有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007TMS
サノヤスホールディングス株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、各事業分野において商品競争力の強化、事業分野拡大及びブランドイメージ向上を目指した各種の研究開発を積極的に推進した。当連結会計年度における当社グループ全体での研究開発費は414百万円である。
(1) 造船事業
造船事業では温室効果ガスや窒素酸化物の排出規制等の環境問題、エネルギー効率の向上など、商船を取り巻く社会的な要請に対応し、これらの課題解決に資する要素技術の研究・開発に重点的に取り組み、その研究成果を基盤として新船型を開発した。
船型ラインナップとして、2016年より適用のNOx排出三次規制に適合したばら積貨物船3船型(パナマックス型、ハンディケープ型、スプラマックス型)の開発を終え、2016年度以降の主力製品ラインナップを刷新し、受注に備える体制を整えた。パナマックス型については、独自の船型開発技術と要素技術の融合により、新しい共通構造規則を適用しながらも、浅喫水での大きな積高を有し、かつ、EEDI(エネルギー効率設計指標)フェーズ3達成可能な次世代省エネ型の新船型の開発を進めた。加えて、新しい船種としてアフラマックス型タンカーの開発にも着手し、さらなる製品メニューの拡充を図っている。
要素技術開発では、「PIV計測による省エネ装置の最適化研究」や「風圧抵抗低減に関する研究開発」に取り組み、計画通りの成果を得て、次世代省エネ型の新船型に適用、実用化の目処をつけた。さらに、「モニタリング装置の実船搭載」として、スプラマックス型バルクキャリアーにモニタリングシステムを実装し、実海域での性能を分析・評価し、次期開発船の性能設計へフィードバックする体制を整えた。
新規則対応も重要な研究課題として取り上げた。「船内騒音規制」については、各種防音対策製品の騒音低減効果を評価することを目的に、騒音計測を各船の試運転で実施した。得られたデータをもとにして、実船に対する有効な騒音対策の策定が可能となった。2015年7月より適用が開始された「共通構造規則(CSR-B&I)」に対しては、昨年度と同様に主力船型の試設計・影響評価を実施し、その結果は新船型開発において有効に活用されている。
設計基幹システムである「3D-CAD(FORAN)の開発」については、当年度も適用領域の拡大を中心に、機能強化及び周辺システムとの連携強化に取り組み、新たに溶接長などの管理物量集計用の3Dツール導入に繋げた。併せて現業への活用展開を目指し、3Dモデルビューワーのユーザービリティ向上のための開発を実施した。
なお、造船事業部門の研究開発費は294百万円である。
(2) 陸上事業
陸上事業では多様な市場、顧客ニーズに応えるべく、経済性・安全性に優れ、環境にも配慮した新商品開発・研究に取り組んだ。
建設工事用機械においては「大型高速1本構工事用エレベーター」の新型機2機種の開発に着手した。本新型2機種は、首都圏で進む超大型開発プロジェクトにおける高さ250m超の超高層ビルの建築工事の楊重に対応した国内最大クラスの搬器であり、国内最速の加減速性能を有した次世代の大型工事用エレベーターである。2020年(2020年)東京オリンピック・パラリンピック関連工事に向けて需要の拡大が見込まれ、すでに大手ゼネコンをはじめ、数社へのレンタル及び新規販売の引き合いがあり、受注活動も開始していることから、今後の拡販に向けた開発設計をさらに加速させていく。
機械式駐車装置においては、駐車場法施行規則の一部改正があり、既認定装置を新基準に対応させるための認定再取得を進めた。また「テロ対策用バリケード(スーパーボラード仁王)」の長期実証試験は現在も継続中であり、信頼性を向上させるための改良に取り組んだ。
化粧品製造用の乳化装置及び攪拌機等においては、一昨年に特許を取得した循環式ミキサーの大型生産機への実用化に向けた開発を進めた。また化粧品以外の分野として、医薬品関係への乳化攪拌機の拡販に向けて研究室向けの新型卓上試験機の開発を行うとともに、同事業参入に不可欠な第1種圧力容器の製造許可を取得した。これにより、老朽化した工場の刷新ともあいまって、医薬品分野への販売拡大の準備が整いつつある。
なお、研究開発費は52百万円である。
(3) レジャー事業
レジャー事業では多角化する顧客ニーズに応えるため、先見的な商品提案をすべく各種開発に取り組んだ。乗客が能動的に操作することで乗物を制御できる当社オリジナルの「参加型回転式ファミリーライド」は一号機を完成させ、現在は自社営業の遊園地において商業運転を開始している。また、観覧車では旧来からの仕様に加え、よりインタラクティブ性を持たせることで新たな観覧車の魅力を創出すべく、Augmented Reality(拡張現実)技術の導入等に取り組んだ。なお、研究開発費は66百万円である。
