有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ARX2
株式会社イーブックイニシアティブジャパン 事業の内容 (2017年3月期)
1. 事業概要
当社グループは、急速に普及しているスマートフォン・タブレット端末及びパソコン向けに、業界最大規模(2017年3月末時点)の品揃えを誇るマンガを中心とした電子書籍の販売事業を行っております。創業者(現名誉会長)鈴木雄介が出版社勤務時代に、返本の山が断裁・焼却されることに地球環境への影響を危惧し、「SAVE TREES!」を事業コンセプトに打ち立て、電子書籍による解決を目指して設立いたしました。直径20センチ、樹高8メートルに育った、樹齢20年の1本の木から、1冊300グラムの本が約200冊できるといわれます。当社グループは累計7,900万冊以上販売し、39万本以上の木を救ってまいりました。設立当初の2000年にパソコン向けに電子書籍の販売事業を開始以来、順調に事業を拡大し、2008年からはスマートフォン及びタブレット端末向けに注力し、成長を加速してまいりました。
なお、当社は決算期変更に伴い、当連結会計年度は14ヶ月間の変則決算となっております。
当社グループの事業は、(1)電子書籍事業、(2)クロスメディア事業に大別されます。
[事業別売上の推移] | (単位:千円) | ||||
2013年1月期 | 2014年1月期 | 2015年1月期 | 2016年1月期 | 2017年3月期 | |
(1)電子書籍事業 | 3,044,219 | 4,155,243 | 4,971,436 | 5,199,081 | 6,741,495 |
(2)クロスメディア事業 | ― | ― | 157,944 | 1,985,225 | 5,241,458 |
(注)1 2015年1月期より連結財務諸表を作成しているため、2013年1月期及び2014年1月期は個別財務諸表の数値を記載しております。
2 2017年3月期は決算期変更に伴い、2016年2月1日から2017年3月31日の14ヶ月間となっております。
(1)電子書籍事業
a.電子書籍配信
電子書籍配信は、エンドユーザーに向けて当社名義で電子書籍を販売するサービスです。独自に開発した電子書籍閲覧ソフト「ebi.BookReader」「ebiReader」、ファイルフォーマット(.ebi)、著作権保護技術からなるプラットフォームを利用して、当社が運営する電子書籍販売サイトである「eBookJapan」及び日本を代表するISP(注1)等が展開するサイト内にある当社の各支店を経由して、国内外の一般エンドユーザーに対して、当社グループが電子書籍の販売を行うものです。本サービスにおいて、エンドユーザーは自身のパソコン、スマートフォン、タブレット端末等に電子書籍を購入し、冊数に応じた代金を支払います。これにより、エンドユーザーは既存の紙の書籍であれば数百冊にも及ぶ大量の書籍をわずか一台の端末に収納し、好きな場所で好きな時間に、永続的に読書を楽しむことが可能となります。
また、パソコンの買い替えや故障などで電子書籍が紛失することのないよう、インターネット上で電子書籍を預かるクラウド本棚サービスの提供及びスマートフォン・タブレット端末での購入・閲覧対応など、エンドユーザーが快適に読書をするための機能を拡充させております。
当社のサイトは、2000年より開始され、これまでに139万人(2017年3月末時点)を超える登録会員を獲得しております。ユーザーは20代から40代の方が8割以上を占めており、購入者一人当たりの平均月間購入額は5,000円を超えております。世界最大級を誇る56万冊超のラインナップ(2017年3月末時点)には長編マンガが多く含まれており、マンガのまとめ買いもよく利用されます。
一度獲得したユーザーは定着する傾向が高く、各月の売上の約9割以上が、前月以前に当社に会員登録したユーザーによって占められています。獲得したユーザーが根雪のように積みあがっていくスケーラブルな事業モデルとなっています。
b.電子書籍提供
電子書籍提供は、エンドユーザーに向けてパートナー企業が電子書籍を販売する際に、当社がコンテンツやプラットフォームを提供するサービスです。コンテンツのみを提供する場合は、当社の技術基盤であるプラットフォームを利用せず、電子化したデータのみをパートナー企業へ提供しています。提供したデータはパートナー企業が独自のフォーマットに加工・変換し、インターネットを通じて販売を行います。当社グループは当該販売のレベニューシェア(注2)に応じて収入を得ます。
コンテンツ及びプラットフォームの両方を提供する場合は、世界最大級を誇る当社グループの幅広い品揃えと、長年にわたって改良を重ねてきた信頼のプラットフォームの両方を提供しています。パートナー企業では、それぞれのお客様向けに会員管理及び決済のみを行って頂いています。当社は当該販売のレベニューシェア(注2)に応じて収入を得ます。
当社の事業の系統図は、以下のとおりです。
●用語の説明●
(注)1:「ISP」とは、インターネット・サービス・プロバイダーの略で、インターネット接続業者を意味する。ADSL回線、光ファイバー回線、データ通信専用回線などを通じて、顧客である企業や家庭のコンピュータをインターネットに接続する。
2:「レベニューシェア」とは、アライアンスによって生まれた利益を、あらかじめ決めておいた配分率で分配することをいう。
(2)クロスメディア事業
当社グループは紙の書籍をインターネット経由で販売するオンライン書店の運営、株式会社トキオ・ゲッツによる人気マンガコンテンツのキャラクターを用いたタイアップ・プロモーションやクールジャパンイベントの開催、中国へ進出している日本企業、また、訪日客向けにプロモーションを展開するFind Japan株式会社、知育アプリの配信等、グループ会社の売上については、クロスメディア事業に計上しています。[新規登録会員数の推移] (単位:人)
2017年3月期 | |||||
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第5四半期 | |
