有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007A1Y
ラクオリア創薬株式会社 研究開発活動 (2015年12月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社の研究開発活動における当事業年度の研究開発費は、1,302百万円となりました。なお、当事業年度における主な研究開発の概況は、以下のとおりであります。
(1) 自社の研究開発及び共同研究
(探索段階)
炎症性疼痛及び神経因性疼痛を主たる適応症としたナトリウムチャネル遮断薬のプロジェクトでは、見出された化合物の適切な投与方法の検討を継続して実施しました。さらに新規リード化合物探索を実施し、複数の候補化合物を見出しました。
神経因性疼痛を主たる適応症としたTRPM8遮断薬のプロジェクトでは、開発候補化合物の特性評価を継続して実施しました。
製薬企業等との共同研究については以下のとおり実施しております。
(注)旭化成ファーマ株式会社と2015年4月から実施していた「特定のイオンチャネルを標的とした共同研究」は2015年12月に完了し、マイルストーン収入を得ました。現在、次の段階の契約締結に向けて交渉を進めております。
(前臨床開発段階)
① グレリン受容体作動薬(RQ-00433412)
癌性悪液質を目標適応症として開発中の本化合物は、特性評価を完了し、次段階である前臨床開発試験の実施について検討中です。
② モチリン受容体作動薬(RQ-00201894)
消化管運動障害を目標適応症として開発中の本化合物は、第Ⅰ相臨床試験実施に必要な前臨床試験(in vivo薬効薬理試験、薬物動態試験、毒性試験(GLP基準)、安全性薬理試験(GLP基準))が終了いたしました。現時点で次の臨床開発段階に進むにあたって問題となる所見は認められておりません。
(臨床開発段階)
① 5-HT4部分作動薬(RQ-00000010)
機能性胃腸障害(FGID)を目標適応症として開発中の本化合物は、米国のVirginia Commonwealth University(VCU)での医師主導治験のIND承認をFDA(アメリカ食品医薬品局)から取得いたしました。現在、VCUにて試験実施の最終準備が進められており、VCUへのサイエンス面からのサポートを継続しております。
② アシッドポンプ拮抗薬(RQ-00000004)
胃食道逆流症(GERD)を目標適応症として開発中の本化合物は、米国に引き続き、日本での第Ⅰ相臨床試験を終了し、ガイドラインに基づいた治験総括報告書の作成が完了しました。本試験において、良好な安全性、忍容性、薬物動態プロファイルが確認されるとともに、優れた薬理学的性質が日本人においても明らかとなる成績が得られました。具体的には、投薬後速やかに強力な胃酸分泌抑制作用を示し、長時間に亘りその効果は持続しました(24時間pH≧4保持時間率が90%)。引き続き導出に向けて活動を進めてまいります。
③ 5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)
下痢型過敏性腸症候群(IBS)を目標適応症として開発中の本化合物は、本化合物を初めてヒトに投与する第Ⅰ相臨床試験(健康成人及び患者を対象)を7月に英国で開始し、現在継続実施中です。
④ 第2世代半合成リポグリコペプチド系抗菌薬(ダルババンシン)
急性細菌性皮膚及び皮膚組織感染症(ABSSSI)治療薬として2010年12月にDurata Therapeutics, Inc.(現:Allergan社)との間で、当社が保有していたダルババンシンに関する権利を譲渡する契約を締結しておりましたが、権利譲渡契約の規定に従い、2015年6月23日付で当社が日本の権利を再取得いたしました。日本での開発準備及び新たな導出に向けて活動を進めております。本剤は、米国において急性細菌性皮膚及び皮膚組織感染症 (ABSSSI) の治療薬としてDALVANCETMの商標で上市され、欧州においては2015年3月にXYDALBATMの商標で販売承認を得ています。
(2) 導出先の開発状況
① アシッドポンプ拮抗薬(RQ-00000004、tegoprazan)
胃食道逆流症(GERD)を目標適応症としてCJ社(韓国)で開発中の本化合物は、韓国において第Ⅲ相臨床試験を実施中しており、中国での開発も準備しております。
② セロトニン5-HT2A及びドパミンD2受容体遮断薬(ジプラシドン)
統合失調症治療薬としてMeiji Seikaファルマ社で開発中の本化合物は、日本において第Ⅲ相臨床試験を実施中です。本剤は、米国ファイザー社によって既に83ヶ国で販売されており、米国の治療ガイドラインには第一選択薬として収載されています。
③ EP4拮抗薬(RQ-00000007、AT-001、grapiprant、動物薬)
ペットの疼痛治療薬としてアラタナ社(米国)で開発中の本化合物は、米国におけるイヌを対象とした臨床試験での良好な成績を受けてFDAへの新規動物薬としての申請作業が進められております。
④ グレリン受容体作動薬(RQ-00000005、AT-002、capromorelin、動物薬)
ペットの食欲不振治療薬としてアラタナ社(米国)で開発中の本化合物は、イヌを対象とした臨床試験での良好な成績を受けてFDAへの新規動物薬としての申請作業が進められております。
⑤ EP4拮抗薬(RQ-00000007、AAT-007、grapiprant)
AskAt社に導出した本化合物については、AskAt社がヒト用医薬品としてのライセンス活動を進めております。
⑥ シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(RQ-00317076、AAT-076)
