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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007AF5

有価証券報告書抜粋 アンジェス株式会社 研究開発活動 (2015年12月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当連結会計年度における研究開発費は35億32百万円(前年同期比11億93百万円(+51.0%)の増加)となりました。主に、HGF遺伝子治療薬の国際共同第Ⅲ相臨床治験及びNF-κBデコイオリゴDNAのアトピー性皮膚炎治療薬の第Ⅲ相臨床試験等の費用が発生したことにより、外注費が9億50百万円増加しております。また、人員の増強により、給料及び手当が1億46百万円増加しております。
当社グループでは、以下のプロジェクトを中心に研究開発を進めました。

■HGF遺伝子治療薬(一般名:ベペルミノゲンペルプラスミド、開発コード:AMG0001)(自社品)
<対象疾患:重症虚血肢>
重症虚血肢を対象疾患としたHGF遺伝子治療薬の開発については、2014年第4四半期に開始した海外での承認取得を目的とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を進めております。本試験は米国FDA(米国食品医薬品局)とSPA(Special Protocol Assessment、特別プロトコール査定)を合意しており、2010年9月には米国FDAからFast Track指定を取得しています。また、2012年10月には田辺三菱製薬株式会社との間で米国における末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権許諾契約を締結致しました。本契約により今後当社は、開発の進捗に応じたマイルストーン、および上市に至った際には売上高に応じた一定の対価を受領致します。
また、当該第Ⅲ相臨床試験のプロトコールによるフィージビリティ(実施可能性)を確認する目的で、少数例のオープンラベルの臨床試験を2014年3月より実施しております。
国内では、大阪大学附属病院が主導する医師主導型臨床研究が2014年10月より実施されております。当社は、この臨床研究の結果も合わせ、条件及び期限付承認制度(2014年11月に施行された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」に導入された再生医療等製品の早期実用化を目指した新しい承認制度)を活用することで重症虚血肢を対象とした日本国内での承認申請を行うことを目指しております。なお、日本国内におけるHGF遺伝子治療薬の末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権の許諾については、田辺三菱製薬株式会社と2015年2月に基本合意の上、2015年6月に本契約を締結いたしました。
<対象疾患:リンパ浮腫>
リンパ管の障害によりリンパ流が停滞して手足等が高度に腫れる疾患であるリンパ浮腫に対する治療薬の実用化を目指したHGF遺伝子治療薬の開発については、2013年10月に原発性リンパ浮腫患者を対象とした第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始し、引き続き臨床試験を進めております。この試験は世界で初めてのリンパ浮腫に対する遺伝子治療薬の臨床試験であり、原発性リンパ浮腫患者に対するHGF遺伝子治療薬の有効性と安全性を探索的に確認することを目的としております。

■NF-κBデコイオリゴDNA(自社品)
<対象疾患:アトピー性皮膚炎>
NF-κBデコイオリゴDNAのアトピー性皮膚炎の治療薬(AMG0101、軟膏剤)の開発については、2015年3月から国内第Ⅲ相臨床試験を進めてまいりましたが、2016年2月には全症例の観察期間を完了いたしました。今後は各症例のデータを回収し、解析を行ないます。本試験では、顔面に中等症以上の皮疹を有するアトピー性皮膚炎患者約200例を対象として本剤の安全性と有効性を確認し、良好な結果が得られた場合には、国内で承認申請を行う予定です。なお、NF-κBデコイオリゴDNAのアトピー性皮膚炎を含む皮膚疾患適応について、当社は塩野義製薬株式会社に対し全世界における独占的な販売権を許諾する契約を締結しております。
<対象疾患:椎間板性腰痛症>
NF-κBデコイオリゴDNAの新たな適用疾患として椎間板性腰痛症を含む腰痛疾患を適応症とした開発も進めています(AMG0103、注射剤)。当社は、2014年12月に改定した本治療薬の開発戦略の下、FDAから臨床試験開始許可(IND)を取得後、米国において第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始する予定であり、現在準備を進めております。
<対象疾患:血管再狭窄>
NF-κBデコイオリゴDNAをPTAバルーンカテーテルの外表面に塗布した新規医療機器(AMG0102、薬剤塗布型PTAバルーンカテーテル)の開発については、透析シャントの血管狭窄を有する被験者を対象とした臨床試験を2012年9月より開始し、2015年1月に当該臨床試験の症例登録を完了後、同9月に全症例の観察期間が終了いたしました。現在、各被験者のデータを回収し、統計解析の準備を進めております。本製品の既存のPTAバルーンカテーテルに対する有意差が示され、計画通り進捗した場合には、2016年に国内の製造販売承認申請が行われる見込みです。本製品については、2012年1月にメディキット株式会社と国内の治験から上市に渡る共同開発および製造販売に関する契約を締結しました。本製品はバルーン拡張による血管炎症や再狭窄を抑制することが期待され、世界で初めての抗炎症薬塗布型のPTAバルーンカテーテルを目指して開発を進めております。
<その他>
NF-κBデコイオリゴDNAのその他の開発については、NF-κBデコイオリゴDNAの次世代型である新規構造を有するハイブリッド型デコイ核酸を対象に難治性炎症性疾患に対する核酸医薬品の開発を目指し探索研究を進めております。

