有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1008KS4
三協立山株式会社 研究開発活動 (2016年5月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「環境技術でひらく、豊かな暮らし」を基本方針に、多様化、高度化する顧客ニーズに対して、高い技術力と、確かな品質に基づき、快適な住生活・都市環境を実現する建材商品、素材の可能性・高付加価値を追求した合金材料、加工部品、商業施設空間の最適設計・機能的な創造を目指した商品の研究開発に取り組んでおります。
その結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は32億22百万円となりました。
セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
建材事業
建材事業では省エネ基準の適合義務化や建物のゼロ・エネルギー化に向けた対応と共に、環境と人にやさしい暮らしの実現とリフォーム需要の開拓を目指した商品強化を図りました。
ビル用建材分野では、基幹サッシ「MTG70R」をフルモデルチェンジし、性能、機能の向上と選びやすい商品体系に整備しました。また、建設労働者の減少による職人不足を睨み、溶接不要でサッシ施工の省力化を実現した「CS.N工法」を開発しました。
住宅用建材分野では、温熱環境や住まい手の動線・動作など、様々な住環境の条件を想定した実験・解析を行いました。その成果を基幹商品に活かし、新アルミ樹脂複合サッシ「アルジオ」と新断熱玄関ドア「ファノーバ」をモデルチェンジし、市場投入しました。更に、室内建材のアルミインテリア建材「AMiS」及び高齢者福祉施設用室内建具の強化も行いました。
エクステリア建材分野では、リフォーム需要の更なる開拓を目指し、上質な質感と意匠性を備えた新たな床材の開発に取組み、優雅なガーデン空間を演出する屋外フローリング「ラステラ」を市場投入しました。また、構造解析技術を基にダイナミックなデザインを実現したカーポート「エアロシェード」をはじめとして、門扉、門まわり機能商品などのファサード商品を充実させました。
また、建材色のカラーバリエーションについて、戸建住宅のボリュームゾーンであるナチュラルモダン外観に程よいアクセントとなり、植裁の緑にも調和する新色を追加し、サッシからエクステリアまで家一棟全体のトータルコーディネイト性を高めました。
研究開発費総額は25億44百万円であります。
マテリアル事業
アルミニウム関連事業では、中強度から高強度に至る6000系合金に加え、多岐にわたる異種合金材料の拡充を進め、輸送、一般機械市場をターゲットにした高付加価値商品の提案を継続推進しております。産学官連携事例としては、富山大学のホコケン活動に継続参画しながら、自社商品として「シェアウォーカー」を50台限定で発売しました。広島大学を含む5社共同開発での「モバイルブリッジ開発」においては、人が通る全長約30mの緊急展開橋を試作評価し、新規分野でのアルミニウム需要の開拓を図っております。
また、鍛造用途の小径ビレット製品であるTG-bar事業では、四輪サスペンションの6000系材料がやや減少したものの、ASEAN、日本国内市場に供給している二輪ピストンの4000系材料が堅調に増え、グローバル規模でシェアが伸長しております。併せて、競合他社が持ち得ない当社オリジナルの異種合金開発に目処が立ち、高付加価値が取れる新商材として早期の市場投下を目指します。競合に対抗できる商品力とものづくり力を高め、引き続き成長戦略を展開してまいります。
マグネシウム関連事業では、2013年度より参画中のNEDO委託研究事業「革新的新構造材料等研究開発」プロジェクトにおいて、6000系アルミニウム合金と同等の強度と易加工性を実現する新規高速押出合金を設計、開発しました。現在、本開発合金の実用化技術を確立すべく、鉄道車両用構体部材を想定した大型・長尺形材の押出加工技術の開発を推進中です。
研究開発費総額は5億74百万円であります。
商業施設事業
商業施設分野では、市場環境の変化と成長分野に対応した商品の開発を推進しました。コンビニエンスストア向けには、店内用ゴミ箱や狭小店向けの軽量用陳列棚を、また食品スーパーなどで需要が増加しているセミセルフレジの筐体の受注対応を推進しました。更に、普及型アルミショーケースの全面改良を行い「ファミリアⅡ」として市場投入しました。ドラッグストア向けの調剤什器や化粧品什器のモデルチェンジを推進しており、近日中に発売を予定しております。
サイン分野では、好評な外照式サイン「アドビュー」に続いて、大型の「アドビューL」、上向き照射型の「アドビューLアッパー」、店頭販売促進用の「アドビューバナー」などを新たに投入し、シリーズとして強化を図りました。また、コンビニエンスストア向けサインでは、表示面の形状を改良したファサードサインや新しい表示方法のポールサインを開発し、チェーン本部に採用されております。
研究開発費総額は94百万円であります。
国際事業
欧州・タイ・中国に展開した押出事業においては、自動車・産業機械・鉄道・航空・建材を主要分野とし、各分野で顧客との密接なプロジェクトにより、顧客が将来に向け求める技術及び製品の開発を実施しております。
研究開発費総額は9百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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