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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007YEY

有価証券報告書抜粋 出光興産株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、石油製品、石油化学製品、資源、電子材料及びアグリバイオの各事業、更には新規事業創出のための研究開発に取り組んでいます。現在、図に示した研究開発体制の下、互いに密接に連携して研究開発活動を行っています。
なお、研究開発費については、各セグメントに配賦できない全社共通研究費27億円が含まれており、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は前年同期比7億円減少の126億円です。

(当社グループの研究開発体制)
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当連結会計年度における各セグメントの研究開発内容、研究開発経費及び研究開発成果は次のとおりです。

(1) 石油製品セグメント
石油製品セグメントでは、環境に配慮した石油製品、潤滑油製品の開発を推進しています。当セグメントに係る研究開発費は30億円です。
①燃料油事業では、重質油処理技術の高度化、製品の高付加価値化、プロセス技術を活かした事業競争力の強化、製油所・工場・事業所の高効率化、省エネルギー化及び環境調和型社会への貢献を目指した技術開発を行っています。
②潤滑油事業では、省燃費・省エネルギーや環境に配慮した商品をグローバル規模で開発・展開し、国内及び海外市場への安定供給実現に努めています。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・自動車用潤滑油においては、省燃費特性と耐久性を両立させた超低粘度エンジンオイル、駆動系オイルを開発し、商品ラインアップを拡充しました。
・工業用潤滑油においては、環境対応型高機能商品の開発を進め、地球温暖化係数(GWP)の低い冷媒用冷凍機油、消費電力削減に繋がる省エネルギー型機械設備用潤滑油、更に、油の寿命を延長することで廃液量の削減を実現した環境負荷低減型水溶性加工油の開発を推進し、商品ラインアップを拡充しました。
(2) 石油化学製品セグメント
石油化学製品セグメントでは、機能材料事業において、機能材料及び樹脂加工製品の競争力強化に向けた保有技術の改良や新規材料の開発を推進しています。当セグメントに係る研究開発費は27億円です。
①機能材料分野では、新機能を有した粘接着基材の開発及びエンジニアリングプラスチックであるポリカーボネート樹脂やシンジオタクチックポリスチレン樹脂の高付加価値商品の開発に取り組んでいます。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・通常の結晶性ポリプロピレン樹脂と比べて大幅に融点が低く、軟質特性を有する機能性軟質ポリプロピレン(商品名:エルモーデュ®)は、従来から展開してきた衛生材料用接着剤原料や不織布改質剤及びフィルム改質剤として採用が拡大するとともに、木工用接着剤原料としての用途開発を進め、販売拡大に繋げました。
・ポリカーボネート樹脂(商品名:タフロン®)では、液晶ディスプレイ部品向けに優れた色調と良好な流動性を持つ新しいグレードを開発して販売を開始し、市場で好評を得ています。また、2015年12月に千葉工場の製造装置を停止しましたが、これに先立ち、特殊グレードを含む全てのグレードの生産を台湾Formosaグループの中核企業であるFCFC社へ集約すべく技術検討を重ね、2016年度からのFCFC社での生産開始に目途を得ました。
・シンジオタクチックポリスチレン樹脂(商品名:ザレック®)では、成型サイクルや成形時の発生ガスを低減したグレードを開発し、自動車電装部品等への販売を拡大しました。また、電気特性が評価され車間距離レーダー部品に採用されました。
②シート・フィルム分野では、包装材料のグレード開発及び産業用途の加飾分野の開発を行っています。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・包装材料では、顧客ニーズに基づくグレード開発を推進し、バッグインボックス向けフィルムグレードや帯電防止フィルムグレードの改良(商品名ユニクレストTM)、易開口性に優れた自動充填包装機用のジッパーテープグレードの開発(商品名プラロックTM)等により商品のラインアップの拡充を行いました。
・加飾分野では、自動二輪外装用途のシート改良を推進し、大手バイクメーカーへの採用を拡大するとともに、新たに開発したグレードにより自動車分野や住設分野への用途開発を推進しました。
(3) 資源セグメント
石炭事業では、鉱山で生産される製品炭の品質を向上させるとともに、石炭を効率よくクリーンに利用して環境負荷を低減する技術の開発を推進しています。当セグメントに係る研究開発費は1億円です。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・豪州自社鉱山(ボガブライ)の拡張工事に併せて、製品炭ラインナップごとの品質設計を実施するとともに、燃焼試験や実ボイラの運転データ解析により、鉱山での品質管理方法を検討しました。また、顧客ニーズに基づいたブレンド炭の商品設計を実施するための評価方法を構築しました。
・石炭の自然発熱挙動のシミュレーション技術やインドネシア鉱山でのフィールド試験を通じて、貯炭場やサイロでの石炭の自然発熱防止対策を確立しました。
・低品位炭の利用促進のため、電力会社と共同で混焼時の技術課題を抽出し、対策の検討とコスト評価を実施しました。また、低品位炭の改質に関する技術評価及び用途探索を実施しました。
・石炭の高効率・クリーン燃焼に関する技術開発を推進し、国内外の石炭需要家に対する技術サポート及びソリューション事業を展開しました。

(4) その他セグメント
上記以外に、電子材料事業、アグリバイオ事業で研究開発を行っています。当セグメントに係る研究開発費は41億円です。
①電子材料事業では、有機EL材料、酸化物半導体材料に代表される電子材料分野での新素材の研究開発を行っています。特に有機EL材料においては、顧客との連携強化、大学との共同研究などを通じて商材の更なる高性能化から次世代技術の開発まで、幅広い開発活動を推進しています。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・2016年4月にLG電子より発表された最新有機ELテレビに当社有機EL材料が採用されました。
②アグリバイオ事業では、微生物培養技術や応用技術、天然物活用技術によって、農業や畜産分野の「食の安全・安心」と「増大する食糧需要」に貢献する商品のラインアップを拡充しています。当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。
・農業緑化資材では、土壌に水分を素早く均一に浸透させ芝草の根に適度な水分を供給することができる「イデサーフ®」の全国販売を開始しました。
・飼料添加物では、これまで牛用の商品としてラインナップしてきた「ルミナップ®」シリーズの技術を鶏用に応用し、腸内環境を正常に保つ「クロストップ®(鶏用)」を開発し販売を開始しました。
・連結子会社の㈱エス・ディー・エス バイオテックでは、日本において新規農薬2剤の農薬登録を取得しました。
(5) 全社共通(コーポレート研究)
コーポレート研究としては、事業部研究所が実施した開発品について高度な分析機器と解析技術によるサポートを実施することと、社会や技術のトレンドを掴み自社との適社性を加味しながら新規事業の創出に向け、畜産分野における動物用ワクチンの開発や、電動車輛など電気エネルギーの有効活用に向けた次世代蓄電池用材料の開発を実施しています。



事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01084] S1007YEY)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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