有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007UCF
中部電力株式会社 事業等のリスク (2016年3月期)
当社グループの経営成績,財務状況などに関する変動要因のうち,投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には,主に以下のようなものがある。
なお,文中における将来に関する事項は,有価証券報告書提出日(2016年6月29日)現在において判断したものであり,今後のエネルギー政策や電気事業制度の見直しなどの影響を受ける可能性がある。
当社グループの中核事業である電気事業において,販売電力量は景気動向や気温の変動などによって増減するため,業績は影響を受ける可能性がある。
また,年間の降雨降雪量によって水力発電電力量が増減するため,発電費用も影響を受ける可能性があるが,「渇水準備引当金制度」により,一定の範囲で調整が図られるため,業績への影響は緩和される。
②燃料価格の変動等
LNG(液化天然ガス),石炭,原油などの燃料費は,市場価格および為替相場の変動により影響を受ける可能性があるが,燃料価格の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」により,一定の範囲で調整が図られるため,業績への影響は緩和される。
ただし,燃料の需給状況,燃料調達先の設備・操業トラブルや政治情勢の変動などにより燃料が円滑に調達できない場合などには,燃料費の増減により,業績は影響を受ける可能性がある。
③金利の変動等
当社グループの有利子負債残高は,2016年3月末時点で2兆6,254億円と,総資産の47.4%に相当し,支払利息が市場金利の変動によって増減するため,業績は影響を受ける可能性がある。
ただし,有利子負債残高の86.4%が,社債,長期借入金の長期資金であり,その大部分を固定金利で調達しているため,業績への影響は限定的である。
また,当社グループが保有する企業年金資産などの一部は,時価が株価・金利などの変動によって増減するため,業績は影響を受ける可能性がある。
(2)当社グループの事業活動に関するリスク
①供給設備の非稼働
当社は,浜岡原子力発電所全号機の運転を停止しており,現在,新規制基準を踏まえた対策を着実に実施するとともに,3・4号機について,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査を受けている。同基準への適合性を早期に確認いただけるよう,社内体制を強化し確実な審査対応に努めていく。
設備対策については,4号機は2016年9月頃,3号機は2017年9月頃に完了する見通しである。審査対応などにより追加の設備対策が必要となった場合には,可能な限り早期に実施していく。5号機については,海水流入事象に対する復旧計画を取りまとめるとともに,新規制基準を踏まえた対策について,引き続き具体的な検討を進めている。
また,防災体制の整備や教育・訓練の充実を図るとともに,住民避難を含む緊急時対応の実効性向上に向けて,国・自治体との連携を強化している。
当社は,浜岡原子力発電所全号機の運転停止状況下における電力の安定供給の確保に向けて,お客さまに節電のご協力をいただきながら,老朽火力発電機の運転継続などの需給対策を実施しているが,火力で代替することに伴う燃料費の大幅な増加などにより,業績は影響を受ける見込みである。
当社グループでは,良質な電気を経済的かつ安定的にお届けするために,最適な設備の形成・保全に努めるとともに,災害に強い設備形成を実現するために,大規模地震対策なども実施している。
ただし,大規模な自然災害の発生,事故やテロ行為,燃料調達支障のほか,新規制基準への対応などに伴う,当社および当社が受電している他社の供給設備の稼働状況によっては,業績は影響を受ける可能性がある。
②原子力バックエンド費用等
原子力のバックエンド事業は,超長期の事業で不確実性を有するが,国による制度措置等に基づき,同事業に係る費用は「使用済燃料再処理等引当金」,「使用済燃料再処理等準備引当金」などに引当している。また,使用済燃料の再処理等の着実な実施を目的とした「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律」が,2016年5月に成立した。
ただし,原子力バックエンド費用および原子燃料サイクルに関する費用は,制度の見直し,制度内外の将来費用の見積り額の増減,再処理施設の稼働状況などにより増減するため,業績は影響を受ける可能性がある。
③競争環境の変化
エネルギー事業を取り巻く環境は,2016年4月からの電力の小売全面自由化に続き,2017年のガスの小売全面自由化や,2020年の送配電事業の法的分離など急激に変化しつつある。また,2015年7月に経済産業省「長期エネルギー需給見通し」により示されたエネルギーミックスの実現に向け,再生可能エネルギーの利用拡大や天然ガスの普及促進ならびに省エネルギーの抜本的強化など,需給構造が大きく変化する可能性がある。
このような中,当社グループは,経営効率化を最大限に進めるとともに,新たな料金メニューやサービスの創出など,お客さまの期待を超えるサービスの提供や,首都圏を中心とした電力・ガス販売の展開などの事業領域の拡大に取り組んでいくが,競争の激化や需給構造の変化などにより,業績は影響を受ける可能性がある。