AskAt社に導出した本化合物については、AskAt社がヒト用医薬品としてのライセンス活動を進めております。
(1) 自社の研究開発及び共同研究
(探索段階)
炎症性疼痛及び神経因性疼痛を主たる適応症としたナトリウムチャネル遮断薬のプロジェクトでは、見出された化合物の適切な投与方法の検討を継続して実施しました。さらに新規リード化合物探索を実施し、複数の候補化合物を見出しました。
神経因性疼痛を主たる適応症としたTRPM8遮断薬のプロジェクトでは、開発候補化合物の特性評価を継続して実施しました。
製薬企業等との共同研究については以下のとおり実施しております。
会社名 | 開始月 | 内容 |
味の素製薬株式会社 | 2012年10月 | 消化器領域における特定のイオンチャネルを標的とした共同研究 |
インタープロテイン株式会社 | 2013年2月 | 疼痛領域における特定の蛋白質間相互作用を標的とした共同研究 |
XuanZhu Pharma Co.,Ltd | 2015年12月 | 疼痛領域における特定のイオンチャネルを標的とした共同研究 |
(前臨床開発段階)
① グレリン受容体作動薬(RQ-00433412)
癌性悪液質を目標適応症として開発中の本化合物は、特性評価を完了し、次段階である前臨床開発試験の実施について検討中です。
② モチリン受容体作動薬(RQ-00201894)
消化管運動障害を目標適応症として開発中の本化合物は、第Ⅰ相臨床試験実施に必要な前臨床試験(in vivo薬効薬理試験、薬物動態試験、毒性試験(GLP基準)、安全性薬理試験(GLP基準))が終了いたしました。現時点で次の臨床開発段階に進むにあたって問題となる所見は認められておりません。
(臨床開発段階)
① 5-HT4部分作動薬(RQ-00000010)
機能性胃腸障害(FGID)を目標適応症として開発中の本化合物は、米国のVirginia Commonwealth University(VCU)での医師主導治験のIND承認をFDA(アメリカ食品医薬品局)から取得いたしました。現在、VCUにて試験実施の最終準備が進められており、VCUへのサイエンス面からのサポートを継続しております。
② アシッドポンプ拮抗薬(RQ-00000004)
胃食道逆流症(GERD)を目標適応症として開発中の本化合物は、米国に引き続き、日本での第Ⅰ相臨床試験を終了し、ガイドラインに基づいた治験総括報告書の作成が完了しました。本試験において、良好な安全性、忍容性、薬物動態プロファイルが確認されるとともに、優れた薬理学的性質が日本人においても明らかとなる成績が得られました。具体的には、投薬後速やかに強力な胃酸分泌抑制作用を示し、長時間に亘りその効果は持続しました(24時間pH≧4保持時間率が90%)。引き続き導出に向けて活動を進めてまいります。
③ 5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)
下痢型過敏性腸症候群(IBS)を目標適応症として開発中の本化合物は、本化合物を初めてヒトに投与する第Ⅰ相臨床試験(健康成人及び患者を対象)を7月に英国で開始し、現在継続実施中です。
④ 第2世代半合成リポグリコペプチド系抗菌薬(ダルババンシン)
急性細菌性皮膚及び皮膚組織感染症(ABSSSI)治療薬として2010年12月にDurata Therapeutics, Inc.(現:Allergan社)との間で、当社が保有していたダルババンシンに関する権利を譲渡する契約を締結しておりましたが、権利譲渡契約の規定に従い、2015年6月23日付で当社が日本の権利を再取得いたしました。日本での開発準備及び新たな導出に向けて活動を進めております。本剤は、米国において急性細菌性皮膚及び皮膚組織感染症 (ABSSSI) の治療薬としてDALVANCETMの商標で上市され、欧州においては2015年3月にXYDALBATMの商標で販売承認を得ています。
(2) 導出先の開発状況
① アシッドポンプ拮抗薬(RQ-00000004、tegoprazan)
胃食道逆流症(GERD)を目標適応症としてCJ社(韓国)で開発中の本化合物は、韓国において第Ⅲ相臨床試験を実施中しており、中国での開発も準備しております。
② セロトニン5-HT2A及びドパミンD2受容体遮断薬(ジプラシドン)
統合失調症治療薬としてMeiji Seikaファルマ社で開発中の本化合物は、日本において第Ⅲ相臨床試験を実施中です。本剤は、米国ファイザー社によって既に83ヶ国で販売されており、米国の治療ガイドラインには第一選択薬として収載されています。
③ EP4拮抗薬(RQ-00000007、AT-001、grapiprant、動物薬)
ペットの疼痛治療薬としてアラタナ社(米国)で開発中の本化合物は、米国におけるイヌを対象とした臨床試験での良好な成績を受けてFDAへの新規動物薬としての申請作業が進められております。
④ グレリン受容体作動薬(RQ-00000005、AT-002、capromorelin、動物薬)
ペットの食欲不振治療薬としてアラタナ社(米国)で開発中の本化合物は、イヌを対象とした臨床試験での良好な成績を受けてFDAへの新規動物薬としての申請作業が進められております。
⑤ EP4拮抗薬(RQ-00000007、AAT-007、grapiprant)
AskAt社に導出した本化合物については、AskAt社がヒト用医薬品としてのライセンス活動を進めております。
⑥ シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(RQ-00317076、AAT-076)
AskAt社に導出した本化合物については、AskAt社がヒト用医薬品としてのライセンス活動を進めております。
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