有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007WYZ
名古屋鉄道株式会社 業績等の概要 (2016年3月期)
(1) 業績
当連結会計年度(2015年4月1日から2016年3月31日まで(以下、当期という。))におけるわが国経済は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられたものの、企業収益や所得・雇用環境が改善する中で、設備投資が緩やかな増加基調にあったほか、個人消費も底堅く推移するなど、景気は緩やかな回復基調を維持しました。こうした状況下、当社及び当社グループでは、「名鉄グループ中期経営計画~PLAN123~」における「『積極的な事業展開』と『強固な経営基盤の確立』の両輪で、新たな成長のステージに向けて前進する」という基本方針のもと、積極的な営業活動と効率的な経営に努めました。
当期の営業収益は6,101億53百万円(前期比0.1%増)、営業利益は448億64百万円(前期比17.8%増)、経常利益は443億76百万円(前期比24.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は245億32百万円(前期比37.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 交通事業
鉄軌道事業につきましては、当社では、都市計画事業の一環として高架化工事を引き続き進めたほか、耐震補強工事を行うなど、安全面の強化に努めました。また、一部特別車特急車両2200系の新造や1200系のリニューアルを行ったほか、駅ナンバリングを導入するなど、お客さまサービスの向上を図りました。営業施策面では、開村50周年を迎えた「博物館明治村」や㈱名鉄百貨店などのグループと連携した各種企画乗車券を販売したほか、沿線地域と連携した観光キャンペーンを引き続き実施するなど、旅客の需要喚起に努めました。バス事業につきましては、名鉄バス㈱では、高速バス「名古屋・富山線」及び「名古屋・高山線」を増便したほか、路線バスでは、運行状況を携帯電話等で確認できる「名鉄バスロケーションシステム」の全路線への導入を完了するなど、競争力強化とサービスの向上に取組みました。また、濃飛乗合自動車㈱では、インバウンド需要や北陸新幹線の延伸開業の効果を見込み、昨年12月から高速バス「高山‐白川郷‐富山線」の運行を開始するなど、新たな需要喚起に努めました。加えて、当社では、昨年10月に外国人旅行客向けの商品である「昇龍道高速バスきっぷ」のリニューアル及び利用エリアと利用期間を拡大した「昇龍道高速バスきっぷワイド」の発売を開始し、グループ全体でインバウンド対応の強化に努め、更なる誘客を図りました。
タクシー事業につきましては、スマートフォンアプリ「LINE」で、タクシーの手配や支払いができるタクシー配車サービスをグループ各社で導入し、利便性の向上を図りました。
この結果、交通事業の営業収益は、鉄軌道事業やバス事業で輸送人員が増加したことなどにより、1,644億89百万円(前期比3.5%増)、営業利益は、燃料費の減少などもあり220億3百万円(前期比39.8%増)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当 期 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
鉄軌道事業 | 91,541 | 3.3 |
バス事業 | 48,926 | 4.5 |
タクシー事業 | 28,700 | 1.8 |
消去 | △4,678 | ― |
営業収益計 | 164,489 | 3.5 |
(提出会社の運輸営業成績表)
鉄軌道事業
種別 | 単位 | 当 期 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 対前期増減率(%) | |
営業日数 | 日 | 366 | 0.3 | |
営業キロ | キロ | 444.2 | ― | |
走行キロ | 客車 | 千キロ | 195,955 | 0.2 |
貨車 | 〃 | 1 | △9.2 | |
乗車人員 | 定期 | 千人 | 251,561 | 4.0 |
定期外 | 〃 | 121,958 | 3.2 | |
計 | 〃 | 373,519 | 3.7 | |
貨物トン数 | 千トン | 10 | 212.5 | |
旅客収入 | 定期 | 百万円 | 37,517 | 3.6 |
定期外 | 〃 | 47,520 | 3.4 | |
計 | 〃 | 85,038 | 3.5 | |
手小荷物収入 | 〃 | 53 | △0.4 | |
貨物収入 | 〃 | 6 | 141.4 | |
運輸雑収 | 〃 | 4,669 | 1.7 | |
収入合計 | 〃 | 89,767 | 3.4 | |
1日平均収入 | 〃 | 245 | 3.1 | |
乗車効率 | % | 30.0 | ― |
(注) 1 乗車効率の算出方法は | 延人キロ | ×100によります。 |
客車走行キロ×1車平均定員 |
2 鉄道と軌道との乗車人員は重複しておりません。
② 運送事業
トラック事業につきましては、名鉄運輸㈱をはじめとした各社において適正運賃収受の取り組みに引き続き努めました。海運事業につきましては、太平洋フェリー㈱では、「きそ」の就航10周年記念キャンペーンを行うなど、旅客の需要喚起に努めました。
この結果、運送事業の営業収益は1,320億15百万円(前期比0.8%減)となりましたが、営業利益は、燃料費の減少などから62億33百万円(前期比33.8%増)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当 期 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
トラック事業 | 150,459 | △0.0 |
海運事業 | 16,328 | △2.6 |
消去 | △34,772 | ― |
営業収益計 | 132,015 | △0.8 |
③ 不動産事業
