有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007X7Y
京セラ株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社は各部門での新技術開発、新製品開発に加え、グループ内の経営資源の融合により将来の核となる事業の創出に取り組んでいます。特に今後の成長が見込まれる「情報通信市場」、「自動車関連市場」、「環境・エネルギー市場」並びに「医療・ヘルスケア市場」における付加価値の高い新技術、新製品の研究開発に注力しています。また、IoT(Internet of Things)の拡大により新たな事業機会の創出が見込まれることから、ハードウェア主体の既存ビジネスにソフトウェアを融合させるためのソフト開発強化に取り組んでいます。
各レポーティングセグメントにおける主な活動は次のとおりです。
(1) ファインセラミック部品関連事業
創業以来培って来たファインセラミックスの材料技術やプロセス技術、設計技術をさらに高める基礎研究及びプロセス開発に取り組むとともに、これらのコア技術を活かし幅広い市場向けに新製品の開発を進めています。
主力の半導体製造装置市場向けには、微細配線、三次元構造等、高集積化の進む次世代装置に向けた部品や材料開発に取り組んでいます。
また、自動車関連市場向けには、ADAS (Advanced Driving Assistant System)や自動運転の実現に向けて需要の増加が見込まれるビューカメラやセンサーカメラモジュール並びにシステムの開発を強化するとともに、これら車載カメラ用の画像認識の高度化に向けて、ソフトウェアの開発を強化しています。さらに、二酸化炭素の削減や排気ガスを抑制し、ディーゼル車の環境性能の向上に貢献するセラミック部品の開発に注力しています。
環境・エネルギー市場向けには、新たなクリーンエネルギー供給システムとして普及が期待される家庭用固体酸化物形燃料電池(SOFC)向けのセラミック部品及び産業用SOFCシステムの開発や、照明用途の需要が拡大しているLED関連製品等の開発を強化しています。
(2) 半導体部品関連事業
スマートフォンやタブレット端末に代表されるデジタルコンシューマ機器市場においては、機器の多機能化と同時に小型・薄型化のニーズが高まっています。これに伴い、機器に搭載される電子部品の小型化や半導体の微細化が進んでいます。また、情報通信ネットワーク市場においては、高速かつ大容量の通信インフラの構築が求められています。このような市場動向に対応し事業拡大を図るため、当社は独自の材料、設計、積層技術を活かし、付加価値の高い新製品の開発に努めています。
具体的には、セラミックパッケージ事業において微細配線が可能で、かつ高強度、高剛性の超小型・薄型のパッケージや、より高い周波数に対応した光通信用パッケージの開発に取り組んでいます。また、セラミックパッケージの開発で培ってきた金属導体の材料技術を活かし、ディーゼル車の排ガスに含まれる煤を高温でも検知可能なセンサーを開発する等、新たな領域の開拓に努めています。なお、当製品は、欧州の新排ガス規制にも対応しており、ディーゼルエンジンの基幹部品としての搭載を図っていきます。
有機多層パッケージ事業においては、狭ピッチかつ薄型・高精細なフリップチップパッケージやモジュール基板、部品内蔵基板の開発を強化しています。さらに、プリント配線板事業においても高周波対応の新材料を用いた製品開発に取り組んでいます。
(3) ファインセラミック応用品関連事業
ソーラーエネルギー事業においては、単結晶及び多結晶シリコン太陽電池セルの変換効率や、モジュールの出力及び耐久性の向上を図る等、製品の性能品質向上と同時に、水上ソーラー等の未利用域への展開を可能にする製品の開発に努めています。また、太陽電池周辺機器についても、パワーコンディショナに加え、太陽光発電で発電した電力の自家消費に対応した蓄電システムの大容量化や小型化、エネルギーを効率良く制御するエネルギーマネジメントシステム等の開発にも注力し、トータルエネルギーソリューションビジネスへの事業領域拡大に努めています。
切削工具事業については、自動車や産業機械等の幅広い市場で金属加工に使用され、ユーザーの生産性向上に寄与する高品質・高精度な工具の開発を材料技術から強化しています。
(4) 電子デバイス関連事業
スマートフォンをはじめとする通信端末向けには、データ通信の高速化、及びマルチバンド化により部品の小型化、高性能化が要求されており、小型高容量やノイズ除去用セラミックコンデンサ、小型SAWデバイス、並びに水晶部品や狭ピッチ・低背のコネクタ等の開発を進めています。
また、自動車や産業機器市場向けには、高温信頼性や耐圧性を高めたセラミックコンデンサやコネクタに加え、ディスクリート及びパワーモジュールを含むパワー半導体の開発を進めています。液晶関連製品については、自動車関連及び産業機器市場向けにタッチパネルやカバーガラス等を組み合わせたTFT液晶ディスプレイをはじめ、LTPS(低温ポリシリコン)技術を使用した高付加価値製品等の開発を行っています。