(1) 造船事業
造船事業では温室効果ガスや窒素酸化物の排出規制等の環境問題、エネルギー効率の向上など、商船を取り巻く社会的な要請に対応し、これらの課題解決に資する要素技術の研究・開発に重点的に取り組み、その研究成果を基盤として新船型を開発した。
船型ラインナップとして、2016年より適用のNOx排出三次規制に適合したばら積貨物船3船型(パナマックス型、ハンディケープ型、スプラマックス型)の開発を終え、2016年度以降の主力製品ラインナップを刷新し、受注に備える体制を整えた。パナマックス型については、独自の船型開発技術と要素技術の融合により、新しい共通構造規則を適用しながらも、浅喫水での大きな積高を有し、かつ、EEDI(エネルギー効率設計指標)フェーズ3達成可能な次世代省エネ型の新船型の開発を進めた。加えて、新しい船種としてアフラマックス型タンカーの開発にも着手し、さらなる製品メニューの拡充を図っている。
要素技術開発では、「PIV計測による省エネ装置の最適化研究」や「風圧抵抗低減に関する研究開発」に取り組み、計画通りの成果を得て、次世代省エネ型の新船型に適用、実用化の目処をつけた。さらに、「モニタリング装置の実船搭載」として、スプラマックス型バルクキャリアーにモニタリングシステムを実装し、実海域での性能を分析・評価し、次期開発船の性能設計へフィードバックする体制を整えた。
新規則対応も重要な研究課題として取り上げた。「船内騒音規制」については、各種防音対策製品の騒音低減効果を評価することを目的に、騒音計測を各船の試運転で実施した。得られたデータをもとにして、実船に対する有効な騒音対策の策定が可能となった。2015年7月より適用が開始された「共通構造規則(CSR-B&I)」に対しては、昨年度と同様に主力船型の試設計・影響評価を実施し、その結果は新船型開発において有効に活用されている。
設計基幹システムである「3D-CAD(FORAN)の開発」については、当年度も適用領域の拡大を中心に、機能強化及び周辺システムとの連携強化に取り組み、新たに溶接長などの管理物量集計用の3Dツール導入に繋げた。併せて現業への活用展開を目指し、3Dモデルビューワーのユーザービリティ向上のための開発を実施した。
なお、造船事業部門の研究開発費は294百万円である。
(2) 陸上事業
陸上事業では多様な市場、顧客ニーズに応えるべく、経済性・安全性に優れ、環境にも配慮した新商品開発・研究に取り組んだ。
建設工事用機械においては「大型高速1本構工事用エレベーター」の新型機2機種の開発に着手した。本新型2機種は、首都圏で進む超大型開発プロジェクトにおける高さ250m超の超高層ビルの建築工事の楊重に対応した国内最大クラスの搬器であり、国内最速の加減速性能を有した次世代の大型工事用エレベーターである。2020年(2020年)東京オリンピック・パラリンピック関連工事に向けて需要の拡大が見込まれ、すでに大手ゼネコンをはじめ、数社へのレンタル及び新規販売の引き合いがあり、受注活動も開始していることから、今後の拡販に向けた開発設計をさらに加速させていく。
機械式駐車装置においては、駐車場法施行規則の一部改正があり、既認定装置を新基準に対応させるための認定再取得を進めた。また「テロ対策用バリケード(スーパーボラード仁王)」の長期実証試験は現在も継続中であり、信頼性を向上させるための改良に取り組んだ。
化粧品製造用の乳化装置及び攪拌機等においては、一昨年に特許を取得した循環式ミキサーの大型生産機への実用化に向けた開発を進めた。また化粧品以外の分野として、医薬品関係への乳化攪拌機の拡販に向けて研究室向けの新型卓上試験機の開発を行うとともに、同事業参入に不可欠な第1種圧力容器の製造許可を取得した。これにより、老朽化した工場の刷新ともあいまって、医薬品分野への販売拡大の準備が整いつつある。
なお、研究開発費は52百万円である。
(3) レジャー事業
レジャー事業では多角化する顧客ニーズに応えるため、先見的な商品提案をすべく各種開発に取り組んだ。乗客が能動的に操作することで乗物を制御できる当社オリジナルの「参加型回転式ファミリーライド」は一号機を完成させ、現在は自社営業の遊園地において商業運転を開始している。また、観覧車では旧来からの仕様に加え、よりインタラクティブ性を持たせることで新たな観覧車の魅力を創出すべく、Augmented Reality(拡張現実)技術の導入等に取り組んだ。なお、研究開発費は66百万円である。
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