有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10078XC
クックパッド株式会社 事業等のリスク (2015年12月期)
対処すべき課題メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
1. 事業内容に係わるリスク要因について
(1) 「クックパッド」への依存について
当社グループは、レシピの投稿及び検索を中心としたサービスである「クックパッド」を運営しています。当社グループの事業は、「クックパッド」を基盤としているため、利用者の様々なニーズに対応するための機能拡充が順調に進まないこと、予期せぬ事象が発生すること等によりサービスの利便性が低下し、利用者数が減少した場合やサービス運営が不能となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(2) 「クックパッド」等の有料サービスの代金回収における特定事業者への依存について
当社グループでは、「クックパッド」等の有料サービスの利用料金の回収について、携帯キャリアやApple Inc.等に回収代行業務を委託しています。これらの会社が回収代行の手数料率や利用者への販売価格の価格テーブルを変更等した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(3) サービスの健全性の維持について
「クックパッド」では、不特定多数の利用者同士が独自にコミュニケーションを図っており、こうしたコミュニケーションにおいて、他人の知的財産権、名誉、プライバシー、その他の権利等の侵害、その他不適切な投稿がなされる危険性が存在しています。このため、禁止事項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいた利用がされていることを確認するためにユーザーサポート体制を整備し、利用規約に違反した利用者に対しては、ユーザーサポートから改善要請等を行っており、一定の健全性は維持されているものと認識しています。
しかし、急速な利用者数の増加による規模拡大に対して、サービス内における不適切行為の有無等を完全に把握することは困難であり、サービス内においてトラブルが発生した場合には、規約の内容に関わらず、当社が法的責任を問われる可能性があります。また、当社の法的責任が問われない場合においても、トラブルの発生自体がサービスのブランドイメージ悪化を招き、当該事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 「クックパッド」利用者の投稿コンテンツの利用について
当社グループでは、「クックパッド」利用者が投稿したコンテンツを、その事業において利用する場合があります。この場合において、当社は必要に応じて投稿コンテンツのオリジナル性を確認するとともに、投稿コンテンツの利用に関する投稿者の意思を確認する等の適切性及び適法性確保のための手続きを行っています。投稿コンテンツに権利侵害等の疑いまたは風評問題が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。(5) 新規事業展開について
当社グループは、海外でのレシピサービスの展開及び国内での食を中心とした生活領域に事業範囲を広げ、新規事業の展開を行っています。しかしながら、新規事業の展開にあたってはその性質上、市場環境等の変化により、計画通りに利益を確保できない可能性があります。このような事態が発生し、新規事業を計画通りに展開できなかった場合には、投資の回収が困難になり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(6) 国際事業展開について
当社グループは、世界中の人々に利用されるレシピサービスの提供を目指し、グローバルな事業展開を行っています。しかし、各国の法令、制度・規制、政治・社会情勢、文化、宗教、ユーザー嗜好、商慣習の違い、為替等をはじめとする潜在的リスクに対処出来ないこと等により事業を推進していくことが困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(7) 技術革新について
当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新技術の導入が相次いで行われています。当社グループは、これらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研修活動を行っています。これらが想定通りに進まない場合等、変化に対する適切な対応ができなかった場合には、当社グループの業界における競争力が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(8) システム障害について
サービスへのアクセスの急増等の一時的な過負荷や電力供給の停止、ソフトウェアの不具合、コンピューターウィルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故等、当社の予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムがダウンした場合には、当社グループの事業活動に支障を生ずる可能性があります。また、サーバの作動不能や欠陥に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や当社に対する損害賠償請求が発生する場合も想定され、このような場合には当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。(9) 競合について
「クックパッド」は、料理レシピの投稿及び検索に特化したサービスとして利用者の獲得において先行しているものと認識しています。しかし、今後、資本力、マーケティング力、幅広い顧客基盤、高い知名度や専門性を有する企業等の参入及びそのサービス拡大が生じ、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このような環境において、今後も優位性を発揮し、企業価値の維持向上が図れるか否かについては不確実な面があるため、競合他社や競合サービスの影響により、当社グループの競争優位性が低下した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
2.経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について
(1) コーポレートブランドの価値毀損について