また、主に商業印刷市場向けに展開しているインクジェットプリントヘッドでは、デジタル印刷で要求される高速・高画質印刷に適した信頼性の高い製品の開発に取り組んでいます。
(5) 通信機器関連事業
当社は防水、防塵、耐衝撃性等に優れた通信端末の開発を強化するとともに、国内外で販売する端末のプラットフォームの共通化を進め、開発期間の短縮に努めています。また、端末及び当社の部品やシステム技術の融合により高速大容量通信に対応した、耐久性の高い通信モジュールの開発強化を図っています。
(6) 情報機器関連事業
他社との差別化を図るため、当社の特長である環境性と経済性に優れたプリンター及び複合機の開発を進めています。部品の耐久性を追求し、消耗品であるトナーコンテナの交換だけで使用できる当社独自の長寿命化技術の開発に取り組んでいます。交換される部品を極小におさえ、製品の使用にかかるコストの最適化を実現することで、お客さまのランニングコストの低減と、地球環境にやさしい製品の提供に努めています。また、高画質の追求に向けた新トナーの開発強化にも取り組んでいます。
ドキュメントソリューションサービスの面では、モバイル機器やクラウド環境との連携によって情報共有や業務効率に貢献するビジネスアプリケーション等の開発を進めるとともに、お客さまのドキュメント環境の最適化及び継続的なサポートを行うMDS(Managed Document Services)をグローバルに展開しています。
(7) その他の事業
京セラコミュニケーションシステム㈱では、IoTの普及により複雑化・高度化する顧客ニーズに対して、様々な端末に対応するセキュリティソフトやビッグデータを活用したマーケティング等の新たなサービスの展開に必要なインフラやソフトウェアの開発に取り組んでいます。
京セラケミカル㈱では、半導体や自動車関連市場向けに、絶縁信頼性等の電気特性の向上に加え、熱硬化・光反応性や形状・応力安定性等の高機能化への要求に対応する新規材料の合成や新たな材料配合技術等の開発を強化しています。
各レポーティングセグメントにおける主な活動は次のとおりです。
(1) ファインセラミック部品関連事業
創業以来培って来たファインセラミックスの材料技術やプロセス技術、設計技術をさらに高める基礎研究及びプロセス開発に取り組むとともに、これらのコア技術を活かし幅広い市場向けに新製品の開発を進めています。
主力の半導体製造装置市場向けには、微細配線、三次元構造等、高集積化の進む次世代装置に向けた部品や材料開発に取り組んでいます。
また、自動車関連市場向けには、ADAS (Advanced Driving Assistant System)や自動運転の実現に向けて需要の増加が見込まれるビューカメラやセンサーカメラモジュール並びにシステムの開発を強化するとともに、これら車載カメラ用の画像認識の高度化に向けて、ソフトウェアの開発を強化しています。さらに、二酸化炭素の削減や排気ガスを抑制し、ディーゼル車の環境性能の向上に貢献するセラミック部品の開発に注力しています。
環境・エネルギー市場向けには、新たなクリーンエネルギー供給システムとして普及が期待される家庭用固体酸化物形燃料電池(SOFC)向けのセラミック部品及び産業用SOFCシステムの開発や、照明用途の需要が拡大しているLED関連製品等の開発を強化しています。
(2) 半導体部品関連事業
スマートフォンやタブレット端末に代表されるデジタルコンシューマ機器市場においては、機器の多機能化と同時に小型・薄型化のニーズが高まっています。これに伴い、機器に搭載される電子部品の小型化や半導体の微細化が進んでいます。また、情報通信ネットワーク市場においては、高速かつ大容量の通信インフラの構築が求められています。このような市場動向に対応し事業拡大を図るため、当社は独自の材料、設計、積層技術を活かし、付加価値の高い新製品の開発に努めています。
具体的には、セラミックパッケージ事業において微細配線が可能で、かつ高強度、高剛性の超小型・薄型のパッケージや、より高い周波数に対応した光通信用パッケージの開発に取り組んでいます。また、セラミックパッケージの開発で培ってきた金属導体の材料技術を活かし、ディーゼル車の排ガスに含まれる煤を高温でも検知可能なセンサーを開発する等、新たな領域の開拓に努めています。なお、当製品は、欧州の新排ガス規制にも対応しており、ディーゼルエンジンの基幹部品としての搭載を図っていきます。
有機多層パッケージ事業においては、狭ピッチかつ薄型・高精細なフリップチップパッケージやモジュール基板、部品内蔵基板の開発を強化しています。さらに、プリント配線板事業においても高周波対応の新材料を用いた製品開発に取り組んでいます。
(3) ファインセラミック応用品関連事業
