者28名とともにベトナムと台湾を訪れ、現地の金融機関、工業団地、商業施設等を視察しました。
○商品・サービス
法人および事業主のお客さま向けには、セコムとの提携によるマイナンバー対応のソリューションを提供しましたほか、手形に代わる決済システムとして普及が進む「でんさいサービス」を体験していただく機能をホームページに追加しました。融資の分野では、当行をアレンジャーとした東北主要地銀6行によるシンジケートローンの組成や、中小企業の知的財産の価値を評価する「知的ビジネス評価書」を活用した融資提案、私募債の共同引受けなど、お客さまのニーズや実態に即したサービスの提供を行いました。
個人のお客さま向けには、インターネットバンキングの全面リニューアルを行い、当行本支店間の即時振込を24時間365日可能にするなど、使いやすさと利便性の向上を図る一方、不正利用を防止するためのセキュリティを強化しました。また、ご自宅のパソコンやスマートフォンから投資信託の購入・売却等の取引ができる「インターネット投資信託取引サービス」を開始しました。ローンの分野では、空き家対策への取組みを支援するための「いわぎん空き家活用・解体ローン」の取扱いを開始したほか、住宅ローン団信に生活習慣病による長期入院時の保障を付したプランを追加しました。
○他金融機関との連携
他金融機関との連携施策としましては、サイバーセキュリティ対策として、青森銀行、秋田銀行と共同で「北東北三行共同CSIRT(シーサート)」を設置し、情報共有とセキュリティ強化に取組んだほか、地銀共同センター参加13行およびNTTデータとの間で「大規模災害発生時における相互支援協定」を締結し、大規模災害発生時にもお客さまに安定した金融サービスを提供できる協力態勢を整えました。また、北海道新幹線開通による東北・北海道両地区の一層の交流促進が見込まれることから、北海道銀行との間でATM相互無料開放を実施しました。
○グループ体制の見直し
当行グループの経営資源を一層有効かつ効率的に活用することでシナジー効果の最大化を実現し、さらなるグループ経営の迅速化と効率化を図っていくことを目的として、当行の持分法適用関連会社である、いわぎんリース・データ株式会社、株式会社いわぎんディーシーカードおよび株式会社いわぎんクレジットサービスの3社について、2016年度第1四半期中に子会社化(株式会社いわぎんディーシーカードおよび株式会社いわぎんクレジットサービスについては完全子会社化)することとし、グループ3社との間で基本合意書を締結しました。
○人材活用
行内の人材活用策としましては、次世代育成支援対策推進法に基づいた行動計画を実践し、子育てを行う行員の育児休業取得の推進、短時間勤務制度の見直し、所定時間外労働の削減の措置など、仕事と家庭生活の両立を支援する取組みを行いました。これらの取組みが認められ、当行は岩手労働局より、岩手県内の事業所としては初めて、子育て支援に熱心に取組む最高クラスの企業に与えられる「プラチナくるみん」の認定を受けました。
○社会貢献活動・CSR活動
社会貢献活動の取組みとしましては、スポーツを通じた子供たちとの交流イベントや、小中学生を対象とした森林環境に関する学習会、金融教育セミナーなどを開催しました。また、地域住民へのサービス向上と地域経済の活性化に向けた支援策として、サッカーJ3・グルージャ盛岡のホームスタジアムや、釜石シーウェイブスが所属するラグビー トップイースト ディビジョン1の公式戦の会場として利用されている盛岡南公園球技場(盛岡市永井)のネーミングライツを取得し、「いわぎんスタジアム」の愛称のもと、競技場の持続的な運営と維持管理をサポートすることとしました。
文化振興事業としましては、国の重要文化財に指定されている「岩手銀行旧本店本館」の保存修理工事が完了し、2016年7月に予定する一般公開に向け、準備を進めました。
○店舗施策・ATM
店舗施策につきましては、震災後、仮店舗で営業を行っていた野田支店を旧市街地へ移転開店したほか、根城支店を新築開店しました。また、盛岡地区におけるローン相談機能の拡充等を目的として、市内2カ所(イオン盛岡支店及び本宮支店)のローン専門窓口を統合し、本宮支店併設の「盛岡ローンプラザ」としてリニューアルオープンしたほか、イオン盛岡支店を青山町支店に統合しました。
すべてのお客さまが安心してご来店いただける店舗づくりへの取組みとしましては、卓上型対話支援システム「COMUOON(コミューン)」を一部の支店に導入したほか、「サービス・ケア・アテンダント」資格者を全店に1名以上配置し、お客さまへの気づきや配慮および適切なコミュニケーションを通じたサービス品質の向上に努めました。
ATMサービスにつきましては、当行ATMほか提携するATMについて、平日、土・日、祝日(正月三が日、ゴールデンウィークを含む)を問わず、最長8時から21時までの間でご利用いただけるよう、サービス時間を延長いたしました。
○主要勘定及び損益
主要勘定につきましては、預金等(譲渡性預金を含む)は、当連結会計年度中214億円減少し、当連結会計年度末残高は3兆2,483億円となりました。また、貸出金は、当連結会計年度中318億円増加し、当連結会計年度末残高は1兆7,728億円となりました。有価証券は、当連結会計年度中615億円減少し、当連結会計年度末残高は1兆3,212億円となりました。
損益状況につきましては、経常収益は、貸出金利息の減少等により資金運用収益が減少したものの、その他業務収益が増加したことなどから、前連結会計年度比21億2百万円増収の465億22百万円となりました。一方、経常費用は、営業経費が減少したものの、その他業務費用が増加したことなどにより、前連結会計年度比21億21百万円増加の353億34百万円となりました。
これらの結果、経常利益は、前連結会計年度比19百万円減益の111億87百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比2億47百万円減益の71億7百万円となりました。
・キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、コールローン等の減少等により445億65百万円となり、前連結会計年度比792億81百万円増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入等により572億33百万円となり、前連結会計年度比592億90百万円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により△17億72百万円となり、前連結会計年度比1億89百万円減少しました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、当連結会計年度中1,000億46百万円増加し、3,525億14百万円となりました。
(1) 国内・国際業務部門別収支
資金運用収支は、利回りの低下を主因に貸出金利息等の資金運用収益が減少したため、前連結会計年度対比2億41百万円減の320億15百万円となりました。内訳を見ますと、国内業務部門が前連結会計年度対比1億33百万円減の309億65百万円、国際業務部門が前連結会計年度対比1億7百万円減の10億50百万円となりました。役務取引等収支は、預り資産関連手数料が減少したことなどから、前連結会計年度対比99百万円減の45億33百万円となりました。
その他業務収支は、国債等債券償還損の増加を主因として、同3億11百万円減の1億49百万円となりました。
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
資金運用収支 | 前連結会計年度 | 31,098 | 1,157 | 32,256 |
当連結会計年度 | 30,965 | 1,050 | 32,015 | |
うち資金運用収益 | 前連結会計年度 | 32,977 | 1,272 | 100 34,149 |
当連結会計年度 | 32,897 | 1,146 | 74 33,969 | |
うち資金調達費用 | 前連結会計年度 | 1,879 | 114 | 100 1,892 |
当連結会計年度 | 1,932 | 95 | 74 1,953 | |
役務取引等収支 | 前連結会計年度 | 4,618 | 14 | 4,632 |
当連結会計年度 | 4,514 | 19 | 4,533 | |
うち役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 7,479 | 28 | 7,508 |
当連結会計年度 | 7,579 | 30 | 7,610 | |
うち役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 2,861 | 14 | 2,875 |
当連結会計年度 | 3,065 | 11 | 3,076 | |
その他業務収支 | 前連結会計年度 | 407 | 52 | 460 |
当連結会計年度 | 126 | 23 | 149 | |
うちその他業務収益 | 前連結会計年度 | 553 | 52 | 606 |
当連結会計年度 | 2,066 | 23 | 2,089 | |
うちその他業務費用 | 前連結会計年度 | 145 | ― | 145 |
当連結会計年度 | 1,940 | ― | 1,940 |
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度3百万円)を控除して表示しております。
3 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
(2) 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況
① 国内業務部門
資金運用勘定の平均残高は、貸出金の増加等により前連結会計年度対比450億円増の3兆1,602億円となりました。一方、利回りは、貸出金利回りの低下を主因として、前連結会計年度比0.01ポイント低下し1.04%となりました。この結果、資金運用利息は、前連結会計年度対比80百万円減の328億97百万円となりました。資金調達勘定の平均残高は、譲渡性預金の減少等により前連結会計年度対比85億円減の3兆577億円となりました。また、利回りは、前連結会計年度と同じ0.06%となりました。この結果、資金調達利息は、前連結会計年度対比53百万円増の19億32百万円となりました。
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | (144,247) 3,115,127 | (100) 32,977 | 1.05 |
当連結会計年度 | (123,825) 3,160,215 | (74) 32,897 | 1.04 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 1,649,333 | 19,891 | 1.20 |
当連結会計年度 | 1,728,268 | 19,143 | 1.10 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | 1 | 0 | 0.86 |
当連結会計年度 | 2 | 0 | 0.63 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 1,194,102 | 12,694 | 1.06 |
当連結会計年度 | 1,161,857 | 13,449 | 1.15 | |
うちコールローン及び 買入手形 | 前連結会計年度 | 108,482 | 131 | 0.12 |
当連結会計年度 | 96,658 | 115 | 0.11 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 12,332 | 67 | 0.54 |
当連結会計年度 | 44,612 | 50 | 0.11 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 3,066,253 | 1,879 | 0.06 |
当連結会計年度 | 3,057,732 | 1,932 | 0.06 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 2,840,922 | 1,234 | 0.04 |
当連結会計年度 | 2,873,329 | 1,141 | 0.03 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 214,400 | 81 | 0.03 |
