有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007A1Y
ラクオリア創薬株式会社 事業等のリスク (2015年12月期)
以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しないと思われる事項についても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
また、以下の記載は本株式への投資に関するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意ください。
なお、文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)事業の内容について
① 医薬品の研究開発について
一般的に医薬品の研究開発は探索研究段階から承認取得に至るまで長期間を要し、巨額の研究開発費用が必要とされる一方、成功確率は他産業に比して極めて低いものとされています。当社の現在及び将来における事業活動においても、これらのリスクは付随しております。当社及び導出先、共同研究先での研究開発過程においてこれらのリスクに伴う問題が生じた場合には、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 薬事規制について
当社が属する医薬品業界は、研究開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動において、各国の薬事法その他関係法令や規則、及びそれに関わる行政指導により、様々な規制を受けております。
品質、有効性および安全性に関する十分なデータが得られず、医薬品としての有用性を示すことができない場合には、当初計画した条件での導出、もしくは導出そのものが困難になる可能性があります。これは他社に導出した開発品に関しても同様であり、承認が計画どおり取得できず上市が困難になる可能性があります。これらの事態が生じた場合、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ 技術革新について
当社が事業を展開する医薬品分野は、技術革新が著しいものと考えられます。当業界における急激な研究の進歩等により、医薬品の研究開発に有効と考えられる技術等への当社の対応に支障が生じた場合には、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、事業に必要となる最先端の技術を導入するためには、多額な費用・投資及び時間を要する可能性もあり、これにより当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
④ 競合について
当社は、疼痛疾患及び消化管疾患を重点領域として医薬品の研究開発を行っておりますが、これらの領域においては、多くの製薬会社や創薬ベンチャー企業等による研究開発活動が行われており、当社の研究開発との間に競合関係が生じております。競合品の存在やその研究開発の進捗等が当社の開発化合物の導出等に影響を及ぼし、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 製薬会社等への導出等による収益獲得について
一般的に、製薬会社等において共同研究の実施や開発化合物の導入に際しては、(a)重点領域、既存医薬品、開発化合物の状況及び研究開発予算等を踏まえた自社の戦略との合致、(b)開発化合物の安全性や有効性に関する科学的検証及び評価、(c)想定される収益、費用及びリスク等の費用対効果等を総合的に判断して決定されるものであり、その評価・判断は個々の製薬会社等により異なります。
当社が契約締結を企図するプロジェクトや開発化合物が製薬会社等における上述の各要素を充足する保証はなく、契約締結に結び付かない、又は契約条件が当社の想定と大きく異なる等の可能性があり、これにより当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 為替リスクについて
当社の事業は、全世界の製薬会社等を対象としており、事業収益及び事業費用における海外企業の構成比率が高くなる可能性があります。為替変動が生じた場合には、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)社内体制について
① 特定の人材への依存について
当社の事業活動は、現在の代表取締役以下各部門の責任者や構成員に大きく依存しております。当社では、このため常に優秀な人材の確保と育成に努めておりますが、計画通りに行えない場合は、当社の業務運営、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 情報管理体制について
当社事業において、研究開発における技術及び知見等は極めて重要性の高いものであり、導出先である製薬会社等と共有する情報等は高い機密性を保持することが要請されます。当社は、機密情報の漏洩リスクを低減するため、情報管理体制の強化に努めておりますが、これら重要な機密情報の漏洩等が生じた場合には、当社の事業に著しい不利益が生じる可能性があることに加え、当社に対する信頼性低下等により、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)知的財産権について
① 当社の保有する知的財産権について
特許は出願及び取得した場合においても出願した全てが成立する保証はなく、また特許出願によっても当社の権利を確実に保全できる保証はありません。
当社が所有又は使用許諾を受けた知的所有権に優位する知的財産権が第三者によって生み出される可能性や、第三者の知的所有権の侵害に基づく将来の係争を完全に回避することは困難であり、こうした結果、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
なお、日本その他の国の特許関連法規、或いは各国当局の解釈により、競合他社、或いはその他の組織が当社に補償等を行うことなく技術を使用し、医薬品等の開発及び販売を行うことができる可能性があります。
② 職務発明に係る社内対応について
2005年4月1日から施行された特許法の改正に伴い、当社では、代表取締役、執行役員及び従業員が協議の上、取締役会決議により「知的財産権管理規程」を作成し、運用しております。しかしながら、将来、発明者の認定及び職務発明の対価の相当性につき、係争が発生した場合には、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 事業における事故やトラブル等のリスクについて
① 当社の臨床開発における健康被害について
当社は、研究開発活動において、開発化合物の有効性及び安全性を評価するため、前臨床試験を実施した上でヒトでの初期の臨床試験を実施しております。被験者において重大な健康被害が発生した場合には、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 研究施設における事故等について
