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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10082WX

有価証券報告書抜粋 日本コンクリート工業株式会社 対処すべき課題 (2016年3月期)


生産、受注及び販売の状況メニュー事業等のリスク


今後の見通しにつきましては、2020年東京オリンピック・パラリンピックの施設整備や、リニア新幹線等のインフラ整備の需要が期待できる一方で、海外情勢の不安定化、中国経済の低迷、原油価格の下落、更に急激な円高の進行及び株価の低迷により、不透明感が増大しております。
当社グループを取り巻く環境は、上記のとおり需要の期待がある一方で、競争激化の中での受注と収益の確保、労働力不足の中での必要な人材の確保といった課題が挙げられ、企業価値向上のためにはこれらの課題を解決する施策の立案と、着実な実行が必要となります。
このような状況のもと、当社グループは昨年5月に「15中経大綱」を策定し、基礎・ポール・土木の3つのコア事業の更なる強化と、環境エネルギー・海外の2つの育成事業の事業化を重点とする「3プラス2戦略」を推進しております。
3つのコア事業のうち基礎事業については、経営資源の重点配分による、強みとする得意先・得意分野の深掘りと、新たな得意先の開拓等強みの創造による差別化及び施工体制の強化による品質の向上といった諸施策を、引き続き積極的に推進してまいります。一方、ポール事業については分割柱といった需要構造の変化への対応、土木事業についてはセグメント事業の拡大を始めとする諸施策を、引き続き積極的に推進してまいります。また、2つの育成事業のうち、環境エネルギー事業については、ポールリサイクル・PAdeCSの事業化、ポアセル事業の拡大及び太陽光発電等社有地の有効活用といった諸施策を、海外事業についてはミャンマープロジェクトの成功によるグローバル化の推進を、引き続き積極的に推進してまいります。
当社グループは、引き続き15中経大綱の目標を確実に達成すべく、各事業における責任体制を明確にして迅速・果断な意思決定を行うべく、コーポレートガバナンスの充実に努めてまいります。

株式会社の支配に関する基本方針

① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社株式について大量買付がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社の企業価値の源泉は、①コンクリートポールのリーディングカンパニーとして長年にわたり蓄積した、コンクリート製品や生産設備に関する総合的な技術力、製造・施工技術やノウハウ、②上記①の技術力等により裏打ちされた、高品質の製品・施工の安定的な供給力、③当社グループ及び当社の製造技術・施工技術の供与先で構成するNCグループにおいて構築された全国的な製造・販売のネットワーク、④仕入先・販売先をはじめとするあらゆる取引先との間に長年にわたり築かれてきた強固な信頼関係並びに上記①及び②の技術力を支え、向上させる経験、ノウハウを有する従業員の存在にあると考えております。当社株式の買付けを行う者がこれら当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような濫用的な買収に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。

② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの内容

1) 当社の企業価値の源泉について

当社は、1951年に「NC式」鋼線コンクリートポールを発明して以来今日まで、コンクリートパイル(基礎杭)、PC-壁体(土留め製品)及びプレキャスト製品の弛まぬ研究開発を続ける一方、コンクリートパイル等の施工についても、経済性・技術的信頼性はもとより環境に優しい低騒音・低振動・低排土工法の開発に注力しており、取引先の高い信頼を得るとともに、快適なインフラの整備に貢献してまいりました。
当社は、経営理念である「コンクリートを通して、安心・安全で豊かな社会づくりに貢献する」を実践すべく、長年にわたり蓄積されたこれらの技術・ノウハウや取引先との間に築かれた強固な信頼を基盤として、高品質な製品を市場に供給し、社会・顧客のニーズに応えることが、企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上につながるものと確信しております。
かかる当社の企業価値の源泉は、具体的には、以下の点にあると考えております。
当社は、コンクリートポールの開発先駆者として現在に至るまで、継続的な製品改良と製造技術の向上により、配電線路用ポール、通信線路用ポール及び電車線路用ポール等の高品質なポールを広く社会に供給し続け顧客から高い評価を得ております。また、コンクリートパイルの分野におきましてもNCS-PCパイルの開発に始まり高強度ONAパイル、さらには最近のONA123パイルに代表される超高強度パイルの開発等、常に高品質の製品開発に取り組んでまいりました。一方、杭打ち工事を中心とした施工法においても、責任施工を基本に施工技術の開発にも積極的に取り組み、中掘工法における先駆的工法であるNAKS工法、施工精度、経済性を追求したRODEX工法等に加え、NAKS工法の性能をさらに高めたHyper-NAKSⅡ工法や、施工管理性能を高めたHyper-ストレート工法等の最先端の高支持力工法に至るまで、地盤改良を含めあらゆる状況に対応した施工法を提供することで社会・顧客のニーズに応えております。更に、コンクリートパイルの製造技術を活かして、擁壁や護岸にスピーディな施工が可能となるPC-壁体を開発するなど、当社はこれらの長年にわたる地道な取り組みにより蓄積したコンクリート二次製品に関する製造・施工技術及びノウハウは、当社の企業価値を維持・向上させていくために、極めて重要であると考えております。
また、当社は、創業直後の1953年からコンクリートポールに関する製造技術を全国9社の製造会社に無償供与し、国内のポール需要の増加に応えるとともにNCブランドの普及に努めてまいりました。以来、当社はこれらの会社と技術の発展、社会的貢献、需要者の利益及び従業員の生活安定を目指すという共通の使命感のもと、技術交流を初め、人的、資本的交流を含めた強固な関係を形成しており、国内におけるコンクリートポール分野において圧倒的なシェアと競争力を維持しております。また、当社は上記9社を含む12社の製造会社へのコンクリートパイルの製造技術供与を通して製造及び供給面での強固な協力体制を構築しております。
これらNCグループ各社との強固な関係の維持は、当社の企業価値を向上させるうえで不可欠な存在となっております。
上記の企業価値の源泉を十分理解し、長期的視点にたった継続的な経営資源の投入や、独自技術の開発がこれらを着実に強化させていくことにつながり、ステークホルダーからの信頼を高め、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上につながるものと考えております。

2) 当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上のための取組みについて

当社は、2015年5月策定の「2015年中期経営計画大綱」において「挑戦心とスピードを備えたグループ力で、企業価値の向上を図ろう」を基本方針として、企業価値向上に向け種々の諸施策に取り組んでおります。本計画では、2020年東京オリンピック・パラリンピックをターニングポイントと捉え、今後期待される需要を着実かつ最大限に取り込むとともに、中長期的な視点に立った諸施策を積極的に推進することとし、具体的に3つの「コア事業の強化」と、2つの「育成事業の事業化」を両軸として取り組んでまいります。

①コア事業

当社の主力製品であるコンクリートポール、コンクリートパイル、及びPC-壁体・RCセグメント等土木製品のコア事業については、技術開発の更なる強化を図り、製品・工法の競争力を高めるとともに、グループ会社との連携や異業種を含めた他社とのアライアンスを推進し、市場及び事業領域の拡大を図ってまいります。

②育成事業

当社は長年培った技術・ノウハウを活かすとともに、経営資源の有効活用を図り、ポールリサイクル・PAdeCSの事業化推進、ポアセル事業の拡大、及び太陽光発電等社有地の有効活用による「環境の日コン」の具現化と、ミャンマープロジェクトの成功による「グローバル化の推進」を図るべく、環境エネルギー事業と海外事業を強化し、上記コア事業と並ぶ収益の柱にしてまいります。

③「2015年中期経営計画大綱」の目標達成のための体制づくり

「2015年中期経営計画大綱」各事業における責任体制を明確にしたうえで、業務遂行にあたるとともに、透明・公正・迅速・果断な意思決定を行うために、当社では業績連動型の役員報酬制度を導入しております。また、経営理念である「コンクリートを通して、安心・安全で豊かな社会づくりに貢献する」を実現するため、社会やいろいろな関係者と協調しながら、グループで働く一人ひとりが歩むべき道筋として「NC-WAY」を定め、従業員全員に周知徹底を図っております。