当連結会計年度 | 169,464 | 58 | 0.03 | |
うちコールマネー及び 売渡手形 | 前連結会計年度 | 3,109 | 1 | 0.06 |
当連結会計年度 | 7,084 | 2 | 0.03 | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | 608 | 0 | 0.03 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 10,155 | 134 | 1.32 |
当連結会計年度 | 10,102 | 135 | 1.33 | |
うち新株予約権付社債 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | ― | ― | ― |
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度61,201百万円、当連結会計年度12,937百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度4,984百万円、当連結会計年度4,985百万円)及び利息(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度3百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
資金運用勘定の平均残高は、預け金の減少等により前連結会計年度対比189億円減の1,427億円となりました。資金運用利息は、前連結会計年度対比1億26百万円減の11億46百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.02ポイント上昇し、0.80%となりました。資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度対比189億円減の1,428億円となりました。資金調達利息は、前連結会計年度対比19百万円減の95百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.01ポイント低下し、0.06%となりました。
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 161,733 | 1,272 | 0.78 |
当連結会計年度 | 142,774 | 1,146 | 0.80 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 11,383 | 153 | 1.34 |
当連結会計年度 | 14,015 | 182 | 1.30 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | ― | ― | ― | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 120,449 | 1,075 | 0.89 |
当連結会計年度 | 124,131 | 958 | 0.77 | |
うちコールローン及び 買入手形 | 前連結会計年度 | 131 | 0 | 0.27 |
当連結会計年度 | 42 | 0 | 0.42 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 28,200 | 41 | 0.14 |
当連結会計年度 | 2,773 | 4 | 0.14 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | (144,247) 161,861 | (100) 114 | 0.07 |
当連結会計年度 | (123,825) 142,883 | (74) 95 | 0.06 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 4,241 | 4 | 0.10 |
当連結会計年度 | 3,192 | 3 | 0.11 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | ― | ― | ― | |
うちコールマネー及び 売渡手形 | 前連結会計年度 | 39 | 0 | 0.18 |
当連結会計年度 | 44 | 0 | 0.54 | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | ― | ― | ― | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 2,415 | 8 | 0.36 |
当連結会計年度 | 3,743 | 17 | 0.47 | |
うち新株予約権付社債 | 前連結会計年度 | 10,916 | ― | ― |
当連結会計年度 | 12,076 | ― | ― |
(注)1 国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。なお、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度25百万円、当連結会計年度25百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
4 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月の外貨建取引に適用する方式)により算出しております。
③ 合計
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 3,132,613 | 34,149 | 1.09 |
当連結会計年度 | 3,179,164 | 33,969 | 1.06 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 1,660,717 | 20,045 | 1.20 |