当社は、研究開発活動において、各種化学物質、特に危険物質を取り扱っております。何らかの要因により火災や爆発事故又は環境汚染事故等が発生した場合には、重大な損失を招くリスクがあり、当社の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ 自然災害等のリスクについて
当社が本拠地とする中部地域において、地震(東南海地震含む)、津波又は台風等の自然災害や大規模な事故、火災、テロ等により、当社設備の損壊や各種インフラの供給制限等の不測の事態が発生した場合には、事業活動に停滞が生じ、当社の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
④ 訴訟の可能性について
当社は、事業を展開する上で、当社の瑕疵又は責任の有無に拘わらず、第三者の権利又は利益を侵害した場合には、損害賠償等の訴訟を提起される可能性があります。また、取引関係や労使関係その他において何らかのトラブルが生じた場合、訴訟等に発展する可能性があります。さらに、業務委託先においてコンプライアンス違反が発生した場合、発注元である当社に対しても責任が問われる可能性があります。その結果として、金銭的負担の発生や当社に対する信頼性低下等により、当社の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。
(5) 経営上の重要な契約について
当社の経営上の重要な契約について、将来、期間満了、解除、中断、延期等が生じた場合には、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 経営成績及び財政状態について
① 今後における損失計上の見通しについて
当社は、引き続き多額の研究開発費を先行投資する必要があることから、当面は損失の計上を想定しております。販売計画や研究開発計画が当社の想定どおりに進捗しなかった場合は、想定以上に損失計上が継続する可能性があり、その状況によっては当社の事業継続が困難となる可能性があります。
② 事業資金の確保について
当社は、研究開発活動の推進等に伴い、第1期から第8期に至るまで、営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続しており、今後も事業活動の進捗に伴って、研究開発投資、運転資金及び設備投資等の資金需要が予想されます。適時適切な資金調達ができなかった場合、当社の事業継続が困難となる可能性があります。また増資による資金調達を実施する場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
③ 税務上の繰越欠損金について
当社は、過年度の損失計上により税務上の繰越欠損金を有しております。これにより、将来において利益計上に至った場合でも、当該繰越欠損金が解消されるまでは法人税等の税負担は概ね発生しないと予想されます。但し、将来において当該繰越欠損金が解消又は失効した場合には、通常の税率に基づく税負担が生じることとなり、その場合には当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(7) ファイザーグループについて
① ファイザーグループの当社株式の保有及び経営関与に係る方針について
当社はファイザー株式会社(以下、「日本ファイザー社」という。)旧中央研究所を前身としており、旧中央研究所閉鎖に起因する当社独立時に、ファイザーグループより支援の一環として出資を受けており、当事業年度末現在、日本ファイザー社は、当社株式の7.91%(潜在株式を除く)を保有しており、同社の当社株式の保有目的は純投資となっております。なお、ファイザーグループと当社間では、役員受入や人員出向等の関係はなく、同社グループが当社経営に関与する意向はないものと認識しております。
しかし、ファイザーグループの経営方針や事業戦略等に変更が生じた場合には、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 取引関係について
当社は、事業の開始に際して、米国ファイザー社から知的財産権を譲り受けており、その後も契約では定められていない詳細な権利調整等については、今後協議を行う可能性があります。
また今後、同社グループに対して当社の開発化合物を導出する可能性もありますが、他の導出先企業と同様の取引を想定しております。
③ 契約について
当社は、現在、米国ファイザー社との間で当社の事業展開上、重要と考えられる契約を締結しておりますが、当該契約が期間満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合又は当社にとって不利な改定が行われた場合には、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)名古屋大学について
当社は、名古屋大学との間で締結した産学協同研究部門設置契約に基づき、研究拠点を名古屋大学内に置いておりますが、契約の満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合、又は当該契約の更新に際し改定が行われた場合には、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9) その他
① 新株予約権について
当社は、従業員に対するインセンティブ・プランとしてストック・オプション制度を採用しております。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後ストック・オプションを付与する際に費用が計上されることにより、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 配当政策について
当社は設立以来、当期純損失を計上しており、今後も引き続き研究開発活動に対する投資を先行していく必要があることから、当面は配当を予定しておりません。
しかし、株主への利益還元は重要な経営課題であると認識しており、将来において安定的な収益の獲得が可能となった場合には、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を考慮した上で、利益配当についても検討してまいります。
③ ベンチャーキャピタル及び投資事業組合の株式保有比率について
当事業年度末現在、ベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「VC等」)が所有している株式数は3,487,100株存在し、発行済株式総数に占める比率は18.58%であります。一般的に、VC等が未公開株式に投資を行う目的は、株式公開後に当該株式を売却してキャピタルゲインを得ることにありますので、VC等は当社の株式の一部または全部を売却することが想定されます。VC等による当社株式売却により、一時的に需給のバランスの悪化が生じる可能性があり、当社株式の市場価格が低下及び低迷する可能性があります。
