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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007ZPS

有価証券報告書抜粋 前田道路株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当グループは、二酸化炭素等の温室効果ガスの放出による地球環境問題や道路交通騒音・振動等の沿道環境問題への対応、また、国や地方における公共投資の削減や公共施設の長寿命化等、社会及び国民の幅広いニーズに応えるべく、「人と環境に配慮した技術」と「防災・減災・長寿命化に貢献する技術」を重点テーマにあげて研究開発に取り組んでいる。
当連結会計年度における研究開発費の総額は4億2千8百万円である。なお、当グループは建設事業及び製造・販売事業が一連のものであり、セグメントごとの明確な関連付けは困難である。
当連結会計年度における研究開発活動は次のとおりである。

(1) 人と環境に配慮した技術に関する研究開発
① 当社独自のフォームド技術を用いた施工性改善型アスファルト混合物「LEAB」の製造出荷を全国10工場と1製品販売所で開始した。LEABは、微細気泡(マイクロバブル)をアスファルト中に発生させる装置をプラントに設置することで、アスファルトの粘度を下げ、混合物の製造温度を通常の160℃程度から130℃程度まで下げることができる。従来の中温化技術に比べて製造が容易でコストアップも少なく、さらに混合物の品質向上も期待できる。また、施工現場では作業員の体感温度が低下することにより、熱中症対策にも役立つ。一方、通常温度である160℃で出荷する場合には、従来の混合物と比較して温度低下による施工不良の発生を防止することができる。本混合物は出荷量の70%以上を占める再生アスファルト混合物を主な対象としている。

② アスファルト混合物の製造に伴い発生する二酸化炭素排出量の約50%は、骨材の加熱乾燥の際に使用する化石燃料の燃焼によるものである。そこで、この化石燃料の代替として、当グループではバイオディーゼル燃料の副産物であるグリセリンなど、バイオマス燃料の活用に取り組んでいる。バイオマス燃料を活用することで、二酸化炭素排出量を削減し地球温暖化の防止に貢献するとともに、価格が上昇傾向にある化石燃料の使用を減らし、原材料コストの安定化も期待できる。
③ 沿道住民の環境に対する意識の向上により、幹線道路などでは道路交通振動の低減が一層求められている。一般的な振動抑制対策として路盤や路床を強化する方法などがあるが、コストが高い、工期が長いなどといった問題があった。そこで、当社は低コスト・短期間で施工可能な振動抑制舗装「ロードサスペイブ」を開発し、営業展開を行っている。「ロードサスペイブ」は、独自の高弾性アスファルトを用いた振動減衰性の高いアスファルト混合物を表層の直下に設置することで、官民境界部における振動を5dB以上低減することができる。また、施工においては、表層・基層の切削オーバーレイ工法により対応が可能であり、施工性にも優れている。

(2) 防災・減災・長寿命化に関する研究開発
都市部において余剰傾向が予想されるコンクリート発生材の有効活用・利用促進を図るため、コンクリート再生路盤材を用いたセメント・アスファルト乳剤安定処理(CAE)路盤材「マイルドベース」を開発し、営業展開を行っている。「マイルドベース」は、工場で製造を行う中央製造方式としたことで、品質の安定化、都市部や小規模現場での施工を可能にした。「マイルドベース」はセメントの剛性とアスファルト乳剤のたわみ性を共有した材料であり、室内の液状化発生実験では、液状化を含む地震による被害を軽減できることが検証された。さらに、実際の道路においては、通行車両により発生する振動を低減するとともに、長期間の供用性の向上も期待できる。

(3) その他の研究開発
水を添加することで化学反応により硬化する「マイルドパッチ」の技術を応用して、常温で施工可能な「アスファルトモルタル系混合物」と「高浸透性クラック充填材」を開発し、商品化を進めている。「アスファルトモルタル系混合物」は、現在空港の灯器周りの舗装復旧材として一般的に使用されているグースアスファルトの代替材料としての活用が期待される。また、鋼床版上のグースアスファルト舗装の補修用材料としての活用にも期待される。「高浸透性クラック充填材」は、従来のクラック充填材と比較して、舗装に発生したクラックの深部まで浸透し、舗装を一体化させることから、舗装の延命効果が期待される。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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