有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007W51
株式会社十六銀行 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2016年3月期)
以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、前連結会計年度と比較して、経常収益は129億91百万円減少し1,145億44百万円、経常利益は157億17百万円減少し223億46百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は94億28百万円減少し133億71百万円となりました。
当連結会計年度の主要な損益状況は次のとおりであります。
〔連結損益状況〕
前連結会計年度 (百万円)(A) | 当連結会計年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
経常収益 | 127,535 | 114,544 | △12,991 |
連結業務粗利益 | 86,585 | 77,947 | △8,638 |
資金利益 (注) | 61,495 | 57,359 | △4,136 |
役務取引等利益 | 11,601 | 11,018 | △583 |
その他業務利益 | 13,488 | 9,569 | △3,919 |
経費(除く臨時処理分) | 55,571 | 55,211 | △360 |
連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前) | 31,014 | 22,736 | △8,278 |
与信関係費用 | 2,772 | 2,792 | 20 |
うち一般貸倒引当金繰入額 | △ 1,896 | △1,274 | 622 |
うち不良債権処理額 | 4,682 | 4,071 | △611 |
株式等関係損益 | 7,681 | 76 | △7,605 |
株式等売却益 | 7,864 | 1,684 | △6,180 |
株式等売却損 | 153 | 1,541 | 1,388 |
株式等償却 | 30 | 66 | 36 |
その他 | 2,140 | 2,325 | 185 |
経常利益 | 38,063 | 22,346 | △15,717 |
特別損益 | 164 | △457 | △621 |
負ののれん発生益 | 7 | ― | △7 |
持分変動利益 | 284 | ― | △284 |
固定資産処分損益 | 14 | △135 | △149 |
減損損失 | 141 | 77 | △64 |
退職給付制度改定損 | ― | 243 | 243 |
税金等調整前当期純利益 | 38,228 | 21,889 | △16,339 |
法人税、住民税及び事業税 | 6,564 | 6,454 | △110 |
法人税等調整額 | 7,847 | 965 | △6,882 |
法人税等合計 | 14,411 | 7,420 | △6,991 |
当期純利益 | 23,816 | 14,469 | △9,347 |
非支配株主に帰属する当期純利益 | 1,017 | 1,097 | 80 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 22,799 | 13,371 | △9,428 |
(注) 資金利益=資金運用収支+金銭の信託運用見合費用
〔連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前)〕
資金利益は、貸出金利息が減少したことなどから、前連結会計年度比41億36百万円減少しました。役務取引等利益は、投資信託関係手数料が減少したことなどから、前連結会計年度比5億83百万円減少しました。また、その他業務利益は、国債等債券損益が減少したことなどから、前連結会計年度比39億19百万円減少しました。この結果、連結業務粗利益は、前連結会計年度比86億38百万円減少しました。
経費(除く臨時処理分)は、物件費の減少を主因として、前連結会計年度比3億60百万円減少しました。この結果、連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前)は、前連結会計年度比82億78百万円減少し227億36百万円となりました。
〔与信関係費用〕
与信関係費用は、不良債権処理額が減少したものの一般貸倒引当金繰入額が増加したことなどから、前連結会計年度比20百万円増加し27億92百万円となりました。
〔株式等関係損益〕
株式等関係損益は、株式等売却益が減少したことなどから、前連結会計年度比76億5百万円減少し76百万円となりました。
〔経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益〕
以上から、経常利益は前連結会計年度比157億17百万円減少し223億46百万円となりました。
また、特別損益は、年金制度の一部移行による影響額を特別損失として計上したことなどから、前連結会計年度比6億21百万円減少しました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比94億28百万円減少し133億71百万円となりました。
今後におきましても、「第13次中期経営計画~All For Your Smile こころにひびくサービスを~」(2014年4月~2017年3月)の施策に基づき、収益力の増強に向けた取組みを一層強化してまいります。
(2) 財政状態の分析
〔預金等〕
預金等(譲渡性預金含む)につきましては、マイナス金利政策が導入され市場金利が大きく低下するなか、低コストかつ長期安定的な資金の調達に努めました。この結果、当連結会計年度末の預金等残高は、法人向け譲渡性預金の減少を主因に前連結会計年度末比386億15百万円減少し5兆3,227億30百万円となりました。
〔貸出金〕
