有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007TJ1
中国電力株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2016年3月期)
(1)経営成績の分析
①業績概要(連結)
売上高(営業収益)は、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の賦課金や交付金の増加はあったものの、販売電力量の減少や燃料費調整制度の影響などにより電気料金収入が減少したことなどから、1兆2,315億円と前連結会計年度に比べ680億円の減収となった。営業費用は、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の納付金や修繕費などの増加はあったものの、経営全般にわたる効率化に加え、燃料価格の低下による原料費の減少もあり、1兆1,815億円と前連結会計年度に比べ467億円の減少となった。
この結果、営業利益は500億円と、前連結会計年度に比べ213億円の減少となった。
支払利息などの営業外損益を加えた経常利益は392億円となり、前連結会計年度に比べ195億円の減益となった。
渇水準備金を取崩し、原子力発電工事償却準備金を引き当て、関係会社の株式を売却したことに伴う特別利益を計上し、法人税などを控除した親会社株主に帰属する当期純利益では271億円となり、前連結会計年度に比べ67億円の減少となった。
前連結会計年度 (億円) | 当連結会計年度 (億円) | 差引 (億円) | 増減率 (%) | |
売上高(営業収益) | 12,996 | 12,315 | △680 | △5.2 |
経常利益 | 587 | 392 | △195 | △33.3 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 338 | 271 | △67 | △19.9 |
(参考)営業利益 | 713 | 500 | △213 | △29.9 |
(参考)中国電力個別決算
前事業年度 (億円) | 当事業年度 (億円) | 差引 (億円) | 増減率 (%) | |
売上高(営業収益) | 12,218 | 11,505 | △713 | △5.8 |
経常利益 | 498 | 313 | △184 | △37.1 |
当期純利益 | 303 | 210 | △92 | △30.6 |
(参考)営業利益 | 604 | 396 | △208 | △34.4 |
②収支諸元(中国電力個別)
○販売電力量
当事業年度の販売電力量は567.2億kWhと、前事業年度に比べ2.0%の減少となった。
電灯は、冬季の気温が前年に比べて高めに推移したことによる暖房需要の減少などから前事業年度を下回った。
産業用の大口電力は、鉄鋼が減少したことなどから、前事業年度を下回った。
○発受電電力量
自社の火力発電は、補修量の増加や販売電力量の減などにより減少した。
他社受電は、太陽光発電の増加や他社発電所の補修量の減少などにより増加した。
○前提となる主要諸元
前事業年度 | 当事業年度 | |
販売電力量 | 578.7億kWh | 567.2億kWh |
為替レート(インターバンク) | 110円/$ | 120円/$ |
原油CIF価格 | 90.4$/b | 48.7$/b |
海外炭CIF価格 | 92.7$/t | 75.4$/t |
(2)財政状態の分析
資産・負債・純資産
資産は、短期投資等の流動資産が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ353億円減少し、3兆709億円となった。
負債は、有利子負債の減少などから、前連結会計年度末に比べ189億円減少し、2兆4,624億円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによる増加はあったものの、配当金の支払いなどから、前連結会計年度末に比べ163億円減少し、6,085億円となった。
この結果、自己資本比率は、19.7%となった。
前連結会計年度末 (億円) | 当連結会計年度末 (億円) | 差 引 (億円) | ||
資 産 | 31,062 | 30,709 | △353 | |
(うち電気事業固定資産) (うち固定資産仮勘定) (うち流動資産) | (13,385) (6,580) (4,317) | (13,341) (7,283) (3,185) | (△44) (702) (△1,131) | |
負 債 | 24,814 | 24,624 | △189 | |
(うち有利子負債) | (19,801) | (19,503) | (△298) | |
純 資 産 | 6,248 | 6,085 | △163 | |
(自己資本) | (6,198) | (6,043) | (△155) |
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金と社債の金額及び利子を支払っている負債を対象としており、無利子のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を含んでいる。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
○営業活動によるキャッシュ・フロー税金等調整前当期純利益の減少などにより、前連結会計年度に比べ51億円減少の1,479億円の収入となった。
○投資活動によるキャッシュ・フロー
設備投資の増加などにより、前連結会計年度に比べ437億円増加の1,946億円の支出となった。
この結果、差引フリー・キャッシュ・フローは、467億円のマイナスとなった。
○財務活動によるキャッシュ・フロー
社債・借入金の返済を行ったことなどにより、510億円の支出となった。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ981億円減少し、934億円となった。
項 目 | 前連結会計年度 (億円) | 当連結会計年度 (億円) | 差 引 (億円) | |
○営業活動によるキャッシュ・フロー | 1,531 | 1,479 | △51 | |
○投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,508 | △1,946 | △437 | |
差引フリー・キャッシュ・フロー | 22 | △467 | △489 | |
○財務活動によるキャッシュ・フロー | 1,018 | △510 | △1,529 | |
社債・借入金による純増減 | 1,222 | △300 | △1,523 | |
配当金の支払など | △203 | △209 | △6 | |
現金及び現金同等物(増減額) | 1,041 | △981 | ||
現金及び現金同等物(期末残高) | 1,915 | 934 | △981 |
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