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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007AJ4

有価証券報告書抜粋 シンバイオ製薬株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2015年12月期)


研究開発活動メニュー株式の総数等


当事業年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。また、現在の当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に大きな影響を及ぼす提携による収益及び研究開発費について記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態の分析

当事業年度末における総資産は、売掛金が28,085千円、立替金が19,798千円それぞれ増加した一方、現金及び預金が1,430,636千円、有価証券が899,256千円、商品及び製品が111,559千円、為替予約が33,235千円、未収消費税等が19,974千円、ソフトウエアが11,766千円それぞれ減少したこと等により、前事業年度末に比べ2,469,510千円減少し、4,984,289千円となりました。負債の部については、未払金が40,806千円、為替予約が14,999千円、買掛金が13,870千円増加したこと等により、前事業年度末に比べ62,254千円増加の552,477千円となりました。
純資産の部については、新株予約権が99,586千円増加したものの、当期純損失の計上により利益剰余金が2,632,095千円減少したこと等により、前事業年度末に比べ2,531,764千円減少の4,431,811千円となりました。この結果、自己資本比率は82.9%と前事業年度末に比べ7.8ポイント減少しました。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有価証券の償還による資金の増加があったものの、税引前当期純損失の計上等に伴い資金が減少し、前事業年度末に比べ830,636千円減少の4,261,438千円となりました。

(2) 経営成績の分析

当事業年度の売上高は、SyB L-0501の国内及び海外の製品販売等により、1,933,241千円となりました。トレアキシン®の国内の売上高は前年同期比24.0%増加した一方、海外製品の売上高が、韓国において前事業年度に前倒しの発注があったこと等から前年同期比76.1%減少したため、売上高全体では前年同期比1.1%減少となりました。
一方、販売費及び一般管理費は、トレアキシン®、リゴサチブの注射剤及び経口剤の臨床試験の費用が発生したこと等に加え、自己疼痛管理用医薬品 SyB P-1501の導入費用が発生したことにより、研究開発費として2,034,714千円(前年同期比162.8%増)を、その他の販売費及び一般管理費として1,099,944千円(前年同期比4.2%増)を計上したことから、合計で3,134,659千円(前年同期比71.3%増)となりました。
これらの結果、当事業年度の営業損失は2,551,662千円(前年同期は営業損失1,303,279千円)となりました。また、為替差損86,242千円、支払手数料9,000千円を主とする営業外費用96,087千円を計上した一方、受取利息12,949千円、有価証券利息3,316千円を主とする営業外収益17,363千円を計上したことにより、経常損失は2,630,386千円(前年同期は経常損失1,110,316千円)、当期純損失は2,632,095千円(前年同期は当期純損失1,115,877千円)となりました。

① 国内
[SyB L-0501(一般名:ベンダムスチン塩酸塩、商品名:トレアキシン®)]
トレアキシン®については、再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を適応症として、業務提携先のエーザイ株式会社(以下「エーザイ」という)を通じ、国内販売を行っています。薬価ベースの売上は対前年比110.3%と大きく伸長し、当社からエーザイへの製品売上についても、計画比103.0%に増加しました。
本剤については、製品価値の最大化のために3つ適応症の追加に取り組んでいます。
初回治療の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫については、既に国内における第Ⅱ相臨床試験を終了しておりましたが、2015年12月に医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」という)に対し製造販売承認申請を行いました。なお、欧州においては、アステラス・ファーマ社(本社:ドイツ)の承認申請に対する欧州当局による承認審査が行われています。
また、慢性リンパ性白血病についても、2015年12月に製造販売承認申請を行いました。なお、本剤は2012年6月に、慢性リンパ性白血病を対象とするオーファンドラッグ(希少疾病医薬品)の指定を受け、さらに「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」からの開発要請も受けています。
さらに、これまでのトレアキシン®100mg製剤に加えて、実際の医療現場における使用量を考慮した小容量の25mg製剤についても、2015年12月に製造販売承認申請を行いました。
再発・難治性の中高悪性度非ホジキンリンパ腫については、引き続き適応症追加へ向けた検討を進めています。