また、以下の記載は本株式への投資に関するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意ください。
なお、文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)事業の内容について
① 医薬品の研究開発について
一般的に医薬品の研究開発は探索研究段階から承認取得に至るまで長期間を要し、巨額の研究開発費用が必要とされる一方、成功確率は他産業に比して極めて低いものとされています。当社の現在及び将来における事業活動においても、これらのリスクは付随しております。当社及び導出先、共同研究先での研究開発過程においてこれらのリスクに伴う問題が生じた場合には、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 薬事規制について
当社が属する医薬品業界は、研究開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動において、各国の薬事法その他関係法令や規則、及びそれに関わる行政指導により、様々な規制を受けております。
品質、有効性および安全性に関する十分なデータが得られず、医薬品としての有用性を示すことができない場合には、当初計画した条件での導出、もしくは導出そのものが困難になる可能性があります。これは他社に導出した開発品に関しても同様であり、承認が計画どおり取得できず上市が困難になる可能性があります。これらの事態が生じた場合、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ 技術革新について
当社が事業を展開する医薬品分野は、技術革新が著しいものと考えられます。当業界における急激な研究の進歩等により、医薬品の研究開発に有効と考えられる技術等への当社の対応に支障が生じた場合には、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、事業に必要となる最先端の技術を導入するためには、多額な費用・投資及び時間を要する可能性もあり、これにより当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
④ 競合について
当社は、疼痛疾患及び消化管疾患を重点領域として医薬品の研究開発を行っておりますが、これらの領域においては、多くの製薬会社や創薬ベンチャー企業等による研究開発活動が行われており、当社の研究開発との間に競合関係が生じております。競合品の存在やその研究開発の進捗等が当社の開発化合物の導出等に影響を及ぼし、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 製薬会社等への導出等による収益獲得について
一般的に、製薬会社等において共同研究の実施や開発化合物の導入に際しては、(a)重点領域、既存医薬品、開発化合物の状況及び研究開発予算等を踏まえた自社の戦略との合致、(b)開発化合物の安全性や有効性に関する科学的検証及び評価、(c)想定される収益、費用及びリスク等の費用対効果等を総合的に判断して決定されるものであり、その評価・判断は個々の製薬会社等により異なります。
当社が契約締結を企図するプロジェクトや開発化合物が製薬会社等における上述の各要素を充足する保証はなく、契約締結に結び付かない、又は契約条件が当社の想定と大きく異なる等の可能性があり、これにより当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 為替リスクについて
当社の事業は、全世界の製薬会社等を対象としており、事業収益及び事業費用における海外企業の構成比率が高くなる可能性があります。為替変動が生じた場合には、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)社内体制について
① 特定の人材への依存について
当社の事業活動は、現在の代表取締役以下各部門の責任者や構成員に大きく依存しております。当社では、このため常に優秀な人材の確保と育成に努めておりますが、計画通りに行えない場合は、当社の業務運営、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 情報管理体制について
当社事業において、研究開発における技術及び知見等は極めて重要性の高いものであり、導出先である製薬会社等と共有する情報等は高い機密性を保持することが要請されます。当社は、機密情報の漏洩リスクを低減するため、情報管理体制の強化に努めておりますが、これら重要な機密情報の漏洩等が生じた場合には、当社の事業に著しい不利益が生じる可能性があることに加え、当社に対する信頼性低下等により、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)知的財産権について
① 当社の保有する知的財産権について
特許は出願及び取得した場合においても出願した全てが成立する保証はなく、また特許出願によっても当社の権利を確実に保全できる保証はありません。
当社が所有又は使用許諾を受けた知的所有権に優位する知的財産権が第三者によって生み出される可能性や、第三者の知的所有権の侵害に基づく将来の係争を完全に回避することは困難であり、こうした結果、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
なお、日本その他の国の特許関連法規、或いは各国当局の解釈により、競合他社、或いはその他の組織が当社に補償等を行うことなく技術を使用し、医薬品等の開発及び販売を行うことができる可能性があります。
② 職務発明に係る社内対応について
2005年4月1日から施行された特許法の改正に伴い、当社では、代表取締役、執行役員及び従業員が協議の上、取締役会決議により「知的財産権管理規程」を作成し、運用しております。しかしながら、将来、発明者の認定及び職務発明の対価の相当性につき、係争が発生した場合には、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 事業における事故やトラブル等のリスクについて
① 当社の臨床開発における健康被害について
当社は、研究開発活動において、開発化合物の有効性及び安全性を評価するため、前臨床試験を実施した上でヒトでの初期の臨床試験を実施しております。被験者において重大な健康被害が発生した場合には、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 研究施設における事故等について