当社は,東京電力と共同で設立した「JERA」を通じて柔軟性・経済性・安定性に優れた燃料調達を実現することなどにより競争力を強化していく。2016年7月には当社と東京電力の既存燃料事業(上流・調達)および既存海外発電・エネルギーインフラ事業をJERAに統合することを予定しており,両社がこれまで培ってきた資産・技術・知見を結集して,国際エネルギー市場での成長を加速していく。なお,両社の既存火力発電事業のJERAへの統合については,2017年春頃に判断することを目標に,検討を継続していく。本アライアンスは,当社が従来掲げてきた成長戦略を加速して進めるために実施するものであり,これにより成長の可能性が大きく広がるものと考えているが,具体的な展開により,業績は影響を受ける可能性がある。
④地球環境保全に向けた規制強化等
2020年以降の気候変動に関する国際的枠組みが合意され,世界的に地球温暖化問題への関心が高まる中,電気事業においても,低炭素社会の実現に貢献することが重要な責務となっている。2016年2月,当社を含む電気事業者有志36社により,温室効果ガス排出抑制活動に取り組む自主的枠組みである「電気事業低炭素社会協議会」が設立された。また,2016年4月には,省エネ法,エネルギー供給構造高度化法が改正され,火力発電効率や非化石エネルギー源利用比率に関する基準が定められた。
このような中,当社グループでは「中部電力グループ環境基本方針」を制定し,具体的な行動計画である「アクションプラン」に従い,最適なエネルギーミックスの追求と省エネを推進し,環境経営の徹底を通じて地球規模での低炭素社会の実現に貢献することを目指している。しかしながら,今後の環境規制強化などの状況変化により,業績は影響を受ける可能性がある。
⑤電気事業以外の事業
当社グループは,電気事業およびガスやオンサイトエネルギーなどを供給するエネルギー事業をコア領域として,国内事業で培ったノウハウを活かした海外エネルギー事業,電気事業に関連する設備の拡充や保全のための建設,資機材供給のための製造など,さまざまな事業を展開している。これらの事業は,他事業者との競合の進展など事業環境の変化により,当社グループが期待するような結果をもたらさない場合には,業績は影響を受ける可能性がある。
(3)その他のリスク
①コンプライアンス
当社グループでは,法令および社会規範の遵守に関する「中部電力グループコンプライアンス基本方針」を制定し,コンプライアンスの徹底などに努めている。
ただし,コンプライアンスに反する事象の発生により,社会的信用の低下などが発生した場合には,業績は影響を受ける可能性がある。
②情報の漏えい
当社グループでは,個人情報(特定個人情報を含む)をはじめ重要な情報を適切に管理するため,法令などに則り,社内体制および情報の取り扱いのルールを定めるとともに,情報システムのセキュリティ強化や従業員教育などを実施している。
ただし,情報の漏えい等により,対応に要する直接的な費用のほか,社会的信用の低下などが発生した場合には,業績は影響を受ける可能性がある。
なお,文中における将来に関する事項は,有価証券報告書提出日(2016年6月29日)現在において判断したものであり,今後のエネルギー政策や電気事業制度の見直しなどの影響を受ける可能性がある。
(1)経済環境に関するリスク
①経済状況および天候状況当社グループの中核事業である電気事業において,販売電力量は景気動向や気温の変動などによって増減するため,業績は影響を受ける可能性がある。
また,年間の降雨降雪量によって水力発電電力量が増減するため,発電費用も影響を受ける可能性があるが,「渇水準備引当金制度」により,一定の範囲で調整が図られるため,業績への影響は緩和される。
②燃料価格の変動等
LNG(液化天然ガス),石炭,原油などの燃料費は,市場価格および為替相場の変動により影響を受ける可能性があるが,燃料価格の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」により,一定の範囲で調整が図られるため,業績への影響は緩和される。
ただし,燃料の需給状況,燃料調達先の設備・操業トラブルや政治情勢の変動などにより燃料が円滑に調達できない場合などには,燃料費の増減により,業績は影響を受ける可能性がある。
③金利の変動等
当社グループの有利子負債残高は,2016年3月末時点で2兆6,254億円と,総資産の47.4%に相当し,支払利息が市場金利の変動によって増減するため,業績は影響を受ける可能性がある。
ただし,有利子負債残高の86.4%が,社債,長期借入金の長期資金であり,その大部分を固定金利で調達しているため,業績への影響は限定的である。
また,当社グループが保有する企業年金資産などの一部は,時価が株価・金利などの変動によって増減するため,業績は影響を受ける可能性がある。
(2)当社グループの事業活動に関するリスク
①供給設備の非稼働
当社は,浜岡原子力発電所全号機の運転を停止しており,現在,新規制基準を踏まえた対策を着実に実施するとともに,3・4号機について,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査を受けている。同基準への適合性を早期に確認いただけるよう,社内体制を強化し確実な審査対応に努めていく。
設備対策については,4号機は2016年9月頃,3号機は2017年9月頃に完了する見通しである。審査対応などにより追加の設備対策が必要となった場合には,可能な限り早期に実施していく。5号機については,海水流入事象に対する復旧計画を取りまとめるとともに,新規制基準を踏まえた対策について,引き続き具体的な検討を進めている。
