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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007VII

有価証券報告書抜粋 株式会社DNAチップ研究所 事業の内容 (2016年3月期)


沿革メニュー関係会社の状況


当社は、受託解析及びDNAチップ・次世代シークエンス関連技術開発を行う「研究受託事業」と、RNAチェック関連サービスの販売を行う「診断事業」を主な事業の内容としております。
過去3期間における事業別売上高推移は次の表のとおりであります。

セグメントの名称2014年3月期2015年3月期2016年3月期
売上高
(千円)
構成比
(%)
売上高
(千円)
構成比
(%)
売上高
(千円)
構成比
(%)
研究受託事業327,98194.0350,09098.0277,86597.8
診断事業21,0846.07,2302.06,2902.2
合計349,065100.0357,321100.0284,156100.0

(注)1数量については、その内容が多岐にわたるため記載を省略しております。
2売上高には、消費税等は含まれておりません。
3 2016年3月期よりセグメントの区分を変更しております、2014年3月期及び2015年3月期については、変更後のセグメント区分に組み替えた数値で表示しております。

(1)研究受託事業
研究受託事業におきましては、大学や研究機関、製薬・食品会社等を主要な顧客としてDNAチップ関連の解析や統計処理、カスタムチップの設計等を行っております。
また、国家プロジェクト等からの研究開発事業などの経験から得られたノウハウを活用し、新規サービスメニューの拡充を図っております。
これらの経験に基づき、製薬・食品等の企業向けの、高次データ解析による遺伝子データの高付加価値化などを通じて、顧客の各レベルの要望に応じたコンサルテーションを行っております。

研究受託事業は、受託解析サービスと次世代シークエンス解析サービスが主力のサービスであり、次のような種類があります。

(ⅰ) 受託解析サービス
マイクロアレイを使用した受託解析サービスでは製薬・食品会社等の顧客に積極的な提案型営業を行うとともに、大学病院、研究機関等の顧客にはきめ細かなフォローを推進しております。また、新規サービスメニューの拡充を図っております。主要なサービスは以下のとおりです。
・遺伝子発現解析サービス
ヒト・マウス・ラットなどのRNAサンプルから、遺伝子発現量を測定し、発現差のある遺伝子の抽出などの解析を行い、データを理解し易いように加工します。
・miRNA発現解析サービス
ヒト・マウス・ラットなどのRNAサンプルから、miRNA発現量を測定し、発現差のあるmiRNAの抽出などの解析を行い、データを理解し易いように加工します。
・ゲノム構造解析サービス CGH/CNV
DNAの微細な領域の構造(欠損、重複、コピー数変化等)を捉えます。また、CNV領域の変化を検出します。

(ⅱ)次世代シークエンス解析サービス
次世代シークエンサーにより、ヒトやマウス、その他生物のDNAやRNAを網羅的に解読することで、遺伝子の変異や細胞中の遺伝子の量を測定することができます。当該サービスにおきましては、データ解析とサポートに力をいれております。主要なサービスは以下のとおりです。
・エクソーム解析サービス
遺伝子のある領域のみを濃縮して解析することにより、効率的に遺伝子上の変異を検出します。希少疾患の原因やがんの原因となる遺伝子を網羅的に探索することができます。
・エピシェネティクス解析
遺伝子の転写調節にかかるゲノム領域の探索を網羅的に行います。
・RNA-Seq
細胞の中のmRNAやmiRNAの配列を解読して、遺伝子の測定を行います。


(2) 診断事業
診断サービスは、当社が培ってきたRNAチェックの技術を活用して、社会のニーズである「個別化医療」や「未病社会」に対応した以下のサービスを社会に広めるべく当事業年度に新設された事業で、医療機関や健康関連企業等を主要な対象顧客としております。