当社は、研究開発活動において、各種化学物質、特に危険物質を取り扱っております。何らかの要因により火災や爆発事故又は環境汚染事故等が発生した場合には、重大な損失を招くリスクがあり、当社の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ 自然災害等のリスクについて
当社が本拠地とする中部地域において、地震(東南海地震含む)、津波又は台風等の自然災害や大規模な事故、火災、テロ等により、当社設備の損壊や各種インフラの供給制限等の不測の事態が発生した場合には、事業活動に停滞が生じ、当社の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
④ 訴訟の可能性について
当社は、事業を展開する上で、当社の瑕疵又は責任の有無に拘わらず、第三者の権利又は利益を侵害した場合には、損害賠償等の訴訟を提起される可能性があります。また、取引関係や労使関係その他において何らかのトラブルが生じた場合、訴訟等に発展する可能性があります。さらに、業務委託先においてコンプライアンス違反が発生した場合、発注元である当社に対しても責任が問われる可能性があります。その結果として、金銭的負担の発生や当社に対する信頼性低下等により、当社の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。
(5) 経営上の重要な契約について
当社の経営上の重要な契約について、将来、期間満了、解除、中断、延期等が生じた場合には、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 経営成績及び財政状態について
① 今後における損失計上の見通しについて
当社は、引き続き多額の研究開発費を先行投資する必要があることから、当面は損失の計上を想定しております。販売計画や研究開発計画が当社の想定どおりに進捗しなかった場合は、想定以上に損失計上が継続する可能性があり、その状況によっては当社の事業継続が困難となる可能性があります。
② 事業資金の確保について
当社は、研究開発活動の推進等に伴い、第1期から第8期に至るまで、営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続しており、今後も事業活動の進捗に伴って、研究開発投資、運転資金及び設備投資等の資金需要が予想されます。適時適切な資金調達ができなかった場合、当社の事業継続が困難となる可能性があります。また増資による資金調達を実施する場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
③ 税務上の繰越欠損金について
当社は、過年度の損失計上により税務上の繰越欠損金を有しております。これにより、将来において利益計上に至った場合でも、当該繰越欠損金が解消されるまでは法人税等の税負担は概ね発生しないと予想されます。但し、将来において当該繰越欠損金が解消又は失効した場合には、通常の税率に基づく税負担が生じることとなり、その場合には当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(7) ファイザーグループについて
① ファイザーグループの当社株式の保有及び経営関与に係る方針について
当社はファイザー株式会社(以下、「日本ファイザー社」という。)旧中央研究所を前身としており、旧中央研究所閉鎖に起因する当社独立時に、ファイザーグループより支援の一環として出資を受けており、当事業年度末現在、日本ファイザー社は、当社株式の7.91%(潜在株式を除く)を保有しており、同社の当社株式の保有目的は純投資となっております。なお、ファイザーグループと当社間では、役員受入や人員出向等の関係はなく、同社グループが当社経営に関与する意向はないものと認識しております。
しかし、ファイザーグループの経営方針や事業戦略等に変更が生じた場合には、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 取引関係について
当社は、事業の開始に際して、米国ファイザー社から知的財産権を譲り受けており、その後も契約では定められていない詳細な権利調整等については、今後協議を行う可能性があります。
また今後、同社グループに対して当社の開発化合物を導出する可能性もありますが、他の導出先企業と同様の取引を想定しております。
③ 契約について
当社は、現在、米国ファイザー社との間で当社の事業展開上、重要と考えられる契約を締結しておりますが、当該契約が期間満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合又は当社にとって不利な改定が行われた場合には、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)名古屋大学について
当社は、名古屋大学との間で締結した産学協同研究部門設置契約に基づき、研究拠点を名古屋大学内に置いておりますが、契約の満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合、又は当該契約の更新に際し改定が行われた場合には、当社の事業戦略、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9) その他
① 新株予約権について
当社は、従業員に対するインセンティブ・プランとしてストック・オプション制度を採用しております。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後ストック・オプションを付与する際に費用が計上されることにより、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 配当政策について
当社は設立以来、当期純損失を計上しており、今後も引き続き研究開発活動に対する投資を先行していく必要があることから、当面は配当を予定しておりません。
しかし、株主への利益還元は重要な経営課題であると認識しており、将来において安定的な収益の獲得が可能となった場合には、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を考慮した上で、利益配当についても検討してまいります。
③ ベンチャーキャピタル及び投資事業組合の株式保有比率について
当事業年度末現在、ベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「VC等」)が所有している株式数は3,487,100株存在し、発行済株式総数に占める比率は18.58%であります。一般的に、VC等が未公開株式に投資を行う目的は、株式公開後に当該株式を売却してキャピタルゲインを得ることにありますので、VC等は当社の株式の一部または全部を売却することが想定されます。VC等による当社株式売却により、一時的に需給のバランスの悪化が生じる可能性があり、当社株式の市場価格が低下及び低迷する可能性があります。
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