3) コーポレート・ガバナンスの強化

当社は昨年12月に、株主のみなさまをはじめとする様々なステークホルダーとの信頼関係を維持・発展させるとともに、当社の持続的な成長と、中長期的な企業価値の向上を実現するために、「コーポレートガバナンス基本方針」を制定いたしました。
この基本方針に従い、2013年に定めた経営理念、及び行動理念のもと、株主が有する権利が十分に確保され平等性が保たれるよう、定款及び関連規程の整備を行うとともに、株主以外のステークホルダー、即ち従業員、お客様、取引先、社会・地域のみなさまと良好かつ円滑な関係の維持に努めるよう取り組んでおります。
また、取締役及び取締役会、監査役及び監査役会の責務と役割を明確に定めるとともに、取締役及び監査役候補者の指名方針、手続きを定め、特に独立社外取締役・独立社外監査役の選任にあたっては、東京証券取引所の独立性基準に加えて当社独自の基準を満たす者を候補者としております。更に取締役・監査役に対しては、その役割・責務を適切に果たせるよう、就任時及びその後も必要に応じ、トレーニングの機会を提供しております。取締役の報酬については、独立社外取締役と代表取締役からなる報酬諮問委員会での審議を行い、業績連動報酬や、信託を利用した自社株付与制度も加えるなど、中長期的な業績向上意欲と株主価値の増大への貢献意識を高めるようにしております。
当社は、以上のような取組みによりコーポレートガバナンスの強化を図ることが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるものと考えております。


③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容

当社は、上記①の「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、2016年6月29日開催の第85回定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)において、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を継続することを決議いたしました。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会又は当社株主総会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を開催し、新株予約権の無償割当ての実施に関する株主のみなさまの意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主のみなさまに対して情報開示がなされ、その透明性を確保することとしております。

④ 上記②及び③の取組みについての当社取締役会の判断及びその理由

上記②の取組みは当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上させるための具体的施策として策定されたものであり、基本方針に沿うものであります。また、上記③の取組みは以下の理由により基本方針に沿うものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(a)企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上
本プランは、基本方針に基づき、当社株券等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主のみなさまが判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主のみなさまのために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを目的として継続されるものです。
(b)買収防衛策に関する指針等の要件の充足
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した企業価値ひいては株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針(以下「指針」といいます。)の定める三原則(①企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)を全て充足しています。
また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策のあり方」の内容も踏まえて運用することが可能なものとなっております。
(c)株主意思の重視
本プランは、株主のみなさまの意思を反映させるため、本定時株主総会における承認を経て継続されております。
さらに、当社取締役会は、本プランで定めるとおり、一定の場合には株主総会において本新株予約権無償割当て決議を行うことができることとしております。
加えて、本プランには、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されており、かつ、その有効期間の満了前であっても、当社株主総会において当社取締役会への上記委任を撤回する旨又は本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。その意味で、本プランの消長には、株主のみなさまのご意向が反映されることとなっております。
(d)独立性のある社外取締役等の判断の重視及び第三者専門家の意見の取得
本プランの発動に際しては、独立性のある社外取締役等のみから構成される独立委員会による勧告を必ず経ることとされています。
さらに、独立委員会は、当社の費用において独立した第三者専門家等の助言を受けることができるものとされており、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっております。
(e)合理的な客観的要件の設定
本プランは、合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。
(f)デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社株券等を大量に買い付けた者の指名に基づき当社の株主総会において選任された取締役で構成される取締役会により廃止することが可能であるため、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社においては取締役の任期は1年であり、期差任期制は採用されていないため、本プランは、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

生産、受注及び販売の状況事業等のリスク


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