有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007S6M
HOYA株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、将来にわたる持続的成長と企業価値の向上を目指し、長期的な視点に立った事業戦略の立案と技術開発に取り組んでおります。これまでの情報・通信分野を中心とした研究開発から、今後成長が期待されるライフケア分野へ、研究開発資源投入を強化しております。
当社グループでは、既存事業の延長線上にある次世代技術及び長期的な視点に立った次々世代の研究開発を各事業部門が手がけております。
また、新しい分野・領域の新規事業開発については、本社新事業開発部門が担当しております。
当連結会計年度のグループ全体の研究開発費の総額(継続事業)は、202億87百万円であり、主要課題及び研究成果は次のとおりであります。
(情報・通信)
エレクトロニクス関連製品においては、半導体の一層の微細化、高集積化のニーズに対応した位相シフトマスクブランクスを開発しております。また、EUVは次世代フォトリソグラフィーの第一候補として挙げられている技術で、既存のDUV光(ArF)よりもさらに短い波長のEUV光を用いるため、より微細なパターンの露光が可能となります。高品質EUVブランクスを供給できるよう、開発を行っております。
さらに、Flat Panel Display(FPD)の表示解像度が4K8K用へと切り替わる方向で、FPDの高解像度化・高精細化の進行に応じた技術開発を行っております。
映像関連製品においては、主に高屈折率ガラス及び高透過率ガラス等の高性能光学ガラス、環境負荷物質を含まないガラス等の組成開発に加え、優れた品質のガラス製品を提供するための技術開発を行なっております。
当連結会計年度は、需要が拡大しているCCTV、車載カメラなどに適合する低コスト、超屈折率、超高分散などの特徴を有するガラスの開発を行いました。
当報告セグメントの当連結会計年度における研究開発費は、上記を含めて93億72百万円であります。
(ライフケア)
眼内レンズにおいては、低侵襲の小切開手術、より簡便で合併症の低減が期待できるディスポーザブルプリロードインジェクターが主流となっております。また、光学的機能も、単焦点球面レンズから、非球面設計、トーリック(乱視矯正)、多焦点(遠視維持間の近見視力を向上)へと進歩しております。
当連結会計年度は、高付加価値の新素材を用いたディスポーザブルプリロードインジェクターを販売いたしました。引き続き、ディスポーザブル化、光学的機能の多様化にあわせた眼内レンズ、インジェクターシステム、眼科用手術用機器の開発に努めてまいります。
内視鏡製品においては、日、米、欧の開発拠点の連携を強化し、各市場のニーズに適応した製品ラインナップの充実に取り組んでおります。一方、要素技術として、小型・高解像度の撮像デバイスの開発や微小病変部を見逃すことなく観察できる画像処理技術、容易に内視鏡を消化管内に挿入する技術、病変を確実に切除する治療用デバイスの開発を進めております。
当連結会計年度は、内視鏡用プロセッサEPK-i7010を北米市場で販売、耳鼻科用内視鏡VNL8-J10、VNL11-J10及び内視鏡用プロセッサEPK-3000を国内市場で販売、ならびに次世代大腸用ナビゲーションシステムSCOPEPILOT EC38-i10Nシリーズ、NCU-7000を欧州市場で販売いたしました。
当報告セグメントの当連結会計年度における研究開発費は、上記を含めて96億97百万円であります。
(本社新事業開発部門)
新規事業開発は当社グループにとって中・長期的な重要課題の一つで、新規事業を立ち上げるには事業領域の選定から始まり、研究開発からマーケティング、事業化に至るまで長年の年月を要します。
世界の技術革新を視野に入れて、メガネレンズやコンタクトレンズなどの既存製品を超えた眼科領域での事業拡大、次世代の医療へ積極的に貢献するための低侵襲治療領域での事業拡大等、将来有望な成長領域を柔軟な発想で選定し、新しいベンチャー企業への出資や事業提携なども含め、企画・推進しております。
当連結会計年度は、開放隅角緑内障の治療を目的とする製品や、ロボットによる低侵襲手術支援システムの開発等に資金投入しております。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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