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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100804T

有価証券報告書抜粋 株式会社錢高組 研究開発活動 (2016年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(建設事業)
当社は、多様化する顧客のニーズに対応すべく建築・土木・環境の分野において技術研究所を中心にソフト・ハードの研究開発活動を幅広く実施している。
当連結会計年度における研究開発費は183百万円であった。また、当社の研究開発体制及び主な研究開発成果は以下のとおりである。
[建築・土木共通技術]
(1) 構造物のコンクリート強度・品質調査技術
構造物の維持・保全に関する技術の社会的なニーズが高まるなか、構造体を傷めず、簡便で精度の良いコンクリート強度の調査法として直径20mm~25mm程度の小径コアによる試験方法「ソフトコアリングシステム」を開発し、現在、広く普及・活用されている。本システムには、既設建築構造物で適用する「ソフトコアリング」と、土木構造物で適用する「ソフトコアリングC+」の技術があり、一般財団法人日本建築センターと一般財団法人土木研究センターの技術審査証明を2013年度に更新取得し、これまでに建築、土木あわせて、約4.5万本の施工実績がある。
[建築関連技術]
(1) 柱RC梁S造混合構造
物流倉庫、大型ショッピングセンターの用途に用いる建物を対象に、鉄筋コンクリートの高剛性と鉄骨造の軽量大スパン化の双方の特長を活かせる柱梁混合構造の開発を完了し、2008年11月に一般財団法人日本建築総合試験所より建築技術性能証明を取得した。2011年度に愛知県の物流倉庫に採用した。2012年度には梁段差や梁の偏心など適用範囲拡大、2014年度には更なる工期短縮・コストダウンとなる接合部のプレキャスト化などの追加、2015年度には接合部外周のふさぎ板の施工方法の改良で、それぞれ建築技術性能証明を更新取得した。また、同構法を大型物流施設へ適用し、現在施工中である。
(2) 近接開孔基礎梁工法
設備配管用開孔、及び人通孔を多数設ける必要がある基礎梁について、その開孔中心間隔は、従来は双方の開孔直径平均の3倍以上としなければならなかった。これを2倍としても開孔周囲に大きな損傷を起こさない工法を実験的に実証し、2015年6月に一般財団法人日本建築総合試験所より建築技術性能証明を取得した。これにより、設備設計の簡素化、自由度の増大が期待できる。
[土木関連技術]
(1) シールド直接発進到達工法「SEW工法」
RC地中連続壁、柱列式連続壁、ライナープレート、ケーソン工法で構築された立坑のシールド機通過部分に硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維で補強した新素材(FFU部材)を組込み、シールド機の直接発進到達の合理化、工期短縮、コストダウンを可能にする技術である。2003年の「第5回国土技術開発賞」を受賞し、2012年には大断面や大深度を可能とするなど改良を加え、建設技術審査証明を更新取得した。2015年度には、地下鉄トンネルの大口径シールド立坑工事など15件に採用された。今後も技術提案や施工のコストダウンに積極的に活用する。
(2) 「Eバッグ工法」
セグメントを地山に固定し推進力を地山に伝え、またテールパッキンからの裏込注入材や地下水の流入を防止する「Eバッグ工法」は、2012年度には、国際ジオシンセティックス学会日本支部の「2012年度JC-IGS技術賞」を受賞した。2015年度には、東京のシールド工事など18件に採用された。今後も、増加している急曲線施工に有効な工法として積極的に技術提案、安全なシールド施工に活用する。
(3) 耐摩耗カッタービット技術
シールドトンネル工事の長距離施工においてビット交換が不要で工期とコストを削減する耐摩耗ビット技術で、2015年度には、広島の岩盤層を含む長距離シールド工事に採用した。今後も、長距離かつ工期短縮に対応するシールド技術として積極的に活用する。
(4) トンネル内空変位監視システム「A-Flash計測」
山岳トンネル施工の安全管理に有効な内空変位(壁の変位)を光の色でリアルタイムに可視化して現場関係者がその場で分かるシステムを開発し、2014年度には、岩手県のトンネル工事で試験適用して有効性を確認した。また、2015年度には、国土交通省の公共工事における新技術活用システムNETIS登録(KT-150056-A)を行った。今後も、山岳トンネルの坑口や軟弱地盤など地山の監視に適用して、トンネル工事の安全管理に活用する。
(5) トンネル発破の低周波音低減技術「サイレンスチューブ」
山岳トンネル工事における発破掘削にともなう低周波音の低減装置「サイレンスチューブ」を開発し、2015年度に岩手県のトンネル工事で実用化した。サイレンスチューブは、開管(両端が開放された管)の共鳴現象による消音効果を利用した設置が容易な消音装置で、防音扉の二重化などコスト高となる対策が必要な特定の低周波音を大幅に低減することができる。
(6) 橋梁PCグラウト充填検知センサー技術
プレストレスコンクリート(PC)橋梁工事でのPCケーブルの周りに充填するグラウトの充填性は橋梁の品質向上に関わる重要な課題であり、光ファイバーを用いた安価な充填検知センサーを2014年度に実用化し、2015年度に九州の2橋梁工事で本格適用した。今後も、安価な充填検知センサーを多数配置してPC橋梁の品質向上へ活用する。
(7) 山岳トンネル工事の安全対策・省エネ制御システム「TUNNEL EYE」
トンネル現場に配置した複数の組込型制御端末を使用し、入坑者の位置、ガス濃度、作業工程の監視等の安全管理データ及び使用電力量を収集し、その情報を遠隔地のサーバーで保存・分析することで、工事照明や換気ファン等の主要な電気機器を適した状態に自動制御できる技術を2015年度に開発し、四国のトンネル工事に適用した。これによって、安全管理の向上に加え、使用電力量を可視化することで、無駄な電気使用を把握・削減し、省エネルギー化につなげることができる。
[環境関連技術]
(1) 環境騒音・振動の評価技術
周辺環境への負荷低減対策について、発生源、伝搬経路、受信側の対策を実測結果から検証した解析シミュレーションで評価する技術で、2015年度においても、建設工事中における教育施設等の騒音振動を低減する周辺環境への影響を配慮した技術提案や施工に活用した。
(2) 室内温熱環境評価技術
快適な室内空間とするための評価技術である温熱環境シミュレーションを建築設計でのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデル)データを用いて、シミュレーションに迅速に連動させ、2015年度には、教育施設等で技術提案に活用した。
(3) ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)評価ツールの開発
建築物の年間の一次エネルギー消費量が正味(ネット)ゼロまたは、概ねゼロとなるZEBに関して、国は『2020年までに新築の公共建築物で、2030年までに全新築建築物の平均で、ZEBを実現する。』としており、当社でもZEB実現へ向けて、2015年度には、必要な要素技術のデータベース化及びその評価ツールを共同開発した。今後はこれらを利用して顧客への省エネ技術提案に活用する。
(4) 生物多様性簡易評価ツール「いきものプラス(TM)」
建築物の設計に活用できる建築環境総合評価システム「CASBEE」に準じた生物多様性の取り組みを評価する簡易ツール「いきものプラス(TM)」を共同開発し、2015年度には適用地域を拡大した。今後も都市の環境保全を図る環境提案ツールとして活用する。

なお、連結子会社においては、研究開発活動は特段行われていない。
(不動産事業)
研究開発活動は特段行われていない。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00069] S100804T)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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