当連結会計年度 | 1,742,283 | 19,325 | 1.10 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | 1 | 0 | 0.86 |
当連結会計年度 | 2 | 0 | 0.63 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 1,314,552 | 13,769 | 1.04 |
当連結会計年度 | 1,285,988 | 14,408 | 1.12 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 108,613 | 132 | 0.12 |
当連結会計年度 | 96,700 | 115 | 0.11 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 40,532 | 108 | 0.26 |
当連結会計年度 | 47,385 | 55 | 0.11 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 3,083,867 | 1,892 | 0.06 |
当連結会計年度 | 3,076,790 | 1,953 | 0.06 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 2,845,164 | 1,238 | 0.04 |
当連結会計年度 | 2,876,522 | 1,144 | 0.03 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 214,400 | 81 | 0.03 |
当連結会計年度 | 169,464 | 58 | 0.03 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 3,149 | 1 | 0.06 |
当連結会計年度 | 7,129 | 2 | 0.03 | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | 608 | 0 | 0.03 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 12,571 | 143 | 1.14 |
当連結会計年度 | 13,846 | 152 | 1.10 | |
うち新株予約権付社債 | 前連結会計年度 | 10,916 | ― | ― |
当連結会計年度 | 12,076 | ― | ― |
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度61,227百万円、当連結会計年度12,962百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度4,984百万円、当連結会計年度4,985百万円)及び利息(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度3百万円)を控除して表示しております。
2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
(3) 国内・国際業務部門別役務取引の状況
国内業務部門において代理業務手数料が増加したことなどから、役務取引等収益は前連結会計年度対比1億2百万円増の76億10百万円、役務取引等費用は同2億1百万円増の30億76百万円となりました。内訳を見ますと、役務取引等収益は国内業務部門が前連結会計年度対比1億円増の75億79百万円、国際業務部門が同2百万円増の30百万円となりました。役務取引等費用は国内業務部門が前連結会計年度対比2億4百万円増の30億65百万円、国際業務部門が同3百万円減の11百万円となりました。
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 7,479 | 28 | 7,508 |
当連結会計年度 | 7,579 | 30 | 7,610 | |
うち預金・貸出業務 | 前連結会計年度 | 1,288 | ― | 1,288 |
当連結会計年度 | 1,337 | ― | 1,337 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 2,330 | 28 | 2,358 |
当連結会計年度 | 2,320 | 30 | 2,350 | |
うち代理業務 | 前連結会計年度 | 1,638 | ― | 1,638 |
当連結会計年度 | 1,695 | ― | 1,695 | |
うち証券関係業務 | 前連結会計年度 | 727 | ― | 727 |
当連結会計年度 | 548 | ― | 548 | |
うち保護預り・貸金庫業務 | 前連結会計年度 | 20 | ― | 20 |
当連結会計年度 | 20 | ― | 20 | |
うち保証業務 | 前連結会計年度 | 33 | 0 | 33 |
当連結会計年度 | 33 | 0 | 34 | |
うちクレジット カード業務 | 前連結会計年度 | 234 | ― | 234 |
当連結会計年度 | 260 | ― | 260 | |
役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 2,861 | 14 | 2,875 |
当連結会計年度 | 3,065 | 11 | 3,076 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 366 | 14 | 381 |
当連結会計年度 | 365 | 11 | 376 |
(注) 国際業務部門には、当行の外国為替業務等に関する収益、費用を計上しております。
(4) 国内・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
預金合計 | 前連結会計年度 | 2,958,603 | 95,141 | 3,053,744 |
当連結会計年度 | 2,917,425 | 83,777 | 3,001,203 | |
うち流動性預金 | 前連結会計年度 | 1,705,774 | ― | 1,705,774 |
当連結会計年度 | 1,689,229 | ― | 1,689,229 | |