(ⅰ)免疫年齢サービス
免疫年齢とは、免疫細胞の遺伝子の働き具合から判定される生体年齢指標です。
当社は、広い年齢層(20~70歳)の血液の遺伝子の働き具合を調べ、年齢と強く関連する遺伝子(加齢遺伝子)を発見してきました。この遺伝子の働き具合(RNAの変動)をもとに算出される年齢のことを免疫年齢と呼んでいます。
免疫年齢は、血管年齢、骨年齢、脳年齢と同じように、体内年齢をあらわす指標の一つと考えられます。免疫年齢をモニタリングすることで、加齢状態を客観的に知ることができ、さらには疾患につながるような体の変調をとらえることができると期待されております。

(ⅱ)DiVA-EGFRチェックサービス
当社のDiVA-EGFRチェックサービスは、がん患者を対象とした低侵襲性(患者さんに特別な負荷を与えることなく採血するだけ)のコンパニオン診断として、イレッサに代表されるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤に対する耐性の状況を調べるものです。
耐性獲得の確認は、これまでは患者の肺生検や手術などにより生体組織や臓器の一部を採取し、検査を行うことにより実施していますが患者さんの身体への負担が大きいため好ましくありません。代替する手法として血液により検査するのが本検査です。
年間6万人いるとされている患者のうち5万人を対象とした検査で、市場規模は10億円といわれています。
本検査は大阪成人病センターの研究成果をもとに、DNAチップ研究所と同センターが共同開発しました。

(ⅲ)リウマチェック3
関節リウマチ患者における生物学的製剤(インフリキシマブ、トシリズマブ、アバタセプト)の投与半年後の効果を1回の採血(2.5cc)のみで予測する検査です。
生物学的製剤は患者さんの費用負担が大きい上、薬の効果に個人差があることが課題でした。そこで薬剤投与前の血液検体中のRNAの発現プロファイルに着目し、特定の遺伝子グループの発現変動パターンから、これらの生物学的製剤の効果を判定できる技術を開発いたしました。薬の投与前に本検査を行うことで、担当医師が患者様に適した治療方針を立てるための判断にお役立ていただけます。
本検査は、メトトレキサート(MTX)による治療で効果が認められず、かつ生物学的製剤による治療を受けたことがない関節リウマチ患者が対象となり、寛解達成率と低疾患活動性達成率という2つの指標により患者様の病態に合った薬剤を判定いたします。
なお、当サービスの開始につきましては、現在、学術論文として専門誌への投稿を完了し、専門誌への掲載を残すところとなっております。
本検査は慶應義塾大学医学部内科学教室リウマチ内科教授 竹内勤教授とDNAチップ研究所との共同研究の成果に基づいております。

(3) 研究開発
(ⅰ)RNAチェックの開発
大学・研究機関との共同研究等により、将来の診断・創薬に役立つ遺伝子の働きを検査する新しい方法を開発しました。その方法は、“RNAチェック”(遺伝子発現検査)と呼び、遺伝子の「変異」を調べるDNA検査(遺伝子検査)とは別の検査方法で、その検査対象は、人、動物、植物、微生物、細菌(ウィルス)など生物の血液・組織等の検体であり、現在、このRNAチェックに基づいた次の研究開発を進めております。
主なものとしましては、慶應義塾大学との共同による抗リウマチ薬の効果予測についての研究や、大阪大学との共同による大腸癌診断用チップの開発とそれを用いたステージⅡ大腸癌の予後予測などを進めています。これらの共同研究を通して、将来の診断・創薬に役立つRNAチェック技術の実用化に向けた研究を進めております。


(ⅱ)次世代チップ関連技術の研究
次世代チップ関連技術は今後の検診ビジネスに向けたRNAチェック用チップ開発のためのベースになるものと位置付け、研究、開発を進めております。

なお、研究開発活動の詳細につきましては、第一部 企業状況 第2事業の状況 6研究開発活動をご参照ください。

事業の系統図は次のとおりであります。


沿革関係会社の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05389] S1007VII)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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