パソコン | 21,024 | 16,392 | 17,942 | 12,109 | 7,387 |
スマートフォン・ タブレット | 29,864 | 27,742 | 26,087 | 24,299 | 15,045 |
合計 | 50,888 | 44,134 | 44,029 | 36,408 | 22,432 |
(注) 2017年3月期は決算期変更に伴い、2016年2月1日から2017年3月31日の14ヶ月間となっております。
[端末別売上の推移] (単位:千円)
2017年3月期 | |||||
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第5四半期 | |
パソコン (WindowsPC、Mac) | 369,594 | 427,396 | 484,904 | 450,816 | 347,553 |
スマートフォン・ タブレット (iPad/iPhone/iPod Touch、Android) | 797,633 | 910,465 | 964,420 | 925,453 | 648,342 |
合計 | 1,167,228 | 1,337,862 | 1,449,325 | 1,376,270 | 995,895 |
(注) 2017年3月期は決算期変更に伴い、2016年2月1日から2017年3月31日の14ヶ月間となっております。
2. 電子書籍配信事業の特徴
① 業界最大規模のマンガの品揃え
日本の電子書籍市場の特徴は、マンガが市場全体の約8割を占めており市場を牽引していることです。(出所:2016年7月株式会社インプレス「電子書籍ビジネス調査報告書2016」)当社はマンガを19万冊以上(2017年3月末時点)取り揃えており、業界最大規模と自負しております。[電子書籍取扱数(累計)の推移] (単位:冊)
2017年3月期 | |||||
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第5四半期 | |
男性マンガ | 74,500 | 82,310 | 85,280 | 88,820 | 91,360 |
女性マンガ | 82,120 | 92,170 | 97,230 | 102,960 | 107,260 |
総合図書 | 270,410 | 293,400 | 306,960 | 317,690 | 326,170 |
その他 | 27,710 | 31,920 | 34,330 | 37,480 | 39,790 |
計 | 454,740 | 499,800 | 523,800 | 546,950 | 564,580 |
(注) 2017年3月期は決算期変更に伴い、2016年2月1日から2017年3月31日の14ヶ月間となっております。
② クラウド※本棚サービス
当社の特徴として、クラウド本棚というWeb上の本棚を業界に先駆けて提供し、複数の端末で閲覧が可能なサービスを行っております。これにより、自宅の大画面パソコンやiPadで読みかけの本を、通勤・通学途中や旅行先においてスマートフォンやタブレット等で読み続けることが可能になります。さらに、クラウド本棚に蔵書しておくことで、ユーザーの端末が壊れた際でも購入した電子書籍が保護されること、多数の書籍を購入しても端末の記憶容量を占有せずに済むことなどのメリットも提供しています。
なお、同業他社においてもクラウド型のサービスが提供されておりますが、利用できる端末の台数が会社毎に異なっております。
※お客様ご自身の端末内ではなく、当社のサーバー上に設けた本棚という意味で、インターネットの「向こう側」を意味する「クラウド」を用いています。
③ 低コスト、大量高速、高品質の電子化技術
当社は、紙の態様を損なうことなく印刷時のレイアウトをそのままスキャンする当社独自の画像形式のフォーマットを採用しております。テキスト形式のフォーマットに比べ、OCR(光学式文字読み取り)による誤認識、禁則処理、外字の処理など、日本語特有の課題を考慮する必要がないため、制作コストを削減し、大量高速に電子化することが可能となります。また、端末に依存することなく、同一のファイルを用いてパソコン、各種スマートフォン上で表示が可能です。そのため、パソコンで表示した電子書籍をスマートフォンへ移動して閲覧することができます。
④ 無期限ダウンロード型およびブラウザ型サービス
当社の電子書籍閲覧サービスは、ダウンロード型のサービス及びブラウザ上で電子書籍を閲覧することができるブラウザ型サービスの両方を利用することができます。ブラウザ型とは、インターネットの繋がる環境であれば専用ソフトウェアをダウンロードすることなく、ブラウザ上ですぐに読書を楽しむことができるサービスです。インターネットに接続できない環境においては、従来のダウンロード型サービスで読書することも可能であり、ユーザーの置かれた環境において自由に選択して閲覧することができます。⑤ 読書に特化した独自リーダーの提供
当社が販売する電子書籍は、独自の著作権保護技術で保護されており、ダウンロード型サービスにおいては、当該電子書籍を閲覧するために提供しているソフト「ebi.BookReader」または「ebiReader」をインストールした端末でのみ閲覧することが可能となります。「ebi.BookReader」「ebiReader」は、読書に相応しい直感的なインターフェースを用いており、本を蔵書する楽しみを実現する背表紙表示、しおり、読了印、自動ページめくり機能などを有しております。また、読書時はマンガの迫力ある見開きシーンを忠実に再現できるよう、ソフトを設計しております。2017年3月末現在、対応しているOSは、Windows、Macintosh、Android、iOSとなっております。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E25888] S100ARX2)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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