貸出金につきましては、地元企業、特に中小企業の資金需要に積極的にお応えするとともに、住宅ローンを中心とする個人ローンの取扱いに努めました。この結果、当連結会計年度末の貸出金残高は、前連結会計年度末比749億72百万円増加し3兆9,295億66百万円となりました。
〔有価証券〕
有価証券につきましては、国債、地方債等の引受、購入のほか、相場環境を注視しつつ、資金の効率的運用のための債券等の売買を行いました。この結果、当連結会計年度末の有価証券残高は、前連結会計年度末比1,332億98百万円増加し1兆7,915億74百万円となりました。
〔不良債権〕
引き続き企業再生支援に注力するとともに、バルクセールを中心とした最終処理を推進しました。当連結会計年度末の連結リスク管理債権額は、前連結会計年度末比86億9百万円減少し1,055億2百万円となりました。単体リスク管理債権額は、前事業年度末比83億53百万円減少し1,034億5百万円となりました。
また、当行単体の金融再生法基準による不良債権額(「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」に基づく債権の区分のうち、「破産更生債権及びこれらに準ずる債権」、「危険債権」、「要管理債権」の合計額)は、前事業年度末比84億32百万円減少し1,038億10百万円となり、総与信に占める割合は、前事業年度末比0.26ポイント低下し2.60%となりました。
なお、当行は部分直接償却を実施しておりません。
金融再生法基準による不良債権額(単体)
前事業年度末 (A) | 当事業年度末 (B) | 増減 (B)-(A) | |||
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 百万円 | 15,413 | 14,664 | △749 | |
危険債権 | 百万円 | 86,732 | 83,688 | △3,044 | |
要管理債権 | 百万円 | 10,095 | 5,456 | △4,639 | |
合計 | ① | 百万円 | 112,242 | 103,810 | △8,432 |
総与信 | ② | 百万円 | 3,918,877 | 3,986,859 | 67,982 |
不良債権額の総与信に占める割合 | ①/② | % | 2.86 | 2.60 | △0.26 |
(ご参考)
部分直接償却を実施したと仮定した場合の金融再生法基準による不良債権額(単体)
前事業年度末 (A) | 当事業年度末 (B) | 増減 (B)-(A) | |||
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 百万円 | 7,393 | 6,853 | △540 | |
危険債権 | 百万円 | 86,732 | 83,688 | △3,044 | |
要管理債権 | 百万円 | 10,095 | 5,456 | △4,639 | |
合計 | ① | 百万円 | 104,222 | 95,999 | △8,223 |
総与信 | ② | 百万円 | 3,910,857 | 3,979,048 | 68,191 |
不良債権額の総与信に占める割合 | ①/② | % | 2.66 | 2.41 | △0.25 |
〔連結自己資本比率(国内基準)〕
自己資本の額は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などから、前連結会計年度末比30億38百万円増加しました。
リスク・アセットの額は、貸出金が増加したことなどから、前連結会計年度末比1,066億96百万円増加しました。
この結果、連結自己資本比率は前連結会計年度末比0.29ポイント低下し10.34%となりました。
前連結会計年度末 (A) | 当連結会計年度末 (B) | 増減 (B)-(A) | |||
自己資本の額 | 百万円 | 297,011 | 300,049 | 3,038 | |
リスク・アセットの額 | 百万円 | 2,792,518 | 2,899,214 | 106,696 | |
自己資本比率 | % | 10.63 | 10.34 | △0.29 |
(注) 連結自己資本比率(国内基準)は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に基づき算出しております。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、売現先勘定の増加などにより922億7百万円の収入(前連結会計年度は1,717億10百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得などにより1,578億73百万円の支出(前連結会計年度は1,685億40百万円の収入)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付借入金の返済などにより60億17百万円の支出(前連結会計年度は329億47百万円の支出)となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、当連結会計年度中に716億98百万円減少し3,272億96百万円となりました。
前連結会計年度 (百万円)(A) | 当連結会計年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 171,710 | 92,207 | △79,503 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | 168,540 | △157,873 | △326,413 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △32,947 | △6,017 | 26,930 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 398,995 | 327,296 | △71,698 |
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