当社グループは、コーポレートブランドの価値がユーザーの信頼確保、ユーザー基盤の拡大、当社サービスの利用促進に貢献していると考えています。したがってコーポレートブランドに対する否定的な評判・評価がインターネット等を通じて世間に流布される場合には、当社グループのブランド価値が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(2) 法的規制等について
インターネット上の情報流通や電子商取引のあり方等については、様々な議論がなされており、インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されてきている状況にあります。今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象として、新たな法令等の制定や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(3) 知的財産権に係る方針等について
当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性については、調査可能な範囲で対応を行っていますが、当社グループの事業分野で当社グループの認識していない知的財産権が既に成立している可能性、または新たに当社グループの事業分野で第三者により知的財産権が成立する可能性があります。かかる場合においては、当社グループが第三者の知的財産権を侵害することによる損害賠償請求や差止請求等、または当社グループに対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(4) 個人情報保護について
当社グループが提供している一部サービスにおいて登録情報等の個人情報を取得利用しているため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されています。当社グループは、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めており、当社において個人情報管理規程等を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを定めて厳格に管理するとともに、当社グループの役職員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努め、個人情報の保護に積極的に取り組んでいます。
しかし、当社グループが保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえません。したがって、これらの事態が起こった場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社への損害賠償請求、当社の信用の低下等によって、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(5) 組織における管理体制について
当社グループは、事業規模の拡大及び業務内容の多様化に伴い、人員が増加し、組織が拡大しています。これに対応すべく、組織の整備、内部管理体制の拡充を図っていますが、これらの管理体制の整備が予定通りに進まなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(6) 人材の確保及び育成について
当社グループは、事業拡大に伴い、継続した人材の確保が必要であると考えています。特に利用者向けサービスの構築及び運用面においては高度な技術スキルを有する人材が要求されることから、サービス構築のために必要な人材を適切に確保するとともに、育成を行っていく必要があります。また将来を担う人材として、毎年継続的に新卒者を採用する方針です。しかしながら当社グループが求める優秀な人材の確保および育成が計画通り進まなかった場合及び既存の人材が社外流出した場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(7) のれんの減損について
当社グループは、企業買収に伴い発生した相当額ののれんを連結財政状態計算書に計上しています。当該のれんについては、将来の収益力を適正に反映しているものと判断していますが、事業の展開等が計画通りに進まない場合、国際会計基準に基づいたのれんの減損処理を行う必要が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。(8)少数株主保護について
当社グループの創業者である佐野陽光(以下「佐野氏」といいます。)は、当社の取締役であり、かつ、当社の議決権の43.6%を保有しています。したがって、佐野氏は、株主総会や取締役会等を通じ、当社の役員の選解任を含む当社の意思決定に重要な影響を及ぼしうる立場にあります。そのため、大株主である佐野氏の当社の経営方針や当社株式の保有方針に関する意向に変更が生じた場合等には、当社グループの事業、業績及び事業戦略並びに株主構成等にも重要な影響を及ぼす可能性があります。(9)株主間契約による連結子会社化について
当社は、当社がその議決権の26.3%を保有する当社連結子会社の株式会社みんなのウェディングについて、同社の議決権の12.8%を有する当社執行役である穐田誉輝(以下「穐田氏」といいます。)との間で、2015年4月21日に株主間契約を締結しています。同契約において、穐田氏は、その所有する株式会社みんなのウェディング株式のすべてについて、当社の指示に従い議決権を行使すること、当社の承諾なく譲渡等の処分を行わないこと等を合意しています。しかし、何らかの事情により同契約が解約された場合には、株式会社みんなのウェディングが当社の連結子会社に該当しなくなる可能性があり、その場合、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(10)自然災害について
当社グループの主たる拠点は東京都内にあり、当地域内において、地震、津波等の大規模災害が発生したことにより被害を受けた場合、事業を円滑に運営できなくなる可能性があり、当社グループ事業に重要な影響を及ぼす可能性があります。対処すべき課題財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E22663] S10078XC)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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