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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007ZCO

有価証券報告書抜粋 大日本印刷株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


DNPは、新規事業の創出や新製品の開発から生産技術の開発に至るまで、幅広い研究開発活動を続けており、その活動は事業の原動力として機能している。
DNPの研究開発は、研究開発センター・技術開発センター、及び、各事業分野の開発部門に加え、全社横断で新規事業開発を推進するAB(アドバンストビジネス)センターを中心に推進されている。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は31,826百万円であり、各事業部門に関する研究開発費が18,055百万円、本社開発部門などで行っている基礎研究に関する各事業部門に配分できない費用が13,770百万円である。
当連結会計年度における各事業部門の主な研究開発とその成果は次のとおりである。

(1) 情報コミュニケーション部門
当部門ではまず、高精細画像による文化遺産や美術作品のデジタルアーカイブ化を世界各国の美術館・博物館と協働し、推進している。フランス国立図書館(BnF)が保有する貴重な天球儀・地球儀55点を、独自に開発した撮影ツールにより3Dデジタル化し、同図書館が運営する電子図書館「Gallica(ガリカ)」で公開した。また、多様な芸術文化に親しむため、最新の情報技術や画像処理のノウハウを駆使して新しい鑑賞方法の開発などを行い、その取り組みを一般に公開する展示会をDNP五反田ビルにて継続的に開催している。2016年2月からは、BnF保有の天球儀・地球儀の一部の実物を展示するとともに、3Dコンテンツを活用した新たな鑑賞システムを体験できる展示会を開催している。
セールスプロモーション分野では、インバウンド(訪日外国人)向けビジネスを視野に入れた製品・サービスの開発に取り組んでおり、タブレット端末を活用して、購入したい商品を多言語で簡単に選択できる免税品販売支援システムを開発した。また、地域振興に貢献するため、周遊中の旅行者に対し、現在位置に応じた地元情報や寄り道ルートを配信する「DNP旅の“よりみち”アプリ YORIP(ヨリップ)」を開発し、サービスを開始した。このほか、販促物の制作支援に向けて、商品情報を一元管理し、チラシやウェブサイトなどの複数のメディアに展開するオムニチャネルに対応した「DNP流通向け情報管理プラットフォーム、Retail Meister®(リテールマイスター)」を開発した。
ICカードや情報セキュリティの分野では、英国デラルー社と業務提携し、リップマンホログラムやエンボスホログラムなどの高度な偽造防止技術と、デラルー社のセキュリティ印刷技術を融合した新たなセキュリティソリューションの創出に取組んでいる。また、DNP柏データセンターのクラウド基盤サービス「MediaGalaxyクラウド」が、クラウド型サービスとして日本で初めてクレジット決済の国際的なセキュリティ基準PCI DSS*Ver3.1認証を取得し、サービスを開始した。
イメージングコミュニケーション分野では、写真の楽しさや利便性を生活者に提供する製品・サービスの拡充に向けた開発を継続している。新たな市場の拡大に向け、転写・剥離技術を活かし、新しい機能を有したメディアを開発して、新製品・サービスに展開している。また、DNPの証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」に通信機能を搭載し、顔写真の撮影からマイナンバー個人番号カードの交付申請まで行えるシステムを開発し、生活者の利便性を高めた。そのほか、コンサート会場などで当日撮影した画像と企業が保有するコンテンツ画像を合成し、即時プリントやネット注文で生活者に提供するウェブプラットフォーム「DNPクラウド型画像販売ソリューション Imaging Mall(イメージング モール)」を開発し、サービスを開始した。
当部門に係る研究開発費は9,058百万円である。
*PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standards)

(2) 生活・産業部門
包装分野では、材料・製品・システムの開発技術を基盤として、食品・飲料・日用品などの安全・安心な包装に関わる社会課題の解決に寄与する製品開発に取り組んでいる。また、パッケージなどに印刷されたQRコードを読み取ることにより、商品名や説明文などの記載情報を多言語で表示するインバウンド向けシステムや、購入した商品のパッケージにオリジナル画像やメッセージをその場で印刷できるシステムなどの開発を推進している。

住空間マテリアル分野では、DNP独自のEB(電子線:Electron Beam)技術を用い、「快適な住まい」を実現する様々な製品の開発に取り組んでいる。高齢化やバリアフリー、環境への配慮や、健康・快適への対応などの世の中のニーズに対応した、意匠性が高く機能性に優れた製品について、住宅や自動車の内外装材向けを中心に開発している。
高機能フィルム関連では、自動車や電子機器などの軽量化や薄型化に対応するため、プラスチックなどの軽量素材と金属などの異なる素材を簡易に接着できるフィルムを開発し、販売を開始した。また、プラスチック系の有機ガラスに転写することで耐候性・耐摩耗性を向上させる「DNP超耐候ハードコート転写フィルム」が、車両の窓向けに採用された。そのほか、窓から入る太陽光を天井などに効果的に反射、拡散させて、部屋全体を明るくする「DNP採光フィルム」や、光の反射性に優れ、透水性と防汚性が高いシートを通路に敷くことで作物の成長を促進させる「DNP農業用フィルム」も、住宅や施設園芸のビニールハウスなどでの採用が広がっている。
当部門に係る研究開発費は1,124百万円である。

(3) エレクトロニクス部門
電子デバイス分野では、半導体メーカ―各社が強力に推進しているナノインプリントリソグラフィ(NIL)技術に対応し、NILの製造プロセスで必要なテンプレート(超微細賦型用の型)の量産化に向けて、新規材料や次世代露光技術などの研究開発を推進している。また、ナノインプリント技術を活かし、磁気記録媒体、発光ダイオード、有機EL、導光板、太陽電池などの各種電子材料、バイオ・医療関連材料など、さまざまな製品を提供していく超微細加工ビジネスを開始した。
ディスプレイ関連分野では、液晶ディスプレイに続く次世代ディスプレイとして、有機ELディスプレイへの注目度が高まっており、圧倒的な市場シェアを誇る当社独自の高精度蒸着マスクの開発を精力的に推進するとともに、有機ELディスプレイ関連の技術開発を進めている。
また、光学設計技術や微細なレンズ成型技術などを活かし、明るい部屋でも高コントラストな映像を表示できる大画面の反射型スクリーンを用いた「DNP超短焦点プロジェクター用ディスプレイシステム JETBLACK-STS」や、商品棚に内蔵した小型プロジェクターの映像を鮮やかに映し出せる透過型スクリーンを開発し、販売を開始した。光学フィルム関連ではこのほか、カーナビゲーションやスピードメーターなどの車載用液晶ディスプレイの視野角を制御して、フロントガラスへの映り込みを防止し、ドライバーから見た時の輝度を向上させた新型の車載ディスプレイ用視野角制御フィルムを開発した。
当部門に係る研究開発費は7,873百万円である。

(4) 清涼飲料部門
該当事項はない。

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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00693] S1007ZCO)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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