不動産賃貸業につきましては、当社では、高品質な住環境の提供を目指す新ブランドの賃貸マンション「meLiV(メリヴ)岩倉」が本年2月に竣工するなど、収益力の向上を図りました。また、㈱メルサでは、昨年9月に東京・銀座5丁目の店舗を「EXITMELSA」としてリニューアルオープンするなど、施設の魅力向上に努めました。不動産分譲業につきましては、当社では、分譲団地「名鉄陽なたの丘 蒼空の街」の販売に引き続き取り組みました。また、名鉄不動産㈱では、大阪地区の大規模物件をはじめとした分譲マンションの販売を進めました。
しかしながら、不動産事業全体では、分譲マンションの販売引渡戸数が前期に比べ減少したため、878億7百万円(前期比4.6%減)、営業利益は95億95百万円(前期比19.7%減)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当 期 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
不動産賃貸業 | 50,198 | 5.8 |
不動産分譲業 | 41,943 | △12.9 |
消去 | △4,334 | ― |
営業収益計 | 87,807 | △4.6 |
④ レジャー・サービス事業
ホテル業につきましては、㈱名鉄グランドホテルでは、「名鉄ニューグランドホテル」の開業30周年に合わせ全客室の改装を行ったほか、「名鉄グランドホテル」の「欧風料理 アイリス」を「カジュアルダイニング アイリス」としてリニューアルオープンするなど、サービスの向上を図りました。また、名鉄イン㈱では、東京初進出となる「名鉄イン浜松町」を本年3月にオープンするなど、事業拡大を図りました。観光施設につきましては、㈱名鉄インプレスでは、開園35周年を迎えた「南知多ビーチランド」において昨年3月に新設した「ふれあいおさかな館」が好調であったほか、「リトルワールド」において、グルメイベント「スイーツEXPO」及び「世界のBBQフェス!」を開催するなど、集客力の向上に努めました。また、㈱名鉄レストランでは、昨年3月から運営受託を開始した道の駅「もっくる新城」が好調に推移したほか、新東名高速道路岡崎サービスエリアに「お土産処 三州岡崎宿」を本年2月にオープンするなど、新規顧客の獲得に努めました。
この結果、レジャー・サービス事業の営業収益は、ホテル業において好調なインバウンド需要を取り込んだこともあり、550億38百万円(前期比2.9%増)、営業利益は21億2百万円(前期比169.2%増)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当 期 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
ホテル業 | 17,072 | 5.8 |
観光施設の経営 | 24,163 | 2.3 |
旅行業 | 14,449 | 0.1 |
消去 | △646 | ― |
営業収益計 | 55,038 | 2.9 |
⑤ 流通事業
百貨店業につきましては、㈱名鉄百貨店では、昨年4月に前年度からの大型改装の仕上げとして、中部エリアで初出店となる「Cafe&Meal MUJI」を併設した「無印良品」がリニューアルオープンしたほか、雑貨専門店「ロフト」を誘致するなど、新規顧客の獲得に努めました。また、本年2月から「MEITETSU μ’s Card(名鉄ミューズカード)」に新たな利用特典を設定するなど、グループカードを軸とした販売促進活動を展開しました。その他物品販売につきましては、名鉄産業㈱では、駅店舗事業で「ファミリーマートエスタシオ」の出店を進めたほか、フランチャイズ店舗のリニューアルを図りました。
しかしながら、流通事業全体では、百貨店業での減収や価格下落による石油販売の減収などの影響で、営業収益は1,363億85百万円(前期比3.5%減)となりました。一方、営業利益は、駅店舗事業における増益が寄与し8億63百万円(前期比5.3%増)となりました。
(業種別営業成績表)
業種別 | 当 期 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
百貨店業 | 71,624 | △3.6 |
その他物品販売 | 65,771 | △3.6 |
消去 | △1,010 | ― |
営業収益計 | 136,385 | △3.5 |
⑥ その他の事業
その他の事業につきましては、設備保守整備事業において受注が増加したほか、システム開発案件も増加し、営業収益は779億11百万円(前期比4.6%増)、営業利益は36億91百万円(前期比2.0%増)となりました。(業種別営業成績表)
業種別 | 当 期 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
設備の保守・整備・工事 | 29,762 | 2.0 |
航空事業 | 21,364 | 1.3 |
ビル管理メンテナンス業 | 3,780 | 0.7 |
その他事業 | 24,599 | 11.5 |
消去 | △1,595 | ― |
営業収益計 | 77,911 | 4.6 |
(2) キャッシュ・フローの状況
当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ11億45百万円増加し、169億21百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増減額が増加したことなどにより、前期に比べ28億50百万円減少し675億29百万円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ固定資産の取得による支出が増加したことなどにより、71億96百万円減少し△401億26百万円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出が減少したことなどにより、88億36百万円増加し△262億57百万円となりました。
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