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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007Z1Y

有価証券報告書抜粋 チッソ株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

「企業価値向上を目指して」を研究開発方針に掲げ、事業化及び事業推進に向けた研究開発を推進しています。当連結会計年度末における研究開発要員はグル-プ全体で367名、研究開発費は83億円でした。
セグメントごとの研究開発の概要は次のとおりです。

(1)機能材料事業
機能材料事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)液晶化合物・組成物の研究開発
b)液晶ディスプレイ関連材料の研究開発
液晶材料では、環境負荷低減を指向した材料開発を進め、各ユーザーのTV用途において高透過率、高解像度化に適用した組成物開発を完了し、販売を開始しました。中・小型ディスプレイ用の液晶組成物についても最近の低消費電力、高解像度端末に対応した新規組成シリーズを各ユーザーへ紹介するなど、準備段階に有ります。配向膜材料では、独自の新技術に基づく材料の世界市場への展開を積極的に進めており、多くの顧客から良好な評価結果を頂いています。光学補償材料では、薄型軽量化に向け、自社材料の特性、プロセス適応性での優位性を活かした製品コンセプトをユーザーに提案しています。オーバーコート材料では、引き続き世界シェアトップクラスを維持しており、顧客ニーズに応じた新たな機能を保有する各種材料開発を完成しました。

(2)加工品事業
加工品事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)高機能複合繊維の開発及び不織布の開発
b)肥効調節型肥料の開発
繊維・不織布関連ではスルーエア不織布、メルトブローン不織布製品の開発及び生産技術開発を推進し、衛生材料分野等で新商品の開発を進めています。エレクトロスピニング法を用いたナノ繊維(商品名:Elfa/エルファ)は新規用途での開発を進めています。被覆調節型肥料は、新機能を付与した被覆肥料の拡販に取り組んでいます。

(3)化学品事業
化学品事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)高機能有機化学品の研究開発
b)シリコン化合物の開発及び生産技術開発
c)ライフケミカル材料の開発
有機化学品では、社内コア技術を活用し、電子情報材料をターゲットとした機能性化学品のユーザー評価を進めています。
シリコン化合物では高機能新規シラン化合物や樹脂変性用の反応性シリコーンの開発を行っています。
ライフケミカル材料では、医薬品原料を精製するクロマトグラフィー充填剤(商品名;セルファイン)を既に製造販売中ですが、それを充填するカラムと制御するシステム(バイオプロセスシステム)について中国企業と合弁会社を設立し、開発・製造を始めました。新規に開発した人用体外診断薬(白癬抗原キット)は、製造販売の承認を厚生労働大臣から受けました。

(4)新規分野
電子情報材料開発室、精密加工品開発室、バッテリー材料開発室では以下の事業開発に取り組んでいます。
a)電子情報材料の開発
b)精密加工材料の開発
c)バッテリー材料の開発
電子情報材料開発室では、有機EL材料とインクジェット用インクの開発を継続しています。有機EL材料では、継続的なユーザー採用及び事業化を目的として、新規化合物の開発に注力し、ユーザー評価を開始しました。ユーザーからは高評価を得ており、今後、採用と量産化技術の確立を進めてまいります。インクジェット用インクでは、2015年度重点テーマとして電子部品用途とタッチパネル用途について調査を開始しました。タッチパネル用途ではユーザー採用が決まり量産化を始めています。電子部品用途ではインクジェット装置メーカーとの協業関係を強化し、研究・探索を進めています。
精密加工品開発室では、各種機能性フィルムや機能性コーティング剤の市場開発と販売を継続しています。特にペイント・プロテクションフィルムでは、高級自動車の塗装面保護機能、汚れ防止機能の特異性が市場より高評価を得ています。放熱材料は、高い熱拡散機能と放熱機能の組み合わせを活かせるLCD周辺部材や照明器具部材で、ユーザーと共に開発を継続しています。
バッテリー材料開発室では、車載用をターゲットにした次世代リチウムイオン2次電池部材の開発を継続しています。セパレータは、量産化に向けてユーザー認証作業を進めています。正極材は、ニッケル三元系材料で、ユーザー要求の高い高容量・長寿命正極材の開発を進め、負極材では、開発品のユーザー紹介と市場要求特性の改善を進めています。
(5)コーポレートテーマ
電子情報材料分野、エネルギー・環境分野をターゲットとした新技術、新商品の開発を推進しています。エレクトロニクス製品の製造工程で使用する環境に優しい水系剥離・洗浄剤は採用に向けて最終評価を進めています。シリコン系LED用封止材は拡販が進むと共に、新用途へ向けた開発を進めています。紡績可能な多層カーボンナノチューブは国立大学法人静岡大学と共同開発を継続しています。低環境負荷で高栄養価品の栽培を実現する新農業システム開発はマザーハウスを竣工し、大規模栽培技術の確立を進めています。

(6)研究開発支援部門
事業化推進室、知的財産室及び市原研究所、水俣研究所の分析・基盤グループと共に以下の研究開発支援を推進しています。
a)マーケティング支援
b)知的財産支援
c)全社研究開発支援としての分析・基盤研究
事業化推進室では開発テーマの早期事業化を支援しています。国内特許出願件数は 全社で156件でした。研究開発支援では、当社グループのコア事業である液晶化合物、液晶ディスプレイ関連材料及び有機EL等に対して高度な分析・解析技術を使って研究開発推進に貢献しています。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00753] S1007Z1Y)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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