■CIN治療ワクチン(GLBL101c、導入開発品)
当社は、韓国のBioLeaders Corporation(バイオリーダース)より、子宮頸部上皮内腫瘍性病変(CIN)の治療ワクチン(CIN治療ワクチン)について日米英中の開発、製造、使用および販売の独占的実施権を取得しています。現在、東京大学医学部附属病院では、川名敬准教授のもと、本剤を用いた「HPV16型陽性の子宮頸部中等度上皮内腫瘍性病変(CIN2)に対する乳酸菌を利用したCIN治療薬の探索的臨床研究」(プラセボ対照二重盲検比較試験)が進められています。本試験の経費については、厚生労働科学研究費補助金(医療技術実用化総合研究事業(臨床研究・治験推進研究事業))が使用されています。現在、世界各国で発売中の子宮頸がん予防ワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染予防を目的としたワクチンでありHPV既感染者に対して癌化を防ぐような治療効果は得られません。一方、当社が開発するCIN治療ワクチンは、HPVのE7蛋白質に対する特異的な細胞性免疫を効率的に誘導することで子宮頸部の高度異形性を消失させ、子宮頸がんへの移行を回避できる画期的な世界初の治療ワクチンとして期待されます。2009年より東京大学付属病院にて本剤を用いた探索的臨床研究が実施されております。

■がん治療薬「Allovectin(アロベクチン)」(導入開発品)
がん治療薬 Allovectin(アロベクチン)は、腫瘍組織に接種することによって細胞障害性T細胞によるがん細胞の攻撃を促し、腫瘍を縮小または消失させるという新規メカニズムを持つがん治療薬です。当社は米国バイカル社よりアジアの開発権を取得しており、現在開発計画を検討しております。


医薬品開発の状況
(自社品)
区分製品名/プロジェクト適応症地域開発段階主な提携先










HGF遺伝子治療薬重症虚血肢
(閉塞性動脈硬化症及びバージャー病)
日本 第Ⅲ相終了、
医師主導臨床研究※
田辺三菱製薬株式会社
(販売権供与)
欧米第Ⅲ相田辺三菱製薬株式会社
(販売権供与(米国))
リンパ浮腫日本第I/Ⅱ相未定
NF-κBデコイオリゴDNAアトピー性皮膚炎日本(軟膏剤)
第Ⅲ相
塩野義製薬株式会社
(販売権供与)
椎間板性腰痛症米国第I/Ⅱ相準備中未定
医療
機器

薬剤塗布型
PTAバルーン
カテーテル
血管再狭窄日本臨床試験メディキット株式会社
(共同開発販売権供与)

※ 日本は今後、条件及び期限付承認制度を活用して承認申請を行う計画

(導入開発品)
区分製品名/プロジェクト適応症当社の権利開発段階提携先





CIN治療ワクチン子宮頸がん
前がん病変
日米英中の開発販売権研究者主導
探索的臨床試験
(日本)
バイオリーダース (韓国)
Allovectin®
(遺伝子治療薬)
癌全般アジアの開発販売権検討中バイカル社(米国)


事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05301] S1007AF5)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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