また,防災体制の整備や教育・訓練の充実を図るとともに,住民避難を含む緊急時対応の実効性向上に向けて,国・自治体との連携を強化している。
当社は,浜岡原子力発電所全号機の運転停止状況下における電力の安定供給の確保に向けて,お客さまに節電のご協力をいただきながら,老朽火力発電機の運転継続などの需給対策を実施しているが,火力で代替することに伴う燃料費の大幅な増加などにより,業績は影響を受ける見込みである。
当社グループでは,良質な電気を経済的かつ安定的にお届けするために,最適な設備の形成・保全に努めるとともに,災害に強い設備形成を実現するために,大規模地震対策なども実施している。
ただし,大規模な自然災害の発生,事故やテロ行為,燃料調達支障のほか,新規制基準への対応などに伴う,当社および当社が受電している他社の供給設備の稼働状況によっては,業績は影響を受ける可能性がある。
②原子力バックエンド費用等
原子力のバックエンド事業は,超長期の事業で不確実性を有するが,国による制度措置等に基づき,同事業に係る費用は「使用済燃料再処理等引当金」,「使用済燃料再処理等準備引当金」などに引当している。また,使用済燃料の再処理等の着実な実施を目的とした「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律」が,2016年5月に成立した。
ただし,原子力バックエンド費用および原子燃料サイクルに関する費用は,制度の見直し,制度内外の将来費用の見積り額の増減,再処理施設の稼働状況などにより増減するため,業績は影響を受ける可能性がある。
③競争環境の変化
エネルギー事業を取り巻く環境は,2016年4月からの電力の小売全面自由化に続き,2017年のガスの小売全面自由化や,2020年の送配電事業の法的分離など急激に変化しつつある。また,2015年7月に経済産業省「長期エネルギー需給見通し」により示されたエネルギーミックスの実現に向け,再生可能エネルギーの利用拡大や天然ガスの普及促進ならびに省エネルギーの抜本的強化など,需給構造が大きく変化する可能性がある。
このような中,当社グループは,経営効率化を最大限に進めるとともに,新たな料金メニューやサービスの創出など,お客さまの期待を超えるサービスの提供や,首都圏を中心とした電力・ガス販売の展開などの事業領域の拡大に取り組んでいくが,競争の激化や需給構造の変化などにより,業績は影響を受ける可能性がある。
当社は,東京電力と共同で設立した「JERA」を通じて柔軟性・経済性・安定性に優れた燃料調達を実現することなどにより競争力を強化していく。2016年7月には当社と東京電力の既存燃料事業(上流・調達)および既存海外発電・エネルギーインフラ事業をJERAに統合することを予定しており,両社がこれまで培ってきた資産・技術・知見を結集して,国際エネルギー市場での成長を加速していく。なお,両社の既存火力発電事業のJERAへの統合については,2017年春頃に判断することを目標に,検討を継続していく。本アライアンスは,当社が従来掲げてきた成長戦略を加速して進めるために実施するものであり,これにより成長の可能性が大きく広がるものと考えているが,具体的な展開により,業績は影響を受ける可能性がある。
④地球環境保全に向けた規制強化等
2020年以降の気候変動に関する国際的枠組みが合意され,世界的に地球温暖化問題への関心が高まる中,電気事業においても,低炭素社会の実現に貢献することが重要な責務となっている。2016年2月,当社を含む電気事業者有志36社により,温室効果ガス排出抑制活動に取り組む自主的枠組みである「電気事業低炭素社会協議会」が設立された。また,2016年4月には,省エネ法,エネルギー供給構造高度化法が改正され,火力発電効率や非化石エネルギー源利用比率に関する基準が定められた。
このような中,当社グループでは「中部電力グループ環境基本方針」を制定し,具体的な行動計画である「アクションプラン」に従い,最適なエネルギーミックスの追求と省エネを推進し,環境経営の徹底を通じて地球規模での低炭素社会の実現に貢献することを目指している。しかしながら,今後の環境規制強化などの状況変化により,業績は影響を受ける可能性がある。
⑤電気事業以外の事業
当社グループは,電気事業およびガスやオンサイトエネルギーなどを供給するエネルギー事業をコア領域として,国内事業で培ったノウハウを活かした海外エネルギー事業,電気事業に関連する設備の拡充や保全のための建設,資機材供給のための製造など,さまざまな事業を展開している。これらの事業は,他事業者との競合の進展など事業環境の変化により,当社グループが期待するような結果をもたらさない場合には,業績は影響を受ける可能性がある。
(3)その他のリスク
①コンプライアンス
当社グループでは,法令および社会規範の遵守に関する「中部電力グループコンプライアンス基本方針」を制定し,コンプライアンスの徹底などに努めている。
ただし,コンプライアンスに反する事象の発生により,社会的信用の低下などが発生した場合には,業績は影響を受ける可能性がある。
②情報の漏えい
当社グループでは,個人情報(特定個人情報を含む)をはじめ重要な情報を適切に管理するため,法令などに則り,社内体制および情報の取り扱いのルールを定めるとともに,情報システムのセキュリティ強化や従業員教育などを実施している。
ただし,情報の漏えい等により,対応に要する直接的な費用のほか,社会的信用の低下などが発生した場合には,業績は影響を受ける可能性がある。
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