[抗がん剤 SyB L-1101(注射剤) / SyB C-1101(経口剤)(一般名:rigosertib)]
リゴサチブ(注射剤)については、血液腫瘍の一種である再発・難治性の高リスク骨髄異形成症候群(MDS)を目標効能として実施した国内第Ⅰ相臨床試験の症例登録が2015年1月に完了し、2015年10月に試験を終了しました。
さらに、導入元のオンコノバ・セラピューティクス社(本社:米国ペンシルバニア州、以下「オンコノバ社」という)が実施している国際共同第Ⅲ相試験の日本における臨床試験を、2015年12月に当社が開始しました。
この国際共同第Ⅲ相試験は、現在の標準治療である低メチル化剤による治療において効果が得られない(HMA不応)または治療後に再発した高リスクMDS患者を対象とし、全世界から10ヶ国以上が参加して実施されています。
リゴサチブ(経口剤)については、高リスクMDSを目標効能として実施した国内第Ⅰ相臨床試験が、2015年6月に終了しました。これによりリゴサチブ(経口剤)単剤による安全性の確認が出来たことから、引き続きアザシチジンとの併用による国内第Ⅰ相臨床試験を、2015年12月に開始しました。当社は、本併用試験を早期に終了させ、その後はオンコノバ社が実施を計画している国際共同試験への参加を検討してまいります。
さらに、導入元のオンコノバ・セラピューティクス社(本社:米国ペンシルバニア州、以下「オンコノバ社」という)が実施している国際共同第Ⅲ相試験の日本における臨床試験を、2015年12月に当社が開始しました。

[自己疼痛管理用医薬品 SyB P-1501]
当社は、トレアキシン®、リゴサチブに続く新規開発候補品の探索及び評価を継続して進めてまいりました。2015年10月に、ザ・メディシンズ・カンパニー社(本社:米国ニュージャージー州、契約の相手先は同社完全子会社であるインクライン・セラピューティクス社)との間で、手術後の自己疼痛管理用医薬品 SyB P-1501(米国における製品名IONSYS®)の開発・商業化に関するライセンス契約を締結し、当社は日本における独占的開発権・販売権を取得しました。今後は、2016年より国内で第Ⅲ相臨床試験を開始するべく準備を進めてまいります。

② 海外
SyB L-0501については、韓国、台湾、シンガポールにおいても販売されており、当社の製品売上は、概ね計画通りに推移しました。

(3) キャッシュ・フロー

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有価証券の償還による資金の増加があったものの、税引前当期純損失の計上等に伴い資金が減少し、前事業年度末に比べ830,636千円減少の4,261,438千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
たな卸資産111,559千円の減少、株式報酬費用102,898千円の計上、未払金51,013千円の増加、為替差損45,459千円の計上、減価償却費24,244千円の計上、未収消費税等19,974千円の減少、仕入債務13,870千円の増加等による営業活動資金の増加要因はあったものの、税引前当期純損失2,628,295千円の計上や売上債権28,085千円の増加、立替金19,798千円の増加等により、全体では2,271,686千円の減少(前年同期は1,266,174千円の減少)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出22,546千円等による投資活動資金の減少要因はあったものの、有価証券の償還による収入900,000千円、定期預金の払戻による収入600,000千円、敷金及び保証金の回収による16,420千円等により、全体では1,489,141千円の増加(前年同期は314,413千円の増加)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株式の発行による支出1,850千円等により、合計で2,632千円の減少(前年同期は543,700千円の増加)となりました。

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社は、以下における事項が、特に重要な影響を及ぼすと考えています。
① 提携による収益について
当社は業務提携先との契約締結にあたり、契約一時金、研究・開発の進捗に応じたマイルストン及び医薬品上市後の売上等に応じたロイヤリティといった対価を受け入れる契約形態を採用しています。これは、当社単独での医薬品開発には多大な研究開発費が必要であり、かつリスクも高いことから、研究開発費及びリスクを提携先と共同で負担することにより当社の負担を軽減することを目的とするものです。

② 研究開発費について
「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載の通り、当社の主たる事業目的は、がん・血液・ペインマネジメントを中心に、空白の治療領域を埋めるために新薬の開発・提供を行うことであり、当社では、開発本部を中心に導入候補品の評価、承認取得に向けた新薬開発業務を行っています。
また、第11期事業年度における研究開発費の総額は2,034,714千円と、販売費及び一般管理費の64.9%を占めており、今後も高水準の研究開発費が発生するものと予測しています。

(6) 資金の財源及び資金の流動性について

当社は、新規開発品の導入と、その開発に対して積極的に資金を投下しておりますが、当社は創業間もないベンチャー企業であり、また開発第1号品であるSyB L-0501の販売収益がこれらの資金需要を賄うには未だ十分ではないことから、これらの資金は主に公募増資や第三者割当による新株の発行により調達しています。

研究開発活動株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E24682] S1007AJ4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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