シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007QP1

有価証券報告書抜粋 荒川化学工業株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループにおいて研究開発活動は、当社、ペルノックス㈱および山口精研工業㈱がおこなっております。
顧客ニーズに対し提案型の製品開発をおこなうとともに、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」というビジョンに基づき鋭意研究開発活動を展開しております。事業分野は製紙薬品事業、化成品事業および電子材料事業(光電子材料事業と電子部材事業)であり、その研究テーマは多岐にわたっております。
研究開発スタッフは242人でありますが、これは総従業員数の約2割に当たります。
当連結会計年度の研究開発費は28億19百万円であり、主な研究成果は次のとおりであります。

(1) 製紙薬品事業

当事業では、紙へのにじみ止め性を発現するサイズ剤や紙の強度を向上させる紙力増強剤など、紙の機能性を向上させる薬品において、様々に変化する顧客ニーズと紙の製造条件に対応して高機能化ならびにコスト低減を実現する製品の研究開発を進めております。
サイズ剤では、価格変動が著しいロジンを使用しない新規板紙用内添サイズ剤の実用化検討を進めております。また、海外向けに開発した表面サイズ剤である「ポリマロンKシリーズ」は主に台湾市場にて、またロジン系内添サイズ剤である「サイズパインCシリーズ」は中国市場にて実績化が進みました。
紙力増強剤では、新たに見出した両イオン性高分子の設計技術により古紙の再利用による抄紙条件の悪化に対応できる新たな紙力増強剤を開発し、国内、海外での実績化が進みました。また、ポリアクリルアミド系ポリマーに新たな素材を組み込んだコストパフォーマンスの高い紙力増強剤の実用化検討を進めております。
当事業に係る研究開発費は6億43百万円であります。

(2) 化成品事業

当事業では、印刷インキや塗料、粘着・接着剤用途において、顧客ニーズに対応した高機能化およびコスト低減を実現する製品の研究開発をおこなうとともに、顧客のグローバル展開に合わせた海外向け製品の開発にも積極的に取り組んでおります。また、各種機能を付与したフィルム用コーティング剤などの研究開発にも注力しております。
印刷インキ用樹脂では、原料面からの研究開発に加え、印刷インキの製造や印刷工程の合理化に繋がる製品、環境負荷の低減に繋がる製品、さらには外市場向け製品の研究開発も進め、実績が拡大しました。
塗料用樹脂では、防錆用途向けに低VOC化につながる溶剤系塗料の高濃度化やVOCを使用しない水系塗料用樹脂の開発を進め、高硬度化など高機能化製品の実績化を進めております。機能性コーティング剤「アラコート」は、帯電防止コーティング、蒸着用アンカー、ハードコート用アンカー、再剥離用微粘着剤での実績が拡大しており、顧客ニーズに対応した更なる機能の付与に向け、研究開発を加速させております。
粘着・接着剤用樹脂では、光学用のテープや粘着剤に用いられる超淡色ロジンの開発を進めており、光学用途における新規開発グレードの実績化や、ロジン特有の臭気を大幅に低減させた超淡色の液状ロジンエステルの用途開発を進めております。
機能性ファインケミカル製品では、これまで培ってきたロジン技術、水素化技術、重合技術、精密合成技術、高度精製技術を活かし、各種先端材料向けのプロセス開発や素材開発に注力し、半導体材料、高機能性材料での実績化が進みました。
当事業に係る研究開発費は8億48百万円であります。

(3) 電子材料事業

① 光電子材料事業
当事業では、ディスプレイ用途を中心とした光硬化型機能性コーティング剤や当社独自の有機・無機ハイブリッド技術を応用した製品の研究開発をおこなっております。また、ペルノックスにおいては、スマートフォンやタブレット等のタッチパネル向けや、車載電子部品、センサー類、半導体、LED向けの導電性材料、絶縁封止材料、光学機能材料の実績をベースに、高機能、高信頼性製品、パワー半導体向け高耐熱樹脂等の開発を進めております。
光硬化型樹脂「ビームセット」では、フィルムハードコート剤に、高硬度化、アンチブロッキング性、自己修復性などの機能性を付与した製品の開発を進め、実績化が進みました。各特性を組み合わせた製品のラインナップを取り揃え、家電や自動車関連用途への展開を目指しております。また、光学用途で使用される粘着剤や電子基板用の防湿コート剤などの用途においても製品化に取り組んでおります。
シリコーン樹脂では、剥離途やテキスタイルコーティングで実績が拡大しております。また、家電用途および電子部材関連用途向けの高付加価値製品の開発も進めております。
有機・無機ハイブリッド樹脂では、ディスプレイ用途を中心に、耐熱性や透明性に優れた製品開発をおこなっております。また、高周波回路基板向けに誘電特性に優れた素材の開発も進めております。
② 電子部材事業
当事業では、技術進展が著しい各種電子機器の半導体パッケージやプリント基板、他の電子部品等の実装工程に用いられるはんだ関連製品と実装後のはんだフラックスの洗浄工程における洗浄剤および洗浄装置を含めたシステムの研究開発をおこなっております。
はんだ関連製品では、環境に配慮した、ハロゲンフリータイプでかつ微細線はんだ付けに対応したソルダペースト「パインソルダーPSP-F」のモバイル用途で実績化が進んでおり、高い信頼性が求められる医療器械用途への展開も進めております。
洗浄関連製品では、フラックス以外の新たな洗浄分野への展開も進めており、電子機器の高性能化に伴うコンタミネーション・異物(生産工程上のごみ等)除去分野において、すすぎが不要な水系洗浄剤(パーティクル除去用洗浄剤)の開発に取組み、実績化が進みました。
精密研磨剤製品では、ハードディスクドライブ用アルミディスク研磨でナノメートル未満の表面平滑度を実現できる研磨剤の開発を進めております。またスマートフォンなどに用いられる電子部品で、基板として使用されるタンタル酸リチウムの研磨でも実績化が進みました。

当事業に係る研究開発費は13億27百万円であります。

なお、当連結会計年度末における取得済特許権保有件数は、国内483件、海外163件、出願中のものは国内206件、海外194件であります。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01048] S1007QP1)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。