うち定期性預金 | 前連結会計年度 | 1,216,308 | ― | 1,216,308 |
当連結会計年度 | 1,186,892 | ― | 1,186,892 | |
うちその他 | 前連結会計年度 | 36,519 | 95,141 | 131,660 |
当連結会計年度 | 41,303 | 83,777 | 125,081 | |
譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 216,023 | ― | 216,023 |
当連結会計年度 | 247,100 | ― | 247,100 | |
総合計 | 前連結会計年度 | 3,174,626 | 95,141 | 3,269,767 |
当連結会計年度 | 3,164,526 | 83,777 | 3,248,304 |
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
3 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
(5) 国内・特別国際金融取引勘定別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
業種別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
国内 (除く特別国際金融取引勘定分) | 1,741,015 | 100.00 | 1,772,817 | 100.00 |
製造業 | 219,397 | 12.60 | 223,560 | 12.61 |
農業,林業 | 7,289 | 0.42 | 6,442 | 0.36 |
漁業 | 825 | 0.05 | 820 | 0.05 |
鉱業,採石業,砂利採取業 | 3,136 | 0.18 | 3,501 | 0.20 |
建設業 | 54,282 | 3.12 | 49,016 | 2.77 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 48,233 | 2.77 | 55,371 | 3.12 |
情報通信業 | 12,856 | 0.74 | 16,236 | 0.92 |
運輸業,郵便業 | 25,444 | 1.46 | 29,672 | 1.67 |
卸売業,小売業 | 173,831 | 9.99 | 167,888 | 9.47 |
金融業,保険業 | 151,498 | 8.70 | 149,554 | 8.44 |
不動産業,物品賃貸業 | 162,795 | 9.35 | 166,545 | 9.39 |
各種サービス業 | 117,199 | 6.73 | 114,389 | 6.45 |
地方公共団体 | 410,229 | 23.56 | 423,163 | 23.87 |
その他 | 353,993 | 20.33 | 366,653 | 20.68 |
特別国際金融取引勘定分 | ― | ― | ― | ― |
政府等 | ― | ― | ― | ― |
金融機関 | ― | ― | ― | ― |
その他 | ― | ― | ― | ― |
合計 | 1,741,015 | ― | 1,772,817 | ― |
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当ありません。(6) 国内・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
国債 | 前連結会計年度 | 482,398 | ― | 482,398 |
当連結会計年度 | 435,352 | ― | 435,352 | |
地方債 | 前連結会計年度 | 267,887 | ― | 267,887 |
当連結会計年度 | 284,844 | ― | 284,844 | |
社債 | 前連結会計年度 | 370,351 | ― | 370,351 |
当連結会計年度 | 324,731 | ― | 324,731 | |
株式 | 前連結会計年度 | 53,162 | ― | 53,162 |
当連結会計年度 | 44,571 | ― | 44,571 | |
その他の証券 | 前連結会計年度 | 81,387 | 127,606 | 208,993 |
当連結会計年度 | 115,962 | 115,823 | 231,785 | |
合計 | 前連結会計年度 | 1,255,187 | 127,606 | 1,382,794 |
当連結会計年度 | 1,205,463 | 115,823 | 1,321,286 |
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行のユーロ円を含む外貨建取引であります。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)2016年3月31日 | |
1.連結自己資本比率(2/3) | 13.07 |
2.連結における自己資本の額 | 1,604 |
3.リスク・アセットの額 | 12,270 |
4.連結総所要自己資本額 | 490 |
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)2016年3月31日 | |
1.自己資本比率(2/3) | 13.03 |
2.単体における自己資本の額 | 1,597 |
3.リスク・アセットの額 | 12,252 |
4.単体総所要自己資本額 | 490 |
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分 | 2015年3月31日 | 2016年3月31日 |
金額(億円) | 金額(億円) | |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 86 | 88 |
危険債権 | 188 | 237 |
要管理債権 | 101 | 96 |
正常債権 | 17,144 | 17,397 |
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