ソーラーエネルギー事業においては、単結晶及び多結晶シリコン太陽電池セルの変換効率や、モジュールの出力及び耐久性の向上を図る等、製品の性能品質向上と同時に、水上ソーラー等の未利用域への展開を可能にする製品の開発に努めています。また、太陽電池周辺機器についても、パワーコンディショナに加え、太陽光発電で発電した電力の自家消費に対応した蓄電システムの大容量化や小型化、エネルギーを効率良く制御するエネルギーマネジメントシステム等の開発にも注力し、トータルエネルギーソリューションビジネスへの事業領域拡大に努めています。
切削工具事業については、自動車や産業機械等の幅広い市場で金属加工に使用され、ユーザーの生産性向上に寄与する高品質・高精度な工具の開発を材料技術から強化しています。
(4) 電子デバイス関連事業
スマートフォンをはじめとする通信端末向けには、データ通信の高速化、及びマルチバンド化により部品の小型化、高性能化が要求されており、小型高容量やノイズ除去用セラミックコンデンサ、小型SAWデバイス、並びに水晶部品や狭ピッチ・低背のコネクタ等の開発を進めています。
また、自動車や産業機器市場向けには、高温信頼性や耐圧性を高めたセラミックコンデンサやコネクタに加え、ディスクリート及びパワーモジュールを含むパワー半導体の開発を進めています。液晶関連製品については、自動車関連及び産業機器市場向けにタッチパネルやカバーガラス等を組み合わせたTFT液晶ディスプレイをはじめ、LTPS(低温ポリシリコン)技術を使用した高付加価値製品等の開発を行っています。
また、主に商業印刷市場向けに展開しているインクジェットプリントヘッドでは、デジタル印刷で要求される高速・高画質印刷に適した信頼性の高い製品の開発に取り組んでいます。
(5) 通信機器関連事業
当社は防水、防塵、耐衝撃性等に優れた通信端末の開発を強化するとともに、国内外で販売する端末のプラットフォームの共通化を進め、開発期間の短縮に努めています。また、端末及び当社の部品やシステム技術の融合により高速大容量通信に対応した、耐久性の高い通信モジュールの開発強化を図っています。
(6) 情報機器関連事業
他社との差別化を図るため、当社の特長である環境性と経済性に優れたプリンター及び複合機の開発を進めています。部品の耐久性を追求し、消耗品であるトナーコンテナの交換だけで使用できる当社独自の長寿命化技術の開発に取り組んでいます。交換される部品を極小におさえ、製品の使用にかかるコストの最適化を実現することで、お客さまのランニングコストの低減と、地球環境にやさしい製品の提供に努めています。また、高画質の追求に向けた新トナーの開発強化にも取り組んでいます。
ドキュメントソリューションサービスの面では、モバイル機器やクラウド環境との連携によって情報共有や業務効率に貢献するビジネスアプリケーション等の開発を進めるとともに、お客さまのドキュメント環境の最適化及び継続的なサポートを行うMDS(Managed Document Services)をグローバルに展開しています。
(7) その他の事業
京セラコミュニケーションシステム㈱では、IoTの普及により複雑化・高度化する顧客ニーズに対して、様々な端末に対応するセキュリティソフトやビッグデータを活用したマーケティング等の新たなサービスの展開に必要なインフラやソフトウェアの開発に取り組んでいます。
京セラケミカル㈱では、半導体や自動車関連市場向けに、絶縁信頼性等の電気特性の向上に加え、熱硬化・光反応性や形状・応力安定性等の高機能化への要求に対応する新規材料の合成や新たな材料配合技術等の開発を強化しています。
(百万円) |
研究開発費 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率(%) | |
ファインセラミック部品関連事業 | 3,302 | 3,731 | 13.0 | |
半導体部品関連事業 | 2,308 | 2,198 | △4.8 | |
ファインセラミック応用品関連事業 | 4,428 | 4,348 | △1.8 | |
電子デバイス関連事業 | 8,557 | 7,686 | △10.2 | |
部品事業計 | 18,595 | 17,963 | △3.4 | |
通信機器関連事業 | 3,935 | 3,868 | △1.7 | |
情報機器関連事業 | 22,555 | 24,021 | 6.5 | |
機器事業計 | 26,490 | 27,889 | 5.3 | |
その他の事業 | 10,200 | 12,903 | 26.5 | |
研究開発費計 | 55,285 | 58,755 | 6.3 | |
(売上高比率) | (3.6%) | (4.0%) |
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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